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ポリワイヤープラス

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トアルソンが提唱する、厳選された9種のストリングを紹介する神糸ナインがひとつは勝機の糸、ポリワイヤープラス。

2021年期待の最新作であるこれを打ってきました。

トアルソンのサイトでの紹介文はこちら

神糸ナインの中でも最後に発表されたこのストリングは1月1日の0時に情報解禁、トアルソンとしても相当力を入れている様子のストリング。

勝機の糸と名付けられたこのストリングはどんなガットかと聞かれると、まずはスピン性とコントロール性のあるポリだそうで。

そしてポリのジャンルながらも材質はポリに弾性体エラストマーを配合したE-プラスチック。

ポリだけどポリじゃない、硬くない、暴れないのがポリワイヤープラス。

まったく新しいポリエステル、のような雰囲気、実は異質な素材でのストリング造りはある意味トアルソンの十八番のようで。

E-プラスチック、そしてポリじゃないポリと聞くと思い浮かぶのがサイバーブレードツアー・サーマックス。

 

 

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サーモプラスチックとエンジニアリングプラスチックのブレンドで作られたハードヒッター向けのストリング。

サーマックスは2000年代のガット、この頃はポリが広まり出した頃なのかな?

バボラで言えばプロハリケーンツアー、シグナムプロで言えばポリプラズマが主流?

ヨネックスはポリをはたして出していたかどうか?

そんな時代から非ポリ素材のポリ系を出し、ガウディオやコリアといった世界ランカーが契約して使用して。

一般ユーザーでもサーマックスが良かったという声は今でも聞こえてくる。

根強い人気のポリですが、僕は世代ではないのであまりちゃんもした評価はできないかもなので打ち比べはしません(笑)

昔ちょっと使ってみましたが僕には合いませんでした・・・。

でも飛ばない割にはハードさを感じない不思議なシャープな打球感。

(シャープだったのは1.23mmだったからかな?)

2000年代なんていかにもポリ=ハードなイメージだったと思いますが、そんな中でこのフィーリングは頭一つ飛び抜けていたんじゃないかと思います。

さて、エンジニアリングプラスチックとE-プラスチック、非ポリ素材となるともしかしてサーマックスとポリワイヤープラスは似たストリングなのではないか!?

でもEプラスチックは弾性体エラストマーを配合してるのに対し、エンジニアリングプラスチックはそうでもない?

自分の情報網では詳しい事は分からないですが、どうだろ、サーマックスってそんな弾性的なフィーリングじゃあなかったような。

じゃあEの部分の名前が似てるだけで別タイプなのかな?

 

 

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で、2本を見比べてたらめっちゃ似てた(笑)

グレーとか黄色とか白以外にも、サーマックスにこんな色もあったので比べてみたらコレでした。

てな訳で透明なガットは珍しいと言われたりしていますが、珍しいというか、むしろ昔からある古株みたいな立ち位置、悪く言うと過去のガットだなと思います。

 

 

 

 

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サーマックス以外にもトアルソンだとレンコンもベースが透明で、色のついた弾性エラストマーが中に入ってるんですよ。

ジョーカーコアもそんな感じでしたし、今ではその2つは廃盤ですが、トアルソンとしては透明ポリは得意分野なのかも。

そして他メーカーで透明ポリで有名なのと言ったらキルシュバウムのスーパースマッシュ。

ゴーセンには国内販売してないけどポリロン。

バボラは昔ナダルが張っていたデュララストが黄色のクリアカラー。

なんだ、昔から透明ポリ沢山あるじゃん・・・とも言えるし、昔のポリだったからこそ今では既に廃れた古いタイプか。

これらのポリはみんな廃盤。

ポリロンとかデュララストとか、これらの透明ポリって結構硬くて、金額が安いってジャンルで、使用選手も有名どころはあまり聞きませんし、どんどん新しいポリも増えていったので現行商品から外されるのもまあ致し方なしだったのかなと。

でも スーパースマッシュは95年生まれながら反発力凄いって評判だったしキルシュバウムの顔的な存在でしたが、それでも今は廃盤・・・

現行で透明系ポリって・・・ポリファイバーのパンテーラ?

あとスノワートのサニーコアとか・・・あれは外周ナイロンか?

透明ポリは古くからのポリではありますが今では数も少なく使用選手も少ないタイプ。

だからこそ、その透明ポリを現行品として出せるトアルソンがどんなのを造るのか気になるところ。

 

 

 

 

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という事でストリンギング。

パッケージを開けた時のバラけ方が凄いってのも特長の一つだそうですが、確かに活きの良さを感じる。

でも張り易いかどうかと言われると・・・僕的には、うーん、あんま深く考えずに張ってるせいか普通ですかね・・・(ぇ

ただ感じるのは、見れば見るほど透明なガットで、そんで手触りはやはり見た目通りの硬めで、ますますスーパースマッシュとかポリロンを思わせる。

透明なポリって大体硬い打球感なのばっかだけど、ポリワイヤープラスは柔らかいとの前評判。

本当かなぁと不安になってくる。

 

 

 

 

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で、今日打ってきました。

手でガットを叩くとバインバインと跳ねっ返りを感じ、これは飛ぶんだろうなと最初は思ったのですが。

ストロークをいざ打つと、打った時の感覚は結構飛ぶなって感じだったんですよ。

でもボールが相手のコートにいくと失速して、コート内に落ちる。

打球時の飛び出しの感覚に対して実際はそれほど飛んでいかない?

ガットの形状は丸いんですが余程スピンがかかってるんだなぁと。

スピン量があるおかげか滞空時間が長く感じ、コートにも収まるのでスピン、スライス、色んなショットを色んな方へ打ち易く感じる。

その一方で、飛ぶと思いきやあんまり飛ばず、ふんわりと失速するのでボールのスピードは出し難い。

丸い形状ながらスピンがよくかかる、トアルソンはそういうポリが多い。

プロフォーカスやレイザーも飛んで落ちるポリエステルと銘打っていて、スピンがよくかかるタイプでした。

特にプロフォーカスはコントロール重視のポリで一見ポリワイヤープラスとポジションか被ってるように思えますが、プロフォーカスはボールに伸びがあり、吸い込まれるようにコートに収まる。

失速気味にコートに落ちるポリワイヤープラスは攻撃力の面で劣るようですが、スピン量が多い分、より多彩な球種や軌道が活きる。

 

