スイングをどうすべきか、ボールを打っていない時(たとえば素振りの練習をしている時とか)には、細部にこだわって自分の身体操作上のこだわりを発見してもいいでしょう。
そういうところから見れば、実際にボールを打つときが「本番」です。
その時によく考えていたら。。。動作がのろくなります。
それって「雑に打て」ってこと?って言われるかもしれませんが、そう思う人にはそう思ってもらって、くらいの乱暴な感じでも大丈夫。
どうせ、細かく気にしていても、雑に打ったとしても、ミスはします。
それで、ミスをする自分を心待ちにしている人はそんなにいないでしょう。いずれ、狙った通りに打てた時の快感を思い出そうとするはずですから、雑にばっかりも打たないでしょう。
ミスをしないように気を付けるのはいつなのか、ってことがわかれば、それが「雑」でなくて「思い切って」やっちゃう、ってことになりますかね。
思い切って、は全力で、って意味じゃなくてですよ。念のため。出来ることはこれだけ、っていう思い切りです。悩まずに、っていう意味。
要するに、ボールが飛んでくる時間にも限りはあるし、動作のスピードから言っても始まってから終わるまではけっこう一瞬です。
だからこそ、「型」をつくっておくことが練習したことになるはずだし、その型をもって飛んでくるボールに合わせられるようにするかどうかが技術だと思います。
型の練習は素振りで十分だし、素振りでも想定練習が出来ますね速い球が来たら、高い球になったら、どうやってかえそうか、なんて妄想をしながら素振りしていて、家族やご近所に気持ち悪がられる(笑)←それでオタクになっていく、みたいな(笑)。
自分が初心者の頃(よーく考えたら32年前・・・はるか昔)のことを思い出したら、野球でバットを振る経験があったからまだ何とかって感じですが、ラケットはぐっと力を入れればすごい速さで振れるもの、としか認識していなかったなあと思います。
それで、スクールに来る初心者の人とか、ジュニアの子とか見れば、あー、同じかもしれない。と思うわけです。
スイングの途中に気にかけるポイントを作っておくこともいいかもしれませんが、ボールが飛んでくるのがきちんと時間として把握できるようになるにも慣れが必要です。
てことは、ラケットの向きがあらかじめ自信が持てるくらいの位置と向きが作れるようになっていて、打点を通過しながらフィニッシュの所まで一気に持ってこれるようにしておきましょう。
構えの形(レディポジション)
ラケットセット(振り始める準備の形)
フィニッシュ(振り終わった時の形)
の3つの項目が、相手が打って、自分が打つまでの間でピタッと合うように出来るかどうかが時間の使い方じゃないですか。
●正しい反応が出来るようにかまえて、相手が打ったショットに合わせて素早く移動が出来ること。
※ボールの飛球線から予測を立てて、最も打ちやすい場所を想定して動く事
●当てるのに自信のある位置にラケットを持っていられること
※後ろに引いてあることでもないし、力を入れて振る準備でもないです。フィニッシュまで持っていきやすいことがスイングそのものだしその途中でどうボールに当てられるかがわかればコントロールの意識がしやすいです
●バランスを失わずにフィニッシュ出来る事
※構えからフィニッシュまでのラケットの動きがスイングなので、ボールなしでそうやって振ったとしても何となくどこにボールが飛んでいく事になるか想像がつくはず。で、その通りに実際のボールが飛ぶかどうかが問題なのであって、ボールを見ながら「??どうしよう?」っていうメンタルになるようだったら、フォームなんてないはずです。
上手い人はスピードのあるショットでもコントロールするし、相手がそういう強いボールで攻めてきてもしっかり自分のボールにして返せます。
それってどういうことかっていうと、「何をどうすればいいかわかっている」から「間違えないようにやる」ことに集中できるわけですね。
そんでもって訓練されているから、「出せ」といわれた技術が迷わずに瞬間的に形になるだけのこと。
型は、やり込む程に筋肉が記憶していきますから、考えないでも出来るようになります。筋肉の記憶は、書き換えるとなると面倒ですが出来上がってしまえば自動的に体が動くので、ボールを見て合うように動作を合わせていく事に集中できる。動作というか、打球という仕事が簡素化されていくので、むつかしくもないし重労働でもなくなります。
だから、たくさんボール打った方が早くうまくなるだろうし、目標を持った練習の方が効率もいいだろうってこと。そのなかで、自分がどんな動作をすべきなのかをなるべく簡単なパターン認識が出来るようになることで、いろいろなシーンへの対応を磨いていけばいいわけです。