最近の全豪って!

グランドスラムの中でもサイコーに楽しみな大会じゃないですか?

たぶん、ワウリンカが初優勝した2014年あたりから、全豪って見るのがすごく楽しみな大会になってきています。もちろん私基準でですが(笑)。

あのころ、ワウリンカとジョコビッチがスーパー名勝負を繰り広げていて、前年はフルセットの末ジョコビッチが勝ち(たしかファイナルセット10-8とか)、翌年にワウリンカが勝つ(これもファイナルセット7-5)っていう記憶に残る名勝負がありました。

その他にも錦織とナダルの惜しい試合(負けた錦織はロッカールームで号泣したと言っていました)とか、寒い北半球の向こうの夏を迎えたオーストラリアでは気候だけでなく文字通り熱戦をくりひろげていて、時差もそれほどないこちらでは毎日が楽しみで仕方ない状態でした。

フェデラーが復活優勝を遂げた17年の決勝は泣きながら喜んだし、その準決勝のナダル対ディミトロフもものすごい勝負でした。

何年だったか忘れましたが、モンフィス対ラオニッチの準決勝もあったっけ。

 

なにしろ名勝負の列挙にいとまがないくらい、最近の全豪はアツイです!

 

 

そして今年も!

 

錦織圭や大坂なおみの活躍で国内もフィーバー(死語)しましたが、それだけじゃない名勝負は今年も。アンダーソンとティエムの早期敗退にも驚きましたし、オーストラリア人の若い選手の台頭が本当に楽しみな将来を見せてくれました。女子のバーティを筆頭に、ポプリンとかボルトっていう男子選手も出てきましたね!全く知らなかったけど面白い選手です!

 

オーストラリアの選手って、タッチが異常にうまい人が多いですね。デミノーはまたストロークとフットワークの鬼で、ヒューイットへのリスペクトが強い印象を受けますけど、キリオスとかのように才能というか、身体能力をみて息をのむような選手が多くいるような気がします。こないだプイユに勝ちかけた、ポプリンという若い男子のテニスは素晴らしかった。度胸も良さそうでしたし、これからがすごく楽しみ。名前もかわいい。

 

男子も女子も、フルセットにもつれる、勝負の行方が気になる試合も多かったのですが、それを見ている時に勝負の「あや」っていうんですか?ベルダスコのマッチポイントを迎えてからのダブルフォルトから一気に形勢逆転劇とか、そのコートの選手の心理を考えるとたまらないものがあったり。

やっぱり生で見るといいですねー。現地で生で見るのが一番でしょうが、ライブで見られるだけでもかなり面白い。

最近はどうしても短時間でyoutubeのダイジェスト動画に見入ってしまいますが、ポイントのやり取りとかポイント間の選手の状態なんかを見られると、また試合への感情移入の仕方ってちがいますよね。

さあ、今日は女子決勝です!

大坂なおみちゃんの「グランドスラムって大好き」パワーが今日も炸裂するんでしょうか?

彼女が「我慢のテニスをおぼえた」っていうのは確かにそうなんでしょうけど、原動力は「グランドスラムこそ自分が最も輝ける場所」と信じられるようになった、「楽しもう」「出来るだけ長くこのコートにいてプレーを続けよう」がそうさせているんだと思います。

そしてそれがそうなんだとしたら、やっぱり勝機は十分にあるんではないかな、と思っています!

ただし勝負はあいてがいることですからね!クビトワのほうだってもちろんそういう気分はあると思いますから、ほんとにいい勝負になると思います!楽しみですね!

カテゴリー: プロ選手オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:19 | コメントをどうぞ

改造・改悪・改善

我が愛機・Dunlop CX200についての後日譚です。

ラケットは2本目を購入して、1本目に遅れる事約十日。同じ機種を買ってもバランスなどは微妙に違うのは当たり前のことだし、一本目は買ってすぐに元グリップをレザーにしたところからすでに調整を終えた状態で2本目の購入を決定しました。

その、バランスの違いが「微妙に」だったら許せたんですけど、これがまた極端に違う(笑)。

私のラケットの好みは、トップライト。だからボックスフレームの個体を選びやすいし、そういう市場にもなっているような感じでもあるしで打球感のよいラケットを見つけては自分の物にしています。マンティスの頃もそうだったし、ひょんなことから先代のRevo cx2.0を手にしたのも、そういうことがきっかけでした。

これがまた、ほんとにあるあるなんですけど、最初の一本目は私好みのトップライト。

んでグリップ側に荷重して、調整してフェース側にも微量のレッドテープを貼ります。それで、あとから来た個体が多少トップヘビー気味でも調整は出来るはず。というのが私の常套作戦でした。