コントロール面の特徴として挙げられる、硬くない、暴れないという点もポリワイヤープラスはスグレモノに感じます。

手触りでは硬い感触を思わせましたが、打ってみると硬さによる弾きこそありますが、硬さ、振動の負担はそこまでは感じない。

撓みはそこまで大きくは感じませんでしたが、しっかり当たる感覚が手に伝わってからバインとガットがボールを跳ね返す。

跳ね返す感覚と一緒に硬質なポリらしい弾きの感覚もある。

硬さによる嫌らしいダメージの少なさは、それこそサーマックスを彷彿させる。

でもナイロン程ではないかなぁ、やっぱポリはポリ。

それに、そこまでボールが飛ばないので、飛ばそうと段々と強く打っていったら面倒臭く感じるかも。

 

そしてインパクト時、これが暴れず安定しているのか、打球の飛び出し方は真っ直ぐ。

上方向にボールをふっ飛ばすとそのまま飛んでいくので一瞬不安になりますが、ちゃんとスピンかけてれば失速して落ちてくれるので、ループボールを打ちやすい。

ただ、低めのボールを持ち上げようとすると、しっかり打たないとボールがネット直撃。

真っ直ぐ飛ぶ上にスピンがかかりやすいので余計に持ち上げ難い。

ガットの表面が硬質な事から、インパクト時にガットが暴れ難いのかも。

それでもガットのウリとしては撓み量があり、スピンもかかるという事になっていますが、、、

スナップバックとしての動きもちゃんと働いていると思います。

 

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そして、ガットの表面はとても硬いように思えるのですが、耐久性が低めとの感想が割と見られます。

それでやはり、滅多にガットを切らない自分でも1時間程でノッチができていました。

ガット同士が硬過ぎて、それな仇となってすぐ削れてしまったか。

そしてこういう透明系のポリの宿命か、ガットがズレたままになり、手でズラそうとするとギシギシと音が鳴る。
(写真では横糸をノッチが見えるようにズラしてますが、縦糸は打ってそのままの状態)

この点はまるで古い世代のポリ達と一緒。

スピンを重視する方は滑りを良くするメンテナンスが欠かせないと思います。

打ってまだ一回目ですが、最初はスナップバック良いと思いましたが、こんなにガットがズレてるとこれからどうなっていくか・・・

 

 

ボールをガットに引っ掛け打つと撓みによる飛ばしを感じられますが、強打するとどうしても途中の失速感が気になり、攻撃的なプレーを好む人やガットにパワーを求める人はイマイチかもしれません。

ですが、ふんわりと滞空時間の長いスピンやスライスが打て、かつコントロール性も良好なので、色んなショットを楽しめるポリだと思います。

このガットはブレークバックのキャラとコラボしていて、そのキャラ、大城零はシコラーで、(主役なのに・・・)
淡々とボールを繋ぎまくって小学生の頃に全国制覇を果たしたテニスマシーン。

そんな超シコラーな大城零とコントロール重視のポリワイヤープラスの相性はまさにバッチシ。

しかしポリワイヤープラスのスピン性能を思うと、機械の如く繋ぐシコラーもそうですが、スピンとスライスで相手を翻弄するタイプのシコラーが使うのもなおさら面白いと思います。

なんだったら、どうせ強打してもコートに収まっていくならハードヒットで打ちシコリする人も遠慮なくボールをシバき倒せるかも。

色んなタイプのシコラーにおすすめだなと思いますが、まあコントロール性能高いので、攻めるタイプの人もエースが狙いやすくなるのではと思います。

 

似ていると思うガットはHDアスタポリ、硬質な弾く打球感が似ている。

が、硬質と言ってもポリワイヤープラスは高弾性エラストマー、アスタポリは異弾性複合コアによって負担の少ないフィーリングを実現している。

スピード感やキレはアスタポリが勝る他、トアルソンでの反発性能の評価ではポリワイヤープラスが3.5、アスタポリが4.5らしいです。

難しいところですが、弾力ではポリワイヤープラスだと思いますが、スピンで失速する分、飛ぶのはアスタポリ?

でもアスタポリもそこまで飛ばしやすい方ではないと思う。

トアルソンのteraさん曰く、ポリワイヤープラスに近いのは高弾性エラストマーを使っていたレンコンの方じゃないかとのこと。

 

性能的にはプロフォーカスとコントロール重視のポリとしてキャラ被りですが、プロフォーカスはシャープに喰い付き、ポリワイヤープラスは硬いガット達で捉え、弾く打球感。

伸びのあるショットはプロフォーカス、緩急のショットはポリワイヤープラス。

 

他メーカーだとやっぱり透明系のポリが感覚が似ている。

でもポリロンなんかと比べると余裕で飛び、打球感にハードさは無く、断然ポリワイヤープラスは使い易い。

ただ拘って作ってる分どうしてもコストでは勝てない(笑)

そして使い易いと言いつつもポリワイヤープラスの滞空時間が長い失速するショットは独特で、他のポリと比べると癖が強い球質に感じます。

色んなショットを色んなコースに打ち分け易く、ボールを打つのが楽しいのは良いんですねどね。

 

柔らかさで言うとこれより柔らかいポリはごまんとあると思います。

少なくとも表面が硬いのは透明なポリ特有のもの?

それでもただのポリではなく弾性体エラストマーを配合しているのでダメージが大きい、敷居が高いポリではないはずです。

でも飛びがそこまでなので、できればパワーのあるラケットに張りたいところ。

ナイロンと同じ感覚とはいきませんが、柔らかいナイロンとは一線を画した打球時の安定感、ボールコントロール、そしてスピン性能を堪能できるでしょう。

もちろんポリの中でも、これらの性能は際立つレベルだと言えます。

 

カテゴリー: Toalson, ストリング | 投稿者クレー 20:10 | 8,931件のコメント

ムゲンリミテッドその2

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今日は縦にデビルスピン1.25mm 横にムゲンリミテッド1.25mm。

フェデ張りパターンだとムゲンの弾力が強過ぎてヤバかったので、そして個人的な印象では縦ポリのハイブリッドの方が毎回良い結果なので・・・

でも今回はちょっと期待外れ?ムゲンリミテッドの弾力がデビルスピンの硬さに抑えられ過ぎていて強烈なボールは中々出ず、やや失速気味に。

そういや1.30mmだと暴発するかなと思って1.25mmを買ったんだったな・・・細さによる喰い付き過ぎもパワーロスの原因か。

じゃあ1.30mmも買うかな!そして前のライブワイヤーXPみたいに制御しきれずふっ飛ばしテニスの繰り返し・・・

と言いつつもサーブではパワーを出せて助けられたので、これはこれで良いのかも?

