月別アーカイブ: 2013年11月

動いて打つ

ここ1ヶ月くらいだろうか

リトルの初級、中級のレッスンで

スポンジボールの打ち合いを多めに使っている。

時々、ジュニアの初級クラスにも使う。

打ち合いや試合で使うのだが

このボールのときは特殊ルール。

団体戦で何回打ってもいい

仲間どおしのパスもOK、ドリブルもあり

最終的にネットを越して相手コートに打ち込めばいいのだ。

ボールがネットしたり、転がってしまったらボールデッド。

ボールが生きているうちは、それこそデッドにならなければいいのだ。

 

最初はボレーの練習のために使っていた。

スポンジなら、空振りで顔に当たっても大丈夫

安心して練習するためだ。

 

あるとき、頭を越したボールを男の子が追いかけて

一度、近くに弾ませてから打ち返した。

うんとほめたらほかの子もやるようになり

一面の中すべてを走り回り、打ち合うようになった。

そんなわけで、コーディネーション能力開発のツールに昇格。

 

効果は、飛ばないスポンジボールなので

大きくスウィングするようになったこと。

走り回り、動くこと。

もうひとつは集中力がアップしたこと。

子供たちは遊んでいるときほど真剣で集中しているときはないのだ。

 

やつら、ちゃんと構えて打つなんて思ってないから

動きながら自然そのもの。

結果、面の真ん中で捉え

打球方向へ振ることを勝手にやっている。

nisi1311fin

この後、グリーンボールに変えてラリーするのだが

そのコントロールやバウンドへのリズム感

明らかに違う。

それまで当てるのにキュウキュウとしていた子が

きれいに打ち返してくる。

 

最近のジュニアレッスンは

ITFのプレイアンドステイが主流。

レッド、オレンジ、グリーン、そして通常のイエローボールへと進む。

 

されどスポンジ。

型にはまらない面白さがあるのだ。

捨てたもんじゃない。

 

私のやっている3人対3人の団体戦

ほかのコートで真剣なレッスンが続く中

「ワーワーギャーギャー」

ついでにコーチまで、「オー、やるな」

なんていって大騒ぎ。

どうみても、遊んでいるようにしか見えない。

コーチも仕事しているようには ・・・

 

うちのコートも真剣に遊んでいるのだが。  テニス

 

 

 

カテゴリー: 技術全般 | 投稿者松原コーチ 20:04 | コメントは受け付けていません。

指2本でフォア

こんなグリップでもフォアハンドは打てる。

手のひらの向きから言うと、イースタングリップかな。

CIMG1994

昨日のお話しのように

振り子を使い、ゆっくり引いて、ゆっくり振り出してヒット。

滑らかなスウィングをすれば

相手コートにゆるいボールを打ち込む程度のことはいつでもできる。

 

ただし、コーチの球出しボールのように

一定テンポで、予定通り、飛んできたボールなら、という前提が必要。

CIMG1995

画面手前の方角に引っ張ってくれば

ラケットはついてくるわけで

ついでに

テイクバックから凹型に、振り子のように振れば

結構な勢いで振ることもできるのだ。

 

それくらいだから

われわれコーチレベルの人間にとって

中級くらいの人を相手に

ラケットを握り締めないで

完全脱力状態で打つくらいは朝飯前。

 

だからといって、中級者相手に

「君ももっと無駄な力を抜いて打ってごらん」

というのが合っているかどうかはちょっと ・・・

 

完全にボールを捕まえ

完璧タイミングで打てば

余計な力は一切要らない。

でもそんなこと、いつならできるのか?

 

自分よりレベルが下の人

しかもパワーもあまりない人が相手ならできるかも。

それともコーチが正確に打ってあげた場合か。

 

 そんな理想どうりではなく

同格のハードヒッターが相手なら、まして試合なら

たまにはタイミングや面のセンターからずれるのもあり

そんな時もミスしないためには

それなりの力が必要なのだ。

 

いつも言うけど

完璧フォーム、完璧タイミングを目指しつつ

常に、最低限の力以上を入れる必要があるのだ。

 

最低限の力以上の以上分、ちょっとでもいいが

不安なら、多過ぎで行くしかないのだ。

 

