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活動状況をリアルタイム?にちかく報告するとこです

考えてから動いてたら間に合わない

あ。

タイトルの書き方間違えましたかね。

見てから考えて、それから動いたんじゃ間に合わない・・・って書きたかった。

相手がどんなショットを打つかは、結果を見るまではわからない事です。

予測はある程度できますね。全く分からない、ってことはなく、コートの広さが決まっている訳ですから、あまり速くない球だったら、どこへでも走る準備をしておけばいいし、すごい速い球とか、相手がボレーに詰めてきて一気に決められちゃいそうなシーンではあてずっぽうでも動くでしょう。

次に何が起こるのか?

「相手が打つ」ということが起こるわけです。その前に「どこに行けばいいんだろう」とか考えると、そこんところの順序がおかしくなって動けなくなったりします。

そもそも明確にどこに打つかなんて、打っている本人でも完璧に狙ったコースに打てていることがあんまりないんですから、余計なことを考えてないでちゃんと相手を見ましょう。

これ、前回のポーチの話と合わせて聞いてもらうといい話かもしれませんね。

ポーチに出るかどうかの判断も、いつまでも「タイミングがわからない」といってなかなか出れない人がたくさんいます。

私自身もポーチが得意とは自分では思っていません。だけど、ペアのサーブがよさそうで、相手のリターンにプレッシャーをかけるのに必要だったらぐいぐい出ます。

だから、集中します。

さきに、「甘いリターンよこしたら速攻で決めちゃうもんね」という態度を作って置きます。ファーストの時にわざと最初っからセンター寄りに顔を出しとくとか、そういう姑息なことをします(笑)。

相手が打つところを想像しておいて、そこから飛んでくるであろうボールのスピードと、自分が動くスピードのイメージをして、足の筋肉には緊張を入れておきます。

相手のフォームは、狙ったところに打とうとしてるはずですから、何となくでもラインがあります。飛んできたサーブに真っ向勝負的な動きをするなら、クロスリターンだろうと決めつけて飛び出します。そのあとで飛んできたボールの中にある一瞬の時間をもらいます。

そこが勝負だし、勝負のスリリングな魅力的な体験です。

成功したら、もうノレる(笑)。

それがもし、「もしもいい球が来たら出よう」「甘いリターンだったらでるね」みたいな中途半端なことだと、その判断をしなきゃいけない時間が必要になります。一歩目が出ない時間になります。

そこで、出遅れたと感じれば、もうポーチには出れません。

ラッキーに手の届くところに来てくれればボレー出来るでしょうが、ポーチではないですね。甘いリターンを美味しく頂いただけ。サーバーの手柄です。

だから、動いてみて考える、ってことと、一途な動き方じゃなくって、疑いのある動きが出来るかどうかですね。もうスタートしちゃったけどまだ反応できるっていう部分は必ず少しでも残しておく。

スリリングなポーチでなくても、ボールが動いている以上、自分から動いて当てに行かないと、当たり損ねは減らないものです。

相手のショットの軌道をみて、この辺でこんな形のインパクトをしよう、ってイメージがある時は、きちんとやり切ってそんなにミスをしないで済みます。

彼我の距離も必要ですね。先に前に詰めてしまって差し込まれたような格好になってしまっては、結局自発的に打点に入ったとは思えないと思います。

打点になるところが明確なイメージを持てているのなら、ラケットをどう扱っていく事になるのか、インパクトまでにすべてが出来ているように動く時間を使えばいいわけです。

インパクトは面であって、力や方向ではないな・・・と最近とても感じています。

力や、方向は準備しておくものであって、当たる瞬間に求めるとズレる。

「ボールをつぶす」っていう言葉にも、そんな意味があるような気がしています。

ボールがつぶれるには、いくつか条件があるだろうと思いますが、そうはいっても一瞬のインパクトの事を言っているのには相違ないので、動き全体の調和がとれない事には上手くはいかないでしょう。

 

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:10 | コメントをどうぞ

ポーチが苦手

ポーチによく出てくるとか、出そうっていうか前でチョロチョロされてリターンのコースが乱されたりとか、相手にそういう人がいると、すごくやりづらかったりしますよね。

かといって、自分(たち)の方はポーチが苦手。。。とか、よくある話です。

わりと、それでゲームに大差がつくとかじゃなかったりするのも面白いですね。安全なペアとリスクを取ってポイントするペアの戦いになったりとか。

そうはいってもどちらかというと安全策のペアさんたちの方が、アグレッシブなペアさんのプレーに憧れを抱いていたりします。逆じゃない場合が多い。

 

 

それで、どうしてポーチが苦手なんでしょうか?

たぶん、怖いんだと思います。出ようと思ったらストレート打たれちゃうんじゃないかとか、タイミングが良く分からないんですとかそういう理由。要するにうまくできる自信がない。

練習の時に、さんざんやらかしておきましょう。ミスをして勉強するってことは、ミスをしないでうまくなることよりも早い場合が多いものです。

サーバーと、話しておきましょう。

例えば、「ワイドにファーストが入ったらポーチ出てみるね!」とか、相手のリターンに対してよさそうな条件を考えて、もし良いサーブがあったら積極的にいってみる、みたいなことです。

で、とりあえずサーブが入ったのがわかった瞬間にチェンジすればいっか、くらいの軽い気持ちでまずはやってみましょう。

そこで足がすくんだりするはずです。

そこに、恐怖を感じているかどうか、自己診断するタイミングが隠れています。

相手コートにサーブが入ったのが見えて、さっとチェンジできるようなら、サーブの人に対して義理を通したことになりますね。信頼できるペアだと思われると思います。

そのときに、たぶんよっぽど何にも考えないような人でなければ、相手のリターンが心配になると思います。そして、打たれたリターンに対して反応しなければならないと責任を感じるでしょう。