それが、後から来た子がずいぶん重い。重いっていうのは「持った感じで重い」です。いわゆる「持ち重り」これってイコールトップが重いってこと。

想像の範囲内だったら、いつも通りグリップをレザーに変えるだけで重さが10~15gくらい重くなるので、トップライトバランスに変わります。一本目がすごくトップライトだったとしても、その作業後にさらにフェースに荷重することで自分用に調整するので、305gの個体ですが、張り上げると(ストリングスの重量が16gだとして)330g前後が私の狙いのピックアップウェート。325以上330以下?くらいに全体重量がいてくれるのがベストなんです。これはもう何年も色んな事やってきて出た結論みたいなもの。

若いころはプロスタッフミッド(セントビンセント)を使っていまして、こいつは張り上げで350gピッタリでした。バンパーのプラスチックをカットするとかしてヘッドを軽くしていました。

けど、今のラケットはフェースも98あるし、350gじゃもう重すぎて振れません。特に肩を痛めてからは重いラケットのサーブがすごくつらい。

そんなわけで、ベストウェートが決まったわけなんですが、今回のCX200は、2本目が重たくて、レザー巻いて調節したら341gになっちゃいました。これが後からやっぱり問題になった。

軽い方の一本目をそいつに合わせちゃったんですね。もうレッドテープの嵐。自分史上かつてないほどの量をフレームの各所にはって調整。

バランスは良くなるところで折り合いをつけたのですが、それでレッスンやら打ち合いやらをすると、ちょっと前腕が妙な疲労感に。

2週間くらいはお正月明けてから我慢…ていうか様子見?をしていましたが、アタマの中で何かがキレました。

わざわざ使いにくい(トップヘビー)の方に合わせるからこんなにオーバーウェートするんじゃん!

一本目の子がせっかくいい子に出来るのに、わざわざ重たい方に合わせたらこれって改造して悪くしてるんじゃん!

ということでキレまして、2本目の子はちょっとおいといて、ちゃんと狙い通りにセッティングに出来る、トップが軽い方の個体をちゃんと自分なりに作ってみようと思いました。

昨日のフェデラー対フリッツの試合をみながら、いちど鉛(レッドテープ)を全部はがします。元グリップの中にも仕込んであったので、丸裸にするような感じで(笑)。

 

 

じつは、お正月にガットも切って元グリップもはがして、フレームだけの状態にして両方の個体のデータを取ったんです。

そしたら、重量は1gだけの差で、バランスが4㎜ほどトップに寄っている事が分かりました。4㎜!!そりゃあすげえな。ガット張ったらまたそこに荷重されるわけですから、グリップ側に荷重したとしても調整することになるとしたら相当量になります。

なるほどねー。というのはその時に思ったことでしたが、チューニングについてはだいぶ出来るようになってきたので、意地でも2本合わせてやろうと燃えちゃったんですね。

けど今になってはそれが間違いだった。

自分のベストウェートが330g前後だって知っておきながら341gの方に近づけるんだから、腕に負担を強いることになるってことを、先に分かっていなければならなかった。

それで、軽い方の個体にレザーをまいて、「ガスケグリップ加工」(エンドを太くする)をして、そのまま振ってみました。レッドテープなしです。

重量は328g。うん。グリップもガスケグリップは自分で形をすこしいじれるようになってきたので、手のひらにすっぽり収まってくれるように調整しました。

先代2.0のころに、最後の頃は形がベストに調整できるようになって、それまでは強いボールの打ち合いをすると面がぶれたときの影響か親指が当たる部分のオーバーグリップがすぐに摩耗して破けてしまっていたのがなくせるようになっていたんです。そりゃあ打球感は最高でした。きちんと芯で打てる感じっていうか、腕とラケットの一体感たるや!

その2.0は欲しいという方に売れて手元になかったので、また自力で調整しながら頑張ってみました。

バランスといい、重すぎなくなったことといい、後はもう一度ストリンギングを見直して、この季節のボールに最適のテンションで張り上げられれば、もう言うことないと思います。

改悪して、改善に至った、というお話しでした。

カテゴリー: グッズオタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:12 | コメントをどうぞ

腱板損傷やや深刻化

肩の痛みが出たのは、2年前の3月末でした。忘れられない。

以前にシングルスで対戦させてもらった他校のコーチが遊びに来てくれて、夜のレッスンが終わった後に「ちょっと打とうよ」っていってコートで打ち合っていた時に、肩の高さ位のバックハンドを振りぬいたときに、激痛が走りました。

