振り切るテニス
いい響きだ
今どきのプロのテニスでは
ストロークを振り切って打ち
相手をやっつけるテニスが主流。
だからジュニアに対しても
一般のスクールでも
コーチが振り切るように指導しているケースが多いようだ。
だがちょっと待ってほしい
プロ、特に男子のプロは
基本的にトップスピン
一般のアマチュアプレーヤーから見たら
ヘビートップスピンが普通のショットなのだ。
ヘビートップスピンだから振り切るテニスができる。
その証拠に、トッププロでも
すべてのストロークを振り切るわけではない
相手の深いショットにブロックして返球したり
遠いボールをスライスで返球したり
トップスピンを自在にかけられない
こんな場面では
フォロースルーを制限して
しっかりスウィングを止めるのだ。
そうしなければ
ヘビーにトップスピンがかからない以上
ボールは軽くベースラインを越えて行ってしまう。
アウトする、それじゃ勝てない
それ以外の問題はないのだが。
それこそが大問題なのだ。
トッププロでさえ
トップスピンをかけられないときは
スウィングを止める。
もしもあなたやあなたのコーチがジョコビッチよりも
テニスセンスがはるかに上回っていると
確信しているのでなければ
ジョコビッチにさえできないショットを夢見るのは無理。
あなたのテニスがヘビートップスピンベースでないなら
すべてのショットを振り切らず
どこか必要なところで止めなければ
あなたは一生、こう言われるかもしれない。
「彼は未完の大器だね」