厚いグリップの有用性と、ラケットの扱い

ワタシ自身は、薄いグリップでテニスに親しんできました。

ここ数年は、厚いグリップと、そのグリップに適したスイングを練習して、ストロークのレベルが上がりました。

わかりますか?テニス歴30年のテニスコーチが、ここへきて(40台半ばを過ぎて)ストロークのレベルが上がったんです。

おそらく、打ち方の基本は薄いグリップの人のようなスイングスタイルをしていると思います。

そしてながらく、ワタシのフォアハンドストロークを悩ませていたのは、自分で思っている以上にヘッドが落ちないことでした。そのことによって弾道をあげたり、回転数を上げたりすることが苦手で、またバウンドの縦の成分が大きい動きにうまくついていけないことがある––イレギュラーや、サーブの方がバウンドが伸びるなどの時に打点がずれて、ボールが浮く––のが、改善されたことと、打点を前にとってしっかり当たり負けない位置でインパクトを迎えることが安定してきて、今すごくストロークの調子がいいです。

片手バックハンドもコツがつかめてきて、ほとんどフォアハンドっぽくコントロールするイメージがついてきました。(まだ完成はしていないので、精度も悪いところがありますが)

 

このブログの記事でも何度か書いてきた、スイングの動作にはスピネーションとプロネーションの動きが混ざってくるのが自然であることが、大きなヒントになりました。

それまで、手のひらを打球方向に向けてインパクトする、イメージ的には薄いグリップの印象でしかスイングの動作と、その腕の形のあり方を検証してこなかったようなところがありましたが、昨年の秋頃から意識が変わって腕の芯があること、その延長上にあるラケットの芯をうまく当てるイメージを持つのに、グリップの持ち方を変える必要があることに気づきました。

グリップを変えると、スピネーションして手のひらが上向きになった状態でラケット面は垂直になる、セミウェスタンからウェスタンの握りになってきます。(フォアハンドの握りで説明しています)

この、手のひらが上向きになった形が空手チョップみたいな形なんですが、自然と肘が曲がって高い位置の打点が基本…みたいな形になります。そこに垂直の面を作ったラケットを手のひらに乗せれば、厚いグリップになるだろうってこと。

IMG_0495これバットですけどね。

IMG_0703

そうすると、腕がスピ→プロのひねりの動作があってヘッドスピードを上げる段階で、ラケット面の向きは安定してヘッドが下がったところから上がってくる、いわゆるワイパー的な動きをしてくれるようになります。

打点の位置の「自分の体の形」を覚えてしまえば、ボールを打つときに面が開きすぎたりあるいは振りが速くなりすぎて持ち上げられなくなったりすることがなくなってきます。慣れれば慣れるほど、だいたいこの辺で当たれば…というのをミスしなければ、ある程度の範囲に狙った通りに打てるようになるはずなんです。

薄いグリップで、手のひらの向きとラケット面の向きを一緒にするのは、腕を振り子にして最初にダウンスイングが起こり、スイングの下端を過ぎて少し前に出ると、スイングが上がり始めて、そこでちょうどラケット面が垂直になるように仕向けてあるようなものです。

球出しのボールであったり、ネットの高さからそう高くない、ちょうどバウンドが頂点から落ち始めたくらいの高さ=ベルトの高さから膝の高さまでの範囲=にボールが来たところがストライクゾーンになるような感じで、その打点のためのグリップであり、スイングの理想形?のようなものの形になってきます。

ずっと違和感があったのは、実際のラリーで、ベースライン同士の打ち合いになれば、バウンドの高さは鳩尾から肩や顔の高さに来ることが頻繁に起こります。

もちろん、膝よりも低い位置でとることもありますが、要するにストライクゾーンを広くとれるようにすることと、ライジング的な、バウンドの頂点からあまり落ちていなくても取らなければならない状況でもきちんと打てるようにするには、スクールで一般的に教えることになるイースタングリップよりか、もうちょっと厚めの握りで教えておいてもよかろう、ということになってくると思っているのです。

 

後ろから前にラケットを動かす時に、自然と腕のひねりの動作(スピネーションとプロネーション)が起こるために、打点がずれるとボールが上手く飛ばないようになる、というのは初級者の方が一様に悩むところだと思います。

厚いグリップは、例えば女性の方が大人になってからテニスを始めると多くの方がそこから抜け出せないで常にコーチからボレーやサーブの時に注意を受ける、ということがありますね。

要するに、腕をひねらなくても打てるような感覚が、厚いグリップにはあるわけで、その安心感から、その握りがとても安定して打ち返すことができて、すぐに自分たちでラリーを楽しんだり、試合ができるようになったりする要素になっているんだと思います。

 

かといって、厚いグリップには多様性がなくなるというデメリットがあります。

ワタシの生徒さんの中には、厚いグリップで慣れているのですが、腕をたたんで体そのものを打点に近づけてしまっては、ボールをうまく打つ感覚がわからない、という感想をずっと言っている方がいて、その握りでそのくらいのショットが打てているんだから自信を持てば?って言っても本人が感覚がないのですから、何か原因があるんだと思って与えたアドバイスは、

 

薄く持ってみて

 

だったんです。そうしたら、その人は打点から体が離れてうまく上体が立つようになり、軸がしっかりすることでコントロールの感覚がわかったような感じになったそうです。

こういうのは、コーチの経験ですよね。。。何週間かかって気づいたんだか。

そこで、ラケットの扱い方は大別して二つある、ということを初心者にも教え、状況に合わせてそこは二つともできるように覚えておきましょうというやり方で教えていくことにします。(ワタシも最近気づいたので、早速取り入れています)

もう一つの扱い方が、薄いグリップで行うことのできるボレーの

『届いてポン』

という感覚。

IMG_0794

 

これだと、写真が小さくて握りが見えませんね…ちょうど、腕の伸びている方向と、ラケット面の角度が一致するような感じになっています。

これだったら、遠くなってもにゅっと手を伸ばして届いた瞬間にタッチしてボールを飛ばすような感じで握れば、反発力でボールが返っていく。

ネットに対して正面向きに立ち、ボールが横を通り過ぎないように、手を伸ばしただけで面が出るようにする感じです。

これに対して厚いグリップの特徴は、それが「後ろから押すような形」になることで、ジュニアの頃からやっている人が大概握りが厚いのは、この「腕の支えの形」がしっかりするために力があまりいらないということになるからだと思います。

腕を縮めておいて、にゅっと伸ばすと、しなやかな動きでボールに当たる時にちょうど面ができる、そんな感じで当ててあげると、しっかり握って形になった瞬間にボールが当たる音がするようなタッチになります。

しなやかで短いムチの先端で、物を叩くような、そういうイメージの扱い方もあるんですよ、ということですね。

そうすると、手のひらのヒールの部分で包むような持ち方をしていないと、不安定になります。否が応でも厚いグリップではコントロールできない。

何しろボール以前にラケットの動きがコントロールできない感じになると思います。

初心者や初級者に、一度に二つも教えるなんて難しいんじゃないか、と思う人もいるかもしれませんが、それは経験者のおごりでしょう。

テニスの練習は、ワタシは算数のお勉強に例えることが多いのですが、これって足し算と引き算を一年生のうちに教えておくようなもので、これができないと掛け算や割り算なんかも分かんないでしょうね、っていうことです。

コンチネンタルでなくてイースタンを教えることが、厚いグリップと薄いグリップの中間のような感じでいろいろなことに対応の効く便利なグリップなんですが、便利な故に違いをはっきり教えきれないんじゃないかと思います。

