月別アーカイブ: 2014年3月

リーナのトップスピン

『sin-rosewall』 さんから質問をいただきました。

以下がそのコメントの全文です。

 

カラオケ   松原コーチ さま

はじめまして、いつも拝見させていただいております。早速ですが、最近 Li Na 選手のフォアハンドがとても好きで、コーチがいつもおっしゃる「肩を支点にした振り子運動」の理論を実践している女子選手と勝手に思っています。(間違っていたらすいません)

じつはいつも見ているリ・ナ選手のプラクティス画像でコーチが彼女に細かくアドバイスしているシーンがあります。声がなくアクションだけなので何を指導しているのかとても気になっています。(声入りでもわからないですが・・・)

そこで、訳のわからない質問、お願いで大変申し訳ありませんが、「松原コーチならどのように言う」で結構ですので解説していただけないでしょうか?

http://www.youtube.com/watch?v=vlmL0H1MxC8
Li Na Groundstroke Practice – US Open 2013

とくに 1:40~/2:50~/4:10~ のシーンです。

うまくリンクが貼れません。お忙しいのに大変申し訳ございませんが宜しくお願いします。

                          sin-rosewall

 

 

 

水瓶座  私の答えです。

 

リーナは私も好きな選手で

フォアハンドの打ち方も、教科書にしていい人だと思います。

そして、東アジアの人でも

世界で勝てることを実証している偉大なプレーヤーです。

ご質問はユーチューブ、2013年USオープンの練習シーンですね。

言葉に関しては、私も

(声入りでもわからないですが・・・) のほうですが

私はテニス語が分かるので

今回の質問については多分、私の理解で合っていると思います。

 

さて、1回目にコーチが要求したのは

トップスピンをかけろということ。

特に、手首を積極的に使い

ラケットヘッドをテイクバックから振り出すときに

下に落とし、振り上げる。

腕の軌道はフラット性のショットとあまり変えない。

そうするとインパクト後こうなる。

1403nisikorifor

2回目のアドバイスは

その補足

バックならこんなふうに出きているじゃないか

なんて言ったかも。

 

最初のアドバイス前はフラットぽく打っていたのが

その後、トップスピン性に変わっていることからも

間違いないと思います。

重要な点は縦方向の動きに手首を使うことにより

腕のスウィングはそれほど変わらないこと。

つまり

スウィングスピードの前方向成分はあまり変わらず

縦方向、スピンの成分が加わったこと。

だから、打球スピードは落ちないで

トップスピンがかかるようになったこと。

オーストラリアンオープンで

解説のどなたかが、リーナのフォアハンドについて

「トップスピンが増えて威力が増している」

というようなことを言っていた記憶があります。

USオープンのころからトライしていたようですね。

 

そしてこの手首を使った技術ですが

松原さんにも新たな発見があり

この質問、大変感謝しています。

 

最後に、3つ目のアドバイス。

これは

リーナに、男の子になれと言っているのです。

rinaimp1403

ちょっと分かりにくいのですが左のひざが開いていない。

女の子の典型

一方、こちらは純粋な男の子。

1311djousiro

先ほどの錦織写真もそうですが

左ひざが開き、腰が開く。

そして、上体が回って腕力でバシッ

男の子っぽい打ち方です。

左ひざが開かないと

全身が、フウッと回ってパーン

女の子っぽい打ち方になるのです。

下半身の筋力、腰の中の筋力、もちろん腕力も

けっこう男女差があるので

リーナも、すぐにはできていないようですね。

リーナは、まだ女の子かも。

Henin1403

ちなみに、この腰使いに関して

エナンはスカートをはいていても男の子です。  テニス

 

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 12:27 | 1件のコメント

ボレーはなぜスライスなのか?