勿論、取れないようなリターンが返ってくることだってあります。ストレートにいかれたとしても、もともと「サーブ入ったらチェンジね」ってペアに言ってあるんですから、ペアが行ってくれるでしょう。ロブとか、予想外のアングルでチェンジしても届かないようなリターンだったら、素直に「やられた!」って思いましょう。

何度かやるうちに、要領をつかめるはず、と思いながらやらないと、「わからない、わからない」って自分で言っているうちにわからない呪文みたいになっちゃって自分がよっぽどできない人みたいな気分になりますから、もう少し、もう一回、って思いながらトライしましょう。

確実にばっちりわかってポーチに出るなんてことは、なかなか無いものです。あてずっぽうでも、動いてみたら自分の方にボールが飛んできてラッキーってなる方が多いです。

 

あとは、大事なインパクトでポカをしないように気を付けられればもうできたようなものです。

確率は100%なんかにはなりませんから、安心してください。誰でも失敗したり、相手に読まれたりしちゃうものです。それが勝負なんだから、そこを楽しめるくらいの方がゲームを楽しむ心があると思いませんか?

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 19:05 | コメントをどうぞ

スタンスの話

昨日かいたのは、軸足からある程度約束された一定のリズムを使って打てるようにしましょうということ。

軸足はスイングを生む力を持っている方の足。ストロークのスイングで言うところの後ろ脚になる方ですね。右利きならフォアで右足。

昨日出てきた言葉で、走っていって軸足を中心に上に飛びながらスイングすると「モーグルステップ」といわれる動きになるってことを書きましたが、

他のスポーツで似た動きっていえば、野球で2塁手がボールをキャッチして、セカンドベースまで走ってベースタッチしながらファーストへ振り返って送球みたいな感じ。

私はこういう経験が子供の頃にあったから、そんなモーグルとか技の名前みたいにして覚えなくても出来ていたんだと思います。

だからやっぱり、スイングはモノを飛ばす動作だという共通の項目で身体の使い方があるんでしょうね。

で、テニスを最初にやるときに(初心者の時に)教わっておいて、後々まで引きずってしまうとまずいのは《後ろへ引く動作》だと思います。

後ろへ引いたから、前に振れるようになるわけですが、前に振るためにやってるのか後ろへ引かなきゃなんないのかが良く分からないままに初心者の時代を過ごしていると思います。

打てるようになってきて、レベルも上がって気づく人もいると思いますが、それってさっきの子供の頃の動きがあった私の例のように、出来る動きの中から体の機能を引っ張り出してきてテニス用につかう(ラケット面を合わせる動作が出来れば良いっていう)と出来るようになるわけでしょう。

そうすると、後ろに向かってスイングするようなことはなくなってきます。軸足で身体を支えて、上半身の回転運動のきっかけとか中心になるとかの役割があれば、スイングは十分になされます。

相手のボールに勢いがあって、待っていればそのまま打てるのであれば、オープンスタンスを使ってスイングしていいわけですが、こちらに届く前にボールが落ちていってしまうようなときには、こちらから踏み込んでいって、軸足(右足)の位置からもう一歩分、打点のエリアを前に撮れるように足を使っていく事でスクエアスタンスや、クローズドスタンスになると思います。

これらのスタンスは積極的にコントロールの為に用意するか、あるいは上記のように受動的にそういうスタンスを変化させて対応していくか、ということの両方でシーンが作れるようになります。

プレーヤーが最初に必要になるのは、あくまでも軸足から打点までの距離にきちんとボールが入ってきてくれるようにフットワークを使うことです。

前足(右利きの人のフォアなら左足)を踏み込んだ位置でラケットの合わせ方を作ろうとするフォームの人も見掛けることがありますが、軸足から打点が遠くなればやはり面が安定したとしてもパワーがうまく乗らないなどの悩みを持つ事になると思います。

ストロークのスイングはスイングした腕が身体から離れはじめていくようになったあたりで面が作れるようになると、ドライブ系のスイングに関してはうまくパワーが乗る位置がつかめるようになります。

腕力のある男性とかが、力を腕に込めやすい所みたいにすると、たいがい身体から近くて制御の利かない位置でインパクトしようとしてしまったりとか、逆に腕力に自信のなさそうな人が、当たる前にぎゅっと肘をお腹につけるくらいに固めて、余計に飛ばせないフォームになったりもします。

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自然な振り子のフォームだとこんな流れだと思いますが、
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ラリーの中で多いのは、こんな風に胸位の打点の高さ。この位置でボールを捕らえるのに、下から上に振り子の動作をしているだけでは苦手意識が出てくるのも当然です。でも、ボールをもって投げるようにするのに、かえって下から上だとパワーが出ないのもわかると思います。

足は、バランスを取ったり、パワーをコントロールするのに自由にスタンスが取れた方がいいでしょう。

肩くらいの高さでボールをサイドスローでピュッと放るような感じだと、肘をコンパクトに曲げてから飛んでいかせたい方向へ飛ばすような動作をすれば、このフェデラーのようなフォームになってくるかもしれません。

フェデラーやナダルは、腕を伸ばし切ってつかう、「ストレートアーム」と言われるスイングスタイルですが、ジョコビッチとか錦織とかは、肘に角度を付けて曲げる「ベンドアーム」型となって、タイプが分かれます。

一般的に、ストレートアームの人はグリップが薄めの傾向にあり、ベンドアーム型の人は厚めだとそうなりやすいと思います。

フォワードスイングの時には面を外向きに伏せるように持っていることで、打点の位置で面が安定して出てきます。

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:45 | コメントをどうぞ

注目選手・・・

全豪は、錦織圭のいなくなった寂しさを感じつつも、勝ち上がった選手たちがやはり魅力満載のテニスを見せてくれています。

 

ミーシャ・ズベレフのことを知ったのは、去年の夏頃でした。渡米帰りのお客さんから、アレクサンダー(弟)のお兄ちゃんだと聞いて、へー知らなかった、って言った記憶があります。

 

