カテゴリー別アーカイブ: 打ち方オタク

テニスの打ち方に対するこだわりを書くとこです
コーチとして勉強してるんですってアピール?

打点を確立するための「軸足アタック」練習

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手をみぞおちの前あたりで組んで、左右に揺らすと、このタロウちゃんのように、肘をあげたり降ろしたりするような揺らし方になります。この時に、肩と腰の前にスイングのためのスペースができるようになり、「肩が入る」状態ができやすくなります。

「肩が入る」とは、「すぐにスイングを始められる状態」を指すと思っています。スイングをする力が入れられる、ということではなく、フォワードスイングに入れる状態ということです。

タロウちゃんは肩のプロテクターがちゃんとしすぎていてうまく表現できていませんが、これをやると、後ろへ肘を引き上げると、前では肩がアゴかほっぺにつくようになります。

同時に、腰が引き上げられるようなことにもなり、軸足側からフットワークのスタートを軽くしてくれることにもなります。ターンの仕方によっては、ドロップスタート、あるいはステップアウトの両方が可能です。この辺は昨日書いた、「奪って逃げる」動きでスタートにキレを出すのと同項になると思いますので、ラケットを持ってレディポジションの形になってから、瞬時に判断して動くようにするために、筋肉に素早い動きを覚えこませておく必要があると思います。

 

 

さて、打球リズムは大事な要素で、ボールと同調するのが上手い人もいれば、そこで苦労する人もいます。

最初の動き出しは極力スムースにできるように訓練が必要ですし、それは何のためかって言えばもちろん「うまく打つため」です。

 

なので、今度は適切な打点でうまく打てるようにするための足の動きについて考えてみます。

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こんな風に、軸足側でしっかりターンの形を作って立ちます。

この写真のジョコビッチは、きっとフットワーク後の軸足に入った形だと思うのですが、止まっておいて軸足に乗ってターン、でいいです。

この写真で見るラケットのタテの形と、肘が高くセットされているところは、必ず必要な要素です。ここで肘がワキにピタッとくっつくようなことがあったり、腕が下がったいちにあると、スイングのパワーは半分くらいしか出なくなります。

これを、くるっと回して顔の左側でまたヘッドをタテに持ってくる。djokovic_fore_11

フィニッシュの写真じゃありませんが、さっきのテイクバックから繋げてくれば、この位置でヘッドがきれいに出てきて、面でしっかりボールを捉え、この続きは左肩の上に、首に巻きつくようなフィニッシュになるのが想像できますね。

軸足(右足)の上でターンの形を作り、スイングで一気に左足でフィニッシュできるように、ジャンプして打ちます。

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突然フェデラーですいません。。。これ、できる人なら簡単に想像がつくと思いますが、グリップを中心に、手のひらの中でラケットがくるっと回って面の方向を維持しながらヘッドが走っていくような感じです。

手首が先に打点に到達したら、腕は打点に合わせるために置きに来たので、そこからはラケットに加速が乗ることになります。腕を速く振ろうとするとボールを真ん中で捉えることが難しく感じるはずですが、目的はラケットの真ん中で捉えること。フォーカスするところが違うわけですね。目的はあくまでも自分が狙ったインパクトの感触を得ること。そして、大事なことは、「スイングは型であること」です。要するに、きちんとフィニッシュまでいくということを「型」としておけば、その中にすでにボールを飛ばすためのパワーは仕込まれていますから、ラケットを持っているオペレーターとしては、きちんと当ててあげることが良いアクションになるってことです。

コーチが位置に合わせて高く弾むボールを出してあげるようにして、バウンドが胸から顔くらいの高さまでに入るようにします。

高い打点に打ち込む要素を入れるには、下から上への振り子運動をするイメージではなく、ジョコビッチの最初の写真のようにヘッドを立てておいて、くるっと回して下げないようにすることで、肩の高さくらいでスイングが完結します。そうすれば高い打点の打ち込みも大して難しく感じないと思います。

下半身の動きの方に注目点を戻してみましょう。

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右足の上で、股関節を曲げるようにして、スイングのスペースを作ることと同時に体をひねって体重を下げ、タメを作っています。

ここからラケットを回しながら、軸足だけで一気にジャンプ!

体重の受け先は左足です。

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あっ今度は錦織圭。こんなに本気出さなくていいですが(笑)しっかり肩を回して、フィニッシュまで行きましょう。

しつこく言いますが、目的は打点と、型をやりきることです。

軸足の沈み込みでタメをつくり、ジャンプして打点を合わせる。

打点を合わせる時の勢いで体が浮いちゃう、って感じでもいいですかね。

何度か練習して、リズムが掴めたら、スイングにパワーを乗せる足のリズムがわかってくるはずです。

 

そこでドリル。最低でも2球目があること。でも3球目まででもいいかも。

一本目は、高く弾むボールを出して、この打ち方で打ちます。すかさずもう一本をフォア側に遠い球出しをします。

ここで、追いついた時に、スイング前には軸足が入っているようにしましょう。

ボールに小石を投げてぶつけるくらいのイメージで、追いついて右手のラケットをぴゅっと走らせます。スイングは軸足で生まれるものなので、左足で踏み込んで打とうとすると、ちょっと打点がシビアになって来ます。きちんとパワーが出るのは、バランスを保てる範囲で腕が遠目に伸びたあたりだけです。

