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USオープン予選2日目に行われた1回戦、女子では第18シードの日比野菜緒選手、穂積絵莉選手、大坂マリ選手が2回戦進出を決めました。第31シードの尾崎里紗選手、波形純理選手、加藤未唯一選手は1回戦敗退でした。
男子では第23シードの西岡良仁選手、杉田祐一選手が勝利したけど、第10シードの添田豪選手、内山靖崇選手、守屋宏紀選手は負けちゃいましたね。
予選3日目は予選2回戦が行われます。女子の2回戦では第18シードの日比野選手と穂積選手の日本人対決もありますね。どっちかは勝つけどどっちかは負けてしまう。どっちかは勝つんだと前向きに考えましょう。
そしてその予選に、ガンを克服してコートに立った選手がいるの。ヴィッキー・デュバル、19歳。明るい性格の彼女は、ロッカールームでは誰とも明るく接する選手だったの。
2年前のUSオープンでは、予選を勝ち上がり本戦では2011年のチャンピオンのサマンサ・ストーサーを下す大金星を飾っていたのよね。まだ17歳の時だった。
それは去年のウィンブルドンの予選を戦っている時だったの。彼女がガンに犯されていると分かったのは。それでも彼女は試合を続けて本戦入り。その1回戦では第29シードだったソラーナ・シルステアを下して、勝利の瞬間はコートに泣き崩れてしまったの。
彼女の病名はホジキンリンパ腫。去年のウィンブルドン2回戦敗退後は治療に専念して9月にはほぼ治療も終えたデュバル。それでもまた世界のレベルで戦うには彼女の体はまだまだだったの。
去年の秋にはコートに立っても15分から30分がせいぜい。今年の2月から3月にはそれが60分から90分へと延び、今年の5月にはやっと全力で練習が出来るようになったの。
8月10日から行われた2万5000ドルのサーキットで去年のウィンブルドン以来となる公式戦に復帰。2試合勝ち上がってベスト8入りしていたの。
そして世界ランクを持たない彼女は、全米テニス協会(USTA)から、USオープンの予選へのワイルドカード(主催者推薦)を受けて現在行われている予選に出場しているの。
去年のウィンブルドン後には自己最高位の87位を記録したデュバル。彼女が練習拠点を置いているIMGアカデミーのバイス・プレジデントのマックス・エイセンバッド氏は、彼女へUSオープン本戦へのワイルドカードを与えなかった事を全くの過ちだと自身のツイッターで呟き、”youcanbeatcancerbutcantbeattheusta.”(ガンには勝ったけどUSTAには勝てなかった)とのハッシュタグを付けて、デュバルを本戦へ招待しなかったことを嘆いていたのよね。
それでも彼女は「こうして試合が出来る事に感謝しているし、本戦へ勝ち進みたい。」と語り、その本戦まではあと2試合の勝利が必要となるわ。
実は彼女のこれまでの人生は、波乱に満ちていた。彼女が7歳の頃、まだ両親の生まれ故郷のタヒチに住んでいた時、強盗に襲われ従兄弟と共に人質にされた事があったの。そして彼女が14歳の時には、2010年のタヒチ地震で父親が瓦礫に埋もれて大怪我を負ってしまったの。
そんな彼女の目標は、以前と変わらずトップ10入り。そして「あんな事があったけど、自分は恵まれてると思っているの。あまり良くならない人もいる中で、私はすっかり良くなった。他の人達を元気付けるためにこの病気になったんだと思ってるわ。出来る限りの最善の道へ導けるように努めているの。」
って、なんて前向きなんでしょう。今夜から行われる予選2回戦でデュバルは、第15シードのアリャ・クドリャフツェワと対戦。厳しい相手だけど、彼女の頑張りを応援したいわね!