その夏のシーズンからはけっこう、弟くん以上の成績だった試合なんかもあり、左利きでガッチリしていて、アレクサンダーの方とは随分違うなあと思ったのと、かなり重厚なプレッシャーをネット前でかけてくる、いまどき珍しいタイプ(サーブ&ボレー)だなあと思っていました。

 

まさかマレーを倒して勝ち上がってくるとは!衝撃でした。

 

だけど、フェデラーならなんとでもなりそうだなとも思っていました。。。

フェデラー自身がもともとサーブ&ボレーのスタイルでやっていたこともありましたし、ヘンマンと有明や全米のコートでやっていた記憶もあるので、サーブ&ボレーヤーとの戦い方は熟知しているだろうと思ったからです。

第一セットは一気に5−0だったんですが、その時のスタッツ。

ミーシャの1stサーブでのポイント獲得率=11%とありました。

ぎえぇー。フェデラーっていったい。。。

第二セットはミーシャも頑張りました。先にブレイクして、ブレイクバックされましたがタフに戦って5−7。

あの試合、試合の出だしで優劣をはっきりさせちゃったから、ミーシャに与えたメンタル面への影響はどうだったんだろうか、って興味が出ます。

 

弟のアレクサンダー・ズベレフは、みんなが言うように、将来のナンバーワンになる素質があるんだろうと、本当に思えますね。

ナダル戦、後からダイジェストで見たんですが、ナダルがすごかった。だけど、世界のトップを張るにはこのくらいじゃなきゃダメだぞって教えてあげてるような気がしました。ナダル本人にそう言う気概があったかじゃなくて、神様がこの試合を組ませた、みたいな?

しかし、自分のスタイルで敢然と押してきていましたね。ハートの強い、素晴らしいテニスだったと思います。きっとフルセットになった長い試合の中、できることは全てやってやろうとしていたはずです。それでも敵わない時があるってことがすごい経験になったと思います。もし勝っていても、別の切り口かもしれませんがやりきったことは同じで、大きな試合だったと思います。

 

ティエムとゴファンの試合も、注目のカードでした。ゴファンも好調をキープしている今期であり、ティエムは去年飛躍したこの時期に、さらに成長をと望むにはお互いに格好の相手。

ゴファンがけっこう好きなんですが、ティエムにはもっと期待しています。

だから個人的にはこの試合はすごく見たかった。レッスン中でライブでは見れませんでしたが。。。

今回に限っては、ゴファンに勝って欲しかった。去年からの好調と、ランキングをもっとあげたい現状の中で、ツアーの中で最もこういう相手に勝っておかなきゃならないタイプがティエムだろうと、勝手に思ってしまったのもあります。ナダルとかティエムとか、情熱的に打ち込んでくる相手に引いてしまうようではゴファンのタイプのテニスは、錦織のレベルまでいかないと思ったからです。

ティエムに勝って、次はディミトロフ。

今度は同タイプ?近いタイプ?の対決になります。ディミトロフは自分がコートでどうするべきかがわかっちゃったような、コートを支配するかのような好調ぶり。やっぱりフェデラーを彷彿とさせます。

むー、みたい。

 

 

 

そんなこんなを思いつくまま書いちゃいましたが・・・

 

 

 

 

・・・やっぱフェデラーに優勝してほしいと思っています。

 

世界中にそういう人が一番多いだろうと思いますが(笑)。

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:21 | コメントをどうぞ

テニスに「慣れ」てくると変わるもの

初心者はすぐにうまくならない、というのがテニスの特徴です。

ボールを打つのがうまい人は、初心者でもいます。でもやっぱり、いろんな相手と毎回違うショットが飛んできて、対応し切れたり、試合に出て勝ち続けるような人っていませんね。

テニスが持っている側面というか、特徴です。

それが、上達するってことは、「やり方がわかる」ことでもあり「慣れる」ことでもあります。

打ち方や、ポジション、ショットの使い方などが理解できるほど、テニスコートというラインに縛られたルールの有効活用を考える?うまいいい方が見つかりませんが、なにしろ「やり方」を理解することでどんなふうにテニスをするといいのかがわかってくると思います。

それと同時に、たとえば最初からボールを打つのがうまいといわれた人でも、いつでもどんなショットでも強打でコートに入れ続けられないことがわかってきます。

強く打つ事と、狙ったコースに打つことはできたとしても、逆にわざと弱く打ったり、あるいは深さの調節の仕方がわかるようになるまではそれなりにボールを打ち続けて感覚を磨いておかないといけないはずです。速い球を速い球で合わせられると今度は先に打った方が厳しくなったりしますしね。

 

 

 

そういった、「慣れ」が導いてくれるものとは、

ボールの見え方

じゃないかなと思っています。

知識が増えたり、やり方がわかったとしても、ボールの見え方にゆとりが出来ていることを自覚していないと、「テニス」のやり方にゆとりが出来ませんから、先に「慣れて」いる人よりも常に先んじられてしまうと思います。

ボールを「遅い」と思ってみていられるようになれば、常に自分はそのボールをコントロールできる自信があるはず。

 

では、 ボールのどこを見るようにすれば、それが違いとして分かるようになるのか、っていうのが課題になってくると思います。

 

相手が打って、ネットを越えて、自分のコートでバウンドして、それから打点です。

ネットプレーだったら、バウンドする時間もないですね。でも、相手が打って、ネットを越えてきてから打点です。

順番ははっきりしていますから、そのどこの時点で自分がどれくらいで来ているのか、その感覚は確実なものなのか、というのが育ち具合をみる目安になると思います。

 

具体的な技術論にはできませんが、ゆとりのある人はボールの軌道を全体的にとらえることが出来ていて、そのおかげで打つ前に自分の打点が明確になっているはずです。いつ、どこで、どんな面でボールを捕らえれば結果がどうなるのかがすでに分かっていてプレーすることになるので、当たり損ねさえしなければ自分は大丈夫、というのが「ゆとり」になっているんじゃないかな。