軸足側でグッと一瞬タメて、1球目と同じようなリズムが走っていっても作れるようになると、軸足から打点までの距離の合わせ方、上にジャンプする力を入れることでスイングがうまく解けること、さらに軸が流れずにまっすぐになろうとすること、体全体は横にスライドしたとしてもモーグルステップになって次のショットへのリカバリが素早くできるようになり、とても調和のとれたムーブメントになります。

スタートがうまくできて、最後のインパクトで帳尻をきちんと合わせられるなら、飛球は安定していくはずです。

途中の走り方は、最後に帳尻を合わせられるのであれば、細かく走っても大胆に走っても、リズムさえ合っていればきちんとパワーも乗るし、打点がしっかり取れるのならコントロールがまず信頼できるものになります。

 

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:43 | コメントをどうぞ

立ち方と、引き方と、ダッシュの関係

ぬっと立っていて素早いダッシュやターンが出来ない、という構え方では、レベルの高いラリーではついていくのがやっと。

勢いの強いショットって、連続で打ち込むことが難しいものですが、レベルが上がれば、こちらが「すごい強烈!」と感じるようなショットがその相手にとってはアベレージである可能性もあります。

渡り合うには、こちらもそのレベルでついていけるようにしなければなりませんね。

前回が「立ち方」=レディポジションではどんなバランスがいいか、ってことでしたが、ジョコビッチがいいお手本の画像をくれました。

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うちのウルトラマンくんに協力してもらいました。

引き方はコンパクトに、とよく言われますが、どこをどうコンパクトにするのかってわかりづらいですよね。

こんな風に腕を少し畳んだような形も、コンパクトな要素でしょう。
肘は体から離して、コブシの位置や、ラケット自体は体の近く。

ウルトラマンくん、テニスうまそうじゃないですか?

走るのが苦手な人も、いますよね。

スタートがしっかりする時に、このウルトラマンくんの腰のあたりのアクションは欲しいものです。

さて、それってやり方があるの?走るって子供の頃から自然にやっていることで、みんな普通に出来ているつもりであることもあって意識せずにやっていると思います。

そうですね。うまいスタートをあまり意識せずにできるようになりたいものです。

この形、「奪い取って逃げる」時と似ているんです。

シングルスのクラスとかで気がつくとやってもらうようにしていること。

コーチ(私)がボールを少し固く持っていて、それを片手でひったくるようにして引っ張り、奪い取って逃げるようにしてダッシュ。

 

普通に立っている形から、よーいドン!でスタートしてもらう時と、

よーいドンでひったくって逃げるでスタートしてもらうと、明らかに後者の方が早くなります。

引っ張る動作に、足に力を入れているんですね。それと写真のようなターンに入る動作が繋がってきます。

力の入れどころが意識できたら、サイドステップからダッシュへの切り替え。

正面向きでのサイドステップから、ターンして腕を振ってダッシュしてもらいます。その時にも、同じような動きが出てきます。腕を振る時には肘から動かすので、これもラケットを持っていれば瞬時にウルトラマンくんのようになってきます。

サイドステップからダッシュができたら、今度はセンターライン上でレディステップ。左右交互に細かなリズムステップを踏んでもらいます。

コーチの合図とともにダッシュ。

 

という具合に段階的にその動きをテニスのシーンに合わせていきましょう。

 

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これでスタートしてテイクバックも開始されながら、追いついてすぐ打てるような格好ができればオッケーです。

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 10:19 | コメントをどうぞ

フットワークはスタートとリズム

フットワークについて、こまかな指導をされる人もいますし、やはり目指すところが高ければ重要な練習だと思います。

たとえば、速くて低い球を2球くらい続けて、そのあと深めに中ロブを混ぜると、大概の場合、相手の返球軌道が高くなります。これ、ワタシがスクールでラリーしている時に、お客さんの返球を操作するときによく使う手です。

そとの試合に出た時にも、余裕がありそうなら試してみます。その配球でこちらの注文通りに高めの返球で返してくる人は、安定していても自発的なコントロールにやや難がある人で、言い換えればフットワークがあまりよくない人なんです。

スイングというか、打点の範囲が広くても、ボール軌道の打点への角度によっては返球しづらい角度ってのがあって、そういうのの影響で操作されているかもしれないのです。

むしろ、そういう要素があるからこそ、テニスのラリーには「読み」とか「予測」(同じだ)ってのがあって、その要素があるからまた「勝ちパターン」みたいなのを考えられるようになってるってこともあります。

狙った場所にコントロールするには、狙っていきやすいように打点への入り方をきちんとする必要があります。

フェデラーがなんであんなにどこにでも打てるのかって言ったら、そういう「適切な」入り方の出来る人だからなんでしょう。

だから、前述の私のパターンのようなものは、突然緩いボールを高めに弾ませてみて、攻めれない人はそんなにレベルが高くないのかな、って考えながらどうポイントを組み立てていくか考えるし、そういう球を打ったら「ラッキー」みたいにドカンて決められちゃうようなら、こりゃあヤバいぞ、どこまでついていけるかの勝負からだな、なんて考えて試合します。