ちょっとその後右腕に力が全く入らないくらいで、ぶらーんとしてしまったので、「ごめん今日はもう帰るわ。。。」って言い残して帰ったんです。

忘れられないので、あの時のバックハンドを「メモリアルバックハンド」って呼んでいます。

。。。なんて、笑い話にしていられたのも、それほど悪くなかったから。

整形外科さんで受信したら「腱板損傷だね」っていわれて、耳慣れない言葉だったので「?それってどういう…」と聞き返したら、「肩のネンザみたいなものです」っていう説明。

簡潔には分かりやすくてその時に納得したのですが、良く帰ってから調べてみると、「肩」という間接がかなり複雑な機構になっているところで、「ネンザみたいなもの」といえば「みたいなもの」ですが、足首などの物とはちょっと違うようでした。

特筆すべきは、「放っといて治るものではない」ということ。

私の場合、足首はグキってひねっても、よほど腫れでもしない限りはお医者さんにも行きません。(自慢する事じゃないけど)山登りをしていた時に、けっこう腫れるくらいのネンザをしたことがあったのですが、当然医者などに係れるようなところもなく、その後合宿はあと一週間続く、という状況でして、気合で何とかしないといけない状況でした。

そしたら幸いにも登山靴っていうのが足首をがっちりサポートしてくれて、さらに翌日ののぼりが結構きつくて、靴を蹴り込むようにしながら登っていたら、なんとその日の終わりには腫れも引いて痛みもなくなるっていう。。。それで自信をつけたっていう。。。

ただし、今回の肩は、部分的に断裂している腱は再生しない、という事を教わりました。

それでサーブのフォームを見直したら、かなり合理的な体の使い方っていうのがあるっていうことに気づいて、それで自分のサーブの調子もよくなり、もちろん48歳にして人生最高威力のサーブをコントロールされた状態で手に入れることに成功したんです。

 

。。。と思ったらそれから2週間で肩の痛みが倍増し、サーブはお蔵入りになりました。一日10本程度までは無理すれば打てますが、それ以上になると翌々日くらいまで痛みを引きずる事に。

こりゃあ手術するしか再建の道がない。。。と背中に汗をかき始めたんですが、良く調べてみると、まあ今すぐは無理。

お金もかかるし、なにしろ半年くらい復帰できない。そうするとその間の収入って。。。ということになって今はだましだまし使っている肩です。

 

何かいい治療方法はないか。。。あれば飛びついちゃうかもしれません。

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:29 | コメントをどうぞ

アンディ・マレー今季限りで引退

Andy Murray announces his retirement

youtubeのトップページを開いたら、こんな文字が目に飛び込んできて、その目玉がとびでました。

マレーは今季限りで引退。可能性としてはこの全豪が出場できる最後の大会になることもあり得るそうです。

会見の会場に上がり、着席しても落ち着かない様子のマレー。しきりに顔を伏せようとしたり、帽子のつばを何度も触ったりして涙をこらえている様子でした。

こらえきれずに席を離れ、バックヤードに一瞬姿を消しますが、ほどなく出てきて

「sorry」と告げた後に、衝撃の発言が。

英語は聞き取れないので何言っているのか理解はできませんでしたが、20か月間もツアーから、テニスの試合から離れて長い間ずっと考えていた、というようなことを言っていたかと思います。

マレーの現在のランキングは230位。予選カットラインぎりぎりのランキングですが、おそらくワイルドカードでの出場でしょう。初戦は22シードに入っているバウティスタ=アグとの対戦になります。(…と思って発表になっているドローを見たら、ワイルドカードではないようです)

数年前には背中のけがで欠場したこともあったと思います。2016年の最終ランキングで一位に躍り出てからほどなく、彼は腰のけががもとでツアーを離れました。

その年の年末に、ニューヨークでエキシビションに出場したマレーは、フェデラーとの試合を観客の前で披露しましたが、かつてのプレーは見る影もないものでした。

昨年末にはツアーに復帰し、初戦を勝って2回戦で負ける、というようなニュースになりそうでならないところを見たりして、頑張っているんだろうけどマレーはもがいているなぁ、と思いながら聞いていました。

昨年の前半、肘のけがから復帰したジョコビッチがそうやって這い上がってきて、終えてみればウインブルドンと全米のダブルクラウンを獲得するカムバックぶり。

マレーにもそのチャンスというか、セカンドサクセスのストーリーが待っているのかと思っていました。

BIG4のなかでは、最も日本に来てくれているのがマレーでした。

有明で見た本物のマレーは、練習コートからカートに乗って戻るところだったりというシーンもありますが、衝撃のダッシュが忘れられません。

相手はカルロビッチ。

サーブ&ボレーを軸に有明の速いコートで、初戦となる二回戦で、カルロビッチからの強烈なアプローチに、バックサイド後方へ猛然と拾いに行き、スライスで返球したと思ったら、カルロビッチのボレーを見ている間にもうセンターに戻っていました。

