月別アーカイブ: 2017年5月

大きな円と小さな円

最近は私のスイング研究も「そもそも論」に行き当たり、身体というか、腕の動きというか、スイングがどの方向でも持っている共通項があると思うようになりました。

例えば、ボレーの上手い人にサーブの苦手な人がいないとか、スピン系の人はスピン系になるとか、あとスライスが得意だからといってロブやドロップショットのような器用なプレーが苦手な人もいるとか。。。

どこをとっても万人共通のものはないけど、その人の中の共通項があるような気がしています。それって「個人差」であり「その人の持っている感覚の範囲内」でテニスをしている以上、なかなか新しいものを植え付けられない事もあります。

ワタシ自身、なかなかトップスピンが打てるようにはならなかったし、トップスピンを手に入れたとしてもそのあと高さや深さのコントロールまで出来るようになるまでは何年もかかりました。

それで、いまある癖をそのままにしてできないものを出来ないと決めつけるより、身体ってこういう動きをするよね、っていうところに大前提をつくって、そこにある感覚を磨いていけば、新しい世界が開けるようになるのでは、と。

ラケットとボールが衝突するという物理的な要素もあり、また筋肉や関節のうごきという生理的な動きもあり、そしてプレーヤーにはそれぞれ、実際にボールを打つということはうまく打たなきゃとか、むつかしい状況から等のプレッシャーがかかるという精神的な要素もあり、誰でもできることがあるからといって誰でもすぐに得られるわけではないということも分かってきました。

今日ここでは、腕の動きの「そもそも」を記してみたいと思います。

腕は、そもそもスピネーションとプロネーションの動作が出来るようになっていて、それが「モノを飛ばす」ときに上手に加速運動を助けてくれます。
外向きにひねり、内向きにひねり、というような表現が最も簡単ですが、けっこう立体的な動きであって、出来る人にとっては自然ですが、出来ない人(たとえばワタシの左手とか)にとっては力の入れ方の良く分からない、再現するのがむつかしい動作の様です。

野球のバットは、テニスのラケットよりもかなり重くて、自由に力を入れた通りには動かせません。それだけに決まった通り道を通らせるのにスイングの為の「型」を作る必要があります。ゴルフのクラブは、重さよりも「長さ」のために、やはり同じようなことが要求されます。ボールが止まっているから、打席から動けないから、という要素もありますが、スイングする体の方に目を向ければ、重さも長さも自由にならないモーメントの大きさを持っており、スイングに力を入れることで自由にできる事を捨て、型の中で打点を決めていく事が最重要の項目になってきます。

テニスは打点の範囲を広くできなければやはり状況への対応がむつかしくなるもので、適切なスイングを身に着けたいとなると、そこで打点付近(打点の直前と直後)のラケットの扱いがわかるようになってから、その前後の大きなスイングを育てていく方がよかろう、ということになります。

で、身体がそういった自由を作れるのかどうかというのが、じつはその前段階として必要になるのではないかと思っています。

野球のバット、もしくはそのくらいの長さの紐の先にある程度の重さ(500gていど)のおもりを付けて、体の周りをぐるんぐるんと回してみましょう。
バットにはグリップエンドがおおきくなっていることがあって、なかなかすっぽ抜ける事もないでしょうし、ヒモでやるなら、周りに壊れそうなものが無いか注意さえしていれば、手に巻き付けてどっかへ飛んでいってしまう事もないでしょう。

体操の回旋運動のように、大きく腕を回して、腕とオモリ(バットや、紐の先のオモリ)が一直線になっているのを保てるくらいの速度で振ります。

大きな円運動をしている時は、急激にスイングの速度を上げることはできません。大きな円であるだけで、トルクが発生して重くなります。自転車の重たいギアは、速く走るときに使うのと理屈が同じ、だと思ってください。