そして、バックハンドのグリップや、ボレー、サーブに有用性が出ないような気もします。

バックボレーがうまく打てない人があまりにも多くて、その原因が「肩を入れる」形になることができないからなんです。

正面向きでバックハンド方向に手を伸ばしてタッチするだけで返せるのは、届いた瞬間にボールが飛ぶように面を固くするように握るだけで済むからです。

この、「当たっただけでうまく跳ね返せる」という手の感覚はサーブやスマッシュにとても役立つ感覚で、ボール投げがうまくできない(幼少期に経験のない動き)人にはそれだけで自然にインパクト=面の向いた方に飛んでいくという簡単なことに気づけるようになるはずです。

腕やラケットを振り回さないとボールが飛ばない、と最初のうちにはイメージがあるはずです。

ワタシも野球の経験から、テニスラケットも同じように振り回して自由にならないことに「テニスって超難しい!」と思ったクチですから、そういう人が多くてスクールが流行っているんだと思いますし。

でも振り回してるからうまく当たんないんだよ、っていうことにもそのうち気づきますよね。

その時にストロークの形とボレーのタッチの形の二つがあれば、とりあえず当てられれば、向きの方向に返ってくれる、という自信がつくじゃないですか。

だんだんテニスの真理に近づいて行っているような気がしています。

そんな浅いものじゃないでしょうけど、ワタシだって30年向き合ってるんですから、少しくらい底の方が見えるような経験をしてみたって良さそうなものです。

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 21:53 | コメントをどうぞ

千葉県選手権 準決勝

ワタシがお世話になっている、アルドールテニスステージのコーチが、千葉県選手権の男子シングルス準決勝に二人、進出しました。

風早コーチと豊田コーチの二人です。

二人とも千葉県のタイトルはかつて手にしている実力者ですが、今回の相手はそれぞれ去年の選手権決勝進出者とですから、こちらとしては是非見ておきたい好カード。

今日は祝日で、金曜日で、しかも午前中のレッスン予約がなかった、ラッキーな日でして、どうしても見たかったし、会場の天台は車で15分とか20分で着くところ。

9時〜試合開始と聞いて9時に間に合うように出かけました。

まだ会場は閑散としていましたが、選手の皆さんは既に来てアップしていたり、ご家族や同僚などと話していたりしました。

アルドールの応援の人の多かったこと。

自分の試合で来た時はもちろんそんなことはなかったですが、さすが県大会の準決勝ともなると、応援団は来ますね!(ワタシの時に来てくださった方…感謝してます!)

風早くんは、ワタシの前職のスクールで知り合い、なぜか仲良くしてくれている人。言ってもワタシの方が20歳近く年上ですから、先輩風も吹かせたりしてますが、正しく爽やかで男気のある気遣いのできる好青年です。仲間や上司からの信頼も厚いみたいですね。

彼の今日の相手は、昨年度準優勝の石川選手。背が高く、ビッグサーブと強力なフォアハンド。風早くんとがっぷり四つに組む形のファイターです。

序盤、石川サーブから始まった試合は、ずっとキープが続きます。ラリーになると押し気味に展開を作るのは、ひいき目もあるかもしれませんが、風早の方がやや自力に勝る、と見えました。しかし押し切って豪快に決めるショットもあれば、豪快にミスるショットもあり、カウンターに逆に押されるシーンもあり、5−5までは常に相手が先にキープし、風早くんがついていく、というスコア進行でした。

中盤3−3の石川サーブ。40−40のノーアドまで行きますがキープされます。しかしそのあとの風早サーブは盤石のラブゲームキープ。

ここで石川選手のサーブが狂い始めます。そうなって5−5の石川サーブ、ダブルフォルトもあり、明らかにテニスのリズムが狂ってきており、ミスが早くなっていました。セカンドサーブになればラリーを優勢に進めた風早がブレイクに成功し、その後キープして7−5で1stセットを取ります。

セカンドセットに入っても石川選手はリズムを崩したフラストレーションが溜まったメンタルを修正できずに、先にミスしてブレイクを許します。

いいショットを打ってコート内に入り、しっかり打ったはずのショットがわずかずつズレていきます。

「あれも入んないの…!もーダメだ帰ろう」と呟くのがギャラリーにも聞こえました。

対照的に風早くんはきっちりサービスゲームをキープしていきます。1セット目は0−30から挽回したようなゲームが2回くらいあったし、ノーアドも何度かありましたが、セカンドセットはラリーにゆとりが出てきたように見えました。

左足の股関節を痛めたようで、ストレッチをしながら、そしてバックハンドはスライス中心にしてペースを作るように変えてきていました。

後で、痛そうにしていたねと応援のお客さんから言われていたのに、「風もあってバックハンドは打っても入る気がしなかったのもあったけど、この足の付け根に違和感があってスライスでいいや、って感じでラリーしてました」みたいなことを言っていましたから、踏み込むと痛かったのかもしれません。

結局、このセットも序盤のブレイクが生きて、6−4最後はドロップショットに反応した石川選手のパスが、ストレートの狭いところを狙ったもののアウトして、ゲームセット。1本目のマッチポイントで見事に勝ちぬけました。

 

 

 

同時進行で、隣のコートでは豊田くんと、前年度優勝の國司選手との対戦でした。

軽やかなフットワークで浮かないショットをテンポ良く打ち続けられる豊田選手と、同じようなテンポで重そうな厚い当たりのストロークで押してくる國司選手というのも、これも今大会屈指の好カード。

同時進行だったので、申し訳ないことですが、風早の応援に回っていたものでつぶさには見れていなかったのですが、接戦でした。

序盤、ボールのスピードがあるように見える、そして風上側にいた豊田くんのショットにミスをする國司選手に見えていましたが、最初のゲームを何とブレイクされ、國司選手が取ります。

豊田くんはショットがやや落ち着きがなく、まだ相手のショットにうまくアジャストしていない印象でした。タイミングは合っているようで、芯に当たっていない、そんな感じのラリーになっても先にミスが出るような感じで、あれよあれよという間に0−3。しかも2ブレイク。

そして気づけば、同じようなラリーをしているかに見えたものの二つ返し、2−3で國司リードに。おっ、ブレイクバックしてるんじゃん!

キープキープで4−5。ここを豊田くんは足の回転数が上がってきて、ショットに伸びが出てきます。相手のミスを誘うこと数度、ブレイクに成功します。

結局このセットはもう一つブレイク、ノリが出てきた豊田くんが取ります。

セカンドセットはなんと、0−6で國司選手が取ります。

國司ショットが強烈さを増し、深いショットが増えます。カウンターの得意な豊田くんも応戦しますが、連続して重いショットを叩き込んでくる形になっていました。

ただ、あっという間に0−4、0−5となっていましたが、豊田くんはむしろ打っていて、このセットを取られても次のセットまでに間に合うようにしっかり打ち合っておこう、というような気迫を感じました。

そしてファイナルセットは、より打ってくるようになった國司選手のミスが増え、かといって手堅くつないでいると豊田くんが踏み込んできてさらに攻めるようになり、まさに押してもダメ、引いてもダメな展開になりました。

そして、6−1でこのセットを取った豊田選手が決勝に進み、アルドール対決が実現となりました。

長いラリーは、隣のコートでやっていた短いラリーとは対照的に、フレンチオープンか!っていうくらい深い球の応酬になりました。強いフィジカルでボールを潰すように強打をねじ込んでくる國司選手に、ひるまずにベースラインにとどまって下がらずにテンポを上げていった豊田選手の戦いは、固唾を飲んで見守る、緊迫感のある好試合でした。

 

 

 

 

ワタシは、午後に用事があるので、おゆみ野校からきていた応援の山崎コーチ、石戸コーチ、谷口くんに「じゃあ帰るね」とだけ言い置いて静かに立ち去るつもりだったのですが…

駐車場に向かって歩いているワタシに、永木コーチ呼んでるよ!と声をかけられ振り向くと、お嬢さんを腕に抱いた風早くんが、手を振ってくれていました。

こういうね、付き合いが比較的長いからって義理がたいことをしてくれるからさ、オジさんは君のこと応援したくなっちゃうわけですよ。

最初はその豪快でカッコいいテニスに圧倒され、魅了されてこちらが惚れたんですがね。

自宅近くに来たよ、とメールすればわざわざ出向いて会いに来てくれる、そういう礼儀というよりか、気遣いの細かい人です。そんなに恩を売った記憶もなければ、尊敬されるような偉大な人物でもないんですが、目上に見てくれて立ててくれることがなんだかくすぐったい感じです。

 

明日は仕事で見に行けないのですが、同胞対決の決勝戦。悔いなく戦ってほしいと思います!