もちろん美しい、滑らかなフォームにこしたことは無い。

その上に必要最低限以上の力で支えていれば完璧なのだ。 獅子座

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 19:50 | 1件のコメント

フォアとボールの出会い

スウィングは滑らかで美しいにこしたことはない。

スピードだけでなく

何度でも同じタイミングで振り出されてくることで

ラケット面が安定し

正確なボールが打てるのだ。

 

滑らかに振り出せなければ

腕のスウィングに対し、ラケットヘッドがばたつき

安定した面をインパクトで作ることが難しくなる。

それに、振り子のパワーも利用できないので、スピードでも損をしてしまう。

 

特にラケットヘッドが立ち気味な薄いグリップほどその傾向が強いが

実は厚いグリップでも打球方向に関しては同じ現象が起きるわけで

鋭いながらも滑らかな振り出しが求められる。

 

一般に、初級者ほど遅めに引き、急いで振る人が多い。

これはタイミングをつかんでないためで

ボールが来るタイミングが分かってくれば

だれでもそれにシンクロさせることができるはずなのだ。

 

 

さて、ゆっくりと、滑らかに振り出すためには

早めに引き始めるのだが

早すぎても、引いたところで停止時間ができて、滑らかさが失われる。

早く引いておけばいい、ということではないのだ

むしろ早めに始めて、ゆっくり引いたほうが合わせやすい。

 

実際に、私のフォームを例に

どの辺で引きはじめるか、振り出すのかを

ゆるいボールが飛んできたものとして解説してみる。

面の動きの流れも参考にしてほしい。

ボールを見ているつもりで、フォームを自分に当てはめるといいのだが。

 

さて、もうすぐ、引き終わり

ボールはちょうどバウンドするところ。

 í0ó0°03ÿ7ÿ

引き終わった頂点、ボールはバウンドの頂点前。

í0ó0°03ÿ7ÿ

振り出し

 í0ó0°03ÿ7ÿ

もうじき

 í0ó0°03ÿ7ÿ

 í0ó0°03ÿ7ÿ

インパクト

 í0ó0°03ÿ7ÿ

í0ó0°03ÿ7ÿ

振り続け

 í0ó0°03ÿ7ÿ

フィニッシュ。

 í0ó0°03ÿ7ÿ

 

これが早めに引いていって、止めずにヒットと、滑らかに続いていきたいのだ。

くれぐれもボールを想像しながら見てほしい。

 

3年前の若い自分と東戸塚校改修前のクレーコートの写真に酔う。

もしかしたら、自分のフォームに感心しただけだった鴨。

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 19:36 | コメントは受け付けていません。

トミーのテニス塾

今日は水曜日

トミーインドアテニススクールでは

月例 「松原コーチのテニス塾」 なのだ。

131113setumei

 

1時間目はバックハンド

ラケット面を垂直に保つこと

面を相手に向けて早く作り

もう一度引いて、タイミングや高さ、スピン量を調整し

はじくようにヒット。

私の見本が上達したこともあり

上手く伝えられ、全員が上手くヒットするようになった。

 

2時間目はフォアハンド

131113frtb

例によって、テイクバックでの面の作り

上体の向き

アウトサイドインのスウィングなど。

特に重要なのはテイクバックでの面

低い打点での振り子から始まり、高いところでの引き方まで。

昨日のブログで予習ができていたせいか

皆さん次々にクリアーしていった。

 

動きながらこなすためのスパニッシュドリル。

131113spdolir

131113spd2

そしてラリー

打ち合いでコントロールやリズムを確認し終了。

 

3時間目はスピンを中心課題にしたサービス。

スマッシュから始めて

後ろ目の打点

内旋の動きを確認。

手首を固定して安定したスピンサーブを打つことができた。

特に手首の固定は強調したので

かなりできるようになったと思う。

 

さて来月のトミーでのテニス塾は、12月11日水曜日の開催

131113enani

こちらの要項に時間や課題が書いてあるので

ぜひ申し込んでほしい。

 

カテゴリー: イベント | 投稿者松原コーチ 17:56 | コメントは受け付けていません。

伊藤竜馬のフォアハンド

『ヒゲおやじ』 さんから伊藤竜馬のフォアハンドについて、質問をいただきました。

以下がそのコメントの全文です。

 

カラオケ   お世話になります
先日の全日本シングルス決勝の伊藤選手と西岡選手の
試合を見て感じたのですが・・・。

伊藤選手が得意のはずのフォアで、アンフォーストエラーを
連発していたのが気になりました。

威力はあるが、少しズレると入るかどうか心配になる感じ。

逆に、西岡選手は一発目から入る安心のフォア。
ナダルを彷彿させる軌道のフォアハンドでした。

伊藤選手の問題点を松原フォアハンド理論から解説
いただけませんか?