人間、自分自身が回転せずに回旋運動をするときには、一様のスピードでスイングを出来ないものです。加速させる区間もあり、減速せざるを得ない動き方の区間もあります。関節の動きがおおきくできたりできなかったりするところがそういった要素を持っている訳です。

手の先についた、長さのあるオモリなわけです。(バットも、紐付きのオモリも、そしてラケットでもおなじ)
それは、振り子の先に振り子のついた、二重振り子(すごい前には私は「複振り子」だとおもっていました)では、主となる、内側の円を通る振り子と、子の振り子(主振り子の先についた方の振り子)は、

・回転半径の小さい方(主)が先に加速する
・重力による自然な振り子運動の場合、主の振り子が下端に達するまで加速運動をし、その先は減速していく
・主の減速から、運動エネルギーは子に移り、主振り子の減速に伴い子振り子が加速を始める
・子が主を追い越すと、エネルギーは失われて行って子の方も減速し、運動は終息していく

という順番になっていきます。

furiko

これが、腕とラケットであった場合、このラケットの方に加速が移ったところを利用するとインパクトは楽になり、腕の力は面に正確に当てることや、面の方向を維持することなどに努めることが出来るようになります。それが対応力や再現性などに役立つことになる。

さらに、関節の曲がり方向もあります。もっとも使い出のあるのが肩の関節。

肩関節は「多軸関節」であり、上下左右、内旋外旋などの動きを伴って様々な動かし方が可能です。

肘は一軸関節であり、一つの方向に曲げたり伸ばしたりする。

手首は二軸であり、この動きに軸の制限があることで腕自体の動きにさらに力の入れやすさという方向が明確になります。

フォアハンドストロークの方向に、バットや紐についたオモリなどを振り回してみましょう。

身体を中心に、腕をぐるぐる回しますが、胴体が邪魔になりますから、どうしても水平に回すことにはなりません。

腕が利き腕側を通る時には水平方向であっても、円を継続させていくには、身体をよけるために上に挙げる必要があります。

腕は頭上を通り、再び水平方向へスイングできるエリアに繋がっていくわけですね。

 

腕の関節を見つめると、この頭上での腕の形は内側に巻くような形(プロネーション)しており、肩の高さからもう一度水平スイングになるころには、手のひらが上向きになるように外旋していきます。このあたりで、腕はスピネーションしていることになる。

スピネーションから、プロネーションの動きに繋げていく事でラケットの運動は加速していく事になります。

これって自然なスイングで、ラケットをもってやってみましょうと最初に書かなかったのは、ラケットには面の向きがあって、「そういうことはやっちゃいけない」のではないかと固定概念から制限を付けてしまう人が多いためです。

コンチネンタルグリップで握っていると、ラケット面が打球動作中に上に向いて下に向いてをして、不安定な動作で、テニスコーチなら「そんなに手首使っちゃだめよ!」って言いそうですよね。

それが、握り替えると逆に安定した面の維持が可能になります。簡単に言えばウエスタングリップで握るとそうなります。スイングの方向はじつは人によってまちまちだし、力の入れ具合もぴったり合う人もいれば違和感だらけの人もいると思いますが、野球のバットの重さがあると、腕力優先から重さの扱いを優先するスイングになる事で、ある程度の範囲内に収まることになります。

 

野球のバットも、インパクト中にはボールにアンダースピンがかかる方向に回転するものだし、グリップから言えばインパクト時の「面」を想定するとウエスタングリップに相当する形になっているはず。

 

要するにスイングというものの共通項がある、という発見に至ります。

 

大きな円を描かせておいて、途中の加速が欲しい所では腕を内巻きにすることで回転半径を縮ませることになり、運動が加速します。

そこでスピネーション(回外および外旋)は腕が曲がる方向(だから内巻き)であり、打者がバットを振る前にも腕をたたむシーンがあるし、投手が投げる前の瞬間でも肘が曲がります。