反面、ゆとりのない人はボールの軌道は見えていても、自分の打点が明確にならないままなので、バウンド自体をよく見てしまったりします。もちろんそこがちゃんと見えていないと失敗してしまうのですが、そこを見てから自分の動きを修正するようだと、最初に作ってあった打球フォームを崩す結果になり、適切な打点でとれなくなる、ということが起こります。

 

そこの部分の差は、コーチとしてみているとなんとなくわかるんですよね。。。

でもアドバイスして分かったからと言って変わる部分でもないんです。時間がかかる。

時間がかかっても、問題は「慣れ」なので、意識していれば確実に、意識しなくても出来る人なら、ちゃんとできるようになります。で、結構ほとんどの人が、アドバイスされていなくて出来るようになっているはず。そこに注目するコーチもなかなかいないんじゃないかなとも思います。

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:36 | コメントをどうぞ

勝ち方・・・

テニスって、競技だと思っています。

ラリーするのが好きとか、打つのが上手くなれば、とか、コートに出て汗をかければいい、などなど、試合に出ないでテニスを楽しんでいる人も相当多いと思います。ワタシだってそんなに試合に出ない方の人間です。

だけど、どっちがうまいかとか、ラリーだけにしても先にミスらないとか、ネットの向こうの人とは常に競っているような気がします。だからですかね、スクールでコーチとして打ち合っていても、自分のなんでもないミスでラリーが終わるのが許せない。

だから多分、「勝てる」のだったら試合に出てるんじゃないかなと思っています。

 

「勝ち方」もあるし「勝てる人」もいます。

だけどそれは、「いつでも誰にでも」ではありません。

テニスは勝敗のはっきりしたスポーツで、「引き分け」で終わらない。ウインブルドンで22時間近く試合をしてやっと決着がついた、なんていう試合が記録に残っているほどですから。

ワタシだって、勝てるようになりたいと強く願ったし、そうなる努力もしてきましたが、具体的に何をするといいのか、十分な練習をしたし、目的を持ってこないだ負けた試合の反省を生かしたテーマで次の試合に出たりしました。

だけど、本番の試合のコートではやはり不安になってしまったり、大事なところで余計なミスをしたのが原因で、同じような負け方をして帰ってきたことだって山ほどあります。

それでさんざん悩んだし、枕をナミダで濡らしたことも。。。

わかったことがあります。

 

 

連続で点を取ること

 

 

ができれば、勝てるものです。これ、最初に知っていれば、精神面とかちょっと違っただろうなぁと思います。

聞けば、あったりまえじゃん!と思うことですが、これが意図的にできる人は、本当に強い人だし、勝てます。

一点取ることは、そんなに難しく感じません。相手が強大な人でも、「僕から一点とってみてください」って挑戦権を与えられたら、なんかズルしてミスをさせるとか、ハッタリかまして相手のコートでツーバンさせます(笑)。

自分が強くなくても、相手がミスをするかもしれないってことは、一点も取れないで負けることも、一点も与えずに勝つことも、まあない。

強い人だって、最初の一点を取る前は強気でも根拠がなかったり、弱気でも恥ずかしい試合にならないように気を引き締めているはずで、何に集中して一生懸命なプレーをするかって言えば、相手がどんなプレーをしてきて、こちらにそれに応える準備ができるかどうか、ってことを見れれば、徐々に根拠や自信が出てきます。

一点勝った時は、それが鮮やかなエースを奪ったのでも、相手のミスショットでも、とりあえず「ラッキー」です。

エースを狙いに行ってミスらずにコートにきちんと打てたのも、たまたま相手のショットがネットにかかったりしたのも、もしかしたら逆の結果になることだってあるわけです。

だから、1点目は取れます。それがいつなのかは置いといて。

そのラッキーから、もう一点連続で取るのが難しいと感じるはずです。今度はラッキーじゃなくて、意図的に点を落とさないようにして取らなきゃいけないからです。

それを試合の最後まで、相手に先に行かれないようにしてやり続けられる時は、勝てる試合です。

連続で点を取ることが思うようにできなかったとしても、がっかりすることはありません。

 

連続で点を取られていない間は、負けていない

 

からです。

だから、オールになる。

もしノーアドの試合だったとして、実力が拮抗していて何度も40−40になったとしても、「意図的に」点を取ることに成功している人の方が、そのゲームを取れるものです。

ただ一生懸命「いい球」を打ち続けていても、答えを見つけていない状態ではいつまでも根拠のない「いい球」でしかない。

相手がそのショットに対応しているからラリーになっているわけだから、自分が「よし、いい球行った!」と思える当たりをしたとしても、相手にとってはそうでもないかもしれない。

 

相手が、「たいしたことない」って思っているかも

 

っていう不安が押し寄せてきます。大事なポイントになればなるほど。

それで、「もっといい球」を狙う時にはもうコートの広さ以上の範囲に向かって打つことになったり、強く打ちすぎてしまったりします。

よく、コーチが教えることとか、雑誌などに乗っている「ポイントするラリーのパターン」の解説がありますが、それだって絶対ってわけじゃない。

毎回同じパターンでひと試合全部が持つわけないじゃないですか。だけど得意のパターンに持ち込む方法もある。ちゃんと布石を打ったり、相手を騙したりして結局持ち込むような作戦が必要になるってことがわかってくればです。

ポイントできるパターン

じゃなくて、

ポイント出来た時の通り道

を教えてもらっただけだってことに気づきましょう。そのやり方は、すでに過去のもので、全く同じものをなんどもってわけにはいきません。その中から、こうすれば、ていう要素をもらっておくのは必要ですが、完コピは意味がありません。

 

毎度、相手の対応力にも対応しながら、連続で点を取り、連続で点を渡さないってことを一生懸命やっていれば、勝てます。

それをやり続けられる間って、「プレーに」集中していて挑戦的で、良いメンタルでいられる間です。

 