両者のちがいは、フットワーク。

でも、足の運びがうまいだけで判断力が伴わなければ意味をなさないと思いますし、打球技術が中途半端ならネットの反対側にいて怖くない。

さて、何を一番最初に鍛えますか。

ジュニアとかの選手クラスでなくて、例えば大人で、週末に一生懸命テニスを楽しんで、たまに試合に出てもりあがる、という人に専門的なフットワークの為のトレーニング時間が取れるとは思えません。

ただし、テニスをしながらフットワークを意識する事は出来ると思うんです。

大事なことはなにか。

《いかにスムースに狙った打点に入れるか》が最大の課題になると思います。

いかに速く走るかでもないし、細かく足を動かすかでもないでしょう。現に、フェデラーはビッグステップを多く、そして誰よりもうまく使います。昔の映像を見れば、細かいステップを正確に刻む人だったし、アガシのステップを研究した、なんていう時期もあったように記憶しています(そんな記事を昔読んだような)。そこから習熟して、入り方がわかったから無駄を省けるようになった、というのが神業のようなフェデラーのステップだと思います。参考になる部分もなったとしても再現不能な部分もあるかと思いますが、世界最高のステップの一つだと思っています。だから35歳のいまでも現役最高のパフォーマンスを続けていられるんだと思いますしね。

ようするに、いかにテニスの動きに馴染んだステップか、というのが作る目標になるはずです。

ひとつめは、「最初の一歩」

もう一つは、「軸足から打点」までの距離と角度

をしっかり作れていれば、間のステップは適宜うまくやれ、ってことでいいと思うんですね。

そうすると、気になるのは

・反応の素直で早い「かまえ方」

・素早い反応で形を崩さない「ラケットの引き方」

・軸足を決めたらスイングに入れる「一定のリズム」

・追いつき方によって自由に変えても大丈夫な「スタンス」

当たりに注意をしながら一つずつ自分の打ち方を壊しちゃわないように、改善できるようにしていけばいいと思います。

 

さて、「壊さない方がいい」という「自分の打ち方」って??

ちょっとシリーズ化して何度か書くかもしれません。

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:18 | コメントをどうぞ

両手打ちバックハンドのグリップが見つからない

このところ、グリップとスイングの適正ってものがどんなものなのか、わかって来たと自負しています。

他人のテニスを見ても、どんな風に力がかかっていてどんな感覚なのか、見ているとなんとなくわかる。

 

ただ、自分が片手打ちバックハンドなので、両手うちバックハンドの「真髄」に近づくような気がしなくて、そこんとこが最近になってすごく気になっています。

 

結構人それぞれで、許容範囲の広いのが、利き手側の握り。

利き手側をバックハンドのグリップで持っている人の方が少ないかな。コンチからフォアハンドのグリップまでの範囲でいいんじゃないかと思っていますが、フォアハンド側に結構厚めに持っているケースもあったりします。

 

インパクトの腕の形が伸びていたり、両腕を張るような形で五角形っぽい腕になったり、あるいは両腕を同じ方向に曲げていたり、それって利き手側の握りの影響によるものだと思います。

 

じゃあ、自分が(常用はしないので、真似事でも)両手うちをするときには、どの形でいくのがいいのか?

 

左手のスイングも基準になるでしょうから、ボールの見方、それと、スイング方向の自由度、あとは面感覚が、色々な軌道のボールに対して多様に対応できるとしたら、どのスタイルがいいのか?

ワタシの左手のフォアハンドのスイングは、左手一本ではうまく打てませんが、最も力が入るように振るのは体から離してテイクバックして、そのまま内側に叩きつけるようにするときに、負担なくプロネーションしてスイングスピードが出ます。

そうすると、右手は厚いグリップでは無理。コンチかなぁ。

体の向きは、そういうスイングだから、片手バック(右手の時の)と同じくらい横向きっていうか背中向けるくらいのテイクバックにしないと、打点が取れなさそう。特に、高い打点までをカバーしつつ、低い球にはトップスピンがかけたいとなれば、腰が開くような動きをしてはいけない。

両肩を水平に、そのためには後ろ足の膝をしっかり曲げて、踏み込む右足側は膝を垂直に立てて体の開きをブロックする感じ?

例えばそれで一球うまく打てたとして、その後のリカバリのためのステップとか、遠い球でもフォアハンド並みに返せるとかっていうと、前向きに近い上半身でブロックが上手にできるようにもなりたい。

 

片手バックでやるときには、低めならお腹の前でさばくようなボールへの入り方ができるんですが、両手になるとそこに右手(利き手)が邪魔。

右ひじをたたんで、少しリストを効かせるような感じで捌けばいいでしょうか。

 

肩の筋肉がなく、腕が落ちて=体が開いて来た方がスイング自体はストレスが出にくくできますが、ボールにパワーを乗せるとなると話は別。

 