サーブのトロフィーポーズでも肘は90度がおすすめだし、フォアハンドストロークのフォワードスイングでも振り始めで肘を上手くたたむことで軽く加速させることになります。

その、畳んだ腕が「小さい円」。

関節の使い方の話に、物理のはなしをぶち込んでいくとこんな風になります。

 

 

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 15:11 | コメントをどうぞ

ソフトテニスとの共存

春ももう初夏、という段階まできたような陽気ですが、この春に中学生になったジュニアたちも、何割かはスクールを一旦はやめて、ソフトテニス部に入ったと聞きます。
ソフトテニス部に入っていながらも高校進学後にはまた硬式がやりたいからとスクールをやめずに続けてくれている子もいます。

いつだか書いたことがあるかもしれませんが、先日(といっても1月とか)、プライベートレッスンをしている10面続きのコートで、数面向こうにソフトテニスの選手たちが入ってきました。

背中には「KOREA」の文字。ナショナルチームの人たちでしょうか。その2週間後にはそこのコートを会場に大きな大会があるような事もその時に知りました。

彼らの練習は、自分の良るコートから4面くらい離れた場所にあったのですが、それでも打球音とか、迫力がすごい。

ボールのスピードは、ちょっと目を奪われるくらいすさまじいものでした。

全日本や、ジャパンオープンでプロの試合も間近で見たことがありますが、硬式のラリーよりかたぶん?全然速い。

今日は「Tennis」のことを「硬式」って書いていますが、日本発祥のソフトテニス。アジア人は硬式においては欧米の選手よりも体格に劣るから。。。なんてつい見がちですが、同じような体格のアジアの選手も、ソフトテニスの身体の使い方をすればあんなにすごいショットを続けて打てるんだなぁと呆気にとられてしまいました。

かつて、錦織選手よりも先に大記録を打ち立てた選手たちがいます。清水善三・原田武一・それに熊谷一弥や佐藤次郎など。彼らは軟式(現在はソフト)テニスの打ち方で世界を席巻した偉人達です。

さて、ソフトテニスの出身者で、硬式でも活躍できる人と、硬式には馴染めないという人の差は、どこにあるのでしょうか?
ソフトテニスの打ち方のままのように見えるけどすごい威力のフォアハンドをたたき込まれた人も何人も知っていますし、威力があり過ぎてコートに収まらずに悩んでいる人もたくさん見てきました。

ボレーやサーブなどはちょっと置いといての話。。。いや、フォアハンドストロークに限った話になっちゃうかな。

たぶん、彼らは中学三年間でそうとうレベルアップして卒業しているはずです。それは、ボールの親しみやすさなのかもしれません。それと、素振り。型をしっかり体に刻み込む作業をしているので、あとは試合のセンスとかなんでしょうが、やっぱり試合にも出ていますしね。3年間でうまくなる要素は沢山あるのかなと思います。

その、スイングの型を作る段階で、力の発揮される形が違うところまでは差がつかないのでしょう。硬式にも対応できる力の入れ方の人も、そうでない人も見た目の形は同じように振れる。
ボールが柔らかいということが、そういった差を感じさせずに許容してくれるのが良い所なのでしょう。

文章で簡単に表現するのなら、硬式でも順応できる人はフォアハンドを「投げる」または「捕まえて、放る」ような感覚で打っていて、そうでない人は「叩く」とか「つぶす」とかっていうような感覚なのかもしれません。

野球の出身者でもおなじように感じることがあります。

底の具体的な差は、腕と体の関係、かなと思っています。

体の回転から、腕が離れはじめたあたりでインパクトを作れる人は、おそらく前者でしょう。逆に後者はどうか、っていうとスイング中に最もスピードを上げて振れるところ、とか、テイクバックで離れた腕が身体につく(近づく)あたりでインパクトするんじゃないでしょうか。