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 06:27 | コメントをどうぞ

あけましておめでとうございます。

2017年元旦を迎えました。

年末ブログを更新しようとしたら、私の大事なiMacちゃんが体調不良に陥り、看病にだいぶ時間を取られました。

おかげさまで峠を越えられたらしく、持ち直しました!よかったー

WindowsからMacintshに乗り換えて、はや2年。不慣れだなーと思っていましたが、不調に陥って気付いてみれば、なぜかWindowsに戻りたくないと思っている自分に気づきました。

今後もこの子と付き合っていこうと思います。外付けのHDDをお誕生日(導入は2年前の年末でした)にプレゼントして、体調管理?もしもの時のために?安心できるようになりましたので、もう数年はこの体制で頑張ります。

今年はもっとこのパソコンに変えてよかったと思えるような活躍をしたいと思っており、それでテニスのブログなのにこんなことを書いています(笑)。

 

目標は、もう一つのブログにも書いたのですが、文章の量を減らそうと。

結構ワタシ的には思いついたことを書き留めておくので、まとめないうちにブログに掲載して、書き終わったことで頭の中で整理がつく、なんていう使い方をしている面がありまして、雑に書きなぐってきました。

 

おかげでタイピングが速くなったり、書くことにストレスを感じないようになって来れたのですが、さすがに最初にブログを始めてから10年目。もういいだろうってことで、まとめてから書くことを目指します。

 

読者の皆様には、長すぎて読みづらいとか、読む気がしないとか、色々言われてきましたが、結構笑顔で流してそれでも長々と書きなぐってきたこのブログ。

半分まではいかないと思いますよー

てことは、それでも他人様よりも長い文章になると思います。

 

電車の中で暇つぶしに読んでくださるような方には、ちょっとだけ物足りなくなる(目的の駅まで持ちこたえなくなる)かもしれません。

 

言っておいてできないこともあるので、まだわかりませんが。。。

短め、を意識しながら書いていきたいと思います!

 

今後とも宜しくお願いいたします!

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 08:30 | コメントをどうぞ

力を抜いてわかる事・入れてわかる事

「脱力する」ことで気づくことが多いのは、テニスに限らずスイングするときには必要な要素なのでしょう。

以前にみていた高校生のジュニアの子が、「コーチぃ~脱力ってこうでいいの~」とぐにゃぐにゃのタコ踊り的なテニスをしてくれたときは、5分くらい笑っててレッスンが中断しましたが、力を全て抜くわけじゃないので、重要なキーワードかもしれませんがやり方ってものもあるのでしょう。

 

普段、ラケットコントロールをしたい意識が強いとぎゅっとグリップを握りしめて、スイングの勢いの方向や、急激にスピンをかけたいなどの時に力づくで打つようなことがある人には、「もうちょっとリラックス!」って声がかかるものです。

大概そうやって力づくでもコントロールしてやろうという人は、そうでない人に比べてセンスがある場合が多くて、要するに入れた力が反映されたときに打球感が変わることが体験として残り、その方の中で打球のヒントとして出来るのでしょう。

中には先入観というか、うまくできているかどうかを顧みないフェデラーや錦織の真似をしようとして頭の中にイメージした形をなぞるだけの「勘違い」的な力みのある人もいますが。。。

よく鍛えられてできた人のフォームを、素人がきちんとトレースできることは稀で、プロ選手は自分の打球感を元にスイングをコントロールしようとしていますから、うまく真似をすることで近い要素をもらうことが出来るものの、いつ力を使っていていつどの力を抜いているかなんてきちんとそっくりにすることはほぼ不可能だと思います。

可能だったら球速はプロほどでなくとも再現力としてラリーでもクオリティの高いショットになると思いますが、現実にはそんなにうまく「相手ショットへの合わせ」までも含めて他人のフォームでコピーしきることは難しいと思います。

 

 

さて脱線を元に戻します。

脱力してみて、そうしたことのない人が気づくのは、「こんなに楽に、しかも伸びるボールが打てるのか!」みたいなものだと言いますね。

スイングは力ではなく量ですので、力を入れて打っても、抜いて打っても、同じ量のスイングが出来ているのなら、インパクトにかかる力は大差ないはず。だから、力を入れてもたいしてすごいボールにならないっていうのと、力を抜いたからと言って急に弱くもならないものなんです。

スイングの量って、スイングがスタートしてからフィニッシュするまでの長さ。ボールに乗っかるパワーに関していえば、フォワードスイングからインパクトまでの長さです。

個人のスイングで、一定のリズムが身体にあるでしょうから、スイングスピードを極端に変えるってことはじつはむつかしくて、力を抜いても、入れても動作のタイミングはボールに合わせて一定の範囲内で行われることが多いものです。そういうことから見ても、インパクトのパワーは大差がないはず。

「ボールが伸びるように」感じるというのには、確かに効果が出る場合があります。

それは、手首がしなやかになりやすくて、ラケットの(トップ部分の)アクションがおおきくなれば、瞬間的なパンチ力が上がることになって、鋭く回転が掛かるとか、腕からラケットへの加速がスムースになってインパクトの強さが増すということもあります。

だから、「ゆるゆるでいい」という表現になると思います。

緩めていいのは、握りというか、手首の事だと思います。しなやかさを出す程度にすること、という方が一般的には良いような気もします。

動作中のラケット面の中心がどこにあるのかわからなくなってしまっては本末転倒ですから。

 

 

 

逆に、力を入れた方が良いというアドバイスをする場合もあります。

インパクトにスイングのアクセントが無いような場合ですね。

あるいは、力を入れるポイントが間違っているような場合です。

身体を回す力=スイングを始めよう、加速させようとする力

腕を振る力=ボールをあっち側へ飛ばそう、力強く打とうとする力

ラケットが動く力=ちゃんと当てよう、面の向きなどに意識しようとする力

みたいな意識があって、全部一緒に力を入れることはできないというか、同時に意識することはむつかしいものなんです。

で、どれが正解ってこともないと思う(どれも必要な要素)ので、その人がどこにフォーカスを当てているのかを見るわけです。

ボールの動きをみて、「いまだ!」みたいな感じでボディアクションがある人。たとえば身体を回す力で腕の力を意識していないかもしれませんね。身体を回すと腕が付いてくるっていう。それでタイミングがいつも合う人は大丈夫なんだし、そこでズレが出るってことは、腕の方が遅れてくる認識がすこし甘いんでしょう。

