クレーコートシーズン

ゴールデンウイークには、今年初めての経験でしたが、ジュニアテニストーナメントの行われた秩父へ、ジュニア選手の帯同コーチとしてテニスキャンプを開催しました。

秩父ミューズパーク、という所で、テニスコートが実に52面もある!それも点在しているのではなく、区画の中が全部コートっていうエリアがあって、壮観でした。

そこに参加してくれたジュニアも頑張ってくれて、初めて会った日よりも試合の日の方がパフォーマンスが高く、練習の成果や作戦についてもしっかりやってくれていました。

そういう経験もなかったものですから、とても刺激的でした。

さて、そこがクレーコートだったのですが、大学生の頃以来?のクレーコートでのテニス。

前日まで大雨で、コートが緩んでいて、我々が使う時間までローラーを入れて作業してもらっていたようですが、それでもフットワークで足跡が掘れていきます。

昔ながら、という感じでラインテープやそういった足跡でイレギュラーするんですが、バウンドがすごく高くなって、恥ずかしながら空振りとかしちゃいます。

普段はライジングで打つリズムでコートに立ちますし、ポジションやフットワークのイメージがどうしても普段の形になりますが、この日はさすがに下がってバウンドが見えるようにしました。普段よりも3歩ぶんくらい下がっての風景は、バウンドの遅いコートっていうこともあってラリーを終わらせない、打っても終わりにならない、っていう風景でしたね。。。この中で果てしなくラリー続いちゃうような試合って。。。おっかねぇ~って思っちゃったりしました。

 

さて、そんなクレーコート体験をしてきた今年も、プロテニスの世界でもクレーコートシーズンはいよいよ佳境に。あとはもう今週のローマと来週から始まるロラン=ギャロのみ。

ことしはですね。。。クレーコートのテニスに、新しい方の波がかつての王者を飲み込もうとしている勢いのあるテニスになってきていますね。

ナダルが負けてる!っていう衝撃もあるんですが、全体にラリーのペースが速くなってきている気がします。それに伴って展開がハードコートに近づきつつある。

そのパターンと言えばフェデラーが筆頭に上がるはずですが、今年はジョコビッチが高い集中を保ってコートに君臨している感じです。

もちろんナダルも弱くなったようには見えません。ただ、彼の世界中を驚かせたコートカバリングをもってしても撃ち抜かれているシーンがさすがに増えた。それだけラリーのペースが速くて止まらない。

ナダルのような選手は、常に相手よりもテンポが速く、カウンターのコースがきつく出来たら逆襲へ、というパターンで王者に居続けている訳ですが、相手がそれを凌駕しようと遠いところへ、深く早い球を打ってきても角度を付けたり、深く返すショットが鋭かったりすることでカウンターになり、相手がそれ以上にきついボールで攻め込めないうちに逆襲していました。

今年は、そのテニスの上にもっときつい2球目や3球目に続けられてしまう、というパターンが見受けられます。ナダルをもってしてもさすがにボールが浅くなって振り抜かれてとれない、というシーンで驚きの連続でした。

 

かたや錦織選手は、そのレベルに一歩で送れるようなシーンがある様に見えます。去年からWOWOWが見れるようになったので、沢山見ましたが、先に攻める、が効果がでれば錦織はまだまだ強いテニスを維持していますが、クレーコートでは単発というか、速いコートでのテニスよりもラリーがタフになってしまいます。

受け身のパターンでどうしても後手に回ってしまうようなシーンが多くて、みていてはらはらします。それでも勝っちゃうような試合がまだあるんで、錦織圭ってほんとにすごい選手だなぁと関心もしますが、ナダルを倒すような選手はちょっと次元が変わっていているようにも見えるので、今年のフレンチはきつそうな予感。。。

ゆうべも好調というか、勝つ気満々のシュワルツマンにストレート負けを喫しましたね。シュワルツマンもテニスも良かったし、何しろタフに狙い続ける素晴らしいテニスでしたから、昨日は仕方なかったかもしれません。

フレンチオープンは、2週間の長丁場でもあるし、よりきつくなります。ローマでの錦織も、マドリッドでの錦織も、調子に波がありましたが、彼自身が自信に満ちている時にはやはり無双の強さがあると思います。そうでなければ世界のトップ10を維持することなんて絶対にできないわけですからね。

前半は生き残るイメージがあると思いますから、まずその1週目をイメージよく乗り切ってほしいと思います。

ドローはどうでしょうかね。。。楽しみです。

 


カテゴリー: プロ選手オタク, 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:31 | コメントをどうぞ