そうすると、なかなか自分の中ではしっくり来そうな、まるで上手い人のような両手打ちのバックハンドで打てるようになる日は、まだこなさそうです。

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 08:17 | コメントをどうぞ

軸足は大事だが意識されづらい

軸、というわけですから、「回転の中心」たるべきものです。

ということは、スイングするときには、もしちゃんと振れているのならその中心が存在するはずで、軸はあったはずなんですね。

上半身で言えば、やっぱり背骨ですかね。フォアでもバックでも、背中をきちんと立てている時にはボールの見え方がよくなります。ゆとりがでる。

ボールをよく見ようとして、頭が下がる癖のある人が多いですね。バウンドする場所をみても、そこはボールが変化するところでもあり、相手のショットのリズムをはかる重要なポイントなわけです。だからそこに目線が行っちゃうのは当たり前というか、コーチとしてもよく理解できます。だけどそこは打点じゃないので注目しすぎてもよくない。

腰が折れると軸が折れて、スイングできる量が減ります。ということは、パワーが落ちます。腕に力を入れれば挽回できるんじゃなくて、ラケットのスイングがボールに当たるエネルギーを考えれば、スイング量は無視できませんから、効率よくラリーし続けられるようなレベルになれば、自然と姿勢のいい人の方が増えてきます。

 

しっかりパワーの乗るスイングにするためには、下半身の土台がしっかりする必要も出てきます。エアKのような、空中に飛び上がって強烈なショットを作る事もありますが、強靭な下半身からの力がなくてはやはりパワーは出ないものです。

 

足は2本あるので、どちらかが「軸」になっているはずなんですね。

 

で、軸足っていうのがあるんです。

軸足はどちらか片方、でしょうから、そちら側の一本足でも打てますが、踏み込んで打った方がパワフルになるケースの方が多いですね。これは、軸足の回転運動で打つ、という動作と、回転の受けになる踏み込み足の方へ体重移動する事で、並進運動からもパワーをもらえること、踏み込むことで回転を終わらせる場所を作る事で、スイングやヘッドの加速を促すことになるということが要因になります。

だけど軸足が大事、というのは動作のきっかけになるのはどうしても軸足側だからです。右利きなら、フォアは右足、バックは左足。じつはストロークだけじゃなくて、ボレーやオーバヘッドでもそういう理解でいいと思います。

 

いろいろかける要素はありますが、ちょっと今日はボレーの軸足について述べておこうと思います。

というのは、なかでは一番意識されにくいかな、と思うからです。

シーンによっては、反応だけが出来ていてフットワーク的な動きがない(本当は足の役割があるので、”フットワーク”はあります)場合もあるくらいですから、そうなるのも当然です。

軸足にきちんと乗ってから打つ事と、乗った時に崩れていないという条件を満たしていれば、当たり損ねしなければそこそこいいボレーになっちゃうと思います。

ということは、バランスよく軸足で「一歩前」の状態が作れれば、インパクトの瞬間に当たり損ねないように注意するというか集中することが出来て、それが出来るようになればなるほど「ゆとり」の時間を作っていられることになります。

キュッと立ってパン、と当てる

キュッパン!という一瞬がボールに合わせて足と手で意識できて、全身がどんな感じだったのか、それこそ一本の「軸」が通っている感じがわかりやすくなるはずです。

 

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:48 | コメントをどうぞ

「ターン」することの重要性

ショルダーターン、とか、ユニットターン、とかって指示される動きは、肩及び腰のひねり込み動作です。

 

腕のスイングに興味がある人が大半な中、わりと気づかないというか、一般プレーヤーに注目されないテクニックが、この「ターン」だと思います。

ラケットを引く動作、どうやってやっていますか?

後ろへ引く動作の時に、前に行く動作が遅れるような要素がありませんか?

テイクバック=バックスイングも、体重移動を使うんですね。だから、最初にうしろに体重移動して準備動作になる、という設定で作ると、「相手のショットに反応して走り出す」ことが後回しになってしまうケースをよく見かけることになります。

スイングは腹の前を通るときに安定するもので、相手の打球が入ってくるところをスペースとして開けてやるくらいのつもりでやれば、まずは体のターンが「スイングの為の空きスペースをつくる」ことに成功します。

てことは、腕はどこまで引けばいいか、ということですが、「両肩のラインに平行になるまで」で十分だと思います。ただし、低く引かないこと、ですね。

後ろに体重移動する事で、バックスイング=後ろにスイングすることがテイクバックになるような形でも普通のショットは大丈夫ですが、ほんの2歩くらいでも低くてバウンドが短い時に急に前に行けないことがありますよね。

最初に気付いて前に動けていればどのように引いても問題ないでしょうが、対応しやすい形があるとすれば、

腕は真横まで引く

引いた方の足を軸にして肩の方向を変える(ターンする)

というシンプルな動作が出来ると、真横まで引くなら後ろに体重を持っていかれないので、一歩目がスムースに出るようになります。

フォアだったら、右足から出ることになります。バックだったら、左足からですね。(右利きの場合ですが)

というのは、普通に走るときに、右手が後ろに回ろうとするときが右足が前に出るものだからです。そうでないとキンチョーしちゃって「卒業式で手足が揃ってあるく」人とおなじになっちゃいます。

バックスイング、っていうくらいですから、後ろ向きに振るのなら、後ろにむかって体重移動でいいんでしょうけど、素早くやるのなら、胸の前にあるレディポジションの型から、にゅっと腕を真横に伸ばすくらいの感じでテイクバックでも出来ます。