期待外れというのもちょっと程度なので、思った程飛ばないって感じで良く言えば大して違和感は無く使える。

しっかり当てて打てば当然伸びる。

ボムッとした打球感はそこらのマルチみたいに柔らか過ぎないので、ナチュラルと併用でもいいかな~的な。

あとガット同士の滑りもとりあえず現在1日目は悪くなってない。

デビルスピンで削れているような痕跡はまだ出来ていない。

なんでしょこれ、滑り易かったり思ったより耐久性あったり(マルチだから2、3日目で流石に削れるか)、ムゲンリミテッドって特殊なコーティングなんですかね?

カテゴリー: Toalson, ストリング | 投稿者クレー 20:41 | 1,563件のコメント

ムゲンリミテッド

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大晦日ですね~でも季節感とか関係なしに更新しますよ~っと。

だってあんま外出るの危なさそうだしね~年末は引き篭もりまくってる私ですよっと。

てかどういう事やねん感染者数・・・止まる気配ないじゃん・・・

今年の打ち納めは縦がトアルソンのムゲンリミテッド1.25mm、横にプロフォーカス1.25mmのハイブリッドで43ポンド。

前に一度使った時に好印象だったから試しておきたかった。

で、やはり凄いんですねこのガット。

ポリウレタン使用のマルチって殆どが表面にベタつきあるのばっかじゃないですか。

そのベタつきがあるからストリングの動きがギシギシ言うし、特にナチュラルの代品だ~とか言ってフェデ張りさせると全然駄目だったり。

でもムゲンリミテッドは余裕で滑ってくれるし、高反発過ぎてぶっちゃけナチュラルより軽くスピンかかってくれる感じ。

他にハイブリで組ませてナチュラル以上のパワーだろって思うマルチはNTXパワーぐらいかな。

でもこの二つのマルチは確かにハイパワーだけど、コシのあるマイルド感とコントロール性の部分ではナチュラルには及ばないと思っている。

ナチュラル超えを目指してるマルチって割と聞くけど、ナチュラルがナチュラルたる所以はただパワーが凄いだけじゃなくて打球感やコントロール性、それらがハイバランスで揃っているから。

ナチュラルより飛ぶマルチ、ナチュラルより柔らかいマルチは存在するけど、でもそれ以外の殆どの部分でマルチは負けている。

で、ムゲンリミテッドの高反発性はいいな~まるで魔球みたいだって思うのですが、不安な点がありまして、ちょっとボールの飛び出しが早過ぎてコントロール性がイマイチだなというのが初日の感想。

ナチュラルだったらもう少し球持ちがあるのですが。

これはムゲンの構造が中に2本の太い芯糸がある=モノフィラメントに近い構造だから、弾きが早いのかな、なんて思う。

何と言うかスナップバックの動きもちょいと早過ぎる。

これだけの高反発、そして表面の抵抗の少なさだと横糸に入れた時も相当頼りになりそうだけども。

ホールド感で言えばライブワイヤーの方が良さそう。

前回張った時はデビルスピンと組ませたせいですぐに削れて動きが悪くなったけど。

今回もデビルスピンと組ませようかな~って思ったけど、マルチが耐久性あかんって事を最近まで忘れていたので大人しくプロフォーカスで・・・

 

この組み合わせ、スピン性能はめっちゃ良いんですけど、その弾きの早さが一日じゃ慣れなくてコントロール性に不安が残る。

なんか昔からフェデラー張りは得意じゃないんですよね、下から上で当てないとスナップバックが機能せず、縦横が不協和音になるような嫌な打球感・・・

結局いつものデビルスピン×ポリジナモスに落ち着きそうですが、もうちょっとだけこの組み合わせは試してみようと思っている。

でも今まで厚ラケにハイブリッドって組み合わせ全然やらなかったからなー、全然試さなかったんだけど、オーバーパワー過ぎるのか、ポリポリだけで満足なのか

もうほぼポリポリで自分の中では決まってるかもしれない・・・

カテゴリー: Toalson, ストリング | 投稿者クレー 22:37 | 8,547件のコメント

ライブワイヤー

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もう年の瀬じゃないですか・・・って事で買ったきりで全然使ってなかったガットを使いますよっと。

縦にデビルスピン1.25mm、そして横には神糸ナインがひとつ、躍動の糸ことライブワイヤー1.25mm。

通ぶっておいてトアルソンの名ストリングなのにまだ使った事なかったのかよ。

耐久性を持たせたXPは昔1.30mmでやはり横糸に使ったんだけど、その時はボールが飛び過ぎて自滅。

扱いとしては耐久性はXP、反発力は無印のライブワイヤーって事で、XPであれだけ飛ぶなら無印はどうなるんだよ!?と。

そんな心配があったから1.25mm、ホールド感の方を強くさせれば暴発は減るかなと思って。

一般的には細い方が反発力は出るんですけど、ハイブリッドでは高反発のマルチは太い方がボヨンと飛んでく気がするな。

なんというか、細いと縦のポリに抑え付けられて飛ばし切れないのかな。

 

 

 

 

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で、まあ、今年最後になると思われるテニスで使ってきましたが。

予想通り喰い付きの方が勝るのか、恐れた程の飛びでは無く。

でもデビルスピンが食い込んで早速ノッチが出来て、となると打球時にデビルスピンがライブワイヤーのノッチに囚われてスピン性がイマイチ・・・

表面的にはよくあるポリウレタン系のマルチみたいに表面がベタついてるって訳ではないんですけど、食い込みがちょっとキツい。

デビルスピンと組ませたらそりゃそうなるか。

これがナチュラルだと削れるのがもうちょい遅くてスナップバックが長持ちする印象なんですが。

・・・じゃあ1.25mm選ぶなって話だ(笑)

流石に耐久性は分が悪い。

まあXPはピークファイバーって硬い素材を巻き付けて耐久性上げてるから、その差が出るのはしょうがない。

でもその差の通りライブワイヤーはマイルド。

マルチとナチュラルと比べてよく感じるのがマルチがシャープ過ぎるって感覚なのですが、ライブワイヤーではそこまでそれは感じなかった。

1.25mmでここまでマイルドなら、同じ1.30mmでXPと比較しても確実にマイルドな差が出ることでしょう。

あと、一番のウリのボールの飛びは・・・やはり真っ直ぐ飛んでオーバーを何発か出しちゃった(笑)