いつ走っていたのかわからないくらい速い。私の記憶回路の中では、瞬間移動したようにしか感じられないあっという間のダッシュでして、忘れることのできない衝撃のシーンでした。

それまで、生で見たなかで速かったのはフェレールだったかな。。。その対戦相手は錦織圭。錦織も驚くくらい速いですが、同じようなシーンで、打ち方の違いのせいか、打点に入るのにフェレールのほうが1歩余計に使えるような気がしました。

だけどマレーはそういう感じじゃなかった。そんな遠いところまでボール追えるの?っていうくらい有明のセンターコートの端っこまで走る男でした。

もう、あのレベルを取り戻すことができない。。。そういう判断だったのでしょう。

あの涙。本人が一番悔しく、期待していたところが大きかっただろうな、と思わせる映像でした。

 

 

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 12:01 | コメントをどうぞ

あけましておめでとうございます!新年に際し…

あけましておめでとうございます!

今年の目標は、一年で5㎏減量すること。そのほかにもあるかとは思いますが、これは最初に公表しておかないと、逆に増えちゃったりしたらけっこう大変かも、って思うくらいの体重なので。。。

新しい取り組みを始める、、、ようなことも、ありまして…これはまた勉強しなきゃならんことができたのは、結構この年になると嬉しかったりもします。

私はずっと、テニスのコーチとしてなにか発信してテニス愛好家の方たちに役立てるようなことはできないか、ということを仕事の目標にしてきていましたが、イメージが固まっては来るものの、今のところは発信するものなんて、このブログ以外には何もなく、このブログでさえ不定期になっているありさまで、ホント「口先番長」だわ。。。と反省をしております。

 

世の中には、テニスの教え方の上手なコーチもたくさんいるだろうし、有名な選手を育てたり、または発見するのが上手かったりする人とかもいるんだと思います。競争する環境があるほうが選手は育つでしょうし、そうなるとコートやメンバーもどれだけ持っているかが条件になったりするのかも。

私にはコートもないし、競争相手になりうるお互いのつながりも、今のところはスクールのレッスンとプライベートレッスンだけなので、ジュニア選手を育てたり、市民大会に乗り込んでくる有名なクラブのような条件は持ち合わせておりません。

ですが徐々に、お客様って育ってくれる。そういうところに私がまた勉強になったりもします。

そんなこんなで、2018年は私に動くきっかけをいくつも芽生えさせてくれた、忘れがたい年になりました。

個人でコーチ業を売っている、というフリーのテニスコーチなわけで、「永木コーチ」でもいいのでしょうが、これから広く発信するにあたって個人名って弱いなぁと思っていて、「SwingBuilder」という屋号を思いつきました。

まだどこかに登録したとかお店出したとかじゃないので、そう決めた!ってだけなんですが、こういうことをしておいたら自分自身に引っ込みがつかなくなるだろうっていう思いもあります。

4年ぶりにテニスキャンプを開催することができ、そこから仲間が増えて何度かワンデイのイベントをやったり、忘年会で囲んでいただいたりして、今年には団体戦に出ようよ、なんてことにも話が広がってきたりしています。こういうのって、私が何かすることで人が集まるところからなので、経験したことのない喜びです。もっと活発になって、少しでもいいから今までよりもテニスが楽しくて、ポジティブな取り組みをしてくれるようになったら、それってすごいことだな、と思っています。

そこから発展する(はずの)2019年は。。。

もう動画やサイトなどで、ネット上でこのブログのように文字だけでテニスを考えるようなところから、もっとイメージしやすい媒体を使って自分の勉強してきたこと、一般の愛好家とされるプレーヤーの方々がつまづきやすいところや、細かすぎて教本に乗らないようなことまで、そこに気づけば自分なりに見直しができるとか、基礎に戻りながらも自分のリズムでできるとか、自分のフォームながらもリズムが変わるとか?いろいろな要素で応用の利くような情報を発信できるようにしていきたいと思っています。

 

お正月の休みも、ちょいちょいやってみようかなと思うことは勉強したり作業したりしていますが、これが続けるとなるとどうか。日常の時間の使い方の中で、そういった新しいことをどのくらい続けてやっていけるのかどうか。

その辺が昨年得たものを今年どうするか、という自分自身への課題でもあると思います。

積極的に仕事する、からもっと仕事を仕掛けていく、へ。

大丈夫かなー、やる気だけで空回りしないかな~、って心配しながらできることをできるときにやっていきたいと思います!

