片手バックは高く引く

片手バックハンドの名手

テイクバックした位置はとても高い。

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もちろん大きく引いている。

 

よく言われる話に

「大きく引くと振り遅れるからコンパクトに ・・・」

というのがある。

それなら

テイクバックの小さなプロがいてもよさそうなものなのに

見かけない。

片手バックを得意にしているプロに限って

高く、大きく引いているように思える。

 

何か理由があるはず。

 

今日はちょっとだけ

深遠な物理学の世界にお付き合いいただきたい。

と言っても、小学5年生レベルの理科

例の振り子だ。

huriko1410

振り子の簡単な理論をあげておく。

「支点から重心までの距離が一定ならば、振幅が変わっても周期は一定」

ということ。

つまり、上の絵で

B~Dのように小さく振れても

A~Eのように大きく振れても

同じ周期で振れるということ。

 

今回、この振り子で周期に2秒かかるということにしよう。

つまり片道は1秒。

テイクバック最上段からフィニッシュまでが1秒という設定だ。

 

片手バックの打点は

gasquet1410imp

かなり前方なので

振り子の図でDの位置としよう。

テイクバックの位置を

Aにした場合とBにした場合で比べる。

同時に振り子の動きで振り出せば

周期が同じなので

最下点のCには、0.5秒後、同時に到着する。

 

その、0.5秒後に

ラケットは

小さく振った方は打点のDに到着

大きく振った方はフィニッシュのEまで到着する。

 

さて、D点に到着したのはどちらが早かっただろうか?

そしてよりすごいボールを打ったのは?

 

そう、大きく、高く、Aまで引いた、大振り選手の方なのだ。

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もちろん、同時に振りはじめたということ。

振ることに腕の力を考えないということ

この前提があって成り立つ理論なのだが。

振り子をうまく利用できる選手にとっては

有効な理論だろうと思う。

 

「大きく高く引いた方が振り遅れない」

 

先日、理科系の某大学で

片手バックの男子学生を指導する機会があった。

振り子程度はもちろん理解しているわけで

以上の説明後

「だから、大きく高く、うまそうに構えてごらん」 と言ったら

1発目からドカンと1発

すさまじいバックハンドを打ち込んでいた。

 

もちろん

小さな構えと同じタイミングで振りはじめる必要があるわけで

早く構えはじめないと

振り遅れる前に

引き遅れるのでご用心。   テニス

 

 

 


カテゴリー: バックハンド | 投稿者松原コーチ 18:02 | 3件のコメント