ある程度は縦糸で抑えられたりしていましたが、真芯で捉えるとライブワイヤー本来の姿か、ボールの伸びが出る。

ただ、デビルスピンの尖った部分に邪魔されなければもっと凄いかも。

爆発的な飛びを邪魔する目的でデビルスピンと組ませたんですけどね。

カテゴリー: Toalson, ストリング | 投稿者クレー 17:40 | 331件のコメント

OEHMS PRO TOUCH

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買ったはいいもののずっと放置していたオームスのナチュラルガット、プロタッチ。

安くて高品質な物を!って事でポリを出してるオームスですがナチュラルガットもありまして、やはりこれも安い。

パッケージも格好良くて見掛けだけなら良さそうな感じ!(まだガット見てないのに・・・)

 

 

 

 

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ほら、やっぱりいい感じじゃないですか~悪くはなさそうな透明感。

ただ、触った感じはかなり硬めで、表面はサラサラする。

例えるならゴーセンのバイオポリマルチみたいなサラサラ感かな~・・・って、そのストリング分かる人います?ってぐらいマイナーそうなやつですが(笑)

 

 

 

 

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良さそうだな~と思ってたら、見たくなかったものが・・・(笑)

ま、まあ、こういう変な部分もたまにはあるでしょう、うん。

1回ぐらいだけだったら、他のメジャーなメーカーのやつでもパッケージから取り出した時点で変な部分があった!って経験ありますし・・・

と言いつつもちょっと不安になる。

・・・あ、でも今オームスのサイト見ていたら、注意書きに性能に影響を及ぼさない小さな不規則性がある場合があるって書いてありましたね。

という事はそういう事ね。

 

 

 

 

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張っていっていいなって思った点が1つ。

ナチュラルだけじゃなくマルチもそうだけど、クランプで挟む力が強すぎると白濁しちゃうじゃないですか。

クランプで気をつけてもそもそもストリングマシンで引っ張る部分でも白濁するんで今の僕じゃ避けられない部分。

でもプロタッチは外側に挟んだ跡はつきますが、中は白濁していないようですね。

えっ、そんな強いコーティングあるの・・・?と思いながらも、これはこれで楽で好きよ。

クリップのレジェンドも多少雑に張っても大丈夫だな(大丈夫じゃない)と思いましたが、これはそれ以上じゃ。(大丈夫じゃない)

ストリンギングはエスマッハツアーに縦デビルスピン1.25mmのハイブリッドで42ポンド。

 

張るのに気を遣わなくて良くて、それでいて性能も他と遜色なければもうこれ一択になるでしょ!

ってなりますが、やっぱこのコーティングの厚さになると打球感への影響も大きく・・・。

他のナチュラルと比べて打球時の音がパサパサッとしている。

当たりがとても軽く、弾き系であり、あっさり系であり。

ナチュラルって大体のガットの打球感がゲージ以上の太さがあるな、みたいな、マイルド感がある印象ですが、これは違う・・・

ナチュラルって感じがあまりしない?打ち味。

これはこれで悪くないとは思うけど・・・

でもやはり硬めである故か反発力は控え目。

ではサラサラな表面でスピン性能があるかと言われると、そちらもそうでもないっぽい。

そこは言い切るにはまだ早いかも?

コーティングが動きを邪魔していると言うよりは交差している部分が凹んでいるように見える。

まだ1回しか使ってないしまあ何とも・・・って事で。

ナチュラルとしてはですが硬め、飛びは控え目・・・じゃあ何がウリなの?

って、まあまず値段ですかねぇ・・・

それにこのコーティングの厚さは決してネガティブなイメージだけじゃないし。

ポリをメインに出しているオームスもこのナチュラルガットをハイブリッドに最適と言っていますし。

メイン運用も十分視野に入るレベルのガットだと思います。

 

カテゴリー: OEHMS | 投稿者クレー 20:22 | 5,498件のコメント

OEHMS アルスター

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オームスのポリ、ALU STAR 1.25mm。

例によって買っていたのを忘れていた僕は今更ようやくストリンギング。

最初はですね、ポリジナモスみたいな物だったらいいな~と思って買ったんですけど、まあ、基本はトアルソンのしか使わないので・・・

とりあえずエスマッハツアーに47ポンドでストリンギング。

 

 

 

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アルスターって名前からしてアルパワー意識してそうですもんね。

灰色ポリって皆にそんな感じだったりするのかな?

このポリもアルミを配合しているそう。

それプラス、フッ素カーボン添加剤を使っていることの事。

メーカー説明ではスポーティで攻撃的なゲームを・・・って事らしいですが、その攻撃性はプレーヤーに依存する割合が多いと感じます。

反発力は厚ラケのエスマッハに張っているのであまり困りませんでしたが、ストリングとしては飛ばない部類だと思います。

打球音がバンッと迫力があるので力強いショットが出るイメージを抱きますが、攻撃力を出すには頑張ってハードヒットするか、飛びのある厚ラケでいくかって感じになります。

打球感は超硬い!って訳ではないのですが、しっかりしていてかつ飛ばないのでハード気味。

クリスピーよりはマイルド側。そう容易くは撓まない。

そんな感じなのでコントロール性は良い方か。

そうなると飛ばない、普通の形状、ハードな打球感でコントロール性良し、という性能的には突出した物の無いポリ・・・ってなるのかなぁ。

非力な自分だとボールのスピードとかスピンをアシストして貰えないのであまり恩恵を受けないのかな。

でも力強い打球感は好き。

薄ラケでは飛び不足、厚ラケで丁度良いバランス型、みたいな。

自分だったらソニックスピードの方が飛びもスピードもスピンも勝るのでそっちを選びたいなって思う。

あと、ブラックパールクラシックも飛び、スピン共に普通でバランス~コントロール型と思いましたが、ブラックパールは弾き、アルスターはマイルドってところで差異を感じる。

ハードヒット感ではアルスターだろうか。

そして太さや形状のバリエーションではブラックパール。

・・・と言いつつも、最近オームスのHPを見てるとブラックパールのラフタイプがプロダクト欄に見当たらず、アルツアーの多角形?版っぽいアルパールラフが新作と出ているので、オームスとしてはれっきとした別タイプのポリなのでしょう。

カテゴリー: OEHMS | 投稿者クレー 18:54 | 9,062件のコメント

エクスプロッシブスピード

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バボラと別れたダンロップが新たに投入するストリング、エクスプロッシブシリーズ、アイコニックシリーズ、それとシンセティックタフ。
ポリ、マルチ、モノを一気に大量投入、テニス界を代表するメジャーブランドが堂々とストリングの覇権を狙いにきた!
・・・まあ僕はトアルソンしかほぼ張らないのであまり新作は試さないのですが。

でもちょっと一種類だけ、他に聞き覚えがあるような名前な気がしたんですよ。

そして調べてみたらやっぱり、同じ名前のガットが他メーカーにあった!