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 16:11 | コメントをどうぞ

トッププロ

テニスを始めたころに、あこがれていたプレーヤーって、もちろんテレビでみるようなトッププロでした。

高校生の頃は、J・コナーズ選手がものすごい好きで、プレーが熱くて観客を巻き込んで盛り上げてくれるショーマンシップや、あきらめずに走り回りながらしたたかにポイントを奪っていく姿勢などがものすごく好きでした。

レンドルがものすごく強い時期でもありましたし、87年にはビランデルがトリプルクラウンを達成するなど絶好調、という時期も。またさらにグラフのゴールデンスラムも目の当たりにして、群雄割拠の中に、光り輝くベストプレーヤーが存在していました。

 

彼らのプレースタイルは今よりももっと個性が強く出ていて、それがテニスを見る人たちをわくわくさせてくれていたのは言うまでもありません。

 

コナーズが、もう私も社会人になったころだと思いますが、東京に来て親子の一般プレーヤーを相手にゲームする、という番組があったように記憶しています。

その時の、まるでコートを歩きながらでも打ち返しているような、どこへ返してもそこにコナーズがいる、という滑らかな動きにもびっくりしましたが、つねにネットの上15センチくらいをびったり通るその正確なショットには絶句しました。

ラケットのどこをどう振ったら、あんな風に精密にうてるようになるんだろう、って全く想像がつきませんでした。今になったら、そりゃあ数球の間くらいで、そんなに激しく走り回らないでいい状況だったら、そこそこできるかもしれませんが、当時は自分の感覚も、それにラケット自体も自由に動かせるような代物じゃなかったように思います。

 

いまになっては、この人が一番現役から落ちない能力を保っている、と思われるJ・マッケンローは、当時からどうやってそこのボールをあっちに打てるようになるのか?試合を見ていてもたびたび「?」が出てきちゃって想像がつかないプレーをしていたのを覚えています。

テレビ画面だけではどのくらい速くネットに詰めていくのか想像がつかなかったのですが、ほんの2歩くらいで驚くくらい進む。エドバーグとマッケンローの鋭い詰めは、いまだにどうやっても再現できないものだと思います。

グッと詰める足元に、見事に沈んでくる相手のリターン。ひるむどころか躊躇することもなくハーフボレーをスイングするようにしてベースライン際のコーナーにエースを奪うマッケンロー。

解説していた渡辺康二プロも舌を巻いていたように覚えています。

リスキーなショットが、彼にとってはリスクにならない、そんな相手がネットの向こうにいたら、そりゃあ嫌になろうってもんですよね。

現代ではフェデラーが、それをさらにおかしなレベル?にまで引き上げたようなタッチを見せてくれますよね。

あんな強烈なラリーを、ほとんどすべてベースライン上でさばきながら相手をしっかり振り回せるなんて、どんな人間がそれを真似してできるっていうんでしょうか?

ほとんどハーフボレーみたいなタイミングのショットを、きっちりスピンをかけて重たい当たりにしてみたり、ダウンザラインにピッタリのせたりする。

意味が解りません。

 

形としての真似事なら、乱打中に後ろ下がるのがめんどくさくて、はずみっぱなにスイングを合わせることもありますけど、シリアスなゲーム中に、そのタッチを使うことはあってもコーナーへ、ましてストレート方向へなんて私は打たないと思います。

 

そういうのを見ると、プロとして勝負するってこういうプレッシャー(自分がミスをして失点するかも)のなかで、いかに危ない橋をきっちりわたり切るか、みたいなことをやっているんでしょうね。

基本、テニスの試合って相手に自分のショットを打たせて、またそれを打ち返す、ということを勝負していると思いますが、プロの勝負って、「いざ勝負!」っていうときには絶対に触らせない!くらいのボールを平気でたたきこんできますし、またナダルみたいなやつがそれをがっちり返してきたりする。

大会に出て強さを誇れるようなプレーヤーって、例えば市民大会や県大会のレベルでもやはりいると思いますし、そういうのを楽しんでいるのかな、と思いますが、プロってやっぱり精度とか見ている側のスリリングさ、って全然違う。

 

有明でマレーの試合を始めてみた時は、瞬間移動したのか?っていうくらいその展開からその動きかい!みたいなのを見ましたし、世界のトップってやっぱりどっか人間じゃないんでしょうね。

 

まあ200キロのサーブって、実際にコートに立ったら私には見えない速さでしたから、アレを返せるっていうだけでもすごいことなんだなと思います。

 

最近ではプロの試合でも、展開の内容とか、プレーヤーが持っている戦略のことを考えたりだとかしながら見る楽しみが増えてきている私ですが、プロの試合ってやっぱり見ているだけでワクワクする。

スーパーショットにはやはり目を奪われるし、それをどうやってやってんのか、なんて自分の身体じゃないところに想像を置くのも面白いですよね!