軸足をぎゅっと踏んで腰が曲がれば、(股関節を凹ませるような形になれば)自然とターンになります。走りながらでも膝が曲がれば腰も曲がるので、腕の動きと共にやることで自然にテイクバックになります。

 

これがあると、ボールがやってくるまでの時間が長く感じることになります。

 

けっこうみんな、ワンバウンドのタイミングで身体のアクションのきっかけにすることが多くて、それ以上早いタイミングで動かすとボールと同調しないような恐怖感でもあるのでしょう。

例えば、わざとツーバウンドで打つような形で何球か練習してみましょう。

そのときに、いつも通りワンバウンドで打てるようにリズムを合わせてテイクバックしておいて、わざとツーバウンド目まで待つ。(球出しのボールでやってくださいね)

そうすると、

「もう打てるんだけどボールがまだ」

というゆとりの状態になります。

さて、ワンバウンドに合わせて引いちゃったけどツーバウンドまで待っている間、何が出来ましたか?

ボールが思ったよりも低く跳ねたり、ワンバウンド目でトップスピンの回転が掛かったりすることでちょっと変化することがあるんですが、対応が利くんじゃないでしょうか。

変化しても対応が利く=ボールがよく見えている

ということなんですね。

よく見ようとしても、目の使い方への意識になりがちですが、本当に見えている状態っていうのは、対応をどうするか見ていられる状態なんです。

身体の動作は、すでに準備は終わっているので、そのゆとりが出ますね。

ではワンバウンドに合わせてその、ゆとりの準備をいつするか、ということを考えることになるんですが、そこは自分でボールと相談して、あの「ツーバウンド目を待っている状態」で打点を待てるように意識してみましょう。

ツーバウンドでその「間」を体験している訳ですから、よく似たような風景になるように早くテイクバックを終わらせられるようにしてみてください。

ターンはスイングの通り道でもあり、ボールの通り道でもあるわけですし、スイングの通り道ってことは自分の狙いもその先にあるはずですから、その辺の都合に合わせてターンの角度を考えるというのが練習になるわけですね。

 

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:42 | コメントをどうぞ

ハイパー・ショートラリー

シングルスクラスや、試合に出るようなこのジュニアクラスでは、ウォーミングアップのショートラリーのあとに、半分だけ下がって

「ハイパー・ショートラリー」ってのをやります。

短いコートで強めに打ち合う、というのは感覚の練習としてとても面白く、それにはコートの長さを短くして幅をそのまま、というゲームをやったりするとショットの威力でなく、戦術的なセンスとテクニックが必要とされるので、ゲーム性が上がります。

まだあまりコントロールの自信のないようなクラスでは、半面のショートコートとかでもラリーが続いちゃう程度の強さでしか打てないのと、守備範囲が広くないので取れるボールが増えるので、ラリーになります。

サービスライン同士のシングルスコートの試合も、出来るレベルではものすごい角度に打って主導権を取ろうと思ったら距離の短いストレートに抜かれたりして、ものすごく高度な技のように感じますし、カウンターの精度が高い人にはかないません。

 

ウォーミングアップでおこなう「ハイパー・ショートラリー」では、サービスラインあたりにバウンドを狙うようにしながら、極力強打で打ち返す、という内容のラリーを目標にしています。

ミスしないように気を付けて打つと、だんだんゆっくりのラリーになっていき、普通のショートラリーに戻ってしまいます。

自分のショットさえ入ってればいい、というくらいの気持ちでしっかりしたショットを打つ事と、その球はサービスライン位に落ちるようにスピンをかける。

強く打つ方が優先だから、オーバーする事も普通にありますが、サービスラインをオーバーしたって、まだ6mくらいコートの中なんですね。てことは誤差の範囲が広くても入ってるってことです。

そのショットがどんなに強くても、まずは合わせられないといけないわけで、シングルスクラスの人たちはやっぱりショットを持っていますから、実際のゲームパターンでやっていても強烈なショットが飛んできます。ベースラインにいれば、より時間はかかるかもしれませんがその分威力を増したショットが来るわけです。

そのくらいの強さやバウンドにきっちり合わせられるのなら、怖くない。

そして多少強めに打ってもネットしなければ誤差の範囲は広くていいので、大体入っているだろうっていう空間に向けてちょっと大丈夫かなっていうくらい強打する。

狙い通りでなくても許されるのだから、そこは思い切って合わせる方に集中しましょうと。

 

ナダルのショットも、クレーでは特にそう見えることが多いですが、サービスライン位でバウンドするのが多いですよね。スピンが強烈だから、凄い強い球を打っていても安全に入る。

現実にナダルがネットの向こうにいて、サービスラインのセンターTに思いっきり打つよ!って言われたら、わかっていてもワタシだったら打ち返せないと思います。

バウンドがキックしてヨコ行っちゃうんでしょ?ムリだろう。。。とくに最初の一球目は見てるだけみたいな感じになっちゃうと思います。そのくらいの威力はあるでしょうね。

インカレクラスの人が、クロスへ深く強打してきたショットを、予測しながら触れなかったこともありますから、ああいうきついのの世界トップレベルってどんななんでしょうね。

自分は自分のショットを自信もってしっかり打てる!という確信を持つ事が、どれほどコートの中で役立つか。

あとは、打点さえ合っていれば強く打ってもいい、っていうことが簡単になれば、打ち方に細かくこだわる必要って、そうそうなくなります。

おもしろいとおもいますよ!最初はつながらなくても、スクールにはボールがいっぱいありますから、慣れるまでやる!それでいいんです。

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 15:42 | コメントをどうぞ

上級者は力まない?