ポリ界隈において古豪とも呼べるドイツのキルシュバウム、そこがこれまた2020年の新作としてEXPLOSIVE SPEEDを出していました。

まさかの名前被り。

ラケットとかストリングとかって似たような名前あるのはそこまで珍しくはありませんが、同じ名前ってなると案外思いつかないですね。

ヘッドのラケットとアシックスのシューズにプレステージがあるぐらいでしょうか。

そして今回はガット同士と来た、こんな美味しい話は無いでしょって事でこの2種類を用意して打ち比べようじゃないか!って話です。

・・・この比較は需要無さそう(笑)

咄嗟に思いついたのでキルシュバウム側のパッケージ品は用意できませんでした。努力不足ですね。

2つとも「爆発的な速度」だなんて何とも頼もしい名前をしていますが、製品紹介を見ているとかなり対照的な性能。

ダンロップは硬い材質でレスポンス性を追求、丸い形状で喰い付きを抑えて反発力を売りとする。

一方でキルシュバウムは柔らかいポリとして仕上げ、形状は五角形。

パワーを抑えてコントロール性とスピン性は申し分なし・・・

ん?スピード重視なのにパワーは抑え目・・・?

というか当たり前のように五角形?

ガットが爆発的なスピードを出してくれると言うよりはハードヒッターにそれを出させようとしているのか・・・?

自分ですね、前にマックスパワーっていうキルシュバウムのポリも使った事あったんですけど、それも凄い反発力なのかと思いきや全然飛ばず、ハードヒッターがボールシバき倒す用なのかって思ったものですが、キルシュバウムってやたら非力日本人に厳しいな・・・って印象。

キルシュバウムは触った時点で表面は感触硬め、そしてツルツル。

多角形かつツルツルでスナップバック性が高そう。

じゃあなんでスピードって名前冠してるん?

そして飛ばないと書いている割には張っている時によく伸びる。

ソフトポリエステルだからそうか。

伸びるガット=飛びそうなイメージだがどうなるのだろう。

そしてダンロップの方も外側は硬い。

色も同じだから見た目だけだともう見分けがつかない。

ただ、硬質で光沢のある外見に反して糸を通す時に少し抵抗を感じた。

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という事で1.25mmをプロゾーン2に47ポンドで張って打ってきました。

両方とも黒色なので見分けがつかない(笑)

 

まず打ったのはキルシュバウムの方。

いくら飛びを抑えたと言っても47ポンドで張ればそこまで使い辛いって印象にはならない。

でも打球時にグッと捉えて相手コート上で落ちる感覚はコントロール系だと思わせてくれる。

爆発的とは一体・・・?

ソフト・ポリエステルを使っているとだけあって柔らかさはあるが、芯がしっかりしているようで大きくは撓まず、打球感は結構残る。

マイルドと言えばマイルドなのかもしれないが軟弱な感じはほぼ無い。

なので強くボールをシバいてもボールをちゃんとハードヒットでき、コートに収められそうな安心感がある。

五角形なだけあって相手コート上ではスピンが生きて落ちてくれる。

ガットの動きも結構良い感じ。

ただ、爆発的なショットで相手を圧したい場合は結構強く打たないといけないと思う。

このガットにはそこまでのサポート力はなく、後は自分でやってくださいって感じ?

ハードヒッターが使うとしっかり捉えて遠慮なく爆発的なヘビースピンを叩き込めるのでしょう。

ただ、そこまでの力自慢でなくても厚いフレームに張るとこれまた爆発的な反発力がコートに収まるようこのポリがサポートしてくれるのではないでしょうか。

反発力はなんだかんだで普通ぐらいか、もうちょびっと落ちるぐらいか?5段階評価で3~2.5?

スピン性能はそこそこ良好。月並みだけど4点。

打球感、コントロール的な部分は柔らか過ぎずしっかりしていて安心感あり。4~4.5?

 

そしてダンロップの方。

こちらは説明通りと言いますか、まず打球感は硬め。

でも弾き感があって硬い事による難しさは感じさせない。

ガットがグニャッと押し出す訳では無いがキルシュバウムのよりよく飛ぶ。

でもダンロップの狙いとしては硬くしてレスポンス性があるとの事なんでガットは撓んで飛ばしているのかな?

相手の手前でククッとスピンで落ちるキルシュバウムと比べると真っ直ぐいってくれるのが印象的。

飛びの良いガットでグニャッとガットが動いてボールを飛ばす柔らかめのポリが多いかなと思うのですが、このダンロップのは硬めなのもあって相手の強打に対しても打ち負けない安定感がある。

なので軽く打っても良し、強打の応酬も良しというバランスの良さ。

そして喰い付き感が無く、硬さによる安定感もあってか確かにボールの軌道も真っ直ぐで低め。

極端に高めへ打たなければ浮くって感じはあまりしない。

そういう部分でこちらもコントロール性はあるかなと思いますが、弾きが早い分キルシュバウムの方に軍配が上がるか。

飛び3.5~4、スピン性能は普通ぐらいで3?コントロール性も普通か3.5ぐらい、かなぁ。

説明と自分の感想がズレるのってよくあるかなと思うのですが、何と言うかメーカーの説明そのままの性能を発揮してくれていて、なんて事でしょうこの優等生君は。

それでいてこの子は他のタイプの同期達と同時デビューなので、求めるニーズに合わせて選び易いというのも強み。

柔らかめのツアー、喰い付きのバイト、六角形のスピン、弾きのスピード・・・

ツアーとバイトは日本製、スピンとスピードはドイツ製と製造場所は分かれていながらも、スピードがこれだけ素直な性能な上に選択肢がこんなにも用意されていると、他のシリーズも良い意味で性能が想像できそうじゃないですか。

・・・というかダンロップのエクスプロッシブスピードもドイツ製なんですか。

名前も色も原産地も一緒、でも性格は本当に真逆というのが何だか面白い。

それにしても、ツアーはグレーのみだけどバイトとスピンのカラー展開は黒と黄色、なのにスピードだけは黒と黄色に加えて青もあるという3色展開。

これってもしかしてダンロップのラケットを意識しての展開なのか。

スピン系のSXシリーズに黄色のバイトやスピンを張ってスピン性能を更に強化!とか、

強力な飛びのFXシリーズに青いスピードを張って真っ直ぐな強烈なボールを!とか?

