フォアとバックはほぼほぼ逆

片手バックのストロークの話です。

感覚的には、フォアと同じものを求めてしまいがちですが、バック(背)というだけあって、フォアとは逆位相なんだということを、ことあるごとに思い知らされています。

バックハンドが難しいのは、背中側で感覚を得なければ…というのがわかるようになるまで時間がかかるってことなのかもしれません。

両手打ちのバックは、左手側が腹の方に出てくるので、フォアの感覚が使えます。右手の感覚を使おうとすると、バックっぽくなります。

例えば、フォアハンドの打点を、低いところ、高いところに対応させてドライブで打ち返すってことを考えましょう。

IMG_1353

 

腰の高さの打点だと、ワタシのイメージでは「手(の位置)をボールの上に入れる」ようにしたら、そこからラケットのアクションがボールの上側に出ていくことでネットを越すように打つことにもなり、ネットを越した後確実に落ちるようにもなる。

これが基準で、低くなれば、腕を振って行く都合から、

ボールの外側に向かって手を入れる

IMG_0806

という感覚にします。インサイドアウトの格好で、サイドスピンをかける格好になります。例えば、ストレートに打ったとしたらシングルスラインから内側に切れ込んでくるような回転です。

そのためには、横向きに腰と肩を深くターンして、ボールを呼び込んであげないと、うまく持ち上げられません。

前向きに届かないかも、くらいに足も手も伸ばしてドライブ系で打つと、ヘッドが下がっていてもインパクトの頃には上がってきてしまうので、持ち上げられなくなります。

これが、片手バックの低い打点は、前向きにはならない(片手バックだから)ものの、うんと腕を前に出してヘッドを跳ね上げるように使っても、ちゃんと打てます。

IMG_0831

腰のターンは必須ですが、そうやって肩さえ入っていれば腕を前に突き出すようにして打点が取れます。

高い打点では、フォアは前向き。

下から上にはすでに手は届かなくなりますから、上体を前向きにしてコブシを内側に引っ張り込むようにしてワイパー気味に振れるように面を残します。

IMG_0805

ヘッドはインパクト前後で上に出るようになりますから、それ以上ボールが上がっていくことにはなりません。ということは、ネットの方に行っちまわないように気をつけてスイングすれば、垂直面ができやすく、肩の回転はそこから左手側に引っ張り込みながら自然に回転して、腕ごと押し込むようなフォームになっていきます。

この打点が腕をたたんで後ろ寄りになるほどスピネーションが効いてしまって上向きになる可能性が出てきますから、吹かすことにもなりかねません。

バックハンドでは、これを深く横向きにして行った方が安定します。というか、高い打点になればなるほど、普通にスイングすれば腕が上がっていってしまうことと、打点を前に取らなければならないのですが、垂直面を保持出来なくなって上に打ち上げてしまいます。

kristIW12_0309_P65

 

それを、肩で堪える。

フェデラーはもともと横向きの強いフォームですが、まるでフォアのようにバックハンドを打ち込むガスケでも

SANYO DIGITAL CAMERA

 

両腕を肩の高さに保ちに行くようなスイングになるため(この写真の後には左手も後ろに引っ張ることになります)、打球方向に対して横向きでなければ面を保持出来ません。

手首よりもヘッドが上がっていなければ、腕の高さが届かないような打ち方になりますから、高い打点が肩よりも上になるほど、ヘッドを縦にして面を作ることになります。

ストロークの腕の強さは、肩よりも腕が上がると力が入らなくなりますから、ラケットの長さを利用して打点の高さをとることになります。


カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 07:47 | コメントをどうぞ