日別アーカイブ: 2017年12月11日

全部を一気に…って難しい

打球フォームに問題点があって、自分で気づいたとか、コーチとかに指摘されてるとかで、何しろ自分自身に改善したいと思っている要素があるとします。

そしたらその要素の練習をしたほうがいいわけです。

??どういうことか?っていうとですね、改善したい所があるっていう事は、その先にある自分が掲げた理想のフォームがあると思います。

例えば簡単な例として、錦織選手のフォアハンドみたいな感じがいい!と自分のフォームに課題を作るとするじゃないですか。そうするとテイクバックの形からインパクトの位置だとか、スイング軌道に至るまで、スタンスなんかも修正しなきゃって所からやっていたら、かなり難しいと思うんですね。

 

で、モノマネのフォームでも雰囲気が出せるようになったとして、色々なことに気を使いすぎてショットのクオリティが全然高くない。。。なんてことにもなりがちだったりします。

で、なんでそういう取り組みをしたかっていう「そもそも」の部分にもどると、

・しっかり回転がかかってコートに入れやすいと思った
・ダイナミックなフォームで回転がかかっても威力が落ちないのはこれだ!と思った
・ボールに(打点に)入るリズムが自分に合っているような感じで、できると思った

・・・なんていうところでしょう。

それで、真似を始めると、自分の今までの打ち方とどこが違うのかを調べる様になります。テイクバックの仕方や、その時の面の向きや腕の高さ、左手の位置など。スイングの軌道を作るのにヘッドを上げたり下げたり。スムースにフィニッシュの形に持って行くのに、最適な打点の位置は?など、調べようと思えば似せるためにやることは結構あります。

 

さてこれ、テニスコーチが生徒さんのフォームチェックをしようとするときに見る項目でもあったりします。

グリップの握り方。スタンスの取り方、打点の位置、テイクバック、フォロースルーなど、動きの流れを全体的にも見ながら、部分部分を要素に分けてチェックします。

そうするとどの要素が何の働きをするものなのか、知っておくと便利なことが分かります。威力を上げる要素、コースや高さを決定づける要素、回転をかけるための要素、深さを変化させるための要素・・・そして、それらを準備し実行するのに必要な時間、などです。

 

元々似ている人は、どれか一つの要素を、自分の打球フォームに関連の薄いところ(…打点よりも早い時点で準備出来る事)で似せるだけでグッと雰囲気が出る様になります。それで、そのまま打球できたりします。

似ているといってもラケットはひいてるし、振ったら当たるし・・・程度の似方(顔が似てるよ、だって目が二つあって鼻が一つ、口が一つで一緒じゃん!ていうのと同じレベル)だとしたら、どれか一つの要素を選んでも程遠い感じがしたりするわけですね。もともと似てないっていう。

でも憧れの錦織選手にちょっとでも近づきたい!っていうときにはどうしましょう。

まずは二つの項目

・グリップの握り方
・打球フォームの最初と最後を流して動かす

ていうところからかな。

グリップの握り方は、そのまま打点の位置を示唆しますから、そこが違っているとどうしても似ません。素振りでいいんならモノマネは良いですけど、打てないですもんね(笑)

そう、ここでは実際に打球しなくてもいいんです。打ってみてうまく飛ばなくてもいい。

そこからうまく打てるようにするにはどうすれば考えていくってことですから、基本的なアウトラインをつくってくれるのがこの2要素なわけです。

その握り方で垂直面が作れる形(=腕の位置と、身体の向き)

打点が作れたら、そこでネットのすぐそばから狙った方へ当てるだけでもコントロールしてみます。

ネットのすぐそばは、そこにネットがあるのを強く意識しやすいようにです。

あんまりテイクバックもスイングもいらない。狙った方にボール飛ばす分だけ、そうすると打点からフォロースルーをすこし、というだけでも目標に似せられるかどうかはわかります。素振りでフィニッシュの型を作っていますから、その形に持って行けるかどうかがわかれば、コントロールできて形もにてる。

そこでネットから離れて、よりボールを飛ばすようにするにはスイングを大きくする必要が出てきます。(だからネット際からの時に強打で練習するとわかんなくなる)

で、そこで精度の悪いショットばかり行くようだと、打点へのアクセスの仕方が悪いってことになります。近すぎたり遠すぎたりっていうフットワークのレベルか、フォワードスイングで面がブレるなどの動作の問題か、そういうことが浮き彫りになってきてはじめて取り組むべき上達への要素が分かってくることになります。

ラケットは立てて入れたほうがいいのか、寝かせてからの方がいいのか、力を入れるのは打点の位置か、その前か、あるいは後なのか?回転をかけるのは、身体の力で腕を強く振ったほうがいいのか、それとも腕の動きに流れを持たせてやるものなのか?

コントロールがいいほうがいいわけですから、そういう事に課題を付けて取り組んでいけばいいわけです。

そして、球出しのボールから、ラリーの活きたボール、そしてポイントやゲームでのプレッシャー下でのプレーに活かせるようにしていけば、いずれ完成するんじゃないでしょうか!

 

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 17:10 | コメントをどうぞ