でもダンロップのエクスプロッシブスピードはシャフトの撓りや弾道補正機能のあるSXに張っても、コントロール性の高いCXに張ってもプレーに攻撃力を出してくれて良くフィットする、そういう事なんじゃないかなと思います。

・・・SXもCXも現行モデル打った事無いから100%想像です(笑)

でもこの使い易さ、反発力はどんなタイプのラケットに張っても期待通りの活躍をしてくれそうです。

カテゴリー: ストリング, 未分類 | 投稿者クレー 23:14 | 3,064件のコメント

トアルソン ハイパーナチュラル

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トアルソンのナチュラルガット、ハイパーナチュラルの1.30mm。

買えるチャンスがあったので買っちゃった。

廃盤品だから買い足せないけど・・・

 

 

タフガット

 

ニュージーランド製のナチュラルガットで思い出すのはパシフィック。

見た目的にはタフガットっぽい?なんちゃって・・・

でもハイパーナチュラルはそこまでコパーじゃなないか?

 

 

 

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そんなこんなでストリンギング。

安直な考えで似てるかな?と思ったけどそうでもないような。

実は1.30mmのナチュラルを使うのは初めてだったのであまりちゃんと性能把握できてなかったり。

メインハイパーナチュラル1.30mmでクロスはプロフォーカス1.25mm、45ポンドで張ってグリグリにストリング動かしてスピンかけたかったが、1.30mmが厚すぎたのか反発が早くてスピンは予想よりかからなかった。

太いのもあるが打球感はマイルド系、タフガットに近いように思えるけどそれよりも弾力性がある気がする。

いや、他のナチュラルは1.25mmしか使った事無いから何とも言えないか・・・

パシフィックだとタフガットとクラシックガット&プライムガットは別タイプな印象。

タフガットはマイルド、クラシック&プライムはシャープ、というニュアンスだとハイパーナチュラルはマイルド。

 

ちなみに何故ピュエロに張ってるのかと言うと、ピュエロとスピンとパワーでゴリ押しできないかな~なんて思って。

この時期だから試合勘も無くなっちゃったし、やり方を変える時かなと・・・

でも思った感じにならなかったのでまだしばらくはグリンタ98で。

 

カテゴリー: Toalson, ストリング | 投稿者クレー 13:02 | 4,925件のコメント

バイオロジックXX インプレ

 

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トアルソン2020年の新製品、バイオロジックXX128

普段ポリしか使わない僕はあんまりマルチの性能引き出せないでしょうが・・・

何というか、ナイロンって飛びは良くても柔らか過ぎてボールに力がこもらない・・・何言ってだこいつ

腕に見合うのか?はともかくとして、高校生の頃からずっとポリなんで他の素材のストリングはどう も合わないなと・・・

貴男プロもナチュラルで育った世代だからポリが合わないって言ってましたし、まあ、そういう事で(ぇ

なのでせっかくの新製品、打ってみるかどうかってところでしたが気が向いたので購入。

・・・と、せっかくなので旧バイオロジックも(笑)

「復活」と銘打って進化しているのが今年のトアルソン。

僕はバイロジックに馴染みありませんが、ここは新旧両方使ってみてトアルソン流復活を感じるべきかなと思いまして。

廃盤品を調達できたので、メイン:アスタポリ・クロス:バイオロジックをプロゾーン2に49ポンドで今回試しました。

インプレと言いながらハイブリッド。

ポリユーザーなので単張りじゃないのは許してちょ・・・

まあそれにバイオロジックXXの売りはスナップバック性ですし、ポリとの相性の良さも注目ポイントだと思いますしね、うん!

 

 

 

 

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見比べてみると色からして結構違っている。

旧タイプは使っていると黄ばむ欠点があるとの事ですが最初は綺麗な半透明。

一方でXXは少しくすんだ?色してますね。

そして売りなだけあってXXは手触りがとてもサラサラ。

スナップバックを意識してサラサラにしている上に、表面に微細な凸凹を出す事でストリング同士の接触面積を減らし、より動き易くしているとの事・・・流石に肉眼じゃ分かりませんね。

展示会でも触ったのですが、いざ自分で張ると思った以上のサラサラ具合、手から滑り落ちそうになるのが何度か。

そして張っていてちょっと気になったのですが、XXを張る時はクランプは強めにした方が良いかも?

最初締め方がちょっと甘かったのか、クランプの間を滑っているのを目撃・・・。

マルチってキツく締めると白濁して痛むのが気になりますが、ストリングを引く箇所でまず白濁しますし(僕のマシンでは・・・)

しょうがない部分もあるかな、なんちゃって、アマチュアホームストリンガーぼくは思ってます・・・

一方旧タイプ、見た目は綺麗ですが手触りはややベタ付きアリ。

トアルソン製で他に似た手触りはムゲンかな?

一回しか張った記憶無いけど、ムゲンもベタ付きあって、かつストリングがギシギシ言って動き難そうだった。

ムゲンは確かポリウレタンを充填したマルチだったけど、じゅあ旧バイオロジックもそういう系?

かどうか詳細は分かりませんが、とりあえず旧バイロジの表面はベタ付き具合は張り上がり直後でも、メインのアスタポリの動きをどうも邪魔をする。

手で動かすと音が鳴る。

これでフェデ張りとしてメインに使おうとするのは難しいと思う。

 

 

 

 

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はい張り上がり。

張る前は見分けついたけどどっちがどっちだか分からない(笑)

こうして触るまではXX=バージョンアップと認識していましたが、ストリング表面の手触りの明らかな違いで、これって結構ストリングの性格が変わっちゃってるのでは?と思い始めた。

スマホのアプリのラケットチューンでも面圧を計ってみるとマシン49ポンドに対しXXが54ポンド、旧タイプ51ポンド。オーバーし過ぎアプリの設定合わせずに計ったからって事にしときましょう。

にしても、XXの方が先から張ったのにずっとXXの方が叩いた時の音が高かった。

コーティングの差?旧タイプはベタつくも柔らかめで、サラサラを施したXXの方が硬いのかも?