 

カテゴリー: プロ選手オタク, 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 11:09 | コメントをどうぞ

さらにCX200チューニング顛末記

今月になって私の「相棒」となったDUNLOP CX200。素性はもともといい子ですが、2本そろえたりとか、細部にこだわった究極につかいやすいラケットにする目的もあってチューニングを施します。

一本目と、その1週間半後に届いた二本目。

一本目は、6日目にだいたいベストのセッティングが出た感じでした。

手のひらの中に重さがあって、ヘッドまでの長さがスムースにパワーを伝えてスイングが走って行くような感じになるところをつくりたい、という感じでイメージします。

たとえばトップ寄りにバランスがあり過ぎると、ヘッドだけ走っていっちゃって押さえが利かないとか、グリップ側に寄り過ぎるとフェースがどこを通っているのかわからなくなって真ん中にボールを当てにくいとか、そんな感じがちょっとでもあると「やりなおし」になります。

レッドテープをどこに入れるのか、という作業が主になるわけなので、貼ってはがして・・・を繰り返していくうちに納得のいくところがわかるようになる、みたいな感じです。

手で持った感じのスイングバランスの見方というか、目標を立てるイメージですが、今そのラケットのどこにアクセントのあるバランスをしているのか、という事がまずわかるように素の状態で軽くスイングしてみます。

イメージの話なのでラケットから離れますが、例えば一升瓶の中に水とか砂とかが「ある量で」入っているとします。

ビンが真っ黒で中身が見えないとしても、もって振ってみればなんとなくどの辺まで内容物があるのか、わかる感じがすると思います。

例えばそれが、中身が層になっていて、発泡スチロール・石、おがくず、砂という順番で入っていたとしたら、軽いところと重いところが振った感じで何となく何がどの辺にどのくらい、というのがわかる気がする、というようなものが、ラケットの中で感じられるかどうか、という事をみます。

 

一本目の個体は、グリップをレザーにして、エンドを高くするために幅を狭く切ったオーバーグリップを巻きつけた分だけ、元の状態よりもグリップ寄りに荷重が寄ります。

それだけでよくなっちゃうことも、一度試打して惚れたラケットならよくあるんですが、この子はどうも、スロートのあたりが軽くて、何となく振ったスイングにすこしだけヘッドが遅れるような感覚がありました。

そこでスロートにレッドテープで荷重。約2g?かもう少しくらい。

ヘッド部分にはもともとアクセントがあった・・・バンパーガードの重さがわかる程度・・・ので、ヘッドの重さに手首をしならせて遅れてこないくらいのイメージになったところで取りあえずのOKを出しました。

ストリングはG tour Ⅲ。42ポンドでした。以前のCX2.0にくらべてフェースセンターのパターンがやや密になっているせいか?回転がかかるところがトップ寄りになっているのと、真ん中だとややフラット気味に抜けていく感じがあります。このテンションは私にしては少しゆるめな感じで張り上げたのですが、もう3ポンドくらい硬くても良かったのかも?それは次回に試してみます。

カテゴリー: グッズオタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:05 | コメントをどうぞ

CX200 チューニング顛末記

もともとの素性のいい(私と相性のいい)ラケットと出会えたとしても、一本だけにならないように、チューニングを施します。

ひとつのよい個体を自分で納得のいく方法で仕上げておくと、どこをどういじれば自分の好みのラケットとして振り切れるようになるか、あるていど把握できるようになりますから、もう一本を手に入れた時にもカップリングをするときに目標点を定めて作ることができます。

そんなわけで、約2週間経って私のCX200 も2本目を手に入れることができました。お小遣い制なのでなかなか2本も新しいラケットをそろえるお金が…(笑)

商売道具なんですから、やっぱり1本てわけにもいかないですもんねー

さて最初の一本目になったCX200は、ややトップバランス?なのかも、という一応の自分の印象をアタマに入れて、グリップをレザーに変えて、これで約7gほど、元のシンセティックグリップよりもグリップ側の荷重が増えたことになります。

後でわかることなんですが、このレザーってのが厚みとか重さとか、けっこう商品によって違う。そういう知識は持っていましたが、どの銘柄がどんな感じ、とかそんなにわからないんです。昔はfairwayのレザーグリップこそ最高!とそこにこだわっていた時期もありますが、こないだ見たら4000円オーバー!いや無理無理!そんなの買えないって。。。

最近は、データを取らずに手で計ってもいけるくらいにセンサーが(自分の手のセンサー)仕事を覚えちゃった感があり、全体の重量が5gくらい違っていても、振った感じで「よし、同じ!」ってわかるとスイングウェイトがドンピシャか1くらいしか変わらないことが多いんです。私の場合、304~306kg/mという表示が出るくらいがいつも使えると感じる数値。今回は測定していません。

 

 