ソフトテニスの大きなスイングで、硬式でもしっかりした打球感覚が出来れば、そうとうな威力のフォアハンドストロークが完成するやもしれませんね。

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:16 | コメントをどうぞ

忙しいのは寝ちゃうせい

お昼寝しないとダメなタイプなんです。30代の頃、テニスコーチをやってないころが5年ほどあったんですが、主に社外に出て作業したり現場廻りをしたりする仕事だったせいか、お昼ご飯を食べると、昼寝をしないとそのあとの作業性が落ちる時間がある。

ということは、ご飯食べると眠くなるんですね。

長くは寝ないクセもつきました。最初の頃から15分くらいで起きられるのがベストでしたが、最近は歳をとったのか、寝入り+寝起きまで含めて30分くらいになってきました。

レッスンの合間などに、1〜2時間余った時間に昼寝をしているので、私のような形態で仕事をしているものにとっては、誰にも迷惑だけはかけていない。

ただし、やりたいことがあっても眠いままでは効率が悪くて進まず、寝てしまうとその間は作業できない。

ジレンマですね。

五月の連休中から、14日までに、iPadを使って動画を撮影し、プレーヤー本人にもみてもらいながらレッスンする、という機会を多く設けて、おかげさまで好評でした。

私がこういうレッスンをするのは、分析については一貫したものを自分の中で持っているから。これは後ほど簡単な要素を紹介する予定です。

その中のできている部分というのはプレーヤー本人も無意識にできていて、自分のテニスをイメージするとそこはそういう動きになるっていう自然な部分。なるべくそこは手をつけずに、苦手な部分を見つけたり、飛んでくるボールと都合の合わない部分を見つけて、レクチャーします。その後矯正法などでやり方のヒントを得てもらう、というところまでがレッスン中にできること。

その中で成功体験があることと、その成功中にまた映像を残しておくことで、「自分の中で変えた部分」の記憶が残りやすくする、というのがビデオレッスンの効果だと思っています。

というわけで、受講者の方々には、後日コーチからのアドバイス付きのその動画をメールで差し上げるようにしています。

ブログ読者の方なら想像がつくでしょうが、このブログ、年始にあまり長くしないように気をつけます、なんて書いた割に相変わらず長い。
ということは、そのアドバイスもそこそこ長文なんですね。

このところブログの更新ができていなかったのも、文章を書く時間をほとんど動画の送信用に使ってしまったから。

個人レッスンで動画を希望されることもありましたので、延べで10件くらいでしょうか、動画を送らせていただきました。動画の本数にすると40〜50本は送りました。

もちろん、記憶があるうちに私も作業したいわけですし、そうかと言って記憶だけで書くわけにもいかないので、動画は全てチェックして、書くべき内容をちゃんと考えて書くので、週末仕事が早く終わるとしても、帰ってきてご飯食べてお風呂はいって、さあ!って机の前に座っても、長持ちはしません。

ひとり目に送信ボタンを押して、流している間に眠くなってきます。

ふたり目のアドバイスを書いて、調子がいい時もあるんですが、ちょっと考えよう、なんて後ろのベッドに倒れると、気づけば深夜2時とか。もうそのまま寝ちゃいます。

だって眠いじゃん!

眠いのを我慢して結局書き直しになるようなことはここ数年で何度も経験しているので、素直に寝ることにしています。

受講された皆さんには、数日待っていただくことになっておりますが、ご容赦願いたいと思います(^_^;)

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:01 | コメントをどうぞ

楽しいから続けるんでしょ

テニスをずっと、楽しんでます。

コーチの仕事をしなかった5年半の間も、戻りたくて仕方ありませんでした。それは、テニスが好きだから。

テニスコーチの仕事って、すごい楽しいんです。私にとっては。
いまだに自分がうまくなると信じていますし、うまくなってきているとも思えている。それがまた楽しい。

上手くなってきてるぞ、と自分の事を信じていれば、じっさいに他人から見てそうでもなかったとしても、別にいいじゃないですか。憧れのプレーがあって、何となくかもしれないけど出来たような実感があったりして。それで十分です。

