『ムーンキメラ』 さんから質問をいただきました。
スポーツを上手くなるための、一番の基本話しかもしれません。
以下がそのコメントの全文です。
こんにちは。松原コーチの技術論、大変参考になります。
質問させていただきたいのですが、
技術を改善、習得するまでにはその動きや形を意識する事が大事だと思い常に何かを意識しています。
実際に早い展開のプレーでは細かいことを意識してプレーしているとうまくいかないので、意識していたことを無意識にする必要があると考えています。
この意識していたことが無意識にできるようになるにはやはり数を打って体に覚えさせるしかないのでしょうか。
ムーンキメラ より
私の答えです。
練習の時に、「その動きや形を意識する事」
は、とても大切なことだと思います。
ただし、その形が文章であってはだめです。
あってほしいのはビジュアルなイメージや
テンポ感を表したリズムなのです。
われわれは技術を習得する時に練習をします。
何度もトライして
成功体験、失敗体験を繰り返し
上手くいくための動き方を身につけるのです。
そしてその動き方が
1つの回路というかプログラムというか?
頭の中に段取りとして焼き付けられるのです。
そのときに大切なのがイメージです
相手のボールにしても自分のフォームにしても
ボールを捉える感触までもが
ビジュアルな物であったり
リズムであったり
「グシャッ」 というような擬態語であったりします。
具体手的に言うと
フォアハンドでテイクバックの面を後へ向ける。
そのときのイメージは
というビジュアルなイメージであって。
「手のひらが後ろを向く、その角度は90度」 というような
文章やデジタルの数値データではないのです。
動きじたいもそのときの手の位置感覚だったり
ラケットのオモリ感覚だったりします。
これらのイメージ感覚を
実際の打球の成功体験と重ね、修正することで
どんどん上達していきます。
だからイメージすることが一番大事。
実際の練習法としては
私の文章を参考に
動きや手の感覚をイメージ化し
心の中で打ってみる。
次に相手ボールを想像して
そのコースやタイミングを想像しながら
自分のスウィングもイメージしながら、素振りをしてみる。
最後に実際に打ってみる。
上手くいかなかったら
少しイメージを修正して素振り
そして実際に打つ。
何度も打って、時々イメージを修正し
と思う人が多いのでしょうが
イメージ作業と打つことが同じくらいあってもいい
もしかしたら、イメージ作業のほうが多いかも
実際には、打っているときにもイメージすることが大切なので
「イメージのほうが多い」 のが、あたりまえなのかもしれないが。
さて、われわれはボールの来る位置を想像し
その想像したボールを打ったら
現物と一致していた
というのが真の姿。
無意識に打てば上手くいくのが究極と考えるかもしれないが
本当は常にイメージがあり
黄金のイメージがダウンザライン方向にひらめいて
そのイメージに酔いながらウィナーを決める。
イメージがひらめくのは無意識なので
無意識に打つと思いがちだが
イメージも含めたら無意識は無いのかもしれない。
もちろんそのときに
文章やデジタル情報は無意識にしてもらいたい。
そうそう、超集中状態
ゾーンに入ってしまい
勝ったことにすら気付かなかった
本当の無意識状態というのもあるかもしれないが。
それは、技術をマスターした後のこと。