先日、脱力することでわかること・力を入れることでわかることっていう記事を書いたのですが、もう一つの方のブログを通して質問がありました。

(もう一つのブログ=「身辺テニス情報(改)」)←FC2ブログサイトで書いてます

以前にもコメント欄で質問をいただいている件での再度の質問でした。

スイングの練習をするのに、どこに力を入れたらいいものか?

上級者(テニスコーチや、全日本レベル)の人に「身体のどこに力を入れることを意識していますか」と質問をしたところ、「特に意識していない」「脱力するように心がけている」という返事が多かった(足に力を入れる、という返事もあった)

上級者は、すでにできるコーディネーションをうまく利用しているのであって、日常的で特別さを感じない、とか、筋力的に余裕のある状態でその動作をしているためにそういった意見になるのだろうと思う

というような概要でした。

この中で面白かったのは、走っている時に特に全身の中のどこに力を入れている、という意識がない場合が多いですよね、という例え。

それでも走っている時には、歩幅の間では宙に浮くようなことがある=体重以上の負荷よりも強い力が筋力的には入っているということですよね、という考察をされていた部分です。

 

これには全く同意で、練習をするなら、考えなくてもできるくらいまでやり込もう、という意見をワタシ自身も持っています。それは自信になるし、まして試合中に気をつけていないとミスしそうなショットで、思い切って攻めていけないですよね。

私の中でのテニスのレベルの分類は、テニススクールのクラス分けとは別に、

初級=打ち方がよくわからない、またはそういうショットがある

中級=狙ったらそこに打つことができる

上級=ショット自体は相手のテニスの効果を計って自由に打ち分けられ、試合に勝つための展開力が人よりも優れているか、そういう部分がある

この中でテニス人口の多くは中級者までに存在することになりますね。トーナメントで勝ちあがれるか、そういう期待が持てる人からが上級、という区別になれば、という見方を基準にすれば、です。

まあ別にそうでなければ認めない、という分類じゃなくて、テニス会全体を見て、憧れになるくらいの人を上級者として少数派にしようとすればっていう基準に合わせてみれば、っていう話ですが。そうすっと私も上級者じゃなくなるっていう。

 

こうしてみると、確かに上級者に近づくほど、どこに力を入れるかは問題視している場合じゃないレベルですよね。

打ったボールの軌道をどうするか、っていうのが試合中に考えられるようになれば、相手への影響を考えて次のショットへの対応や読みがわかるようになる。

最初はあてずっぽうやノリで次の予測をしてもいいと思うんです。大事なのは、「こう打ったから、次はこう!」っていう風に自分のプレーを組み立てようとすること。

相手だって一様な返事をくれるってわけじゃないし、自分だってそんなに思った通りの返球じゃなきゃ対応できないってほどでもないはずです。

シャラポワのグランディング(唸り声)みたいなのも、一般の人から見ればさぞかし思いっきり打ったんだろうって思われているかもしれませんが、声を出しているプレーヤーから見れば、むしろ余計な力を入れないためにやっていたりするんですからね。

ショットは力強く、身体の力を解放するように打ちたい。

だけど気持ちごと思いっきり打ったら、力が入りすぎて不安定なショットになる。

だから、「余計な」力が入らないように声を出して逃してる、みたいな感じなんでしょう。

体験的なところを言えば、ワタシ自身が、フォアハンドストロークの改善をするのにしばらくの間、声を出していないとダメな時期がありました。

腹筋にグッと力を入れるんですが、体幹をしっかりさせるために両足から胴体までを、スイングのせいで流されないようにしっかり止めておくと、自分の腕がかなり振れる感じがわかって、ショットが正確に、しかもパワフルに飛んでいくんです。

だけど、その精度と威力の両立ができるのは連続では何球も持ちこたえられない。

苦しくなって力を抜いたり、続けて打つために声を出さなくしてみると、急に精度や威力が落ちていくような感じがしてしまうのです。

なるほど、上級者の人たちってこういう時のためにトレーニングしてるんだなぁーって痛感しました。ショットにセンスがあっても、それから打ち方がわかるようになってからでも、狂いやすい自分の姿勢を制御するのに必要なトレーニングがあるってことを知ると思います。

