日別アーカイブ: 2017年2月10日

打点を確立するための「軸足アタック」練習

IMG_0082 IMG_0083IMG_0084

手をみぞおちの前あたりで組んで、左右に揺らすと、このタロウちゃんのように、肘をあげたり降ろしたりするような揺らし方になります。この時に、肩と腰の前にスイングのためのスペースができるようになり、「肩が入る」状態ができやすくなります。

「肩が入る」とは、「すぐにスイングを始められる状態」を指すと思っています。スイングをする力が入れられる、ということではなく、フォワードスイングに入れる状態ということです。

タロウちゃんは肩のプロテクターがちゃんとしすぎていてうまく表現できていませんが、これをやると、後ろへ肘を引き上げると、前では肩がアゴかほっぺにつくようになります。

同時に、腰が引き上げられるようなことにもなり、軸足側からフットワークのスタートを軽くしてくれることにもなります。ターンの仕方によっては、ドロップスタート、あるいはステップアウトの両方が可能です。この辺は昨日書いた、「奪って逃げる」動きでスタートにキレを出すのと同項になると思いますので、ラケットを持ってレディポジションの形になってから、瞬時に判断して動くようにするために、筋肉に素早い動きを覚えこませておく必要があると思います。

 

 

さて、打球リズムは大事な要素で、ボールと同調するのが上手い人もいれば、そこで苦労する人もいます。

最初の動き出しは極力スムースにできるように訓練が必要ですし、それは何のためかって言えばもちろん「うまく打つため」です。

 

なので、今度は適切な打点でうまく打てるようにするための足の動きについて考えてみます。

djokovic_fore_1

 

こんな風に、軸足側でしっかりターンの形を作って立ちます。

この写真のジョコビッチは、きっとフットワーク後の軸足に入った形だと思うのですが、止まっておいて軸足に乗ってターン、でいいです。

この写真で見るラケットのタテの形と、肘が高くセットされているところは、必ず必要な要素です。ここで肘がワキにピタッとくっつくようなことがあったり、腕が下がったいちにあると、スイングのパワーは半分くらいしか出なくなります。

これを、くるっと回して顔の左側でまたヘッドをタテに持ってくる。djokovic_fore_11

フィニッシュの写真じゃありませんが、さっきのテイクバックから繋げてくれば、この位置でヘッドがきれいに出てきて、面でしっかりボールを捉え、この続きは左肩の上に、首に巻きつくようなフィニッシュになるのが想像できますね。

軸足(右足)の上でターンの形を作り、スイングで一気に左足でフィニッシュできるように、ジャンプして打ちます。

images-2

 

突然フェデラーですいません。。。これ、できる人なら簡単に想像がつくと思いますが、グリップを中心に、手のひらの中でラケットがくるっと回って面の方向を維持しながらヘッドが走っていくような感じです。

手首が先に打点に到達したら、腕は打点に合わせるために置きに来たので、そこからはラケットに加速が乗ることになります。腕を速く振ろうとするとボールを真ん中で捉えることが難しく感じるはずですが、目的はラケットの真ん中で捉えること。フォーカスするところが違うわけですね。目的はあくまでも自分が狙ったインパクトの感触を得ること。そして、大事なことは、「スイングは型であること」です。要するに、きちんとフィニッシュまでいくということを「型」としておけば、その中にすでにボールを飛ばすためのパワーは仕込まれていますから、ラケットを持っているオペレーターとしては、きちんと当ててあげることが良いアクションになるってことです。

コーチが位置に合わせて高く弾むボールを出してあげるようにして、バウンドが胸から顔くらいの高さまでに入るようにします。

高い打点に打ち込む要素を入れるには、下から上への振り子運動をするイメージではなく、ジョコビッチの最初の写真のようにヘッドを立てておいて、くるっと回して下げないようにすることで、肩の高さくらいでスイングが完結します。そうすれば高い打点の打ち込みも大して難しく感じないと思います。

下半身の動きの方に注目点を戻してみましょう。

djokovic_fore_1

 

右足の上で、股関節を曲げるようにして、スイングのスペースを作ることと同時に体をひねって体重を下げ、タメを作っています。

ここからラケットを回しながら、軸足だけで一気にジャンプ!

体重の受け先は左足です。

follow

 

あっ今度は錦織圭。こんなに本気出さなくていいですが(笑)しっかり肩を回して、フィニッシュまで行きましょう。

しつこく言いますが、目的は打点と、型をやりきることです。

軸足の沈み込みでタメをつくり、ジャンプして打点を合わせる。

打点を合わせる時の勢いで体が浮いちゃう、って感じでもいいですかね。

何度か練習して、リズムが掴めたら、スイングにパワーを乗せる足のリズムがわかってくるはずです。

 

そこでドリル。最低でも2球目があること。でも3球目まででもいいかも。

一本目は、高く弾むボールを出して、この打ち方で打ちます。すかさずもう一本をフォア側に遠い球出しをします。

ここで、追いついた時に、スイング前には軸足が入っているようにしましょう。

ボールに小石を投げてぶつけるくらいのイメージで、追いついて右手のラケットをぴゅっと走らせます。スイングは軸足で生まれるものなので、左足で踏み込んで打とうとすると、ちょっと打点がシビアになって来ます。きちんとパワーが出るのは、バランスを保てる範囲で腕が遠目に伸びたあたりだけです。

軸足側でグッと一瞬タメて、1球目と同じようなリズムが走っていっても作れるようになると、軸足から打点までの距離の合わせ方、上にジャンプする力を入れることでスイングがうまく解けること、さらに軸が流れずにまっすぐになろうとすること、体全体は横にスライドしたとしてもモーグルステップになって次のショットへのリカバリが素早くできるようになり、とても調和のとれたムーブメントになります。

スタートがうまくできて、最後のインパクトで帳尻をきちんと合わせられるなら、飛球は安定していくはずです。

途中の走り方は、最後に帳尻を合わせられるのであれば、細かく走っても大胆に走っても、リズムさえ合っていればきちんとパワーも乗るし、打点がしっかり取れるのならコントロールがまず信頼できるものになります。

 

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:43 | コメントをどうぞ