 

頑張れ!

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 23:43 | コメントをどうぞ

スイングと角度の問題

ボールが飛来する角度によって、スイングの入れ方を決めておかなければならないと思います。

例えば、高くて深いボールが来て、下がる判断に遅れた場合、ライジング+高い打点という技術的には難易度の高い方のものが要求されます。

難易度が高くても、当てるだけにして返すんならやり方は簡単かもしれませんが、試合中で、そのショットを甘く返すとちょっとまずい、なんていう状況を想定して練習するとなると、どうしていいのか分からなくなってしまう人もいるかなぁと思います。

単純に言えば、入射角と反射角を合わせれば狙った軌道に近く、ボールをコントロールできるはずなんです。

問題は慣れてしまえばそれだけのものですみますが、いつものスイング軌道をとれなくなることが難しく感じる人には、もうちょっと複雑だと思います。

ワタシはクセで、文字が多いので、説明がより難解な感じになりやすいのですが、言ったってボールがラケットにあたるほんの一瞬のこと。形を覚えてシンプルになるように磨き上げれば、上手く打てる人と同等になってきます。

凸み(ふくらみ)型のスイング軌道と凹み(へこみ)型のスイング軌道があっていいと思います。

ボールをしっかり飛ばしたいなら、基本は凸み型。初心者のクラスでコーチがデモンストレーションする、普通の美しい軌道です。

IMG_1449そこで自分のデモを載せるってどうなんだろう・・・

インパクトを強くできて、もともと強打者タイプなら、飛距離を調節する為に凹み型の動きをとりいれる、みたいな感じでしょうか。

IMG_1353

これね、わかりづらいというか写真がこれしかないのでもうアレなんですが、一番高い所にあるラケット面が、手首を返しているようになっているのを見てほしいんですね。

返しているのは手首ではなく、前腕から。要するにひじから先です。いわゆるワイパー的な動きをさせるわけです。

テイクバック完了からインパクトまでの、フォワードスイングの距離=自分のショットに与えるパワーですから、その強さがコートに入るのに十分なら、それ以上スイングを押し出す必要はありません。(この写真だと真ん中のラケットは押してる形してるけどなぁ)写真は球出しのボールを打っているものなので、基本形の凸型っぽいんです。。。

ただ、インパクトが強い人は・・・とくにプロ選手のインパクト直後の写真なんかをみると、完全に面が下向きになっちゃってるやつとかありますよね。あれ、当たっているときは垂直の面で入ってきているんです。当りは強いけど、すぐにフェースが上に抜けるように脱力しておいて、フェースの下の方とかにちょっとずれると、ボールの重さの影響でああやって下向きになる。

で、それが絶妙にいい感じにスピードは有るけど飛距離はコートの中程度、っていうものになっていて、ラリーをするのに丁度好かったりするわけです。

腕だけでも使える間接は手首、肘、肩とありますから、振り初めの形でおこるスピネーションに腕の形がなったとしても、握り方(厚めに持つ)とか、手首を外向きにひねっておくとか、そういうかたちでボールの飛来する角度を受けやすくしておく必要があります。

緊張していつも通りにしか形が出来ません、というひとは、打ちやすくなる位置まで移動できなかったらそのままミスにつながる確率がバーンと跳ね上がります。

バウンドにも勢いがあって、スイングそのものにも打点に入れる為の軌道の角度があって、自分の体をどう使うのかで合わせやすさが違います。

とくに深いボールのバウンドは縦にボールが動く成分があるので、後ろから前に振るようなレベルスイング的なかたちだと、その縦成分と合わないような感じになるハズなんです。

そこで、肩と腰のターンが重要になってきます。打点に奥行きが出るような目線でボールを待てるようになれば、その縦成分への対応が見えるようになると思います。

で、そういう目線が出来ると、そこにいても手が届けば何でもうまく打てるようになるわけじゃないってこともわかってくるはずです。ちょっと移動して、肩と腰の角度を変えれば、手が届くならコントロール可能な範囲が広がるものなんですが。

 

ボール軌道を予測する目を鍛えないと、そこいらへんが見えなくて入り口がわからなくなるものだとも思います。

 

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 10:55 | コメントをどうぞ

錦織vsナダル戦

結果を見れば、ストレート負け。数字をみれば、ワンブレイクの接戦。

内容を見れば・・・超アツい、レベルの高い試合でした。

クレーコートの錦織のプレー。。。カッコよかったなぁ~~

準決勝のペール戦はカッコイイプレーのオンパレードみたいなもので、精度の高いバックハンドのストレートにシビれました。

決勝戦のナダル戦は、ブレイクの取り合いの部分もあり、お互いにブレイクチャンスのおおい、緊迫した内容でした。

ワタシが言うのもなんなんですが、両者の実力は伯仲していて、ラリーでは錦織が押し気味に展開を作る事が多かった。

ナダルはディフェンスがものすごく強いわけですが、押し気味のラリーから一打、挽回のショットが良いと、そこから畳み掛けられる。

お互いのストロングポイントが随所に出てきた、目の離せない内容で、夜中でしたが興奮しました。

 

さて、全豪ではジョコビッチに、インディアンウェルズではナダルに、デビスカップでマレーに、マイアミで再びジョコビッチに、そして今回のバルセロナではまたナダルに敗戦という、今年の錦織の☆とり状況です。(全豪前にトミック・メキシコでクエリーにも負けてたっけ)

ジョコビッチからセットを奪えていませんが、マレー戦・ナダル戦ともに接戦になりました。ジョコビッチからもブレイクを奪う(すぐに返されるけど)力があります。

 

ホントに申し訳ない話だけど、全米準優勝をした時に、信じられない!と思ったことは驚きの現れと、そんなレベルにいっちゃったの!というにわかには現実と思えない喜びを感じ、これでトップ10以内に入るけど、維持するは大変なんじゃないかとか、勘ぐっていました。

去年(2015年)は前半に多くのATPポイントを稼ぎ、後半にやや失速(本当はそれでもすごいいい成績なんだけど)気味に見えましたが、2年連続のツアーファイナル出場を果たし、実力がランキングどおりであることを示しました。ビックリを除けば、ワタシにとってはそのことの方が信じられないというか、これまでにそんな凄い選手を見たことなかったので、そういう意味での驚きがありました。

今年になって、去年の前半のポイントからやや前後するものの、ほぼ同等の活躍を見せてくれています。チャンピオンサイドの選手の風格を備えてきているんだなぁと、心の芯から錦織の実力を信じるようになりました。

 

はっきり、世界のトップ5を維持する実力を備えているんだと思います。メンタル的にも、下からの挑戦を受けて立つような試合をし、そして確実に勝てるようになっていて、去年の夏からペールに連敗したり、似たような負けパターンが続いたように見えたことも、もう全部払しょくされました。

今年の錦織は、過去最強だ!