良い指導者に恵まれて、先にトレーニングを施されている選手だとしても、自分で気づいてからが本当に意義のあるトレーニングをするようになると思いますね。

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 11:32 | コメントをどうぞ

スイング=モノを飛ばす動作

テニスの技術は、概ねどうやってスイングするのか、っていうことに尽きると思います。

速い球を打つことだけがテニスの技術ではないです。だけど、しっかりした強いボールを打てる人が持っているアドバンテージは計り知れないものだと思います。

まず、相手の自由を奪う、「時間を与えない」ということや、軽く合わせてなんとかしようにも威力があればコントロール仕切れない、なんていうことがある。

一方では、全力での強打なんて、ラリーが続けば続くほどミスになるリスクが上がります。

要するに、練習などで熟練していくことでアベレージショットのレベルを上げる=テニスの技術の上達の要素の一つは、「再現性」を上げることな訳です。

ベストショットだったものがレギュラーショットになることになれば、そりゃあ武器だと思いますよね。

テニスの技術は、ラケットとボールの関係を基にしたもの(スピンのかけ方、とか)や、体の力を引き出す方法などが個別に紹介されていて、難しい学問のようになっていたり、あまりにもできる人が簡単に紹介していて、体の動きとラケットの動きの関連がわからないと理解できない、なんてことがしょっちゅうあります。

 

 

 

で、テニスの動作の、特に「しっかり打つ動作」はサーブでもスマッシュでも、ストロークでも、

 

「モノを飛ばす」動作が基準になっている

 

ということは知っておいた方がいいでしょう。

テニスは歴史上、芝生の上であまり弾まないボールを打ち合っていたところから「コンチネンタルグリップ」を基準にフォア・バックの面を使い分け、フラットやスライスがメインのショットになっていた部分があると思います。

薄いグリップでは面の維持のために特殊な腕の使い方をしなければならないようになっていきますが、グリップチェンジをすれば、モノを持って遠くへ飛ばす時に使う、体の捻転や、腕の関節を使った回旋運動などが使え、体の動きの中では自然な動作になるようになってきます。

 

自然な動作ですから、当然パワーが出しやすく、ラケットの素材や面の大きさ、重さなどの条件から、ストレスも少なくハイレベルなラリーを続けやすくなってきていると思います。

といっても力づくでスイングをしようとすると、ラケットの重さや長さが影響して関節などを傷める恐れがありますから、いきなり上級者と同じレベルでプレーできると思うのは良くないでしょう。

スローイングの動作で、投げたものがどのくらい飛んでいくのか、軌道を変えても狙っていけるのか、という感覚や、

鞭を振るう動き、または縄跳びのロープを早く動かすような動きで、腕を動かした「影響」を振るような感覚の理解があれば、ラケットのスイングの仕方はわかりやすくなると思います。

そういう基礎を持ちながら、例えば野球の内野手が、捕球してすかさず別の塁に向かって送球するような動きや、

またサッカーのドリブルから角度を変えた方向へ出すキックするときの体の入れ方、なんていう要素がフットワークや、スイングを支える体の動きを理解させやすくしてくれる要素かもしれません。

テニスの基礎技術は、例えば球出しのボールを相手コートにむけてストレートやクロスに打てるようになったとしても、追いつき方や加減の仕方などはゲームをしていく中で必要になってくることで「できるようになりたい」という欲求ができるでしょう。

スイングすること、といっても腕とラケットの話ばかりではなくなってくるわけです。

体をどう使うか、ということを解析して論じていけるようになったとしても、その動作はほぼ一瞬で全てのことが調和のとれた良いインパクトを迎えるためには、時系列でこの段階でこう動くべき、なんていうことが表現できたとしても実際に動くのは難しいと思います。

 

どうやれば一瞬でそんなにうまく調和が取れるようになるか、という練習をしなければ、「やり方」を詳しく知れば知るほどに難しいとしか感じられないと思います。

できる人にとってみれば

「最も自然な動作」だからこそ調和も取れ、流れも美しく、狂いもせずに高いレベルのショットを打ち続けられるようになるのでしょう。

できない人にとっては

「それが自然にできない」からこそ悩み、どうやったらいいのかがどんどん難しくなっていくんだと思います。

休みの間に、私なりの意見として、時間をかけてきちんと育てていくやり方を考えてみたいと思います。

 

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 18:16 | コメントをどうぞ

力を抜いてわかる事・入れてわかる事

「脱力する」ことで気づくことが多いのは、テニスに限らずスイングするときには必要な要素なのでしょう。

以前にみていた高校生のジュニアの子が、「コーチぃ~脱力ってこうでいいの~」とぐにゃぐにゃのタコ踊り的なテニスをしてくれたときは、5分くらい笑っててレッスンが中断しましたが、力を全て抜くわけじゃないので、重要なキーワードかもしれませんがやり方ってものもあるのでしょう。

 

普段、ラケットコントロールをしたい意識が強いとぎゅっとグリップを握りしめて、スイングの勢いの方向や、急激にスピンをかけたいなどの時に力づくで打つようなことがある人には、「もうちょっとリラックス!」って声がかかるものです。

大概そうやって力づくでもコントロールしてやろうという人は、そうでない人に比べてセンスがある場合が多くて、要するに入れた力が反映されたときに打球感が変わることが体験として残り、その方の中で打球のヒントとして出来るのでしょう。

中には先入観というか、うまくできているかどうかを顧みないフェデラーや錦織の真似をしようとして頭の中にイメージした形をなぞるだけの「勘違い」的な力みのある人もいますが。。。

よく鍛えられてできた人のフォームを、素人がきちんとトレースできることは稀で、プロ選手は自分の打球感を元にスイングをコントロールしようとしていますから、うまく真似をすることで近い要素をもらうことが出来るものの、いつ力を使っていていつどの力を抜いているかなんてきちんとそっくりにすることはほぼ不可能だと思います。

