藤井四段の快挙、素晴らしいの一言に尽きますね。
史上最年少とか29連勝の新記録樹立とかマスコミは大騒ぎ。
それは勿論ですが、自分はそこではなく「プロ転向以来無敗」がとんでもないことだと思っています。
普通は「負け」からいろんなことを学んで成長をします。
「負けた時の悔しさやショックがエネルギーとなり、敗因を考え、練習して成長していく」といった感じです。
その逆に勝った時はどうでしょうか?
あまり深く考えないで「嬉しい、調子が良かった、相手が調子が悪かった」で終わってしまう事が多いのではないでしょうか?
実は勝った時こそ、そこには勝因があり、それをしっかり分析して記憶しておくことが反省よりもっと大切なことだと思います。
彼は勝つたびにどんどん強くなっていると多くの将棋専門家が言っています。
連勝を重ねているのは、戦うたびに強さが倍増していっているのではないかと思います。
実はテニス界にもとんでもない選手がいたのをご存じですか?
それは福井 烈選手です。
「高校時代無敗の169連勝」という偉業を達成しました。
彼は高校時代(正確には中学三年生の夏以来)一度も負けませんでした。
インターハイ単複団体、全日本ジュニア単複、国体、と3年間全て優勝。
彼もまた勝利からいろいろな事を学べる天才だったと言えると思います。
実はテニスと将棋はとても似ているのです。
「テニスはまるでチェスのようなものだ」という言葉を聞いたことがあります。(たしかボブ ブレッドが言った気がします…)
「勝つためには(チェックメイト)、取られるかもしれないが勇気を持って前へ前へと駒を進めて攻めていかねばならない」という意味合いです。
相手の攻めを予測して封じ込むと同時に自分の陣地の守りを固め、攻めのプランを立て、全ての持ち駒を駆使して相手を追い込みポイントを取りに行く。
打てる手は一度に一手、攻めるべきか守るべきかを常に選びながら打っていく。
どうですか、似てますよね?
大切なのは、戦況を感じながら「戦う感」を養っていく事だと思います。
そう言えば昔、選手に将棋や五目並べをやるように勧めた事がありました(笑)
強烈なウィニングショットを持っている錦織選手が、最後にドロップショットで仕留めるあたりが
「歩で王手詰」と似ている気がします(笑)
ならき あきお
《名古屋テニススクール テニスクラブ》