ヒゲおやじ より

 

 

水瓶座  私の答えです。

 

最初に言っておきますが

大きな欠点があったら、世界の100番には行かないだろうということ。

フォアハンド、かなりすごいです。

でも小さいとはいえ、欠点があるなら

それを修正して、50位以内に入ってほしいのであえて書いてみます。

 

まず、一般的な話で

西岡のグリップはかなり厚く、伊藤のはかなり薄いですね。

1311nishiokaus

1311tatumahiki

2人ともかなり手首を緩めて

ラケットヘッドを走らせ、スピンをかけたりするのに使う。

 

手首を使った場合

薄いグリップのほうが面が乱れやすい。

その上、西岡のほうが、スピン量はかなり多い。

 

西岡のほうが、アンフォースドエラーが少ないのはそのせいだと思います。

 

 

ところで

私がフォアハンドの安定性でいつも言っていることは2つ。

 

1つ目は、ラケット面をインパクトと同じ向きになるよう

構えでラケット面を下向きにし

テイクバックで面が後ろを向いてしまうように引く。

djok1310fr

厚いグリップなら自然にできるが

薄めの人はかなり意識的にやらなければできない。

でもそうじゃないと、時々ふかすカモ。

ここまで下向き後ろ向きなのかがちょっとキニナル部分。

 (この段階で背筋もジョコビッチのほうが ・・・ )

 

2つ目は、スウィング中、姿勢を垂直にすること。

1311nisikorifor

この人には、垂直を作っているカンジが常にする。

特に感じるのが、腹筋の締めかた。

どの写真を見ても、腹筋が締まっている。

これは伊藤

itoh1311naname

1311tatumafr

静止画では分かりにくいかもしれない

ほとんど垂直なんですが

「おう、軸がしっかりしているな、固めたな」 というほどのカンジがない。

 

どちらも、キニナル、カンジが、というレベルの話。

しかし、トップレベルのぎりぎりのところだと

ナダルに勝つかという場合に、もしかしたら ・・・

 

ヒゲおやじさんにはそれが不安感として伝わり

松原さんには姿勢やラケット面として伝わってくるのかもしれませんね。

いつもこんなふうにぶっ飛ばして

1311itohfrok

50位以内に行ってほしいですね。

 

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 18:04 | コメントは受け付けていません。

高い構えからの引き方

『makotasu』 さんからテイクバックの質問です。

以下がそのコメントの全文です。

カラオケ  コーチ提唱の振り子のテイクバックなのですが、確かにコンパクトで素早い引きが可能になると実感しています。一方、当ブログで掲載されている(特に錦織くん)写真などでは、ラケットをいったん立ててからのスイングで一見、無駄な動きのように思えます。

しかし、プロのやることですからこのラケットをいったん立てる動きには意味があると思うのですが、コーチはどう思われますか?お時間のある時によろしくご回答ください。

makotasu より

 

 

 

水瓶座  私の答えです。

 

私の振り子型のテイクバックは

スウィングの時に、腕をひねらない事により

面を狂わせない、プロの打ち方の原型みたいなものです。

 

この構えから、青い線のように

 a00002000333

振り子型に、ここへ引きます。

 a00002000334

腕をひねらないので、面が真後ろをむきます。

 

振り子型ですので

その経路は凹型の曲線です。

 

曲線は直線より手間と時間がかかります。

ですから、実はコンパクトではありません。

 

私のテイクバック写真は最終位置がずいぶん高いと思います。

低い打点しか打たないのであれば

低い位置で終わりでいいのですが

それなりのストローカーを相手にすると

ボールが胸の高さ以上に来ます。

そこで打つためには高いテイクバックがほしいのです。

もちろん私の、大きな物が好きと言う要素もあるのですが。

 