以前よりも私の好みは、若干トップのほうに重みを感じていたほうが良い傾向になるようになってきました。トップスピンを扱えるようになればなるほど、そういった傾向に好みが偏ってくるようになりました。

こだわりは、野球のバットのようにひゅっときれいにヘッドが回ることです。そのためにグリップエンドはかなり高くしてあって、手の中でうまくヘッドが回っていくのを感じることと、それが手のひらにきちんと密着した状態で芯をとらえれるようになることがラケットを自分のものにしていく過程で目指していることです。

 

一本目のほうは、昨日今日になってやっとセッティングに自信を持てるように仕上がってきました。ストロークの振りぬきやすさと、ボレーのようなショートスイングのときの安定感のでるところ、という求め方をすると、私の場合には本当に1ミリくらいの調整でバシッと決まったり外れたりします。

すごい右手がワガママになってるなぁと思います。

まえのCX2.0はその狭い許容範囲の中に3本のラケットを作ることができたので、かなり良かったわけですが、強いボールに対してボレーをするときに手のひらが、というか手のひらの中の骨が痛い。これはフレームを硬く感じているせい?か、衝撃を受け止めていい感じのボレーを打っていても手の骨が痛い。

CX200はそれが不思議と痛くない。これはフレームの素材感に感じますが、それもあるかも、とプラスして若干変更のあったストリングパターンのおかげのような気もします。

スロートの根本あたり(グリップ側)に3g程度の重りと、フェースに非対称になる感じですが1gずつフェースの位置や動きが分かるようにレッドテープを貼っています。

 

2本目のほうが、フレームそのものが重くて、ヘッドが重いのかもしれません。計測も比較もしていないでいきなりナチュラルとポリのハイブリッドでストリンギングをしてしまったために、ガットが重たいのかフレームのバランスがすごくずれているのかがわかりません。

 

元グリップをレザーに変えたのも、一本目はショップのオリジナルのノーブランド品で、何代か使いまわしているものを再利用したのに対して、2本目は「Gamma」のレザーを買って巻いたので、どこの個体差が出ているのかつかめないまま仕上がってしまいました。

おかげで前回のこのブログで書いたように重さだけで計ると9gも違う。

振った感じはそんなに変わらないように作ったとしても、この差はさすがにラケットの長さを考えると明確にわかってしまう。

なかに重りも少し入れているので、それらを外しつつ、ゆうべもう一度両者を使い比べながら調整しました。

重りを外したりしましたが、それでもガットの重さと、Gammaグリップがたぶん一本目のレザーよりも重たいのとの差があって、両者の打った時の感触は明確に違います。

 

時間が無くなっちゃったので、続きはまた帰ってきてから。

カテゴリー: グッズオタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:49 | コメントをどうぞ

Dunlop CX200にラケットチェンジ

11月のことでした。

某所でレッスンのために訪れたコートで、友人が手にしていたのは、発売前の「Dunlop CX200」。私が使っていた、「Srixon revo CX2.0」からの後継機種。

ニュースになっていたのは知っていましたが、私の2.0はチューニングもうまくいき、カップリングされた3本のラケットはどれもセッティングを変えており、使い分け方もわかってきていた、お気に入りのラケットでした。どれを持っても同じように使えて、ストリングスやテンションを変えてあるので、とても良い環境でテニスできていたと思っていました。

 

「永木コーチ、貸してあげましょうか?10分くらいならいいですよ」という声がその時にかからなかったら、そんな決断をしていなかったでしょう。

12月7日、発売日とともに私の手元にCX200が。そして昨日、2本目が届きました。

相当、気に入っています。

2.0の操作性に、フレームフレックスがすこし柔らかくなったせいか?素材の良さを感じさせるしっとりした打球感。それでいて兌換の重さをしっかりと伝えてくれる適度な薄さとしなり。

そしてストリングパターンの小変更もあったらしいのですが、おなじ16×19ながら、センター付近がやや密で、しなり方の変わったのに合わせて?球離れがすこし早くなっている感じがします。グッととらえつつスパーンとはじき出すような、気持ちのいい射出感。それが手に残った感触がだるくなくて最適に感じます。

試打したほんの数球目から、私の右手がヨロコビにわなわなと震えていました。

そんなラケットとの出会いって、たぶん20年ぶりくらい。

かつてそんな体験をさせてくれた名機とは、

Wilson Pro Staff 7.1

という、シュテフィ・グラフが使っていた黒いウイルソン。日本で未発売だと聞いて、ミーハー精神で打たせてもらったら一発で感動してしまってすぐに買ってしまったラケットでした。