インパクトに合わせて腕が加速するように力を入れる人も、ラケットはそのせいでおいていかれる動きが一瞬入ることをうまく認識できていないんだろうなと解釈します。インパクト前にその加速を作っておいて、インパクトに合わせて面が出てくる人はタイミングがあっている人ですし。そうでない人も同じ動作がインパクトの役に立たないことがわかれば、すこしずらして考えられれば改善されると思います。

 

スイングが正しいかどうかっていうのは、同じようにやっていても結果が違うことがあったり、結果が違う出方になる人がいるってことなので、「やりかた」に正解を求めるのは良くないのでしょう。

スイングするのは、まず第一にボールが当たる瞬間のために注意を払うってことなんでしょう。飛んでいくボールの事は、手ごたえで覚えていけば再現性が上がっていくわけで、飛んでくるボールが毎回同じではないことはわかっているはずですから、

「面の真ん中に当てること」と

「その面の向きが狙った方にボールをだしてくれること」が出来ていることが最初の条件だと思います。

だから、速いスイングをする事よりも、手がラケット面にかかる衝撃を感じるころには狙った形になっていてきちんと気持ちいい打球感が得られるかどうかの為にやってみてもいいわけですね。

どこに飛んできて、どうやってバウンドするか、変化するかもしれない(思っていたのと違うかもしれない)ボールに、うまく追従してきちんとインパクト出来るかどうか、っていうことに焦点をあてれば、そこは力を入れてもいいと思います。

 

縄跳びを飛ぶときに、縄は最初から最後まで腕の力で支配されている訳ではないですね。くるっと手首を回すと後からついてくる縄が身体の周りをまわっていく、というもので、そこにタイミングを合わせてジャンプするわけです。

要するに腕は、流れを作る動きを必要としていて、ラケットも腕も身体も、回転運動が入ってくるのはガチガチに力を入れるってことではなくて、流れを作る為の力は必要で、ボールに合わせる必要があって、うまく動作の流れに乗せてインパクトを迎えられればボールは狙った方に上手く飛んでいくのを感じられるようになるってことなんでしょう。

 

カテゴリー: 打ち方オタク, 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 10:32 | コメントをどうぞ

初心者には薄いグリップが良いのか

自分で確認した(現地で研修を受けたとか)ってわけじゃないのでアレですけど、アメリカではテニスを教わるときに、最初にボレーからスタートするらしいですね。←これ、いつきいたのかなぁ、もう20年位前だと思います。

おそらく、フォアバックの両側の面を使うことを前提にしていることと、ラケットがボールを跳ね返す感覚の方が(いかにスイングすべきかより)大事なんだろうというところが理由なんだと思います。

日本では、フォアハンドストロークからですね。そのときに、「イースタンフォア」で握りを教えるわけですが、この理由を考えたことがあるでしょうか。

職業コーチの方だったら、ほとんどが知っていると思います。そこからの発展性があるから、という理由だそうです。ストローク用に厚く握るようにも、ボレーやサーブのために薄く握ることも、どちらにも対応が難しくないってことなんでしょう。

初心者には、横向きから体の回転動作を生かしてスイングしながらきちんと打つことが難しい、とするなら、その理由は理にかなっていると思います。

厚く握るほうが、強烈なストロークを身に着けやすいかもしれませんが、ボレーで苦労するかもしれません。

コンチネンタルは日本での言い方かもしれませんが「硬式テニスの基本」みたいな位置づけですね。

教本の中では明確にコンチネンタル、イースタン、セミウェスタン、(フル)ウェスタン・・・と腕とラケットのなす角を作る握りの事を分類しています。

しかし現実はもうちょっと細分化していて、この言い方がはたしてすべてを言いあらわしたり、表現したものなのかは怪しいと思っています。

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フェデラーはフォアの握り薄いっていうけど、これどうなの?イースタンではないですよね。。。手がでかいんだろうから、我々とちょっと違う部分も実はあります。(手がでかい割に、グリップサイズは3で、体格にしては細い)

それと、ヒールの位置がこの写真ではちゃんと見れませんけど、違います。ストロングイースタンとでも言いますか、薄い握りの自由度と、厚い握りの力強さの両面を持っているといってもいいのかもしれません。

 

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このくらいが薄いっていうかなぁと思います。スクールのコーチらしく、初心者に教えている握りで真横から撮っています。

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これだとセミウエスタンかなぁ。

フェデラーの画像は、これよりも人差し指と親指のV字の中心は薄めの位置で、ヒールはもっと厚めの位置に来ていて、インパクト前にヘッドがうまく下がって、遅れて出てくるようになっているような感じです。

上半身の形も、この実際には打っていない私の画像よりも、もうちょっと顔を残す(横向きの体の意識を残す)ことで、狙ったラインを外さないように「押し」を加えやすいようにしているんじゃないかと思います。

 

 

まあその話はいいとして、初心者にフォアハンドストロークを教える際に、イースタンフォアのグリップで教えるってことについて懐疑的な意見を述べてみようと思います。

先に言っておきますが、否定的な立場をとっているというほどのものではありません。もちろん良い面も悪い面もあるってことなので、悪い面を見るとどうなんだ、ということを知っておくのもよかろうと思っての記述です。

それぞれのグリップの厚さについては、得意不得意があるので、良い面悪い面というのはそういう事も含みます。

イースタンフォアは、なじみやすい握りであることには間違いありません。手のひらをラケット面に沿わせ、その面の感覚がグリップを通じてわかりやすくなるようにそのまま下ろしてきてグリップに合わせる、という説明も、とてもシンプルで感覚的に理解しやすい。