コーティング以外は同じはずですし、ストリンギングも同じテンション指定したはず・・・

え、均一な品質にならない俺の腕?何ならXXの時はクランプ滑らしちゃったから緩くなるのでは

そして実際の打球感も概ねコーティングで感じた通りだった、いやそういう目的だし、か。

旧バイオロジックはネッチョリとボールを掴んで飛ばすのに対し、XXはカシャッと掴んだ後に弾くフィーリング。

マルチって基本は柔らかく、グニャッてホールドってタイプが多いかなと思いますが、一方で掴みが強過ぎ、ボール一気に飛ばし過ぎ、まるで暴徒かと思うようなぶっ飛び具合の物もあるのなと感じてます。

ライブワイヤーXPのぶっ飛びはえぐかった・・・

ホールドしてるんだけど飛びが強過ぎ、スピンかける前にぶっ飛んでアウト・・・

まだ張り立てしか打っていないので、旧バイオロジックでもベタ付きでスピンがかけ辛いようにはあまり感じない。

暴発とまではいかず程々の飛びですが、ボールをガットが押すような感じ。

ボールを乗せて打つとより打球にノビが出るように見える。

XXは押すのではなく歯切れ良く弾く。

ストリングの動きの良さがまさに出ているんだと思います。

ノビと言うよりキレ味が出る。

多角形で無いので大げさにスピン量が上がる訳では無さそうですが、このストリングの動き易さはスピンショットの底上げに繋がると思います。

また、ボールの飛びでも強化されたと聞いていましたが・・・個人的にはノビと弾き、飛びのタイプが変わっていてどちらが上か甲乙つけ難いです。

ネッチョリと掴んで返す分、飛ばす力は旧タイプの方があるかもしれません。

弾力性とも言えるかも?

あと柔らかさも旧タイプかなと思います。

どちらもマルチなんで硬っ!打ち辛っ!って差はつかないでしょうが。

暴発のし難さ、コントロールのし易さではXX。

1.28mmという一見中途半端なゲージ、ですがやや太めでありながらもコーティングによりマイルドになり過ぎず弾き、スピン性を出す、そういうタイプでありながら勿論太さの耐久性もあるというのも良い点だと思います。

 

とまあ一通り打った訳ですが、最初は復活と聞き、それが進化と聞きましたが、これは変化、後継モデルであるもののパワーアップではなくタイプが変わってしまっているんじゃないかなと感じます。

マルチという構造で柔らかいというスタイルは同じ、しかし打球感が結構違う。

スピンのかけ易いコーティングが売りなのだからそりゃ変わるのでしょうが。

廃盤品の後継となれば乗り換えるのが基本的な選択になりえる一方で、乗り系と弾き系で変化、XXではなく似た打球感のストリングを探す人も割と多数派になるのではないでしょうか。

打球感以外の性能面がそこまでかけ離れてる訳ではなさそうですが、打球感はまさに人の好みの影響が強い部分。

自分が思うに、旧バイオロジックのボールが乗る感じはポリウレタンが含有されたタイプの方がXXより近いのでは?なんて。

例えば、XXと定価が同じのXR3とか・・・?

XR3打った事無いけど、テクニファイバーのマルチは表面も柔らかくてストリングの動きが良く感じる。

表面も柔らかい分打球感が更に柔らかくなってしまいそうですが。

それだったら同じバイオロジックシリーズのライブワイヤーか?

しかしTNT加工によるパワー増大、これがどれ程の影響になるか・・・XPヤバかったし、オリジナルもヤバいんだろうな・・・

とはいえ1.28mmという太さまで丁度良く用意してくれている他製品はほとんど無いだろうと思うので、そのまんまXXに乗り換えるのもアリなんでしょう。

 

それともう一つ気になる点が値段。

XXは先程例に挙げたXR3と同じ2600円なんですが、旧バイオロジックは2300円。

ここ最近まではトアルソンで一番安いマルチだったようですが、復活と共に値上げ。

まあ復刻版ではなく手を加えているのですから値段も上がるのだと思いますし、2600円になってもトアルソンの中ではスプラゲージ・マルチパフォーマンスⅡと並んで最安値のマルチの立ち位置は変わっていません。

しかし性能だけでなく金額を考慮してストリングを選ぶ人も全然いる訳で、両面で気に入って旧モデルを張っていた人からしたらバイオロジックから乗り換えるキッカケになる可能性も十分あるんじゃないかなと。

ガットが安けりゃいい?そんなのけしからん!って言いたい人も大勢いると思いますが、安いかどうかも重要視している人もそりゃ大勢いる事でしょう。

無視できる部分じゃないと思います。

尤も、マルチフィラメントは構造的にコストのかかるタイプのようなので基本的に値段が高いストリングなのですが。

金額的にはある意味マルチの入門的なポジション、それが値上げとなると他メーカーの低コストマルチに流れてしまう可能性も・・・

ゴーセンだと2300円のタフ16・・・あまり見かけない印象だなぁ。

バボラにはブリオが2200円!これもホールド感とぶっ飛びが強かったなぁ。でもサバッとした打球感は旧バイオよりかはXXに近い気がするなぁ。

お、テクニファイバーには2000円のマルチフィール?で中に太いモノが1本入ってるからモノフィラメント寄りになりそうだな、モノの弾きをポリウレタンがどこまでカバーできるのか・・・

まあそうそう金額も打球感もドンピシャ!なんて似た者ストリングは出てきませんね。

そんな感じで旧タイプと比べてみるとちょっと変化が大きくないか?しかしストリングの滑り易さでスピン性良し、扱い易さ良し、ポリとの組み合わせも良し・・・あ、縦に使えるかはどうなんだろ。またいつか試してみますか。

ストリングの性能としては申し分なく、尖った反発力や柔らかさではなくともコーティングは他のモデルに対してかなりの優位性。

僕としてもハイブリッドで雨の日のナチュラルの代用で選ぶとしたら、柔らか過ぎてコシが無いようなマルチを使うぐらいなら歯切れの良いスプラゲージやこのXXの方が好みかなと思います。