ボレーはフォアもバックも

スライスで打つことを推奨している。

もちろんプロの大部分がそうしているからで

プロはそうすれば勝ちに近くなるのでそうしている。

 

さて、スライスのご利益はというと

上から切り下ろすので

振るのに力が要らず

時間がないときにも対応できる。

 

力が要らないというのは

腕だけで振れるということで

上体の回転パワーや、下半身の踏ん張りが必要ないということ。

回転パワーがいらないのなら

姿勢が垂直じゃなくてもいいということ。

上体を打点やネット方向に傾けてもいいのだ。

もちろん動きながら打っても良い。

つまりよりリーチが長く

打点もネットに近づけやすくなるということ。

takao1403tv

そしてもう1つ

切り下ろすことで

ボールの打点の変化に合わせやすいことがある。

フラットのほうがまっすぐ出すだけだから

当てやすいというコーチや上級者もいる。

しかしこれは、打点のまっすぐ後に構えられるならば

という前提があってのこと。

構えの位置が間違ったり、間に合わなくなったりすると

無残な結果になりやすい。

打点の高さやコースがルールで決まっていればいいのだが

実戦では

色々な高さやコース

早いボールや遅いボール

へんな回転がかかって急激に落ちていくボールもある。

つまり縦方向に最初から動かすつもりの

スライスボレーのほうがあわせる自由度が高い。

その上、フラットだと勢いを殺す必要もあって

大きなスウィングがしにくい。

スライスなら大きなスウィングでも

回転に勢いが取られる要素もあり

悪い言い方だが

ごまかしやすいのだ。

 

まあそんなこんなで

ボレーにはスライスが向いているのだ。

takaobv1403

ところで以上の話は、男子の上級者にはほぼ当てはまるのだが

女子選手にはちょっと違う事情もある。

片手バックだと力が足りないという事情。

だからハイバックボレーでは

両手打ちドライブボレーを使う選手が多いのだ。

 annak1403

さて、もう1つすごいのは

両方両手打ちの女子選手のばあい。

miyaginana1403

ネットから少し離れて

できる限りドライブボレーで打つ選手が時々いる。

写真の宮城ナナさんやモニカ・セレスさんなど。

両手だと

すばやく引いて、すばやく打つことができる。

もともとドライブボレー向きなのだ。

確かにリーチは狭くなるが

そんなことは気にしない。

もともと、スライスボレーでも男子ほどには届かないし

つなぐだけでは結局、次のショットで抜かれるという割り切りかた。

だからあらゆる機会に打ちまくる。

相手に狙うひまを与えなければいいのだ。

たまにミスっても、抜かれても

結果的に、相手以上にポイントを取れればいい。

テニスにはこうゆう考え方も必要なのだ。  テニス

 

 

カテゴリー: ボレー | 投稿者松原コーチ 20:20 | コメントは受け付けていません。

小手先と良いフォームの順番

テニスコーチというのは

自分の生徒さんに、美しい、一流のフォームで

ボールを打ってほしいと願っている。

だから、どうしてもフォームチェックにこだわりがちだ。

だが,ここに落とし穴が潜む。

 

良いフォームなのに

コントロールできない

タイミングが難しい

結局試合にならない

小手先なテニス、自己流な人に負けてしまう

ちゃんと教わったのに、そんな人が多いのだ。

 

これはコーチ自身が

自分が育った過程を忘れてしまっているため。

 

コーチになるような人は

初心者のころから普通レベルではない

自分はかなり出来ると思っていたし

最初から、どうしたらボールに当たるかなんて考えていない

当然当たるのだ。

そしてとりあえず

「小手先でもいいから

ボールをコントロールして

ラリーを始める。」

kimk140303

次に威力のあるボールで

コントロールして打つために

良いフォームを身につけるべく練習する。

 

だからコーチにとって

テニスの練習とは

「良いフォームでいいボールを打つこと」 なのだ。

 

だから

良心的なコーチは

「良いフォームでいいボールを打つこと」

をしっかり教える。

なのに、生徒さんは上手くならない。

上手くなったようなのに勝てない。

 

コーチは自分が初心者だった時に

最初にやったことを思い出してほしい。

とりあえず

「小手先でもいいから

ボールをコントロールして

ラリーを始めた」  のだ。

 HeninBS1403

だから良いフォームになりつつも

まだ良いフォームになっていなくても

ボールをラケット面で捕らえながら

面感覚を持ってコントロールしていた。

そして、それなりに勝ってもいたのだ。

 