間違いなくそう思いますし、間違っていないと思います。

世界ランクひとケタの実力から、まだ上がるってどんだけなの。。。

もうあとひと壁、昨夜のナダルのような相手に打ち勝てると、超えてくると思います。

ウィナー級のショットを連続で打ちこんでも、そしてそれをナダルのようにハイレベルの返球にあっても、ブレずに攻め続けたり、セカンドセットになって増えたアンフォーストエラーを同じような攻め方で減らせたりするのは、さらにタフなメンタルの部分なんじゃないかと想像します。

ジョコビッチやナダルを相手にひるみのない攻撃も、マッチポイントでも凌ぐ挑戦する心も十分に備えていますが、もうなんていうのかわかりませんけど、彼らをしても錦織が「上から目線」でたたき伏せるような気持ちでウィナーを放てるなら、もうジョコビッチのレベルでも見えてくるのかもしれませんね。

 

いやー、どんな感じで心のなかが動いているのか、まったく想像つかないですけど、コンマ1秒ですら油断なんかしていないと思います。常にベストの状態で試合中のテニスが出来ているんだろうなと思いますけど、またその先って。。。

 

行ってほしいですし、そこまで応援し続けたいと思います!

 

カテゴリー: プロ選手オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 17:23 | コメントをどうぞ

上達が難しいとされる理由と、必要な要素

テニスに限らず、今できるレベルを上げること=上達することって、なんでも難しいんじゃないでしょうか?

ジュニアが選手になるまで、あまり時間を要しないのは、最初に設定した到達レベルが高いから。そこへ到達するまでの過程を、踊り場のない階段を上るようにグイグイいけるからなんじゃないでしょうか。
だから、一流の場が一流を育てるんだと思っています。強い選手を輩出したクラブに入って、強い学校に入って、周りの刺激やそのメソッドに従った環境があって、そこに乗っかれば、そこに素質のある人が入れば一流のコピーのようなうまい人もできるし、その上にはその先が見えてもっと良い選手が出たりするものなのかもしれません。

しかし、誰もが一流の指導を受けられるわけでもありませんし、ジュニアから選手を目指していないとテニスが上達しないわけでもありません。

ただまあ思うのは、インカレとか全日本とか出ている選手と、30年テニスが上手くなりたくて自分で考えながらやってきた自分との差は追いつきようのないもの(自分はまたどんどん年を取っていくものですし。。。)だなあと。

かといって自分がどの時代からテニスを始めて、どの段階で本格的に競技として関わっていればあんなになれたかなぁと思うと、やっぱり大したことはないんじゃないかとも思います。

今自分にできているレベルには満足はしていないとしても納得はできているし、それよりも少しずつでも上達していると思い続けていられる30年間のテニス歴には誇りを感じてもいます。

身体の使い方に気づくこと

ボールの見方に気づくこと

動きながら考えられると気づくこと

ボールばかりじゃなく相手を見る必要に気づくこと

ラケットの動きや、力の方向に気づくこと

体とボールの間の「間」に気づくこと

精度を上げる入り方ができるようになること

その入り方ができない時にできることは何かわかること

自分のショットが相手にどのくらいの影響力があるのか測ること

攻め方や守り方は一つでないとわかること・常に打った後の次の展開を考えること

「安定」と「変化」を使い分けること

・・・・テニスをやっていてわかるようになったことは、一気に書き出してもこれだけあります。よく考えたらまだあるんじゃないかな。

一足飛びに上手くなろうとしても、それらを順々に満足させることはできますか?っていう問題が発生する。

常に、取り組んで、慣れるまでの時間が必要で、それが練習です。反復練習とは、訓練することであって、訓練とは、「考えずにできるようになるまでやること」です。

考えずにできるように=型を作るってことです。

上手くできないのは、上手く対応しようとして、型を作らないことからかもしれません。

上手な人、かっこいいプレーの人のイメージを追うのは誰でもそうだと思います。だからコーチはデモンストレーションをする。生徒さんの見方は様々です。飛んでいくボールを見ちゃってフォームを見てくれない人も(笑)。スローモーションでもう一回やってくれって言われても、ボール飛んできて打って飛ばさなきゃいけないから、これ以上遅く動けないし(笑)。

スローで再現することができるのは自分の動きの理解に役立ちますから、ボールなしでやってみることはワタシ自身練習していますし、多分どのショットでもできますが、だいぶ前の段階で、生徒さんにやって見せることの意味はないんじゃないかと思うようになりました。

あるのは、自分ができていないところを発見できて、理解できるようになることなんですが、そのスローでしか出てこないようなところを、実際の打球シーンで気にしていられない。

むしろ、スイングする前に型を作っておいて、そのままインパクトまで一気に振って、結果を見て修正するやり方のほうが、実際のプレーに許される時間でできるようになるコツみたいなもんだと思います。

スローでやって、そこで理解したとしても、型を教えて、それでできるようになったとしても、どちらも到達するイメージが同じところなら、スローでやるのは一段階増やしただけのこと。無駄な時間でしかない。

頭の中でイメージした自分と、実際に動いている自分の形が同じってこともないものです。どこかがずれていて、そこに気づいて修正するのに、コーチっていう職業は必要だと思います。客観的に見て、要素を抜き出して、必要なことができていないのなら、その原因を修正して生徒さんの動きのリズムや基本フォームの中に埋めてあげる。

自分がやってきたテニスが否定されないように、簡単な間違いを修正すれば、あるいは他に着目して気にしていなかったことを今できているフォームの上に乗っけてあげれば、できるようになることが多いものです。

みんなボールをよく見ていて、ラケットにボールを当てられる。

なんならそのショットはちゃんとコートに入って、ラリーもゲームもできる。

だけど、ここ一発、っていう大事なショットや、やばい!っていう守りのシーンでラケットに当たってもコートに入らなくなる。

そしてよく考えたら、コートが広いから入っているだけで自分が思った通りの気持ちいいショットは普段からあまり打てていないことに気づく。

だから、ここ一番の大事なショットの精度が悪いことに悩んだり、確実なショットをしっかり打てれば強くなれるとか、楽しいだろうなと思う。

それで、テニスが上手くなりたい!と思うんだと思います。

けどまあ、レベルを上げればそれよりも上は必ずいるわけで、テニスに必要なのはラリーを続ける能力と、そこから自分の勝機を作る「勝負の力」=展開力が必要なことに気づいてくると思います。

常にベストのショットを打ち続けているわけじゃない。だけど、緩慢なプレーをしていても勝機はやってこない。

ミスにならないけど、相手を常に優位に立たせないとか、隙あらば追い込んでいけるようなプレッシャーのかかった状況で、常にある程度以上の精度と球威を保ちながら油断なくプレーすることが必要です。

スクールで見ていれば、そうは思っていない人が多いというのもわかりますけど。でもまず一般プレーヤーは(ワタシも含めて)、気持ち良く打てればいいですからね。それでも十分だと思います。

いいショットで勝てれば、またそのイメージを追っていきます。それは誰でもそうです。プロでも。トッププロでもそうだと思います。

しかし一度やられたことは、相手は次こそ!と思って臨んでくるでしょうから、いいショットの次のいいショットかいい策が必要になります。自信があれば、ゆとりを持ってそのプレーが出せるでしょうが、拮抗した試合でやらかしちゃったりしたら大変です。