レベルが上がるってことは、小難しい事が出来るようになるってことじゃないんですよね。再現性があがったり、戦略的になったりすることで感じることが多かったと、自分では思っています。ものすごい速さのショットが一発打てた時にじゃなく、うまい人のすごい勢いのショットでもきれいに返せたときの方が喜びはでかい。そしてそれが連続でできた時に、何かを掴んだような気さえします。

まあでもそれも、長くやってこれたから。

ジュニアクラスは、昨今人気で、私のいるようなスクールは、テニスを始めてやってみるっていう子もたくさん来ます。
それだけに、親御さんもコートサイドのギャラリースペースでわが子の様子を見つめています。

子供がテニスが好きになってくれるようにやろう、と自分のレッスンを切り替えられたのはほんの数年前のこと。ちゃんとテニスを教えようとして堅物のオヤジみたいになっていた時期は長かったと思います。正しいテニスの「正しい」の基準がどこにあるのかをちゃんと考えていなかったんですね。

「ラケットは、下から上に振りましょう」「きちんと横向きからスタートだよ」って口が酸っぱくなるほど言ったし、出来てない子はそこからスタートさせようとしていました。でもそれってカクカクした動きを作っちゃうことだってある。センスのある子はそこから美しいフォームになるんですけど、言葉で言っている説明だから、正面向きでレディポジション、ボールが来たらいちど横向きをしてそれからスタート、なんて律儀な子もいます。

あるていど、自然な反応を促してからでないと、そういう差が出るんじゃないかな、と思っています。

遠い所にボール転がしてやって、走って追いつきながらネットに向かってラケットで転がして返す、みたいな簡単なことで、走りながらスイングの用意をしたり、スイングの為に足を止めたりすることを自然に出来ているかどうかは、彼らがボールをどうやって見て感じているかをこちらに教えてくれます。

こちらが教えることが先じゃなくて、彼らがどこまでだったら出来るのかがスタートの見極めじゃないですか。

子供たちは、自分の可能性を信じている子が多いし、それでいてどれくらいできるのか知らない子がほとんど。
わぁーいってボールを追って、うまくできた時はどんなに上手い子でもほっとしたいい笑顔になるし、空振りした子は「あれっ?」って顔になります。

そうやってやりながら自分の思ったイメージと実際の動きがあっているかどうか自分で評価するし、そこにチャレンジしている気がするからワクワクドキドキがある。

そもそもですよ。

子供にテニスやらせてやりたいって、親が思ってくれないと彼らのテニスはスタートしない。言い出しっぺは子供かもしれないし、親かもしれませんが、決定権は親でしょう。

ということは、テニスで活躍したり、楽しそうな笑顔が見たくて、そう思うんじゃないですかね。

子供は子供で、一生懸命やっていれば親が喜んでくれるし、うまくなったら笑って褒めてくれる。

だから、テニスを続けるんじゃないかな。

厳しくするレベルでは厳しいコーチでいられると思います。その子のイメージのテニスが見え隠れするようになったらなおさら。その子にテニスのセンスがあるな、こりゃあ伸びるな、と思えば私だってプロの端くれ。本気出します。

だけど、導入時期の大切なジュニアたちは、飽きないテンポ、出来て喜べるメニュー、難易度を上げ下げして自己評価できるドリルでふざけたりダラダラしたりする隙間を与えないように出来ることを目指しています。

そして、少しでもできたことを見つけてあげてほめてあげる。最近では親御さんよりもコーチの私の方が年上っぽいことが増えてきていますから、子供たちも私の事を「お兄さん」だなんて思わずに「オヤジさん」だと思ってくれてる節がありますから、親から褒められたような気分なんじゃないでしょうか。

またコートに来てがんばろう、って思ってくれることの方が大事だな、とこの年になってやっと思えるようになったオヤジです。

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 15:57 | コメントをどうぞ

デカラケ・厚ラケ

最近は、デカいフェースで薄いラケットってあんまり見なくなりましたね。

105くらいじゃデカラケに分類されないとか?

