月別アーカイブ: 2017年3月

「型」と「タッチ」が先かな

ショットのコントロールは、空間把握の良い人から先によくなります。

さっきストレートに打ったショットが同じような所に返ってきて、もう一度打つときにクロスを選択したとしたら、打点のボールに目線を合わせることや、目標が変わったことに対して気を遣ったりするので難しくなることがあります。

見なきゃできない、というイメージを持つ人は、例えば球出しの練習でストレート狙いで、とか、今度はクロスへ、っていう練習は、打つ前にその準備というか心構え?だいたいあっちの方にこんな感じだな、ってことをよくイメージしてから打てば大丈夫だと思います。

それがラリーのテンポで、要するに一度打ってからもう一度打つまでの時間で相手がどこへ打ったのか、自分はその次どうするか決まっているのか、でどうすんのか?が素早く決められないと甘くセンターに行っちゃったりします。

 

平たく言えば練習不足ですね、ってことになるんですが、練習をどうやって使っているかも問題なんじゃないかと思います。

 

ああそれで、もう一個コントロールの要素があって、それは再現性。

狙おうと思ったら、さっとそこに打てるようになりたいわけですね。

どっちが先にできるようになればいいかって言ったら、この再現性の方じゃないでしょうか。

ネットの向こうにいる人のところへ、何度でも打てるようになれば、ラリーが続くようになるし、その中から打てそうなときにチャンスを決めさせてもらったり、ネットダッシュできるようなボールを選んでみたり、ってことができるようになることで試合のシチュエーションに近くなっていく。

これってスクールのコーチっぽい意見でしょうか?

空間把握が良い人だったとしても、ストレートへ打つときと、クロスへ打つとき、あるいは短めに落としてボレーヤーの足元を狙うようなことが初心者からできるってわけじゃありません。

何度かやって見て、経験値からこんな感じだったな、っていうのを再現できてみて、必要だと思われるときにやってみたらうまくいったとか思ったようにできなかったっていうことからだんだん自分なりに「やり方」ってのが身についてくる。

だからテニスは一足飛びにうまくなるスポーツじゃないわけです。

まず、インパクトの面はどう出るのか、そこが「ボールの当て方」みたいな感覚で、当たったボールがどう飛んでいったのかというフィードバックをもらいながら感覚がついてくる。

 

面の出し方が決まってきているのなら、スイングスタートの時の形も決まってくると思います。

ラケットを引く、という動作が、その形にいかに素早くできるようになるかは、レベルアップの鍵にもなると思います。

決まったタイミングで引くことが、その人によってやりやすい方法があるかもしれませんが、そのせいでテイクバックが時間のかかるものだったり、無理な力を必要とする(ラケットはそんなに重くないので実現可能なのかもしれませんが)ものだったりすると、ラリーのアベレージが速くなったり、相手のショットが強烈なものになってくればくるほど対応できなくなっていきますから、いかに素早く振り始められるようになるか、というのは課題になると思います。

実は、テイクバックが大きく見えても最短距離というか、一瞬でその形になれることがあります。グルビスみたいなプロがいて、ナダルみたいな人のショットに打ち勝ったりしてるわけですから、やりかたはあるんだと思います。

IMG_0584

 

お友達からもらった写真。

 

決まった型が、決まったスイング軌道を作ってくれて、安定した打点の形を約束してくれます。

その中で、どうボールタッチすべきか?

手のひらが、ラケットを通してどんなふうにボールが当たって飛んでいったのかを感じ取りながら、再現性を上げる努力をしていくと、いつも最高のショットをひねり出そうと頑張っている人よりかは最高のショットに近いショットを完成させるのに努力すると思います。

 

教わった通りできているかどうかを気にするより、なるほどこうやればいいな、ってことに早く気づいた人の勝ちなんじゃないかと思うわけです。

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:07 | コメントをどうぞ