ウインブルドン 賞金アップとグリーン化へ

テニス=ウィンブルドンの賞金を7.6%引き上げ、環境配慮で「緑化」も促進

テニスの四大大会のひとつ、ウィンブルドン選手権の主催者は、2018年の賞金総額を3400万ポンド(約51億円)とし、前年比で7.6パーセント引き上げることを発表した。


環境に配慮した「グリーン化」を進めていく考えも示し、プラスチック製ストローの使用禁止や、送迎車として電気自動車の使用、販売店での紙袋使用などの方針を明らかにした。プラスチック製ストローは昨年のトーナメントでは約40万本が消費された。

英国では「国家行動計画」の一環として、2042年までに削減可能なプラスチックごみの一掃を図る方針が示されており、海洋ゴミ問題対策としてストローやマドラー、綿棒などの使い捨て製品販売の禁止が検討されている。

負傷を抱えながら1回戦で途中棄権し、最善の努力をしなかったと見なされた場合は、今年の大会から賞金を没収する可能性があると警告した。

昨年の大会で、負傷していながら賞金を獲得するため、1回戦に臨んで途中棄権した選手が相次ぎ、批判が高まっていた。そこで、組み合わせ抽選前に出場辞退した選手に賞金の半額を支給し、代替選手が残りの半分を得る規則を設けた。

大会の賞金総額は前年比7.6%増の3400万ポンド(約51億円)、男女シングルスの優勝賞金は225万ポンド(約3億3750万円)。初戦敗退の賞金は3万9000ポンド(約585万円)に増額された。

 

負傷による途中棄権が計7回あった前回大会では、明らかに体調が万全ではないにもかかわらず、1回戦敗退の賞金を得るために試合に臨んだ選手数人が、多くの批判を集めた。

これを受け、ウィンブルドンを主催するオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(All England Lawn Tennis and Croquet Club、AELTC)はこの日、男女シングルス1回戦における負傷棄権の防止を目的とした「50:50」ルールを発表した。

今年から初戦敗退の賞金が3万9000ポンド(約580万円)に増額されることに伴い、この問題を厳しく取り締まりたい主催者は、本選開幕前の木曜日(6月28日)までに会場で出場辞退を申し出た選手には1回戦の賞金の半分が与えられ、代わりに出るラッキールーザーの選手に残りの半分が支払われるとした。

それでも、1回戦に出場して「棄権もしくはプロとして求められる基準を下回るパフォーマンス」をした選手は、賞金全額が没収になる可能性もあると続けている。

また、同日には男女シングルスの優勝賞金も発表され、昨年から5万ポンド(約750万円)微増の225万ポンド(約3億4000万円)となった。その一方で、予選からシングルス4回戦までの賞金は10パーセント増加し、下位ランクの選手がより多くの恩恵を受ける形となった。

賞金総額3400万ポンド(約50億9000万円)は今年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2018)の3100万ポンド(約46億円)を上回ったが、全仏オープンテニス(French Open 2018)の3450万ポンド(約51億6000万円)はわずかに下回った。今年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)の賞金総額は、現時点で明らかにされていない。


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