永遠にミスらない、ってわけにもいかないし(ミスらないからって強いわけじゃないと思うし)、ミスをすることで修正ができるから上達できるわけだし、テニスの楽しみ方の本質もそこなんじゃないかと。

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 08:42 | コメントをどうぞ

ナダルの分析

モンテカルロで、久々に大きな勝利を手に入れた、Rafael Nadal。

怪我や盲腸で戦列を離れて、復帰後に思ったような仕合が出来ていないような負けを経験しながら、もう2年近いんですね。

ナダルのプレーは、ワタシがしてきたテニスとかけ離れすぎていて、そして好きなフェデラーが勝てないテニスなので、あんまり見ていなかったんです。

だけど事あるごとに、発言するコメントがナダルのピュアな性格というか人間性を表していて、たぶん尊敬するプレーヤーとしては一番、というのが個人的な感情です。

ナダルは唸りを上げて落ちて弾む、強烈なトップスピンで、常にコートの中にショットを入れ続け、無尽蔵のフィジカルと、まっすぐに勝利を見据えるメンタルで、フェデラーから王権を奪い、No,1の座に君臨していました。

ジョコビッチの台頭は、ナダルがフェデラー対策に練り上げてきた、相手をバックハンド側に下がらせることを基本に作るゲーム展開を、がっちり壊す戦略を持ってきたからだと思っています。バックハンドの高い打点に強く跳ねてくるあのショットを、上からひっぱたいて優位を保つことが出来ることから、当時のナダルをして

「正直、いまノバクにどうやって勝ったらいいのかわからないんだ」

と言っていました。そんなことを記者会見で吐露するなんて、なんて正直な人なんだ!とここで感動。

2014年の全豪4回戦で、錦織の快進撃を阻んだのもナダルでした。7-5 7-6 7-5だったかな、接戦のストレート勝ち。ロッカールームで錦織はシャワーを浴びながら号泣したと言います。たぶんこの時だったと思うけど

「落ち込むことはない。彼が世界チャンピオンを狙えるのに十分な素質を備えていて、そしてそれをコートで表現できるファイターであることをみんな認めているんだ。彼のプレーは尊敬に値するし、ケイのプレーを見るのは大好きなんだ」みたいなことを言っていて、読んでいて泣きそうになりました。

去年、錦織はナダルから初勝利を挙げました。そして今年、インディアンウェルズでまた敗戦を喫しました。

その負けは、またそれまで負けていたような、ラリーの展開は押し気味ながら、ナダルのリスクを負ったストレートや、動く方向の逆を行く狭い方への逆襲のショットによって、欲しかった重要なポイントを何度も取られたことによります。

強いナダルが、今年になって帰ってきていると思っていました。

全豪の後の、クレーの大会で(ブエノスアイレス)D・ティエムに激しい戦いの上で負けてしまいました。とてもタフな内容で、ティエムは若い才能を開花させ、劇的な勝利をものにしたわけですが、ナダルも良いプレーをしていました。

そしてこのモンテカルロではクレーで最近つよいマレーを、そして決勝ではひたむきさを武器にしてきたモンフィスを、それぞれ逆転で破ってついに優勝しました。

 

ナダルのショットは強いスピンが軸ですから、基本浅くなることが多い。そこを踏み込んでこれないほどにバウンドが強いわけですが、これを後ろからでも思い切ってひっぱたいてくる相手が増えてきているのは事実です。

ナダルの強さの本質は、相手に打たせることと、そこから目の覚めるようなカウンターを打てることです。だから打ち破るには何本まで連続でウィナー級のショットを続けられるか、みたいなことが相手プレーヤーには要求されているような気になるはずです。

あれだけ強く、曲げられるので、コートの外から回しこんで内側に入れられるような感覚があるのでしょう。一瞬でもこちらが崩れれば、そこから踏み込んでこれるのはナダルの方になりますから、その一瞬を見せないようにテニスをするのがどれだけ難しいか。それがナダルがチャンピオンにいた理由だと思っています。

あのフェデラーが後ろから打ち合っていてもだめ、ネットに出るのもダメ、ポイントが取れてもゲームまで取り続けるのがどうにも難しい、という人なんだと思います。

 

現在はジョコビッチがもっとめんどくさい相手になっていると思いますが。。。

プロの選手たちってそういうのを楽しみにしながら戦ってるらしいから、それが恐ろしいと思います。。。

 

 

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 10:45 | コメントをどうぞ

フェデラーの分析

私の主観で、最も偉大なテニス選手で間違いないと思っている、Roger Federerについて書きたいと思います。

分かったような口を利くような感じで書いちゃうと思いますが、そりゃあフェデラーになったことはないので、分からないものはわからないさ(笑)。ワタシ目線で観察して、参考になったことも、そうなんだろうけど一般はおろか、プロでもそこまではムリじゃね、っていうことを思いつくまま書いてみようって気になりました。

『フェデラーの魔法の杖』

そう呼ばれた、ウイルソンのラケット。フェデラーの専用であるシグニチャーモデルがでたのはn-codeから。  n six-one tourがそうでしたね。

お手本にそのままなるような自然で流れるような美しいフォームから、自在に繰り出される多様なショットは、初めて見た時から衝撃でした。プロの試合で、こんな人出てくるもんなの!って思ったものです。

現在では薄いグリップでフォアハンドを強打する選手が台頭してきました。フェデラーもそうです。

薄いグリップのフォアが武器にあれほどなっているのは、懐が深くとれるのもあるんだろうなと。溜めて打つような十分の時に、どっちに打つのかマジで分かりません。

踏み込んで打ってこれる、っていうシーンは、フェデラーが自分の時間を使って自由に打点を取れるから、わざわざ踏み込んでタイミングを早めに打ってくるわけですから、打点の制限は相手の打ったボールからは受けていない。

動画で見ても、まさに「フリー」というポイントをフォアハンドで量産しています。

その、薄いグリップで強烈なショットを生み出す一つの大きなポイントがこれ。federer grip

グリップエンドが指で隠れるくらい、長く持っている点です。小指の下、足で言うと踵に相当するところから、「heel pad」と言いますが、このヒールはラケットを支えるのに基本技術の中では結構大事なとこなんです。

フェデラー(ナダルもそうですが)は、このヒールでの支えをキャンセルしているために、薄い握りでもヘッドの動きに制限が出なくなります。

ようするに、薄い握りではヘッドを上手く下げれなくなるためにフラットやスライスは得意でもトップスピンを強烈にかけるにはあまり適さない、というのがその握りの特徴なんですが、この長く持つ握りで、器用に手首を使うテクニック(手首でラケットを操作するという意味ではなく)が可能になっています。

といって、握りだけで技術がつくわけもないので、自然に流れるように訓練されてきた結果名だと思います。一つのショットに頼らずにどんなパターンにも対応できるように深くショットを磨きこんできたのだと思います。ふつう、走り方とか、構え方なんかに癖ができて、得意なショットがある半面苦手なショットや方向が出来るものですが、フェデラーのフォーム(動作)にはそういうことを全く感じません。

あの伝説のサンプラスとのウインブルドンでの戦い(2001年)では、サーブ&ボレーを上手く使う、「器用な」選手の印象でしたが、本人にもコメントがあるように、「2003年ころから、ベースラインからのプレーでもトップ選手を相手に十分渡り合える実感があって、ストロークを強化した」そうです。

