金曜日
終日雨、昼すぐポストを覗くとハガキが一枚、手に取ると喪中の案内で「夫00が十月十七日七十七歳で永眠いたしました。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」とあってびっくりした。M君は夫婦で教職に携わり、その息子も教員とかで、同級会の道すがら仲間と訪れた折、その木の香も新しい和風の豪邸に目を奪われ、玉砂利を敷き詰めた広い庭は竜安寺の石庭をほうふつさせていたのに肝を冷やした。夫婦で野良仕事三昧で過ごしているとかのたまっていたが、これからが老後の静かな時間が二人に訪れようとしていた矢先の出来事に心痛む。
仔細を尋ねようと同級会の幹事に電話した。同級会ではお世話様でしたからの電話口だったが、声にハリがなかった。最近M君も亡くなったという。彼が二人の弔辞を述べたらしい。ほんとうにお世話さまでしたと頭をたれた。
参加者25名の内半年足らずで2名が鬼籍にいる。同級会はタイムリーだったとそれだけが慰めだし、M君に逢いたがっていたJ君を遠くから呼び寄せることができたのも、何かの縁があったとしか思えない。