日別アーカイブ: 2016年12月1日

最初の一歩

基礎技術、という意味ではなくて、今回はフットワークについて思う事です。

読者の方にさきに考えて頂きたいのですが・・・

テイクバックって、どうやって引いていますか?手で引いてる?肩で引いてる?腰を使ってる?足ごと動かしてますか?

どうやって意識して練習していたでしょうか。あるいは、意識したことのない動きだったでしょうか?

 

腕の力で後ろへ持っていこうとすると、軸足側を固定する必要が出てくることが多くなります。例えばボレーでは、チャンスボールがきていても足がうごかない。最初の一歩目がスパッとでないんですね。

最初に移動を始めると、要するに足から動かす順番だと、うまく動けますが、ラケットをいつ引いているんだか、飛んでくるボールと合わないこともあるかもしれません。

アタマで考えてやろうとすると、順番がはっきりしていて、整理する時間があるならうまくできると思いますが、同調しなければならないとか、ショットごとにタイミングが変わってきたりするようだと、自分の動作のリズムが取れなくて打ちづらくなったりします。

 

テイクバックでリズムを取る人が、ほとんどなんじゃないでしょうか。打球動作は下半身からの連動をつかうなら、下半身の主導で、全体の調和がとれていることが美しいフォームに繋がると思っています。しかしそれも、考えながら出来るかとか、毎回違うショットが飛んでくるようなラリーなどの状況で、テイクバックのタイミングを明確に「ハイ!いま!」ってわけにもいかないでしょう。

打球の為のリズムが、個人で違うことは当たり前のことだと思いますし、同じにしなければならないものでもないと思います。ただし、飛来するボールにいちいち対応できる中で、自分のリズムを守れるようにしなければうまくは打てないでしょう。

 

 

ボールが飛んできたら、こちらから向かっていけるように見ること

 

これが出来るところを、ポジショニングを考えている時にやってみて下さい。

ボールを追いかける用意

ではなくて、ボールの軌道が予測できたら、自分の打点をその中に作っちゃいましょう。

自分よりも後ろにできるようでは、テニスを真面目にやっているとは思えませんから、自分が見ている、相手コート側がみえている風景の中でどこにするか、自分の上手く打てているイメージと、そこに間に合う時間を見極めて見つけましょう。

難しそう?いや自然に出来るはずです。

ジュニアの初級クラスで、こんな練習をさせています。

ネット前からベースラインに、対角線上をゴロで送球します。シングルスラインから、そのボールをベースラインに沿って走って行って打つ。

そのつぎ、同じ軌道に雑なタッチで、ワンバウンドでは打てないくらいの弱めの球出しをして、何回バウンドしてもいいから走って行って打つ。

そのつぎ、ワンバウンドでとれるように走って行って打つ。球出しはもちろんきちんと合わせて出す。

さらに、フォアだったらエアーK に挑戦する。

 

ボールがやってくる場所を見据えながら、走りながら準備するようになります。想定通りの打点で打てるようにこちらから課題を与えるのは、この練習はベースラインに沿って走ってやってみよう、ってことくらい。

走りながら、だんだん近づいてくるボールが見えて、手に持っているラケットでネットの方に打てばいい。

初心者の子でも、楽しくできるかな、と思ってやらせています。

最後のエアーKは、ジャンプするところとタイミングがなかなかつかめない子が多いですが、まあ出来なくてもイメージしたり、出来るための工夫が出るようになるだけでOKなので、笑いながらやっています。

ようするに、走りながら自分のやらなきゃいけない事に向かって準備を進めていくことが出来ればいいという練習なんです。全身をつかったコーディネーションの練習とも言いますが、楽しさを優先させるつもりで考えて、ここ何週間かやらせています。

 

教えてからやらせると、真面目な人ほど、教わったことをきちんと思い出しながらやろうとするものなんですが、運動ですから、動きながら考えられるようにならないといけないわけなんです。

ダブルスの前衛をやっていて、相手のボールが浮いてきたのを見てから「あ!このボール、チャンスだ!」って脳みそで気が付いた頃には、ちょっと遅いと思いませんか?

 

常にどんなボールにも反応できるようになっていることが「構えている」ことですし、反応して身体が動いちゃってから「おっ、これはいただいちゃおう」と余裕のある状態でチャンスをきちんと攻めボールで打てると思います。

手で反応すると、軸足に体重が掛かって動けなくなることが多いですから、反応は足から行けるように構えている方が、打ち方がわかってくれば来るほど便利に感じると思います。

動き始めてから、実際にインパクトするまでが時間があるってことです。

同じ時間ですが、判断する時間を割きに取ってしまうと、動作の時間がさほどないってことでもあります。

 

最初の一歩が、ボールに対応してきちんと出るでしょうか?

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 13:55 | コメントをどうぞ