だから、男子プロはもっと高めに構え

a00002000331

面を外側に向けていくように

腕をひねらないで引いて行き

2枚目の写真と同じところに

コンパクトにテイクバックするのです。

a00002000334

こうしないとリターンなどで降り遅れたり

低い位置から打ってフカスという事がおきやすいのです。

 

スペインのカルロス・モヤがやり始め

瞬く間に世界中の男子プロはこうなりました。

もちろん、錦織圭もそうです。

 

 

気をつけてほしいのは

いちばんコンパクトに

腕を直線的に外旋して引くとこうなり

a00002000335

面がばらばらになりますので、くれぐれもご用心を。    テニス

 

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 20:32 | 3件のコメント

スマッシュは前向きで

 スマッシュやサーブはパワーの源として、腕の内旋を主に使う。

内旋を使って前腕を振り出す方向は前。

gaisen  naisen

 (左の絵から、右の絵の方向に動かすのが内旋、反対方向が外旋)

だから、フラットサーブやスマッシュは打球方向を向かなくては

バキッという当たりは出せない。

 tomljanovic1311

ところが、実際に前向きでスマッシュをする人はけっこう少ない。

 

理由は3つ。

1つ目はスマッシュ練習が少ないこと。

2つ目はサーブで横向きの人が多いこと。

これはフラットサーブをしないためで

スライスサーブはもちろん

スピンサーブでも前を向かない人が多いのだ。

3つ目はコーチがしっかり横を向くように力説するから。

そして構えでしっかり横を向かないと異端者と見られ

世間様へ顔向けができないからなのだ。

syarasrb

先に、理由は3つと書いたがこのどれかというより皆さんこのすべて。

 

一度だまされたと思って、前向きで打ってみてほしい。

当たりの強さだけでなく

深さのコントロールもそれでよくなるのだ。

 

そのときの注意点だが、フォアハンドと同じ。

打ち終わりで前を向くと勘違いしないこと。

インパクトで前向きなのだ。

何なら、一切横向きの姿勢を作らなくてもいい。 テニス

 

 

カテゴリー: スマッシュ | 投稿者松原コーチ 18:18 | 1件のコメント

両手打ちの身体

クラブやスクールで、ここしばらく、両手打ちの体の使い方

というか

固め方の指導が多い。

 

それがかなり役に立っているようなので紹介しよう。

 

両手バックは腕を2本も使っているので

身体とラケットを結ぶ腕の構造が大変に強力

しっかりしているのだ。

 

逆にしっかりしすぎているあまり

自由に大きく振り回すことに向いていない。

自然、小さな動きで急加速が必要になる。

ふつうに、考えがちな

身体の動きをラケットヘッドへ、しならせて繋げていく

というイメージとは合いにくいのだ。

 

皆さん考えるほど手首は柔らかくない

むしろコチコチ。

それでも、急加速なので生身の手首はそれなりにしなる。

その程度なのだ。

そして、上体の使い方もコチコチで手首と同じ考え方。

 

身体の回転を写真で紹介し、コチコチをイメージしてもらいたい。

 

 

これはフォアハンドの構えとフィニッシュの写真。

モデルはストロークに定評の一流選手。

nisi131101

nisi1311fin

上体の回転は最高210度くらいといわれている。

 

次は両手バックの構えとフィニッシュの写真。

nisikorirb1311kamae

nishi1311finis

上体の回転は120度くらいだろうか。

せいぜいフォアハンドの半分。

イメージとしては横向きから前向きになるだけ。

うそも方便で言うと、「何も動かすな」 と言うとこうなる。

 

この程度の間に勝負をつける。

短い棒をビュッと振るだけといったイメージなのだ。

 

上体も手首も緩めておく余裕はないのだ。

つまり、コチコチ。  テニス

 

カテゴリー: バックハンド | 投稿者松原コーチ 18:14 | 2件のコメント

片手バックハンドのリターンの

片手バックハンドのリターンの中には

バックハンドの中で最低限しなければならないことが詰まっている。

それとも

0.5秒の限られた時間の中でできる最大限のことといってもいいかも。

それを押さえれば

何が重要で、最低限何をすればいいのか

一番のコツがつかめるかもしれない。

 

