段階的指導法

JPTA(日本プロテニス協会)のプロコーチのテストは、27歳の時に受けて、合格しました。

30歳になっていちどテニスコーチの世界から離れて、一般職に行った際に退会しましたから、もう無資格なんですが、私のテニス指導の考え方は、この勉強をした時に身に付いたものです。

それが、タイトルにもある「段階的指導」「段階的導入法」という考え方です。

出来るレベルからやって行けば、育てていける、という考え方で、それって筋道を立てて順番にこなしていくと到達できる、というビジョンの見えやすいものだと思っていて、私のレッスンを組み立てる時の根幹に当たるようになりました。

とうじその後指導を頂いた先輩コーチは本当にいまでも頭が上がりませんし、お会いするとちょっと緊張と興奮とが両方あって自分の身の処置にこまります(笑)

 

 

ここ最近は私もYouTubeで配信することが楽しみになってきて、そこで普段のレッスンの様に出来ていないのが、この「段階的」なものです。

(興味のある方は「サーブ研究会」もしくは「スライス/ボレー愛好会」でYouTube検索してみてください!)

やろうとはしていますよ?わかりますかね?

これ、要するに対象となる生徒さんが必要だっていう事なんですね。

じっさい、こういう発信をするのはこのブログをはじめ、12年前くらいからやってみようとしているんですが、まあ、「一般的に」という順番=段階の①はどれでその次の②をどうすれば?っていう問題に何度もぶちあたって悩んでは解決しなかった。

というのは、そこに触れる人々はみんなテニス経験をそれぞれにもっていて、スタートからやっていると、そのほとんどの項目が出来てしまうはずなのと、どこかの項目だけが一部やや苦手、とか逆に得意、というのが広がって行って個人のプレーを特徴づける事になるので、私が提供する「順番」にたいして意味がなくなってくるという事。

 

 

だけど、どこを「中心」に据えるか、ということが自分の中で決まってしまってからは、ある程度順番を無視して一つひとつ紹介していこうってことになりました。

それに、段階的指導の中で「段階において出てくるもの」というのが「要素」として抜き取ること(=指導者側から見ている項目)の出来るものということでもあるんです。

ああ、この人はここが出来る感じだけど、そこにこんな要素が入れば、安定しそうだな、とかそんな風に見ている訳です。

それで、その「中心」っていうのがまあ誰でもわかると思いますけど「打点」なんですね。

私も分かってはいたけど、説明して行く時に、動きの順番から言ったらテイクバックだったり、最初の一歩目のフットワークだったりするじゃないですか。それで「指導法」を自分なりに確立しようって思って勉強をした時に、わかんなくなっていったんですね。

 

私のレッスンを受けてくれる人には、ちょいちょい「?」っていう顔をされることがあります。「え、この人なにやらせようとしてんの?」っていう「?」。

ボレーを教えて下さいって言ってんのに、グリップと手首でボール挟め、とかいうんです。(これYouTubeの”スライス/ボレー愛好会#3”の動画ね)

で、後々練習していくと、ああ、さっきのあの何だかわかんなかった奴ってここで使ってるんだ、ってことがわかるようになってます。

感覚的にそこんところの見方を変える、という目的でそういう、一般的でない練習をやらせるようにしています。

そこから、自分の打球法の見方を変えてもらう、という目的というか、刷新してもらうきっかけにしてもらえればというのが狙いです。

なかなか、それまで慣れ親しんできた自分の打ち方って、変えられないですよね。

だけど、「コツをつかむ」っていう瞬間って「この時にこうやればいいんだ」ってことに気付いた時のことを言うと思うんです。

だから、その人の打ち方の中に、「コツ」のような要素をひとつ取り入れてもらうことで質を上げられるのが一番テニスを楽しく上達させる方法としてはいいんじゃないかな、と思っています。

 

・・・とはいえ、合うあわないってありますけどねー


カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:05 | コメントをどうぞ