「フォアが打てない」
これは私のテニスの永遠のテーマです。
もともとフォアが大の苦手、それに加えて大事件が勃発して今に至っています。
練習しても練習してもフォアがうまく打てない。
まわりのみんながどんどん上達していく中、取り残されていく・・・
「打てない」
「打てる気がしない」
「打つのが怖い・・・」
どんどんマイナス方向に進化?していく・・・
仕方がなく、インチキスライスでちょん切りばかり・・・
そんなある日、キャプテンが
「おまえ、バックがうまいなあ」
と一言
初めて呼び止められて言われた一言でした。
「こんなヘタクソが褒められた」
「嬉しかった」
嬉しくて嬉しくてそれからはバックの練習ばっかり(フォアから逃げてた・・・)
また褒めてもらいたい一心で練習していました。
でも二度と褒めてもらうことはありませんでしたね(笑)
そのおかげでバックのスライスには自信がつきました。
中3の夏、
前にブログで書いたように初めての全日本ジュニアで大事件が・・・
極度の緊張、「お願いします」と球出しで打ったボールがまさかのフェンス越え
もともと怪しかったフォアがこれで完全にぶっ壊れました・・・
その試合は全てバックに回り込む・・・
その後遺症は酷いものでフォアは初心者以下・・・
ショートラリーどころか1球目の球だしがまともに出来ない、バックで出す奇妙なヤツでした。
グリップを変え、フォームを変え、むりやりドライブをかけてみたり・・・
テニスを始めて約6年目、
たまたま、その日の練習の終りがけ、疲労はピーク、ラケットがやたら重く感じていた時、
テイクバックで、す~っとヘッドが下がっていく感触が・・・
初めての感覚・・・
ラケットが下から入り綺麗に抜けて行った。
「なんだ、こんなことか・・・」
これが正直な感想です。
不器用な私がヘッドダウンを理解するのに6年かかりました。
それも「偶然」
でもこの「偶然」が私にとっては大きな大きなヒントになりました。
これを機に練習への気持ちが大きく変わりました。
しかし、「分かった」だけで「身についた」までは未だにいけてません。
今でもフォアはまともに打てません。
うまく打ちたいという願望は今も強くあります。
ところが、その弱点が逆にフォアのスライスに進化していきました。
自分の中では複雑な心境ですが、「これしか出来ない」から「これが出来る」に変わっていきました。
コーチの道を選んだ私に、この苦労は大きな財産になったと思います。