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全仏オープン女子シングルスを制したのは、ノーシードから勝ち上がったバーボラ・クレイチコバ、25歳。
彼女がシングルスで初めてグランドスラムの本戦へ出場したのが2018年の全仏オープンで、当時世界ランク235位ながら予選を勝ち上がっての本戦入り。
その時は初戦敗退だったけどその後は去年の全豪オープンも予選からの本戦入り。9月へスケジュールを移して開催された昨年の全仏オープンには世界ランク114位で臨み4回戦進出。その結果で大会後のランキングで初めてトップ100入りを果たしたの。
そんな彼女が、グランドスラム出場5大会目での優勝を飾り、世界ランクも15位へと浮上するなど、この1年間は目覚ましい成長ぶりを発揮したことになるわね。
ダブルスでは既に2018年に世界1位を記録していたクレイチコバは、今回の活躍でプロになった直後からコーチしてくれたことで話題になっている元ウィンブルドン覇者の故ヤナ・ノボトナさんとの師弟関係が有名になっているわ。
「ジュニアを終えた18歳の時、何をして良いのやら分からなかった。両親と彼女の家へ行った。彼女はいつも優しかった。特別な関係を持っていた。」
「彼女が病だと知り、それがあまり良くないものであると知った。彼女は本当にたくさんのことを教えてくれたから、彼女が人生を終える時には、自分は彼女のそばにいなければと感じていた。彼女を本当にサポートしなければと。」
「状況に上手く対処できず、両親からは彼女のところへは行くなと言われた。それでも自分は行かなければ、そして彼女をサポートしなければと感じていた。」
そんな良好な師弟関係を築いていたノボトナさんは、2017年に49歳の若さでガンのために永眠されました。
その翌年にクレイチコバはダブルスでグランドスラム2大会で優勝し、世界一になるなど大活躍。そしてこの1年間はシングルスでもダブルスに負けないくらいの活躍を見せているわ。
「ヤナとは彼女が亡くなる前まで多くの時間を共に過ごした。彼女が自分に最後に言った言葉は、テニスを楽しんで、頑張ってグランドスラムで優勝して、だった。」
「彼女と出会えるチャンスがあったことは、驚きだった。彼女は本当に刺激的で影響力のある人。彼女を恋しく思うし、彼女が喜んでくれていることを願っている。」
と語るクレイチコバは、カテリーナ・シニアコバとのペアで女子ダブルスも優勝。今年の全豪オープンのミックスダブルスでも優勝しているから、1つのシーズンでグランドスラムの3つのカテゴリー全てで優勝した選手になり、これは1987年のマルチナ・ナブラチロワさん以来の快挙。
そして全仏オープンでシングルスとダブルスを制したのは、2000年のメアリー・ピアスさん以来のこと。
クレイチコバとシニアコバは、2013年の全仏オープン・ジュニアでダブルスを制していて、その5年後に女子ダブルスでチャンピオンになり、今年はそれに次ぐ優勝。
そして、シングルスの決勝戦で敗退したのは、29歳のアナスタシア・パブリュチェンコバで、6月11日のブログにも書いたけど、ジュニア時代から期待されつつも、グランドスラムの決勝戦の舞台に立つまでは、こんなに時間を要してしまったのよね。
「負けるのはいつも悲しいもの。でも、そんな時に友達を見ると、人生にはこのトロフィーよりも時にはかなり大切なものがあるものだと思う。愛されていると感じる。」
と、パブリュチェンコバは複雑な思いを語ってました。
特に今の女子ツアーは、誰が優勝してもおかしくないし、いつ誰がブレークするのか予測するのは難しいわね。
クレイチコバ、そしてパブリュチェンコバの今後の活躍にも期待しましょう。