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五十歩 百歩

先日、地下鉄に乗っていた時の事。

私の前の席に一組のカップルが座っていて、その隣の席が二つ空いていた。

かなりのイケメンとお似合いの女性。

 

そこへ一人の青年が乗車してきた。

残念ながら彼はお世辞にもイケメンとは程遠い感じ。

特に気になったわけではないが、無意識に彼に眼がいった。

席につこうとする彼が椅子に置いてあるコンビニの袋に気付いた。

 

どうみてもゴミ

 

彼はそのコンビニ袋を触った感触だけでゴミだと判断し、なんのためらいもなく自分のポケットに入れて座った。

あまりの素早さに私とイケメンは一瞬、唖然とした。

席は二つ空いていたのだからそのゴミを何とかしなくても席に座ることは十分出来たはず。

 

彼は次の駅ですぐに降りた。

きっと下車のついでに駅のゴミ箱に捨てたのだろう。

 

イケメンの男が立ち去った彼と椅子のあたりを何度も指さしながら隣の彼女に説明している。

二人はクスクスと笑いながら内緒話し・・・

話の内容は聞こえないが大体察しがついた。

私には立ち去った彼がやたらかっこよく見え、カップルはかなり残念にみえた。

誇らしげな気持ちとムカつく気持ちが微妙に入り混じった。

 

が、

 

私がもし彼の立場だったら同じようにゴミを拾ってゴミ箱に入れる事が出来ただろうか?

きっとゴミのおいていない方の席に座っておしまいだったと思う。

青年にとってゴミは邪魔だったわけではないと思う。

「ゴミを拾う」と「座る為にどける」の違いだろう。

 

となるとイケメンと私は五十歩百歩、むなしい気持ちまで入り混じってきた。

 

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カテゴリー: 未分類 | 投稿者楢木コーチ 11:26 | コメントをどうぞ