(ナチュラルと比べたらそりゃそうだろうけど)パワー不足であろうともこの打球感は割かし好きな方の味。

マルチユーザーは勿論、ハイブリッドを検討している人も、性能面に加えてポリとの相性の良さは見逃せないと思います。

カテゴリー: Toalson, ストリング | 投稿者クレー 23:47 | 8,863件のコメント

スネークスピン

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ウィニングショットより新しいナイロンストリング、スネークスピンが発表されました。

スピン系のストリングと言えば昨今ではとにかくポリばかり。

何でしたっけ、数値の測定でもポリエステルの方がスピンかかり易いって出ているんでしたっけ?僕もそう思います。

僕的には耐久性目的にポリを選んだ事は無くて、ポリで打てるボールの質に惹かれて挑戦して、それ以来ボール的にもフィーリング的にもずっとポリ。

まあでも、何でもかんでもナイロンよりポリの方が優秀!なんてばかり言っていると困る人達もいるわけで。

そんな無闇に無理矢理ポリ使わなくても・・・って話でしょ。

まず軽く振っただけでナイロンの方が速くてよく飛ぶのは明白。

ポリで良いボールになる人、ナイロンで良いボールになる人って人それぞれ。

にも関わらず!最近発売される新作って基本的にポリばっかり。

どこからともなく漂ってくるポリブーム・・・だけでなく、製品を作るメーカーさえもそういう方向なので、ポリが苦手って方々にはちょっと肩身の狭い昨今かもしれません。

 

さてさて、今回ウィニングショットより 出るスネークスピンはモノフィラメント構造で、画像を見て分かる通り、表面がウネウネしてるのが分かると思います。

ポリでスピン系と言ったらRPMブラストやポリツアースピンみたいに形状をカクカクにしてしまうって手法がポピュラーですが、いかにも柔らかそうなナイロン系だとそういう加工をしているストリングはほぼありません。

大昔に四角形のナイロンストリングがあったらしいですが・・・。

という事で、スネークスピンはシンプルなモノフィラメント構造の外側に3本の側糸を巻きつけていて、それによる凸凹感でボールを引っ掛け、スピンを掛けるという構造にしています。

・・・という話ですが、ここの時点でマニアな皆さんならもう勘付いているかと思われます。

 

 

 

 

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「モノフィラメントに側糸を巻きつけた凸凹ガットなんて今までに沢山あったじゃん・・・」

ご尤もです。

トアルソンで言えばTNT2127スピンが太さ以外まさにそっくり。

ナイロンでスピン系と言えば大体このタイプ。

アスタリスタスピン、ムゲンスピン、プリンスのライトニングXXスピン、トップスピンDF・・・

例外はアスタリスタツアーぐらい?

後はゴーセンのスピン、AKプロスピン、レクタングルZ、よく見たらここら辺は側糸を上から巻きつけるというか、そもそも側糸のサイズをデカくするって感じに見える。

一説ではナイロンの特にモノフィラメントは完成度が高いから新作を作る余地があまり無いとか・・・。

なので過去のストリングと似たような物になるのは仕方が無い事ですが、流石にそのままの復刻品という訳では無く。

突起物や凸凹、ストリングのスナップバック、スピンに関する要素にはストリングの磨耗が付き纏うもの。

そこでスネークスピンは側糸の一部にピーク材という物を使用しており、通常のタイプより耐久性を上げています。

そして素材を変えれば当然、打球感にも変化は付き物。

あまり目立ち難い変化ですがスピンによる磨耗対策としての変化。

 

 

 

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よくある構造というのが気になったので今回はTNT2127スピンも用意して打ち比べしました。

普段はポリしか使ってないから尚更、ナイロンの打球感を手に馴染ませないと。

TNT2127スピンもただのストリングではなくTNT2照射によって反発力を強化したモデル。

公称値はスネークスピンは1.25mm~1.32mm、TNT2127スピンは1.27mmですが、それ以外見た目はそっくり。

 

 

 

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という事で試打。

個人的な印象ではナイロンの凸凹ストリングはボールを引っ掛ける、というよりかは摩擦による抵抗でのスピン。

鋭利ではないせいかポリの多角形のような引っ掛かり、喰い付きは流石に感じられない。

普段からフラット打ち、スピンが全然かけられない僕だと、ポリの多角形の方がスピンが勝手に掛かってくれるので楽。

スネークスピンはスピンを打つスイングをすれば掛かる。

ただしスナップバックは凸凹だから仕方ないけどイマイチ。

張ってしばらく経つと少し硬化してるような。これもナイロンの宿命。

もしかしたら、凸凹加工より細いゲージの方がスピンのキレが良くなるのでは・・・?とちょっと思った。

 

 

 

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今回、TNT2127スピン以外にも何となくシンセティック125スーパーレイザー(写真上)も張ってみて打ってみましたが、僕的にはシンプルな構造のスーパーレイザーがスピンも飛びも一番良かったです。

普通に細い方がキレ良くすっきりと飛んでくれる。

このスーパーレイザー、公式サイトだと反発力もスピンも3の並評価。

うーむ、不思議だ。

 

スネークスピン、打って気になったのが思ったよりマイルドな打球感

値上に1.25mmの箇所があるとはいえ凸凹してるので当然実際は太い部分もありますが、おそらくピーク材の影響もあって少し硬め?

弾力性も低いような気がします。

打った時にボールの飛び出しがやや遅い。

このマイルド感は即ちホールド感と言えるでしょうか。

喰い付き、ストリングのたわみ、というのはスーパーレーザーより感じられる。

ただしたわんだ後のボールの飛びは逆な感じ。

ボールを捉えている時間がやや長めに感じられるので、その部分でコントロール性があるなと思います。

モノフィラメントは基本的に反発力の高いストリングが多い中で、スネークスピンはやや抑え目でコントロール性重視かなと。

TNT2127スピンは逆に、当たるとボールを飛ばしてくれます。

やはりこっちも凸凹の分打球感はマイルド寄りですがボールはしっかり飛ぶ。

これがTNT加工の効果か。

こうして打ち比べるとよりスネークスピンのコントロール性が際立つ。

このマイルド感と凸凹加工が合わさってスピン性が強調されているのでしょう。

モノフィラメントらしい攻撃力、飛びは無い一方でしなやかなホールド感、コントロール性。

普段ナイロンストリングを使っている方が乗り換えた場合、スピン特化と言うより、スピン・ホールド感による全体的なコントロール性の高まりでショットの安定感が増すのではないかなと思います。

カテゴリー: WINNING SHOT, ストリング | 投稿者クレー 16:03 | 5,400件のコメント