シングルスの戦術
前回の記事でお尻を決めることを話した
相手ボールが浅くなった、ポイントの最後を
フォアハンドのウィナーや
ネットへ出てロブをあげさせスマッシュでウィナー
これがポイントのお尻
つぎは、このお尻に相手を追い込んでいく
私が初めて意識した戦術は
ほんの50年ちょっと前
今はないフタバヤラケットの小冊子に出ていた記事
当時の日本人の1番
渡辺康二さんの戦術
彼のフォアハンドは
当時の日本で世界に通用する唯一つの武器だ、ということが出ていた
このフォアハンドで逆クロスに決めるのだが
普通の選手と違って彼はクロスもうまい
だから
まず、クロスに打ち込んで空きを作り
必殺の逆クロスを放つ
これを意識してずいぶん練習したし
コートで少ししか打たしてもらえないので
イメージトレーニングはもっとした
普通にストロークを練習するのとはちょっと違う
さて、これで終わってしまえばOKだが
よたよたと返ってきたら、お尻
浅いところからどちらかにびしっと行けばいい
簡単に言えば相手を左右に振る
相手がまいって、短くなったら
決めるか、ネットへでるか、ということだ
でもできれば決めた方がいい
または決めるつもりでいるべき
よく見かけるのは
ここからアプローチを打ってネットへ
相手が息を吹き返して見事なパスというシーン
相手にストローク力があるなら
決めるつもりでいて
万が一とどめを刺せなければ
ネットで
イージーボレーとした方がいいとおもう
次に第2号作戦
相手の困るところへ集中的に叩き込む
私の好きなのは
フォアハンド逆クロスの集中攻撃
逆クロ、逆クロ、逆クロ、逆クロ、逆クロ、短くなってクロス
この反対側、特にサウスポーに対し
クロス、クロス、クロス、クロス、クロス、クロス、ストレートドロップ
ドロップの代わりに、逆クロスもアリだし
バックのクロスということもある
基本のお尻があれば
他の方法も生きてくるのだ
錦織圭なら
バッククロス、バッククロス、バッククロス、バックダウンザライン
というのは有名なところ
ごくごく一部を紹介したわけだが
考え方が分かれば
いろいろなパターンがあることが理解できると思う
自分の得意ショットを生かして考えればいい
そして作戦実行に足りない部分があればそれを練習
必要な部分を練習する
とにかくうまくなるためにいっぱい練習するのとは違う
え、得意ショットがない
その場合は、日が暮れるまでロブで続ければいい鴨。