もともとのコーディネーション能力が高い(よく鍛えられている=クレイジーボール・・・どこへ弾むか予測できない凸凹のボール・・・をワンバウンドでミスなくキャッチできる)のは、目と手のコーディネーションだけでなく、構えというか立ち方のバランス、素早く動くのに十分な筋力、予測できる範囲や方向の広さが常人では理解できないくらいのレベルなんでしょうね。

それはおそらく、ジョコビッチもそうなんじゃないかと思いますけど。

コートを見ていなくても、コートの空間を自分から見て常に一定に把握できている、という印象も受けます。あれだけ打点に顔を残す打ち方で、相手のコートを見ずに打てているんですから、相手の動きの予測、自分の身体の入れ方、打っていくのに可能な範囲の中から距離や高さ、スピードを自在に変えてコントロールできる。

2006年のデビスカップで、スイスとセルビアが戦っており、フェデラーとジョコビッチ(このころはまだ19歳の新鋭)の試合を動画で観ました。

いまから10年前の二人の試合は、かなり圧倒的にフェデラーのものでしたが、3セット目を劣勢から追いつくところまで、ジョコビッチはその能力を開き始めるシーンがありました。

2セット目まではフェデラーの攻めの速さ、展開の多様さについていけないような動きや表情でしたが、そこではいろいろと捨てたような、「開き直ったプレー」がフェデラーから次々とポイントを奪っていくようなシーンでした。

当時のフェデラーは全盛期といっていい時代。今よりも動きはアグレッシブで、他の選手が打ってくるボールよりも広い角度へ、そして相手が返球してきて甘いと見るやその読めないショットで簡単にエースを奪います。ネットをとっても、ありえないと思えるような角度や狭い範囲のストレートに自在に通してくる。プレッシャーをかけても、全く動じないような対応で、もうどうしようもないって気になるだろうな…と思っちゃいます。ジョコビッチは3セット目の途中で、ミスをするかもとか、負けたくないとかそういうリスクになるようなものをすべて捨てたような感じになり、強打を強打で返し、フェデラーに踏み込ませなくしておいて、深いショットで押し気味にラリーをするようになりました。

わかりませんけど、この後ジョコビッチはこの試合のビデオをよくみたんだろうな・・・とか勝手に想像しちゃいます。当時の不動のチャンピオンだったし、生で感じたものを、客観的に見直してこの次に対戦したらこうした位、このくらいは練習しておかないとこの人には追い付かない、というのをすごく肌で感じたんだろうなという試合でした。

 

『バックハンドのストレートウィナー』

錦織のバックハンドもそうかもしれませんが、フェデラーにとって、フォアハンドが攻撃の主軸だろうとは思いますが、相手にしてみればじゃあバックハンド狙うか、ってことになるので、そのバックハンドで守備も攻撃も出来るようにしたのは非常に大きな副砲になっていると思います。

シングルスライン上から角度なしでシングルスライン上にのせられる、しかもそれを重要なポイントで大胆に狙ってくる、ってのは、打たれた相手にとっては一歩も動けないとしてもおかしくありません。

シングルスの戦いは自分のショットが相手に制限を与えていると思えるからポジションに付けるのであって、ああ自由にフォアもバックもうてるぜ、ってのを見せつけられるのはどうなのかな、と思っちゃいますよね。

錦織がフェデラーに初めて勝ったというニュースを見た時は、椅子から立ち上がって驚きました。すぐに動画を検索して、いったいどうやったんだ、何が起こったんだ、ってワクワクしながら見ました。それくらい、フェデラーは負けない選手だったし、崩すのが大変な選手だとおもっていたから、錦織の発想力、相手を出し抜く力、自分の中に集中する能力の高さに、きっとこれなら世界チャンピオンにだってなれる、と思ったものです。バーゼルでの初対戦ではコテンパンにやられた、と言っていたのに、次の対戦でもう勝っちゃうんですから、そりゃあものすごいことだと思うわけです。

federer backhand

この可動域の広い肩も、よくトレーニングしたものなんだなぁって感じますよね。能力で出来るものじゃない。鍛えられてきたしなやかさと形だと思います。そりゃあ、世界一ですからね。

 

『どうしても崩れないメンタル』

ファイナルセットでも、表情もかえず、常に勝ちを意識してポイントに入る姿勢があり、相手にプレッシャーを与えます。

ウインブルドン決勝ではナダルと、またロディックとも、ファイナルは6ゲーム取ったところでは決着がつかず、長いゲームになりました。

2012年のオリンピックの準決勝でも、デルポトロを相手にファイナルセット(3セットですが)19-17の大接戦を制しました。この試合の動画も見ましたが、デルポトロはまったくアンフォーストエラーをしない。触ったボールは必ずコートに入る、驚異のテニスでした。それまでフェデラーは1セット目に1ブレーク許していますが、デルポトロは一つもブレイクされていない試合でした。

ラリーは互角。

この長いゲームでイライラしたり、ポイントを急いで無駄に落としたりせず、集中力を保てるのは、世界中でも一握りしかいない人たちだと思います。トップ中のトップでないと持ち合わせないメンタル。

これだけでも、フェデラーを今後も追っかけようっていうの、わかってもらえますよね・・・

カテゴリー: プロ選手オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:51 | コメントをどうぞ

面の開きを抑える

スイングのスタート時には、必ず面が上向きになろうとする力が加わります。

フォアハンドストロークでも、バックハンドストロークでも、ボレーのときでも、腕をしならせて振り始めることで、ラケットのパンチ力をあげる要素が出るときに、腕はひねる動きが混ざります。

IMG_0638 IMG_0639

 

ボールを持って、上の写真の形から、下の写真の形にヒュッと動かしたら、飛びます。

上の写真は、腕の外旋、下が内旋。これに、回内が加わると、プロネーション。IMG_0642

これ、上手投げのボール投げの動作ですが、下からやっても、上からやっても、振り始めは手のひらが上向きになる形になり、投げ終わりは手のひらが下向き、あるいはもうちょっとこの写真のように回ると思います。

逆に、こういうひねる動作をしないと、砲丸投げのような形になります。腕の長さを使って投げると、砲丸が重すぎて腕がおかしくなると思うので、砲丸投げの技術の中にも回内する動きがありますが、ひねりこむパンチを打つような形になります。投げ方をそのまま、軽いボールにしても、飛距離はそんなに変わりません。トルクが大きくなって重たくても動かせますが、飛距離が出るような動きではないということ。

 

フォアハンドストロークはこれを下からやっても同じように振り始めに手のひらが上向きにはなります。

IMG_1449

 

フォアハンドのトップスピンを打つスイング軌道ですが、写っている右腕は五本(向こう側に隠れているのでラケットは6本ありますが)。

打点でラケット面を垂直にしようとしていますから、フォワードスイングでラケット面は伏せていくように振り出しますが、一番右の腕は、面が外向きになるように腕をひねって(回内して)あって、オーバースピネーションしないように用意されていますが、二つ目と三つ目の腕は手のひら側が上向きになっています。

ラケット面はグリップを厚く持つことで上向きにならないようになっています。

4本目の腕で打点の直前ですが、上腕も手のひらも前向きになってきているのは、プロネーションが始まってきている地点であることを示しています。

こういうのは自然な動きの、そうなる場所にラケット面とインパクトの形を合わせているだけで、手首を使って打て、と言っているわけではありません。

例えば、これよりも打点が後ろになっても、面を作ることはできますが、フォワードスイングが短くなることと、腕の重さの出てくるところとが合わないために大幅にパワーダウンします。手首や肘を積極的に使ってラケットの動きを速めようとする人も見かけますが、ショットの威力には繋がらないものです。

