『ちーばくん』 さんから質問です。
以下がそのコメントの全文です。
松原コーチ、始めまして。
いつもシンプルでわかりやすい技術論、ありがとうございます。
今回、始めてコメントさせて頂きます。
松原コーチはテニスと言う競技の「攻め」と「守り」についてどのような考えをお持ちでしょうか?
私は
「攻め」相手のバランスを崩す
「守り」確立の高いショットを選択する
と考えております。
「攻め」については【時間を奪う】なんて表現もありますが、【時間を奪う】だと早いショットだけをイメージされてしまうため、相手のバランスを崩すと指導しています。
(もちろん、ドロップショットやゆっくりのアングルショットも立派な時間を奪うショットだと考えております)
バランスを崩すために時間を奪う
時間を奪うためにバランスを崩す
どちらが正解なのでしょうか?
それとも、どちらもとんでもない間違いでしょうか?
情報過多な世の中ですが、いつも正しい情報を発信して下さる松原コーチのブログ、とても楽しみにしています。
お時間の許す時にでも、お答えいただければ幸いです。
よろしくお願い致します。
ちーばくんより
私の答えです
とっても、面白い考えで
ちょっと哲学的でしょうか
しかし、テニスというものを考証する上では必要かもしれませんが
実用上、指導上はもっと単純でもいいんじゃないでしょうか。
ひとつの言葉で全てを説明するためには
攻撃とは、広い意味で相手のバランスを崩すことといって
間違いはないと思います。
たしかに、時間を奪う、よりも広いかもしれませんね。
しかし実戦では
相手コートにウィナーを取るための空きを作るために
はじっこへ走らせたり
深く、対応できないようなショットを打ち込んだりします。
そのやり方をタクサン教えたり
それをできるようなドリルを実行することが大切なので
全てを一言で説明する必要は無いと思います。
後で各論を付け加えなくては結局分からない。
攻撃側についてですが
私は最終兵器を持つことを重要視しています。
特にいつも大切にしているのは
浅くなったショットを決めきるフォアハンド
ジャンピングスマッシュの二つです。
そこへどうもっていくか。
じっくり待ってもいいし、強引にオープンコート狙いもいい。
この、「そこへどうもっていくか」 が
時間を奪うだ、バランスを崩すだ、展開が上手いだ
という話なのでしょうか。
ただ
最終兵器がないと
絵に描いたもち、机上の空論、ざるで水をすくう
ことになってしまうかもしれません。
最終兵器があるからこそ
相手のバランスを崩した時点で
相手ミスでの得点を稼げるのです。
(テニスはミスで決まる種目なのです)
もう1つ、守備側ですが
「確率の高いショットを選択する」 とは
ポイントの確率でしょうか?
ショットの確率でしょうか?
一番大切なのは、ポイントをとる確率です。
ストローク力やスマッシュ力が強力なレベルの試合では
一番安全なショットが
ポイントをとる確率に結びつかないことも多いのです。
追い込まれたら、浅くならないようにきっちりクロスに叩くとか
守る選択肢が他に無かったら
20%の確立でもウィナーを狙う、というのもありなのです。