不調、というのはいわゆる選手が言うところのスランプとかではなくて、2年くらい前に腱板損傷という肩のケガをして、だましだまし使いながら、より肩に負担のかからないサーブのフォームとかを考えたりしながら続けていましたが、12月くらいに悪化して、我慢ができずに診断を受けたら肩腱板断裂、ということでした。
2月くらいには下からワインドアップして腕を挙上して、サーブを打つのに前腕を外旋させていくともう痛みで力が抜けてしまいます。それでサーブそのものがもう打てなくなるんだろう、っていうなんだかもうテニスへのモチベーションがすべて落ち込んでいくのを感じていました。
地元にある、何かあればお世話になっている整形外科さんへ行って、仕事を休むことはできないが何とかなる方法はないものか、と相談したところ、ちょっとした治療をしてもらって、2週間くらい経ってから、ややケアの仕方によっては動かせる範囲が広がったり、痛くない日が出るようになりました。
以前に肘の腱を切ってしまったときにも、同じような治療をしてもらって半年くらいかかっていたはずのテニス肘(その時は2回目だった)が2か月くらいで不通にラリーができる程度になったことを覚えていて、その時のような感じで今回も2か月くらい経ったところで徐々に良くなっていることを感じられるようになってきました。
というわけで、日によってという条件ではありますが、1セットくらい、確率重視っぽいサーブしか打たない(セカンドを打つと数が増えるからなるべくファーストを入れたい)ゲームだったら、何とかできる感じに。
ゆうべ、お世話になっているスクールの最上級クラスで久々にゲームに入り、若くて元気のいい人たちを相手にダブルスでほんの3ゲームくらいだけ、混ぜてもらいました。
そのあとに、自然とすごくテンションが上がっている自分がいました。
力は入れないようにしているけど、動く形のパワーを活かしてタッチの感覚につなげただけのサーブから、サーブ&ボレーにいくソリッドな感覚
そのボレーをしっかり止めるような感じで浮かないようにコントロールし、次のポジションに移ってプレッシャーをかける。。。
そういう、数か月間だけですが離れていたような感覚に戻れて、高揚したんだと思います。
大したプレーはしていないですが、できる喜びってすごいなと初めてくらいの感じで自覚しました。
肩が痛むときは、フォアハンドストロークも振りはじめで上腕が外旋すると痛み、遠いハイボレーとかに腕を伸ばそうとすると痛み、何でもないラリーができる癖に今までのようにうまく打てない、と分かってしまうと自分がやっていることがつまらないものに感じていたのかもしれません。
その12月からつかっているラケットのフィーリングとか、使うストリングスの種類やテンション、その結果として自分のテニスのタッチがまたよくなる、なんていうことも、いままでは「できる」という条件の下で考えて作っていましたが、いまはそのおかげで使いやすくてレベルが下がらない、という喜びのもとにもなっています。
身近な方だったら、試させてもらった人も読んでくれているかもしれませんが、私のラケットを、ちょっとだけ感覚がずれてるんじゃないかな、って見える人に渡してあげると、なにもアドバイスしなくてもいい球を打てるようになる、魔法のラケット(対象者を選ぶ)っぽいところまで作れるようになったんです。
私が背が高くて、力が強くて、とか、先天的にボールを打つ感覚が優れていたようなプレーヤーじゃなかったから、そういう道具のほうにも「うまくなる要素」を考えるようになったのかもしれません。
まだまだ、テニスを楽しめることがわかりました。生業としている身とはいえ、これってすごく幸せなことですよね!