可能だったら球速はプロほどでなくとも再現力としてラリーでもクオリティの高いショットになると思いますが、現実にはそんなにうまく「相手ショットへの合わせ」までも含めて他人のフォームでコピーしきることは難しいと思います。

 

 

さて脱線を元に戻します。

脱力してみて、そうしたことのない人が気づくのは、「こんなに楽に、しかも伸びるボールが打てるのか!」みたいなものだと言いますね。

スイングは力ではなく量ですので、力を入れて打っても、抜いて打っても、同じ量のスイングが出来ているのなら、インパクトにかかる力は大差ないはず。だから、力を入れてもたいしてすごいボールにならないっていうのと、力を抜いたからと言って急に弱くもならないものなんです。

スイングの量って、スイングがスタートしてからフィニッシュするまでの長さ。ボールに乗っかるパワーに関していえば、フォワードスイングからインパクトまでの長さです。

個人のスイングで、一定のリズムが身体にあるでしょうから、スイングスピードを極端に変えるってことはじつはむつかしくて、力を抜いても、入れても動作のタイミングはボールに合わせて一定の範囲内で行われることが多いものです。そういうことから見ても、インパクトのパワーは大差がないはず。

「ボールが伸びるように」感じるというのには、確かに効果が出る場合があります。

それは、手首がしなやかになりやすくて、ラケットの(トップ部分の)アクションがおおきくなれば、瞬間的なパンチ力が上がることになって、鋭く回転が掛かるとか、腕からラケットへの加速がスムースになってインパクトの強さが増すということもあります。

だから、「ゆるゆるでいい」という表現になると思います。

緩めていいのは、握りというか、手首の事だと思います。しなやかさを出す程度にすること、という方が一般的には良いような気もします。

動作中のラケット面の中心がどこにあるのかわからなくなってしまっては本末転倒ですから。

 

 

 

逆に、力を入れた方が良いというアドバイスをする場合もあります。

インパクトにスイングのアクセントが無いような場合ですね。

あるいは、力を入れるポイントが間違っているような場合です。

身体を回す力=スイングを始めよう、加速させようとする力

腕を振る力=ボールをあっち側へ飛ばそう、力強く打とうとする力

ラケットが動く力=ちゃんと当てよう、面の向きなどに意識しようとする力

みたいな意識があって、全部一緒に力を入れることはできないというか、同時に意識することはむつかしいものなんです。

で、どれが正解ってこともないと思う(どれも必要な要素)ので、その人がどこにフォーカスを当てているのかを見るわけです。

ボールの動きをみて、「いまだ!」みたいな感じでボディアクションがある人。たとえば身体を回す力で腕の力を意識していないかもしれませんね。身体を回すと腕が付いてくるっていう。それでタイミングがいつも合う人は大丈夫なんだし、そこでズレが出るってことは、腕の方が遅れてくる認識がすこし甘いんでしょう。

インパクトに合わせて腕が加速するように力を入れる人も、ラケットはそのせいでおいていかれる動きが一瞬入ることをうまく認識できていないんだろうなと解釈します。インパクト前にその加速を作っておいて、インパクトに合わせて面が出てくる人はタイミングがあっている人ですし。そうでない人も同じ動作がインパクトの役に立たないことがわかれば、すこしずらして考えられれば改善されると思います。

 

スイングが正しいかどうかっていうのは、同じようにやっていても結果が違うことがあったり、結果が違う出方になる人がいるってことなので、「やりかた」に正解を求めるのは良くないのでしょう。

スイングするのは、まず第一にボールが当たる瞬間のために注意を払うってことなんでしょう。飛んでいくボールの事は、手ごたえで覚えていけば再現性が上がっていくわけで、飛んでくるボールが毎回同じではないことはわかっているはずですから、

「面の真ん中に当てること」と

「その面の向きが狙った方にボールをだしてくれること」が出来ていることが最初の条件だと思います。

だから、速いスイングをする事よりも、手がラケット面にかかる衝撃を感じるころには狙った形になっていてきちんと気持ちいい打球感が得られるかどうかの為にやってみてもいいわけですね。

どこに飛んできて、どうやってバウンドするか、変化するかもしれない(思っていたのと違うかもしれない)ボールに、うまく追従してきちんとインパクト出来るかどうか、っていうことに焦点をあてれば、そこは力を入れてもいいと思います。

 

縄跳びを飛ぶときに、縄は最初から最後まで腕の力で支配されている訳ではないですね。くるっと手首を回すと後からついてくる縄が身体の周りをまわっていく、というもので、そこにタイミングを合わせてジャンプするわけです。

要するに腕は、流れを作る動きを必要としていて、ラケットも腕も身体も、回転運動が入ってくるのはガチガチに力を入れるってことではなくて、流れを作る為の力は必要で、ボールに合わせる必要があって、うまく動作の流れに乗せてインパクトを迎えられればボールは狙った方に上手く飛んでいくのを感じられるようになるってことなんでしょう。

 

カテゴリー: 打ち方オタク, 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 10:32 | コメントをどうぞ