そして、後ろの方になるほどこのプロネーションが始まらないので、ボールをフカしてしまうような形にもなりかねません。

こういうのは手の感覚が一番よくわかっているものなので、上に行きそうだな、と感じて抑えてコート内に落ちるようにすることもできますが、逆に言えばほんの一瞬のことなので、打点に合ってるつもりでスイングしても、早く上体が開いて相対的に後ろっぽい打点の形になってしまう時に飛びすぎのアウトになってしまいます。

ワタシの場合は、テイクバックで一度体から腕を離して、体を回すのを抑えるように肘を体の方につけるように絞ってきて、プロネーションが始まるのを促します。

だから、体から引っ張るようなスイングではなく、ボールを後ろから支えるような形でインパクトの形を整えるイメージがあります。

左腕と右腕の肘を近づけるようにして両腕を絞るような形にして、スピネーションをすることでヘッドを遅らせながらも、先に打点に手首(腕の位置)を打点に送り込むような感じにします。

ヘッドは遅れてきて、追いつくころの形はプロネーションが始まる形になりますから、そこが一番ヘッドの動きが出るところ。

グリップと打点があっていること、そのスイングに肩の向き(開きかげん)があっていること、腕の重さをぶつけるような感じで打点に腕を入れる感覚…などがワタシにとっては良い打点の条件です。

バックハンドストロークは片手打ちですから、フォアハンドよりも振り始めのラケット面は上向きになろうとする要素が大きいです。(動きが逆方向ですから、プロネーションしてから、スピネーションに移る、という動きの順序)

これも、肩から開かないこと、そのために左腰でスイングを送ろうとしないこと、体からスイングが自然に離れていくようにスピネーションを使うこと、などが条件ですが、遠くへ深いボールを打たれて合わせるのが難しい。

そこで、最近はオープンスタンスでも片手で打てるように、体の正面近くの打点も使えるようにしてみています。

腕が体から離れていて、グリップはかなり厚く持つようにしていれば問題なしです。

片手バックハンドのワタシなりの今のコツは、打点が近すぎないように気をつけることと、手の甲側の動きを制限してヘッドの動きを把握することです。

体からみて、スピネーションに移る頃に、フォワードスイングがダウンスイング方向なために手の甲側が負けそうになるような、ラケットの重みを感じます。

そこを耐えてスイングが地面に平行から上がるところに来ると、ヘッドが自然と持ち上がるような形になり、腕がふっと軽くなります。

そこが打点の、オイシイところです。十分に肩を入れてスパッと打つと、フォアハンドよりもスピードも重さも乗ったショットになるそうです。(受けてくれる相手から言われたので)

IMG_0763

 

スライスを打つときにはこのスピネーションから面が安定する方向にスイングをれるだけで、体を開き気味にしておいた方が合わせやすくなりますが、スイング中に体を回すとそれがどの位置で面を固定することになっているのかが全くわからなくなるので、開き気味にして準備し、肩を回転させないようにしてスイングだけを打点に入れていくようなイメージになります。

スイングの幅が取れるような、ストロークでのスライスはこの写真のような感じですが、ボレーでは決めようとするときほど大振りになり、この写真でいう左から2本目の腕のように、かなり面が開いていても、この一瞬だけ開くので、振っている本人はこの開きに気付かないものです。

だから、テイクバックの時にその動きを強く制限しておかなければならないと思います。ワタシ自身は握りも強く持ち、手首を意識的に固定し、上腕が重さに負けて倒れないように意識して自分のイメージと合わない動きが勝手になされないように気をつけてインパクトまでを持つようにしています。

ボレーはそれができていれば、いかに当てるのがうまいか、という技術になるので、極力早く準備が完了するようにしています。

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:30 | コメントをどうぞ

スイング以前の問題

スイングをどうやって、とか、ラケットをどう握って、とかに悩むひとがとても多いのですが、ほとんどのかたが「打ち方」が悪くてテニスが思ったようにできない、と感じているように思います。

できない・・・?というか、むつかしくしているのは、「打ち返し方」です。

基本的な打ち方を持っている人・・・ほとんどのプレーヤーは、自分の感覚の中で、体が覚えているような動きはすぐにほかの人の動きになったりしませんから、うまく打ったショットも、ミスをしたショットも、同じように動作しているんだと思います。

それが逆に、対応性を狭くしているのかもしれません。

ラケットはこう振るべき、という思い込みとかがあれば、高い打点や低い打点になっただけでもむつかしく感じたり、逆にチャンス!と思ったからしっかりよく見て気を付けて打ったのにミスをしたりします。

例えば、ラケットにボールが当たるときに、ヘッドの方が上にあるようなときは、ボールは上にはいかなくなります。ワタシのように背の低い人から見れば、腕と体が離れていって面を維持できなくなりそうな不安があって、どっちにスイングを持っていくと安定するのかわからなかった時期があります。

ラケット面をタテにして狙ったコースに向きを作れば、上にはいかないわけですから、ネットしないように振ればいいんだなってことがわかります。

最初から100点満点のスイングも、インパクトも不慣れなんだったら無理です。ラケット面をタテにしてヘッドを上げた形で面を作る、ということが意図的にできて、本当に上に行かないなぁってことがわかれば、アウトの方向にはいかないだろうなっていう部分の安心ができます。

ネットしちゃわないことが最初の条件で、サイドアウトもしないようなコースにしとけば、たいがい入っちゃいます。

強く打つとか、速い球に見せかけるのに、ボール軌道の高さをどうすればいいのかだけ練習すれば、狙い方は簡単になります。

低い球や、トップスピンロブみたいな、持ち上げ系のショットを簡単にするのはその逆の発想。

ヘッドを下げて入ればいいんです。

ヘッド下げたまま打点を前にとれると、ボールの下側にさわれます。スピンの形でスイングが入っているのなら、その先のスイング方向は上方向の成分だけしか残っていません。てことは、スピンがかかることと、ボールを持ち上げる感覚だけが出てくるので、ふっとばしちゃうようなら握りがよっぽど合っていない。

逆に、ボレーでは、腕を前に振っちゃうようなタイプの人が、よく当たった直後に力を抜くようにしたり、スライス成分を出そうとしてヘッドを下に回すような動きをしますが、例えばダブルスでのボレー戦のように素早い動きを必要とするときなんかには、

ヘッドが下がる=ボールが上がるの法則

に従って最初に浮かせて相手にチャンスボールを与えちゃうかもしれません。

ラケットがボールに当たった時の影響を考えると、準備を十分にするには、スイングをどうするかよりもインパクトをどうするかのイメージに沿って適切にテイクバックを終えられるかどうかが大事なことです。ゆとりをもってスイングをスタートさせられる方が安心です。

速いサーブを返すには、いつでも振り出せる形にいかに素早くできるか、が「コンパクトなテイクバック」のもう一つの言い方です。

肩と腰がさっと準備できれば、腕は後ろに引くよりもグリップを前に出して打点が取れるようにだけすれば、サーブの威力をしっかりブロックして叩き返せるような形になります。

ボールの見え方も、動きになれるほどにゆとりのあるものになっていくものですが、よい準備ができるようになるだけでも自分の成功イメージがしっかりできると思います。

ボール見た瞬間に動けるようになっているか、どの方向へも動けるように構えの形はよいか、ただ見ているだけになっていないか、できていなければいけないけど、ラリーのレベルが低いとその基礎はいい加減とか曖昧でも大丈夫になってきます。

