日別アーカイブ: 2019年1月31日

ラリーを続ける

テニスコートでネットを挟んだ相手とボールをやり取りする事を、ラリーする(Rally)といいますね。

車のレースにも、ラリーって言葉があります。これも、Rally。

その意味は、「生還する」という意味があるそうです。

車で過酷な状況に飛び込んで行って、「生きて帰ってくる」ということと、テニスコートで、自分の打ったボールが「生きて(?)帰ってくる」という事は同じなんだなぁと思ったので、ちゃんと辞書はひいていません(笑)。

 

まあなんにせよ、ラリーは続ける練習が必要です。

試合になったら、ラリーは早めに終わらせる努力をした方が良いものです。

なので、試合でない練習の場合でも、常にラリーを早めに終わらせる努力をしたものかどうか?というのはどうなんでしょうか。

ちゃんと決められるようなシーンを演出できたとしたら、ちゃんと決め球をコートにいれて終わらせるべきでしょう。

しかし、いつでもどこでもウィナーをとれる、と言うほど甘くもないのがテニスの試合だと思います。

ボールを打つ時に、ミスをしやすくなる条件として「リズムを失う」ということがかなり大きな要因としてあげられることがあるようです。

相手は、試合の時ほどあなたのことをリズムにのせないように、自分のショットが決まるように打ってくるはずです。

そういうショットを、あなたがまるで自分のショットを思ったように打つリズムを狂わせずに追いつけたとしたら?そう簡単にはミスをしないですむはずです。

要するにプレーヤーとは、自分のラリーのリズムを自分で知っておくべきだし、そのリズムってボールが飛んでくる時間だったり、バウンドの後のリズムだったりすることがほとんど。だから、ボールが動くのにある程度あっていなければ、プレーヤーの独自性っていうのは現れないと思います。ボールと打ち方のリズムとが合っていなければ、その人の方が先にミスをするってことになる確率が高いですし、そういう練習しかしていないとなったら、試合で自分のリズムに乗って何本でもショットを入れ続けられる相手よりも自分の方が弱い感じがするはずですから。

 

ラリーは続くように練習する、と言うよりも

「簡単に終わらせないように努力する」ことがもっとも試合の状況に近いものだと思います。相手のショットに翻弄されずに自分のコントロールを失わない練習。

自分だけが、相手の打ちやすい所にコントロールする、でもいいわけだし、双方が打ちやすい様にでもいいんです。そして、双方が勝つことを目的にラリーをしてもいいんです。

その目標が、「お互いに簡単に終わらせない」ということなら、コートの広さを十分に使え、構えも必要だし反応や判断も良くなければならないことが分かると思います。

 

先日、私のレッスンでどう見ても打つのは下手じゃないけどラリーになると思い通りに打てない人がいて、見ていると打った後の時間を上手く使えていない。要するに相手のショットに対してほとんどすべての項目が遅い。反応そのものも、ラケットを引いて準備するのも、打点に移動するのも、なんなら走ることさえも遅い。

そう書くと、その人がすっごいテニスが下手な人のようですよね。でも、実際はそんなでもないんです。サーブだってちゃんと入るし、何ならよく試合にも出ています。

だけどですね。まあ下手じゃないんですよ。だけどぜんぜん上手くない。ってこと。

それが、ボール打ったらほとんど自分のボールを見つめていて動きが止まっちゃうってことなんです。

それが良くない。

だから、ボール打つのはちゃんとできるんだから、相手が返してくるのに対応すればいいんですよ、っていう指導はもちろんします。最初にします。

その他にもいました。

回転のしっかりかかったボールを打ってくる。女性ながら、ボールに重さもあるし、教えた甲斐があるなぁ・・・と思っても、まだ半面のラリーまで。それよりも広い範囲には中々足が届かない。

多分この方は、相手が打ったのを見てからの反応は良いんだと思います。だけどやっぱり調子を崩すと、ボールがバラバラになってくる。

片方の方には、

「打つ時にバランス崩しやすいから、打った後に3歩、『ケンケンパ』ってやってみて!」というアドバイスを。ケンケンパの最後の「パ」はスプリットステップに相当するはず。

もう片方の人には、

「ラリー中の呼吸、どうしてますか?打つ前にスーって吸って、インパクトに合わせてフーって吐いてみては?」というアドバイス。

これ、まあそういう風に見えたから思いついたんですが、ドンピシャ。

いままで必死に一本一本のショットを追っているようなラリーだったんですが、まるで往復するボールの片側に居るだけで、ずっと往復が終わらないようなラリーになりました。

終わってから聞いてみると、

「なんかいつものラリーよりも、物凄い楽に感じました」と言ってくれました。

そうなんですよ。私も皆さんとラリーするとき、結構楽にやっているんです。

でもそれって、すごくうまそうに見えるんですよね。実際、そこそこのレベルのボールを打っている実感もあるでしょうし、しかもそれが中々終わらないんですから、やっぱりよそから見ても上手そうに見えます。

試合の時にも、「相手のショットを上手く返せる自分」をイメージするといいんでしょうね。

ただ、相手がどこに打ってくるのかを知りたいんだけどそこは諦めてる、という態度になれないと難しい。自分が打点に入るのであって、ボールが自分の方に来ることはそんなにないですから。

練習ではラリーは「終わらせない」

試合では「勝つように」ボールを打つべきでしょうが、その練習によって自分のボールは「常に入る」ことを自信もってできるでしょうし、相手が返してくることには「慣れている」から、決まったはずのショット!ではなくて、「もし返球されてもこちらが優位」なことは変わらないように打てばいいんです。

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 13:51 | コメントをどうぞ