現代フォアは前向き

バッシシさんからフォアハンドの質問です。

以下がそのコメントの全文です。

ちょっと長いのですが、切りにくいのでそのまま。

 

カラオケ  コーチの「フォアハンドは正面を向いて打つべし!」
の教えを自分の技術とすべく日々練習しております。
ですが先日いつも一緒に練習している仲間に「体が開きすぎて力が逃げている」と指摘をうけました。
自分で試合のビデオを撮って確認してみましたが、確かに正面を向きたいが為に体が左に(右利きです)逃げているようなショットばかりでボールが前に飛んでいません。
体を左に逃がして正面を向いて打つというのはやはり感覚として間違っているような気がしています。
その後の練習では開きすぎないないように意識していますが、スピンのコントロールが出来なくなり、フラット系のボールしか打てなくなってしまいました。
今後私はどのような意識で普段の練習をしていけば良いでしょうか?

年末のお忙しい折、長文の質問ですいません。
試合などで私以外にも体が開きすぎている人、散見します。
お時間のあるときにブログのテーマに上げていただけると光栄です。

バッシシ より

 

 

水瓶座  私の答えです。

プロを見れば、開いている人ばかりですよね。

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ただし、左手に力が入り、上体を固めている。

 

フォアハンドの技術に2系統あります。

なぜ2系統になるのかというと

インパクトで、ラケット面を垂直に作る理由が違うからです。

そのために面だけでなく

関連して、上体の向きも違ってきます。

 

1つ目の技術はテイクバックからインパクトまで、面を垂直に保つ打ち方。

腕は前に振り出すと、面が徐々に上を向いていくため

それをキャンセルするために

徐々に面を被せていくように振るのです。

結果、ラケット面が垂直を保つ。

そのためには上体を開かないことが大切。

開かなければ、腕が左半身にぶつかり

窮屈になって、上手くラケット面を被せられます。

だから、全力で振ってはいけない。

上手に被せるための余裕が必要なのです。

代表的なプレーヤーはフレッド・ペリー。

アンディー・マレーの前に

最後にウィンブルドン男子シングルス優勝したイギリス人です。

これはそのイギリス人、2人。

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後ろの黒い人がフレッド・ペリーです

下の台には、ウィンブルドンチャンピオン、1934、35、36と書いてある。

いかにも開かなそうな形でしょう。

 

男子ツアーの世界ではこの打ち方は30年以上前、

コナーズ、ボルグ、ビラスの登場以来、一気に駆逐されました。

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ボルグ、そしてビラス。

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だから、世界種としてはとうに絶滅しています。

日本でも20年くらい前までなら、

この打ち方で全日本に出られました。

ですから今でも

古いコーチや昔からの常識を知っている人たちは

この理論に沿ってフォアハンドを語ります。

もちろん今でも

思いっきり打てないだけで

ゆっくりとテニスを楽しむには困らない打ち方です。

 

さて2つ目は私がいつも言っている打ち方

ボルグ以来、現代のプロが普通にやっている打ち方です。

ラケット面の使い方で言えば

ビランデル、レンドルの時代にほぼ完成しています。

ラケット面を下向きに引き

腕を捻らず、面を被せずに打ちます。

捻らないので思い切り強く打っても面が正確に出せる。

この勢いのある腕を邪魔者なしに振るためには

上体が前向きになる必要があるのです。

これは、ためブロさんのページから勝手にいただいた1枚。

  (この雑誌には彼の解説ページがあるそうですよ

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そうそう、だから現代のプロは前向きなのです。

 

それとよくグリップが昔は薄く、今は厚いからと言う人も多いけれど

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引いたラケット面との相対関係なので

どんなグリップでも、プロは基本的にインパクトで開きます。

 

前向きで力が逃げるように感じるのは

1つはそう言われて、暗示にかかっていること

もう1つは腕や上体を固めるための力が足りない。

もっと力んでみるといいと思います。

もちろんラケット面を下向きに引いていたとしての話しです。

アザレンカのようにインパクトで叫ぶのも1方法。 

 

今日は歴史を語ってみました。 テニス

 

 


カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 12:24 | 2件のコメント