ワタシ基準だと100を越えるとデカいかなと思いますが、お客さんに進めるラケットだとそうは考えないですね。105までは「ミッドプラス」的な。

どちらも「よく飛ぶ」ラケットとされますから、ボレーが中心のプレーをするとか、スライス系が得意な人はどうぞって感じが昨今はイメージになってきていますかね。

デカラケって言っても当初はプリンスグラファイト110がよく使われていたし、プリンスが110平方インチっていうフェースサイズにパテント権がなくなったら「オーバーサイズ」っていう表記になって他のメーカがこぞって110を発表する中、プリンスのオーバーサイズは108、って逃げたのも記憶にあります。

そんな時代にはマイケル・チャンやアガシなどがデカラケを使った強烈なドライブショットで強かったわけですし、女子の選手もそのサイズでたくさん出てきましたね。

厚ラケが発表されてからは、さらに「よく飛ぶ」ということの特徴を活かすように軽量化したラケットが増えたし、デカラケで厚さもあり、260gくらいのラケットを作ったりして軽量デカ厚、なんていうカテゴリもできました。

伊達公子46歳にして復活、という記事が出ましたね。同世代のヒロインがまだプロの一線に挑戦する、というのはホント刺激になります。

YONEXの新作モデル「ASTREL」での復活、なんていう記事も出ましたが、本人の使うラケットは、相変わらず男の人でも重たい380gくらいなんじゃなかったでしたっけ。

あれだけコンパクトなテイクバックですから、重さがあってもむしろうまく利用するだけで苦労はしないでしょうが、以前に使っていた「S-Fit」もそうでしたが、厚さの恩恵をどんな風に感じながら活かしているのでしょうか。

厚ラケ・といってあのくらい分厚いのは、現在では存在は「デカ厚」くらいしかないと思いますが、各メーカーさんで、様々な特色をつけながらそれぞれ存在します。

「よく飛ぶ」ことが最も売りになる性能だと思いますが、どんなプレーヤーに適しているかといえば、私の考えでは

短いスイングでしっかり握る

ようなプレーというか、打ち方をするような人が適していると思います。

飛ばない、という人が、軽量デカ厚を使っても、飛んでいくようになるかっていうとスイングスタイルによってはさほどでもありません。

スライスやボレーのように、テイクバックが終わったところからすっと短い距離のスイングにしっかりパンチ力が出せる人の方が生き生きとプレーできるように思います。

ストリングパターンも粗めのものが多いと思っていますから、トップスピンだってもちろん打てますが、長いスイングをするようになると、ヘッドが重たいモデルが多いでしょうから、手元から振り始められる、スイングの長さでコントロールをするような人にはあまり合わないんじゃないかと思っています。

伊達選手はスライス系タッチプレーヤーではないと思いますが、トップスピナーでもないと思います。

現代の選手の中にはあまりいなくなった、低めの強い弾道で打ってくるフラットが伸びてくるので、すごく取りづらいショットを打ってきます。

ボールを吹かさないように伏せ目のフェースを作り、パンチのあるインパクトで肩ごと押し込んでくるような、独特のあのストローク。

今日が復帰ですが、どんなプレーを見せてくれるのでしょうか。相手は第3シード。1セット目は取れるんじゃないかと思っています。

相手が戦局を変化させて粘り強くしてくると苦しいかもしれませんが、勝負を早めようとするなら伊達のカウンターの精度さえ良ければ勝てるポテンシャルは十分にあると思います。

私は手に持っても自分で買おうとは思いませんが、存在感のあるラケットってありますよね。

カテゴリー: グッズオタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 12:03 | コメントをどうぞ