腕の振りは、振り子運動が出来れば、腕の長さ、イースタンで握ることによってできる腕とラケットのなす角までを考えれば(そんなに細かく考えなくても)ひざ上からベルトの高さくらいが打ちやすいボールの高さに設定されます。

初心者向けに近くから手でトスをするボール出しを打ってもらうには、バウンドをそこら辺の高さにするのは、ボールの規格上も理にかなっていると思います。

しかしですね。。。ラリーがベースライン同士になった際に、バウンドしたボールがベルトの高さくらいになるようにするのって、けっこう正確にボールの動きに合わせて動き回らなきゃいけないですよね。ましてラリーに不慣れなレベルでのボール軌道は高めでゆっくりなショットである方が繋がりやすいかもしれません。

まあイースタンで打ちやすいように私だったら高めの弾むボールを送らないようにラリーしたりしますが。初心者同士だとそういったコントロールは難しくなって打ち返しづらい打点からミスが早くなったりしがちです。

 

それと、振り子動作は安定するのはスイングがお腹の前を通るとき。すなわち横向きになった方がスイングは安定して、打点が発見できれば安定したコントロールのショットが打てるようになります。

だけど、相手のコートからショットが飛んできていて、自分もそっち(ネットの向こう)に打ち返そうとしていますから、慣れていないプレーヤーであるほど、ネットに対して正面向きでいたいものです。目をそっちに向けておける方が安心できる。

そっちから考えれば、正面向きからラケット面を相手のコートに向けて、それを持つとなる、厚いグリップになった方が跳ね返しやすい。

例として実際に、小さいジュニアに横向きになるスイングを教えて、うまくできないような子に、ラケットを縦にして相手のコートに向けさせて、高ーく弾むボールを球出しして、そのラケットで跳ね返してきな、っていうと、身体の余計な動きがないために簡単に照準を合わせて成功させてきます。(羽子板打ちみたいになるってこと)

手の形と、当たったボールがあっち側に返る、という都合がシンプルになるってことかもなぁと思います。かといって厚いグリップで教えるのが正解ってわけでもないでしょう。いずれ体は横向きにしてスイングの長さを確保しなければならないし、フォロースルーでコントロールの感覚を付けなければならないでしょう。

厚いグリップでももちろんできますから、ストロークに限っては近道と言えば近道だとも思います。

厚いグリップでの利点ももちろんありますね。例えば手首とラケットのなす角が大きくなりますから、グリップ側からスイングを出していって、ヘッドにパンチ力があるという力の入れ方(動作の順序)の正しい形を覚えやすいと思います。薄い握りだと体や腕などの大きな力を使って不器用な動きになってしまうより、手首や指先などの素早く力を入れたら反応しそうな部位に頼ってしまう傾向が強く出る場合があります。

それって、ボールの飛んでくる動きに馴染みがないために、目で追ってなるべくうまく追従したいような感じで普通に誰でも起こります。

厚いグリップでこそ、腕を前に突き出して壁のように面を使うことで、グリップ側が動きをリードして、運動の連結をうまく使えるような型にはめやすい面もあると思います。

厚いグリップで癖がついて、ボレーやサーブ、スマッシュ、あるいはバックハンドストロークへの握りかえがしづらくなるという側面も持っているかと思います。

だからなるべく早い段階でスライスも教えて、状況に合わせて判断させるような練習をしておかなければならないでしょう。

相手が打って来てから、自分の打点にボールが到達するまでに結構時間があり、その間に動きの判断や狙いの決定、自分の動作のイメージなどが慣れていくのが練習です。

バックハンドの握りが難しく感じて、フォアハンドよりも苦手なイメージを持ちやすいものですが、バックハンドはスライスでもいいわけです。

ボレーやスライスの要素を早い段階で知っておく−スイングよりもタッチでボールが飛ぶ感覚を知っておく−ということを、初心者にうまく教えてあげることができれば、フォームにさほどこだわらずにゲームを楽しめるようになるかもしれません。

薄い握りは手の届く範囲が返球範囲になること、切る動作をすることでフォアとバックの境界線が薄くなること、テイクバック時のラケットセットを高くすることでスライスとドライブの両方の準備になることなどを覚えられれば、やっと届いたようなラケットでも面の感覚があればネットの向こうには返せる、ということがわかります。

タッチでコントロールできるのが、最初は短い距離ということになるのなら、ショートコートでラリーやゲームができるようになると思います。

 

タッチにエネルギーを与えるのがスイングですから、ボレーよりもスライスのストロークの方がスイングの長さが必要になることの理由もわかります。いかに振るかが問題になるようではなく、いかにうまくタッチするかがスイングの目的になるのなら、打点に迷うようなこともすぐになくなるでしょう。

 

ここまでのことをまとめると、厚いフォアの握りと、それ以外ができる薄い握りの2種類を手の感覚に植え付ける、ということがコーチとしての使命かと。(大げさかな)

バックハンドのドライブをいかに打つか、ということがトピックスになってくるレベルになれば、腕とラケットを動かす方向に対して握りとは衝撃力を受け止める形のことですから(=正しい打点の形…だから人によっては多少の差があっても良い)、例えば左手を添えて両手打ちってことにしてもいいですし、

IMG_0493

 

こんな風に「面のないもの」で打つことをイメージして、このバットのどこにボールが当たることになるか、そのボールはどうやって飛んでいくかを理解できれば、そんなに握りかえは難しくないでしょう。

握りかえのできない人っていうのは、グリップチェンジの動作がわからないのではなくて、信頼できるフォアハンドの面感覚が変わってしまうのが恐ろしいからなんです。

だから、こういうイメージと、実際の成功体験を繰り返していくしか上達する道はないのと、その段階の途中であってもゲームを楽しみたいのならスライスという安心できるショットがある。