それでショットのアベレージが上がったり、相手がすごいうまかったりすると、そこの基礎をちゃんとしていないことがすべての破たんを生みます。

いまいるレベルで満足なら、それ以上はいらないと思いますが、試合に出るような人はいつどこでそういった基礎の重要性に気づくかわかりませんね。

てことは、練習する機会が常にあるような人なら、

常に気を付けてやってできるようなことでもあると思うんです。

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 08:03 | コメントをどうぞ

サーブのフォワードスイング

昨日書いた、体の後ろ側のスイング=フォワードスイングについてですが、グラウンドストロークでもいえることだし、スイングの長さが必要なサーブやスマッシュでも同じように重要です。

ここいらへんの動作をちゃんとすることは、ワタシの分類では「上級技術」だと思っています。

いわゆる器用な、特定のスイングスタイルの人だけが持つような「高等技術」とは違いますが、人間の日常生活でできる運動する型から、よりテニスに特化した制約の中で作るものだからです。

運動神経がよいだけで自然にできるようなものではなく、ある程度かそれ以上の経験で、打点の範囲を特定でき、なおかつ向こうからくるショットのレベルも高い中でないと必要性を感じないくらいのものだと思います。

ただしサーブは、以下の条件を満たす人なら、誰でもできるし、むしろフォームを固定するための制約ができて、その約束さえ守っていれば目をつぶって打っても入っちゃうくらい安定します。(実際ワタシは、目をつぶってもきちんとインパクトできます!立ち方と方向さえ合わせておけば、責任は持ちませんが、ボールが入っちゃうことだって普通にあります)←サーブってのはそうやって型にはめることでできるようになるショットだから

https://youtu.be/FBkFgS3e4QY

フェデラーの動画です・・・ってこれちゃんとみれるようになってんのか?

さてこの美しいフォーム。誰もが憧れる理想のフォームの条件をほとんどすべて持っています。ダイナミックさに欠けるとかもっとパワフルなフォームでもいいような気もしますが、一般プレーヤーがこの美しいフォームを持っていれば、ケガなどの心配もなく、テニス人生はながくて輝かしいものなんじゃないでしょうか。

今日は着目してほしいところが一点あります。

それは、インパクト時の腕の位置。
フェデラーの顔が隠れていないと思いませんか?

サーブのスイングは、ボール投げの原理で使う動きですが、そうすると肩が先に回転して、上体が前向きになり、その通りのフォームだとおそらく打点が一番高いとこ、という意識で打ったとしても上腕からひじのあたりが、このポジションからの撮影だと顔を隠すようになるはずです。

ひじ関節がインパクト前に前に出るということは、インパクトでは面をやや上向きに傾くことになるか、薄い握りで面の向きと腕の形を得られたとしても体が行こうとする方向と腕が振られようとする方向がずれていて、スピードが出る当たりをすると距離も伸びるようになってとてもシビアな高さを通さなければ入らないサーブになるかもしれません。

これ、この通りにうごいてベストなインパクトを作れるようになるのけっこうむつかしいものだと思うんですよね。

しなやかな腕の動きって、野球の前田健太投手のやる「マエケンダンス」みたいな、骨盤の動きが肩を揺らして腕の動きがしなやかにでる、一連のチェーンリアクションになることで、下半身で生まれた力が手の先端まで増幅されてしっかり伝わる、というモノだと思います。

で、そういう理解でやると、骨盤から回転をつくって肩➡肘とつながっていくから、打球方向を向いてしまった方が簡単だし、そうすると上述のように肘から先行して前に出る。これを上方向にこの動画のようにもっていくには、トロフィーポーズでの姿勢と腰と肩の向き、運動を始めるときにどっち向きに運動するかを理解していないといけません。

ボール投げと一番違うのは、投げるときはターゲットの方に顔が向いて、そこをよく見ることで照準を合わせたことになるんですが、ラケットを持ったサーブの場合は、投げあげたトスに向かって顔を向け、トスに当たるところがボール投げの標的と同じイメージになる。で、そこからがむつかしいんですが、顔の向きとか運動の方向がトスに向かっていくラケットまでのイメージになるので、その時にラケット面の形とスイングの抜けていく方向がサーブが入る方向になるように作れないといけないんです。

これ、短時間の練習では感覚的に手にできるようにならないので、スクールでのレッスンでの練習時間ではちょっとむつかしいかもしれません。

ワタシの場合は、朝に200球を毎日欠かさずに2年と、そのほかに練習やレッスンで打ち続けるという感覚のためにトレーニングがあったので、目をつぶっても入る形ができるときは、本当にちゃんと当たれば見ていなくても入ります。ダブルスだったら日が当たる方のサーブを買って出るくらい、トスを見なくても打つ自信がありました。

身体の中心線よりも後ろ側でのスイングとインパクト、それに合わせたコンチネンタルか、バック寄りの薄い握りができるようになり、さらにラケットヘッドの動くスピードが最も速いポイントでインパクトできるようになることです。

スイング方向は、自然と横向きでないと当てられなくなっているはずなので、インパクト後には腹側に腕が落ちてくるように振り抜かれ、自然と回転のかかる方向へスイングが抜けていきます。

フェデラーの動画では、トロフィーポーズからスイングがスタートしたら最初に肘が上向きになるところがありますが、腕がしなやかなら肘はカメラ方向に向いてきているのに、ラケットが打球方向の反対側に流れて、バックハンドの面がカメラの方に見えているはずです。
この腕が自然とひねられて戻る(スピネーションして・プロネーションする)のにラケットの重みも乗っかって、強いインパクトになります。

腕が先行していないために余計な「押し」がなく、距離はスピードの増加に比例せず、サービスライン内に収めやすくなります。
また、スイングをする腕が勝手に前に出て打点の高さが不安定にならないように、身体?頭?がブロックするためにスイングのピークは一番高いところを必ず通るようになります。

これで、スイングの形がよくなるのはよくなるのですが、スイングのトップスピードを打点に持ってくる(オーバーヘッドのスイングは打点でヘッドが一番速いのがいい)こと自体が簡単にできるものではないんです。

この理想のサーブのむつかしさは、「狙った方に体を向けられない」という制約と戦わなければならないことです。

そのためにやることが、準備の姿勢です。トロフィーポーズをどうとるか。

インパクトまでのスイングであって、ターゲットまでのスイングではない、と思い込むくらいの気合でその向きを考えましょう。

ほとんどの一般プレーヤーが、トロフィーポーズのところで、胸が後ろを向くほどの身体の向きを作れないものです。

じっさいワタシもそうです。もう7年くらい取り組みでやっていて、ここ2年くらいやり方がわかってきたのでやっと今になって書いているんですが、スタンスと最初のモーションの作り方は、自分で工夫しましょう。

マッケンローみたいに極端にクローズドスタンスにする方法

後ろ足を寄せてきて腰の開きをブロックする方法

腕を少し遠めに回すようにして肩でひねる方法

お尻をネットの方に向けるような動作をして、それから前足に移動していく方法

・・・などなど、プロ選手の中でも様々です。
要するに、そこに「こうでなければいけない」という形はなく、骨格や運動のクセなどに合ったやり方があっていいと思います。

どうしても欲しい条件は、「ストレスなくその方向に振り出せること」です。

利き腕でない方の腕がそうであるように、自然なスピネーションとプロネーションができない腕もあります。投げる動作の経験のない腕は、ワタシの左腕もそうですが、サーブをつよく、コントロールを多彩にすることはできません。

ただ、一般レベルであれば十分に速いサーブと思われるようなサーブは打てるようになると思います。それと、スライスサーブはちゃんと打てます。

その場合は、それに合ったスイングと打点がまたあるはずなんです。

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 18:59 | コメントをどうぞ