今日は先日の楽天ジャパンオープンで撮った

アルマグロのリターンだ。

 

インパクトの0.55秒前

ベースライン付近でスプリットステップ

CIMG5314b55

実はこの前には、ベースライン後方にいた

前進して攻撃的な位置についたところ。

だから止まるために、若干体重が後にかかっている。

 

0.35秒前、テイクバック開始

CIMG5316b35

テイクバックしながら、左足を前に踏み込んでいる。

体重が前に。

 

0.15秒前、一番ラケットを後ろまで引いたところ。

CIMG5318b15

腰はほとんど前向きだが

肩の線はほとんど横向き。

 

0.05秒前、腕が振り出され始め。

肩の線もすこし前に回り始め

インパクト直前

CIMG5319b05

体重移動は終了。

腕を振り出した反動で止まったのか、止まった反動で振り出したのか

相対的には同じこと。

 

インパクト0.05秒後

CIMG5320a05

垂直なラケット面がしっかり保たれ

加速のために、肩の線が少し回っただけでなく

右肩が後に引かれているのが分かる。

打点方向への移動、前進の余波か、右足が前に出ているが

上体の位置はブロックされて移動は止まっている。

 

0.15秒後

CIMG5321a15

ラケット面は垂直が保たれたまま。

 

0.25秒後

CIMG5322a25

まだ、ラケット面は垂直が保たれたまま。

肩全体が、肩甲骨ごと後に引っ張られているのが分かる。

 

パワー的にやっているのは

ほんのちょっとの前進とブロック。

そして、肩を前に回しながら後ろに引っ張り、回転半径を小さくして加速しただけ。

後は腕の力のみ。

 

コントロール的にやっているのは

面をしっかり垂直に保ち

手首の角度も最後までぶれないようにしている。

 

たった、それだけ。  テニス

 

 

カテゴリー: バックハンド | 投稿者松原コーチ 18:20 | コメントは受け付けていません。

スマッシュはレベルを分ける

先日の大学対抗王座戦

トップクラスの大学生はもちろん 地方大学の選手でも スマッシュ力のあることに感じ入った。

これは男子では当たり前

女子でも、「バキッ」 というボールをつぶすような音が聞こえる。

強力スマッシュは全国レベルの選手であることの証明書なのだ 。

 

さて、特にダブルスでは 強力なスマッシュの有り無しが大きく勝敗を左右する。

1面に4人もいる、狭い空間で

気楽にロブを上げていいのかどうかというのがこれにかかる。

強力なスマッシュの制空権の下

ロブを上げるのは 意表をついたときだけ。

それもフォームを隠してあげなければならない。

ダブルスでは ストロークだけでは決まりにくいため ネットへ出る比率が高い。

4人のうち、過半数はネットにいるのが普通なのだ。

だからボレーが重要で、主な武器になる。

そのボレーが有効で、いいのが入ると

ストローク側は自由に打てなかったり 無理が多くなってエラーの比率が高くなる。

しかし、そんな時、ロブに逃げられれば ストローク側はほっと一息つけるのだ。

なのに、この「ほっと一息」を許さないのが強力スマッシュ。

相手をロブに逃げられない状態にしてしまう。

だから、強力スマッシュの有り無しが テニス選手のレベルを上下に分ける。

 

シングルスではダブルスほど顕著ではないが 考え方はまるで一緒。

強力スマッシュの有り無しで 試合の仕方、テニスの考え方まで、大きく違うのだ。

 

最近、時々耳にするのが

「スマッシュは使用頻度がほとんどないので、ジュニアに教えない」 というスクールの存在。

確かにシングルス主体の しかも若年選手の場合はそうだ。

スマッシュは使わない、いや使えないから。

だけど、14歳くらいになれば、必要になるだろう。

そのときになってからの練習ではおそい。

 

 

プロがスマッシュをあまり使わないのは 相手がロブをあまり上げないからだが

それはスマッシュが強すぎるから。

スマッシュが下手な人がプロになんか、なれっこないのだ。  パンチ

 

 

カテゴリー: スマッシュ | 投稿者松原コーチ 18:28 | 1件のコメント