プリンスのファントムを使い始めてだいぶ馴染んできて、ストロークでボールを打つ間際にラケットフェースを加速してヒットする感覚がつかめてきました。
その結果、ボールが弾んでからの伸びが良くなっているのが申し訳ないけどレッスン中に打ち合うスクール会員さんの慌てた様子と反応から推測できます。
相手が今までと同じつもりで打とうとするとコンタクトが遅れてボールが大きく打球者の外方向へ逸れていったり、スピンをかけて中ロブ気味に返球すると小柄な方だと届かないほど跳ねていくというような状況です。
そんな風に「これはほんとに良いラケットが手に入って良かった」と喜んでいたある日、JITC(自由が丘インターナショナルテニスカレッジ)に行くと新しいグラファイトのデモラケが置いてありました。
手に取って見てみるとあまり以前のとデザインは変わりませんが、何が変わったのかと調べてみると素材にファントムにも使われているザイロンというのが加わったようでした。
試しにコートに持って行って打ってみると・・・
「やっぱりグラファイトは最高だ!」というのがファーストインプレッション。
ファントムと何が違うかというと、グラファイトの打球感は正しくピュアそのものということ。
それはファントムのフレーム厚がグラファイトより厚いことと、打球ゾーンがいちばん厚く加工された構造であることによってファントムはより高速にボールを打ち出す能力がありそれはそれでより良い返球が可能で気持ち良く打てる利点であるのだけど。
グラファイトを打ってみるとそうしたいわばラケットの構造によって助けられるという感覚がほぼ皆無に等しくて、純粋にボールにスピードや回転を与えることを打球者に完全に委ねられていると思えることです。
高級なウィスキーかなにかの広告宣伝コピー文に「なにも足さない、なにも引かないただ純粋を追求したもの」みたいな文句がありましたが、このグラファイトも正にその「なにも足さない、なにも引かない、ただ純粋にボールを捉えるもの」という感触なのです。
せっかくファントムがとても気に入って使いこなせそうになってきたのに、グラファイトの完成度がまた高くなっていることを知ってしまった。
弾きと回転力の高さを取るのか、それとも正真正銘の純粋な打球感を求めるのか。
久しぶりのラケットとの三角関係にしばらく悩まされそうです。