日別アーカイブ: 2016年3月8日

視野・打点に集中する

練習が必要、っていうのは打点に集中することを、相手のショットに同調させる練習だってことをまずやって、というのが最初の項目にあると思います。

 

打ち方の練習が必要な初心者ではなく、試合に挑戦しているような人が、という前提ですが。

まずはいつも通りのパフォーマンスが落ちていないかどうか確認する、というのが自分の中では練習の最初にあると思いますが、皆さんはどうなんでしょうか

 

ボールをよくみる

という「動作」(?)は、自分の体がやっている動きと連動してなされなければならないことなんですが、テニスに慣れていない人ほど、これができないことが多いものです。要するに、ボールをすごくよく見ているせいで動きが止まり、打つべきタイミングがやってきて急に力を込めて早く動くようになります。

それが、経験者からすると、「ものすごい勢いをつけてスイングする」ように見えるのですが、飛びすぎたりもするので、そうやって打ってしまう初級者や、二度引きの癖が治らない中級者なども、最初はそうやって打点まであまり自分の体がラケットをどのくらいの速さで動かすものなのかをしっかり把握していないってことも原因なんだろうなと思います。

ボールを打ち返すのが上手くなるほどに分かることだと思いますが、

自分がいかにボールを強く打つか

ということよりも

自分がどこにボールを打つか

に集中すべきだと思いますし、

それって

相手にどうやって打たせるか

をイメージしないと、

「打ったら勝てる」場所を探して打つことになると思うんです。

毎ショットそんなことをやっていたら、ほとんどのショットが入らないと思います。

ワタシ自身がそういうことをやると、大概のショットは決めにいってミスをしたり、どこに打つか考えているうちに打点がきちゃってミスをしたりしてましたから。

ひとことで言えば、欲張ってミスをする、自滅です。

練習でもそうやっている人(強く打って勝とうとする人)は、本番に弱い傾向が強いです。

強く打っても絶対入るように気をつけて打ち、しかもそれが連続して同じショットになるようにすること

相手のショットが強かったり走らされたとしても、打てるだけの強さはしっかりしながら、ラリーを長引かせる努力をすること

が練習の時に必要なメンタルなんじゃないかと思います。

レッスンで行う、3列でのラリー

とは、テニスコートをタテに3分割して、ストレート1/3の幅でコントロールしてラリーを続けるメニューです。若い頃の話ですが、ある時突然、すごく安定してできるようになった時期がありました。

コーチになりたての頃は、スライスで勢いを殺してしっかり運ぶようにすれば、相手も丁寧に打ってきてくれさえすればできたメニューだったものの、ちょっと挑戦的なお客さんとか、妙に深いところにボールが入ってくると自分のコントロールが乱れて他の列に迷惑をかける。

ま、そういう経験をしているので、ワタシのクラスでは、現在はショートラリーでなければタテ3列はやらないですけど。

この時の感覚は急にやってきて、 また翌日になるとその時のように「ミスる気がしない」という感覚はなくなり、不安定に戻ってしまいました。

手元の感覚には面をこうやって向けておければいい、という技術的な感覚があるのでそれほどひどくはないんですが、なんていうか、「ボールへの入り方」が変わった気がしたんです。

その、ミスしないで済む「入り方」に具体的に気付いたのはもっと何年も先の話でした。

スイングのきちんと入る空間を、開けて待っていられるかどうか、がカギになるんです。ラケットでボールを打てる位置、ではなくて、スイングが入る位置、なんです。

意味のわかる人は、すでにできる人だと思いますし、コーチとかされてるんじゃないでしょうか。

わからなかった人は、まだなんだと思います。

そこに狙いを定めている、ということは、スイングのスタートからフィニッシュまではすでに作られていて(イメージが完成していて)、そのフォームにすでに飛来するボールの方向と、飛び出ていくボールの方向とが入っているので、打点でラケットを合わせられればミスをせずに打てるんだろうな、という感覚になってきます。

それができるときと、できない時とがあるものだったんですが、そこそこのいいショットではワタシのフォームを崩されないようになった時があったんです。

それが、具体的にわかった時のことでした。

それで、お互いがラリーを続けようって時ならできるんですが、試合でもラリーでもそうですが、そのスイングの空間を作れないような難しいショットっていくらでも飛んでくるんですね。

けど自分でできる範囲はそれでもやらなきゃいけないし、できないなら甘いボールでも返しておくしかないし、コースが甘くても深いとか速いとかのショットが入れられるならそれでいいし…と挑戦していると、できる領域が広がってきます。

勢いのある、伸びてくるショット

遅いけど深くて、縦に高く跳ねるボール

シューっと伸びてきて、バウンドの位置とタイミングのつかめない、キレてるスライス

など、うまく打ち返すのが難しいショットっていくつかある。

そういう時に、視野を少し広く持ち続けることと、すでに振り始められるくらい余裕のある構えが出来ていて、一気に打点を取りに行けるフットワークをすること、それと、ラケットに当たって出ていくボールを強く押し出す感覚のあるスイング

それらの条件が整うなら、だいぶ厳しいコースを狙って行っても入れられます。

狂わせてはいけないものを、狂わせないで打てる、あるいは雑にせずに打てる、ということは、どの要素が良ければいいのかさえわかれば、結構単純なものです。

単純でなければ、スピードのあるラリーでは誰もできなくなるはずです。

単純化ができるような練習を積んできているか、それができる要素をはっきり認識して動ける人がいるってことは、できるようになればそんなに難しくはない、ってことなんだと思います。

 

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 16:28 | コメントをどうぞ