だから良いフォームになってきたころには

ボールとの位置関係もよくなったであろうし

ラケット面でのボールの捕まえ感も感じながら

打てるようになったのだ。

 

だから

「小手先でもいいから、ボールをコントロールして、ラリーを始める」  

ことのほうが先だし、大切、大前提。

 kimkurai1403

センスのあったコーチは、その過程を勝手にやったのだが

勝手にはできない人のほうが、普通人には多い。

 

だからコーチは意図的にそれを教え

自然にそうせざるを得ないドリルを工夫して

実用的なテニス

勝てるテニスを教えなければならないのだ。

 

「小手先でもいいから、ボールをコントロールして、ラリーを始める」 

その能力はコーディネーション。

協調能力というのだろうか

ボールとラケット、自分の小手先を合わす

良い場所に動く

そんなコーディネーションの能力を身につけた人が

しだいに、良いフォームを獲得していき

上手なテニス、実用的なテニス、勝てるテニスな人になるのだ。  テニス

 

カテゴリー: 年寄りのひとりごと, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 15:11 | 2件のコメント

イタリア製のシューズ

私の新車スカイラインR34

買った時からタイヤはかなりな中古状態だった。

しかも、前後アンバランス。

フロントは国産、トーヨータイヤ

リヤはフランス製、ミシュランの最新型PS3。

溝もなくなってきたので、そろそろ換えようと

ネットで物色

暫定予算の編成に取り掛かっていたところだった。

 

先日、月曜のイベント日のこと

印西の会場に向かって、千葉北インターからR16をさっそうと北上中

八千代付近、信号から発進すると

みょうな振動と音が床下から

ちょうど側道からの進入路があったので

そこへ入りこんで点検。

 

なんと右フロントのタイヤが破けていた。

路上で急いでスペアータイヤと交換

初めてスペアー専用のタイヤを履いた。

CIMG2764

そして、翌朝、前回もフランス製の靴を買った

「AUTOWAY」 という福岡の業者にネットで発注したのがこれ

次の日の午前中には東戸塚に届いたのにはびっくり

 CIMG2772

イタリア製の高級スポーツシューズなのだ。

イタリアといえばピレリが有名だが

これはマランゴーニという、日本ではなじみの薄いメーカー

そこのミトスというタイヤなのだ。

CIMG2773

実は、ここだけの話

この高級、高性能スポーツシューズ (ホントに高性能なのだが)

日本では知名度がないためか

めちゃくちゃ安い。 

しかも、販売店がまたまた特別に安売り

うちのオクサンに話したら

「ホントにイタリア製? 模造品じゃないの」 といっていたくらい。

CIMG2784

走り出してみると

最初の一転がりから軽い。

断面が四角っぽいため

わだちでハンドルを取られやすいかと思っていたが

いいほうに予想が外れた。

がっちり安定しているのだ。

「うまい、安い、早い」

3拍子そろったいい買い物だったようだ。  車 (セダン)

 

そして、今日、高速を走ったが、とても静か。

やはり、高性能タイヤを選んでよかった。

決して、安いから選んだのでは ・・・・

 

ところで

フロントがバーストした後

リヤのフランス製の靴を点検して見つけたもの。

CIMG2777b

なんか刺さっている。

別に空気は抜けていないので

寝た子を起こさぬよう、2日間、そおっと走行していたのだが

今回、ホイールからはずして、中をのぞくと

CIMG2776b

釘が中に4cmくらい突き抜けていた。

 

一見、踏んだりけったり状態だが

リヤもどうせ捨てちゃうタイヤだから、パンク修理代もかからない。

バーストしたのも、直前の高速道路上ではなかったしで

実は

とても、とても、ツキマクッテいたのかも知れない。

 

そして、私の99年型スカイラインR34、またまた新車になってしまった。  晴れ

 

 

カテゴリー: くるま | 投稿者松原コーチ 21:03 | コメントは受け付けていません。