ついこないだまで家にあったのに、オタク会議以来どっかにいっちゃいましたね。。。どこいったんだろ。

2.0に比べて、いまのところは一週間とちょっとですが、スピンが思ったようにしかかからない。思っていなくても自然に収まってくれた2.0の感触には、もうちょっとで到達します。

2本目にはナチュラルとポリのハイブリッドにして、すこし冬場のボールにも対応できるようにタッチを変えてみようと思って、持ち帰ってすぐに家で張り上げました。まだ打っていないんですが、テンションも1本目のセッティングよりかは上げてあって、むしろこれでいいだろうと思って張ったんですがどうでしょうか。

 

ちなみに1本目は G tour Ⅲを42ポンド。硬く張ると固く感じそうなイメージがあったので、ちょっと逃げたつもりでのセッティングですが、まあ初めて使うので、もうちょっと様子を見てからまた考えて張り替えます。

ポリは自宅に在庫もあるので、まだ何とかなりますが、2本目につかったハイブリッドはそこそこ高価なもので、もし気に入っちゃったとしてもその通り使い続けるわけにもいかない懐事情が。。。

気に入っちゃったらそれはそれでボールの入ってくる感触とか糸が動く感触とかが伝わってきたようにイメージしながらどうやって在庫でコントロールするかがオタクの腕の見せ所。

 

 

 

さいごに「コレやっちまったなぁ・・・」とおもっていることも。

2本目でストリングスの種類も太さも変えてしまったので、バランスの調整がうまくいっていません。

重量を計ったら、一本目は328g、二本目は337g。。。ナチュラルが重たいことは想定済みでしたが、5g程度の差で収まると思っていました。

 

おそらく、リプレイスメントグリップを巻き替えたところで、使っているレザーの銘柄を合わせなかったことも原因だと思います。

フレームの個体差もやっぱりあると思いますが、重量をそろえるよりも使用感をそろえることにこだわりたいですが、9gはでかい。

どっちがどっちだか、持ってもわからないくらいにしたいんです。

ま、こういう期間も楽しくて仕方ないんですけどね!もう元のラケットに戻れなくなっちゃったし!

カテゴリー: グッズオタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 08:59 | コメントをどうぞ

トップスピンもスライスも

テニスを教えるのは、けっこうむつかしいなとずっと感じながらやってきていまして、それが私がまじめに勉強を続けているたぶん最大の理由かと思います。

 

トップスピンを打てるようになりたい人もいるし、スライスを打てるようになりたい人もいます。ラケットをぎゅっと固定して後ろから前に振るだけのフラットでずっとテニスしている人も見かけますし、バックハンドはヘッドを下げて力を抜いて当てるだけをするとスライスと同じ回転でボールが飛んでいくので、それをスライスだと思っている人もいると思います。

 

トップスピンは、弾道の高さや、狙った深さに対してイメージを持ちやすく、ネットを越えてコートに落とすという、テニスをする人がコントロールの仕方を覚えていくにはすごく便利な安全球です。

試合に出ていくようになれば、かなり強く打ってもコートにボールを収めることができるショットが欲しくなります。それはトップスピンがあるほうが、武器を備えたような感じがするはず。

若いころはスライスしか打っていなかった私が言うんですから、そりゃあ欲しい人にはめちゃめちゃほしい技術じゃないかと思います。

 

スライスは、トップスピンのスイング軌道に合わないようなバウンドのボールが来たときに、相手のコートに甘くならないように返せる、便利なショットです。

深いバウンドに、タイミングの速い打点が来そうなとき、後ろへ下がって打点の位置を合わせられればいいですが、そういう時間をもらえていないようなときにサッと面を合わせて浮かさないように低く深く返すこともできるのがスライス。

 

または、バウンドの位置が遠くてかなり落ちてきていて、前の打点になるときにもトップスピンでは強く当てることも深く返すこともできないようなときにスライスは低めにゆっくりとか返すことができます。

ロビングやドロップショットもスライスをもとにする方が覚えやすいし、ボレーのタッチにも役立ちます。また、この感覚がしっかりある人ってサーブが上手な傾向が強いものです。

 

打点に幅や奥行きを持たせてくれる、ということがどれほど自分のテニスの対応幅になるか、わからない人にはわからないままだと思います。

 

トップスピンやスライスを教える側のコーチも、その効能や助けになるシーンでこうやって打てば、ということを含めてそのシーンの練習をすることで、応用の利くようにもなると思います。

 

手投げの球出しや、そこに止まってスイングの練習だけをすることが、頭を混乱させて技術を身に着けにくくすることもあると思います。もちろんゆっくり理解しながら覚えたい、ということもあると思いますが、実際に使うスピードでラケットを動かしてみることが、いちばん実践的ですぐに使えるイメージを持たせやすくなると思います。

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 11:01 | コメントをどうぞ