日別アーカイブ: 2017年9月30日

試合を「たたかう」

自分がそんなに戦績を残してきたようなプレーヤーだったってことがないので、偉そうなことをあんまり言えないのですが、それでもやっぱり長いことやっては来たので、多少の事は言えるかな、と。

テニスの基礎の部分(打ち方とか)はある程度できたとして、試合に臨むわけです。試合に出ている皆さんは、自分のテニスが「完成した」とは思っていないでしょう。だけど「試し合い」をするんですね。いまの「自分のテニス」における心技体がどれほどのものかっていう事を。

 

 

さて、試合とは「たたかい」でもあるわけですから、「たたかい方」もあると思います。

・自分が走らされた時には、相手も同じくらい走らせたい

・前に走るのは速く、後ろへ下がるのは遅いもの

・クロスに打つ=ネットの真ん中を通る=安全

くらいは先に理解できていると良いですよね。

そんななか、

・走らされているのに「うまく打つ」までができて、相手のいるところに素直に返し、結果もっとひどいことになったりする

・ボールが飛んでくるもの、と意識に刷り込まれていて、浅いボールに反応できずバランスを崩され、さらに深いボールをしっかり打ちこめないのはそのままで自分の展開が作れない

・クロスに打つつもりがコートの真ん中にいってしまって、次のショットに迷ううちに相手に先手を打たれてしまう

っていう事態になりやすいものですね。

自分は、相手のショットを「返せ」ないといけないわけですから、相手を怖くない位置に置いとくといい。怖くない位置、とはベースラインの後方、っていうことで単純にいいと思います。

相手からネットまでの距離が広いと、それだけ見てからネットを越えるまでの時間が長く取れるわけですから、自分が走っていって取りに行くゆとりが生まれます。

まあ、相手にとってもしっかり打ったショットがネットさえ越えればこちら側のコートの広い範囲が使えそう、っていう視覚的な情報によって気楽に打っても入りそうな環境ではあります。ラリーが長く続いちゃうパターンですね。それはそれでいいもんじゃないとも言いますが。でも自分がミスりそうっていう頭さえなければ相手のことは怖くないわけです。

ネットのそばからだったら、当たり損ねみたいなのがドロップショットみたいに決まっちゃうことすらありますから、前に来させてすかさず下がらせるようなテニスが出来ればいいんでしょう。

クロスに打つつもりが真ん中、ってのはネットの真ん中は狙わなかったってことなんでしょうね。センターストラップの当たりに軌道を通す事と、そのごコート内に落とせる自信はショット練習で普段から自信をつけときましょう。

テニスコートはタテ長で、クロスに狙ってコートの幅を使うのは、相手のコートだけを観ちゃうとむつかしく感じることがあります。だからラリーだけで練習しているとついそうやって角度をつけて返球する感覚が無くなっちゃいます。ネット上のどこを通すか、っていう練習は意識するだけでもいい練習になります。

 

そこいら辺の基本的な戦い方を考えると、試合をするには

・相手のショットは何でも返す

どこへ打ってもなんでも返ってくる、っていうのは相手にしてみれば恐怖の相手です。だから、まずは「負けない」ってことが前提になります。「負けにくい」でもいいかな。それが最初に持っていないといけない条件だと思います。

 

・どうせ返すんなら次のショットで攻撃されないようにする

これが出来るようになると、もう相手の事は怖くなくなります。一本拾ったところで、その次のショットも返せる!と思いながらコートに立っていられるわけです。で、それってどうすればいいのかってことをラリーしながら考えましょう。ラリーはリズムがあるので、一概に決まったパターンを紹介するわけにもいかないもので、自分の持ちショットで相手にどう影響を与えるかは知っておかないと、囲碁将棋のような戦いにはなりません。

 

・ゆとりがあればこちらから攻撃して決めてしまう

相手が攻撃できなくなりそう、っていうショットをこちらが打てたとしたら、今度は相手が甘くしてくる可能性が増えてくるわけですね。それだけこちらのショットが活きているっていう。一発で決めなくても、きちんと追い込めさえすればフィニッシュは簡単なショットを入れるだけでいい、っていうのが理想。それが戦略とか戦術とかを駆使して自分の勝ちポイントを得た、ってことだと思います。これは出来ればできる程自信が付くものです。

 

まるで3段階のステップアップみたいに書いていますが、「負けにくくなって」から「攻めにくく」させて、「追い込んだら決める」っていうテニスが出来るようになるまで練習を頑張れよ、っていうメッセージを書いたわけじゃないんです。

 

いつでもそのチャンスは転がっているので、常に相手を追い込もうとする姿勢は見せなきゃダメでしょうし、チャンスを見逃したとしてもすぐにタフに戦う準備が出来なければ負けていってしまう。

 

3つを揃えて、相手のいいショットにも対応しながら、最低でも攻めさせないショットが打てたとしたらチャンスが来ないかどうか油断せずにきっちり構える。

そういうのがまずできないと、いくら考えながら打とうとしても考えている間に戦局はどんどん動いていきます。対応しながらぱっぱと動けないとまずい。

そこで出てくるのが「読み」ですね。相手を観察して、どういう状況で相手がどう出方を見せるか、わかってくれば予測が出来る感じになってきます。

未来予知のような超能力じゃなくて、相手も同じテニスコートを使っているという制約の中でのゲームですから、相手が狙っているのはコート内にボールを入れること、という絶対条件の中で打球するわけですから、走って追いつける球なら返せるんですから、かまえている中に守備範囲が想定できていれば、あとは反応良く動けるかどうかだと思います。

 

ボールは行って返ってくるものだから、(それを”ラリー”っていう)打ったら返される前提を崩さずにプレーする事です。

 

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:21 | コメントをどうぞ