ドライブが打てるようになっても、スライスは便利なショットです。相手の攻撃をかわし、時間を作り、自分に有利な展開に持っていくことになったり、パワーよりも繊細さが必要な瞬間にとても打てると重宝します。

打点の範囲や、スイングのタイミングに対応できる幅が広く、腕をひねるような動作が入らなくても良いために使いやすい。強く打つと吹っ飛んでいってしまいそうなので、気持ちよく強打を叩き込めるようになるにはドライブを使えた方がいいので、スライス主体でテニスをすることを積極的に教えなくてもいいでしょうが。

 

そうすると、イースタン、という中途半端な握りの出てくるところがないような気もします。

 

実際には、フォアハンドは打てるようになったけどそのほかのショットがまだまだ、という成長の仕方をする人がほとんでしょうから、ここへ書いたような理想的な上達はしないものなんですが。

 

体の中に感覚ができないと、自信なんてつかないでしょうからね。

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 23:12 | コメントをどうぞ

飛んでくるボールのプレッシャー

飛んでくるボールの空気圧、じゃないですよ。精神的な圧迫感があるかっていう話です。

たとえば初心者の人にも、差がある場合がありますよね。生まれて初めてテニスをするっていう人でも、普通のリズムでうまく当てられる人もいれば、固くなって動きがぎくしゃくしたり、なぜかワンバンドする地面に向かっていったりすることがあります。

上級者のクラスに行っても、もちろん私自身もそうですが、想定外の速い球が足元まで深く入ってくるような感じの時に上手く打てなくなったり、読みが外れて走っていこうとしているのと逆に真正面に飛んできたりする遅い球なんかで、うまく動けなくなっちゃって失敗することがあります。

ラケットの扱いに長けてくるにしたがって、そのプレッシャーは軽くなっていくものだと思いますが、たとえば上級クラスの、シングルスの試合に出ているようなレベルの人でもフリーの状態のチャンスボールを力んでミスってしまう事があります。

それって、へたくそだからミスっているのでしょうか?

狙った通りに、ミスなく決まるような勢いのショットを打てないと・・・とか、せっかくいい球を打ったのに決まらなかったとき、とか

なんでもないようなボールでもミスをしますね。

普通の練習では、気が抜けていて余計なミスをすることがありますが、相手のいるラリーや、試合などの環境の変化によって「失敗はゆるされない」というプレッシャーにさらされます。

スクールの初心者や初級クラス位の人なら、練習してうまくなりたいから、きっと気を抜かずに一生懸命うまく打とうとするでしょう。

ウォーミングアップの、コーチの手でトスしたワンバウンドの簡単なボールでも、試合中みたいな一生懸命さで打つ人もいます。

でもそれって、軽いはずのプレッシャーを重たくしていませんか?

そういうときの練習の目的は、自分の身体の各部位が普段通りに打球動作に対応できているか、例えばテイクバックしたラケットを打点に合わせてドンピシャでインパクトに合わせられるか、とか回転を掛けるようにしたのなら膝が曲がっているかとか、面を感じながらコントロールの感覚はどうなっているかとか、確認するくらいの意味でやっていればいいわけですから、「なんだか一生懸命」という結果だけにこだわってどうやっているのか、どこか間違っていたり余計な力が入ったりしていないかとかに気を付けていないと、うまくなるべき道が見つけられない人みたいになっちゃうこともあります。

 

車のレース、例えばF1の選手なんかでも、プラクティスの時にはコースに出て、ずっと全力で走るってことはしていないはずです。

コーナーごとに、侵入から脱出までコース取りを調整したりして、ゆるく入ったかと思えば急にコーナーで攻めてみたりして、全体を本番の決勝にそなえてコンマ1秒でも削っていくために研究?している訳ですね。

練習っていうのも必要な要素がわかれば、上達のヒントになると思いますから、全力で打つと決めたときはそうすればいいし、そのなかで振り遅れるとか、あたりが強すぎてアウトするとかいう不具合を治すための要素を取り入れるための練習をしてもいいわけです。

気づくのはプレーヤー本人ですから、コーチが気づきやすいようにテーマを設けいている場合もありますし、自分で目標とするプレーがあるならどんな感覚で結果までが納得いくものだったか、想像と違うものだったか、見比べてみればいい話です。

なぜか、ということよりもこの次にはこれを試してみよう、というようなやり方の方がいいでしょう。

 

飛んでくるボールの中にあるプレッシャーは、主に時間だと思っています。

よーく考えていると飛んできちゃうわけですから、あっという間に整理がついていないと打ち損ねます。

相手がどこに打ってきたかがわかってから、自分の打点までしか自由になる時間はありません。

ですがそれを少しでも自分に有利に持っていくためには相手がどこに打とうとしているかを見極められるようにしたいわけですし、さらに言えば相手にどうやって打たせようかその前のショットから作ることができれば、なんてこともあります。

ものすごい勢いで自分のショットが入れば、相手にも選択肢がなくなりますから、打ったところにまっすぐ打ち返すくらいがせいぜい、ということもありますし、当たり損ねて甘くなる、ということもあるかもしれません。

逆に真ん中に甘い球が入ってしまったら、どっちに打つのかわからないように隠されて、ドカンと決め球を打たれちゃうかもしれませんし、たまたまバックハンドの高いところに弾んだら、甘い球でもどこへでも打てるものじゃなかったりします。

攻める方の立場だったとしても、そういう中で不用意な失敗が続いたら、「帰ったらこのショットの練習しなきゃ」って思うはずですね。

 

とにかくラリーっていうのはポイントが掛かっていてもかかっていなくても、ネットの向こうの人と「かわりばんこ」に打ち合うものですから、たった一球といえど、プレッシャーのかかるシーンがあるわけです。

 

いつぐらいになったら呼吸でもするくらいの自然さで狙ったところにボールが打てるようになるんでしょうか。。。

生きている間には無理な気もしますが。。。(笑)

 

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 16:03 | コメントをどうぞ