ジュニアのレッスンをしていると
いろいろな誤解を受ける。
一番多いのがプレイ&ステイへの誤解
たいていの親御さんは特にお父さんは
普通のボールを使って
大人用のラケットで打つことを望むようだ。
そうすれば本格的な気がする。
だからレッドボールなんか使って
ボチボチやっていると
イライラするお父さんも出てくる。
デモ、ちょっと聞いてほしい
われわれコーチやスクールの
とりあえずの目標は
普通のボールを使い
振り抜いたフォアハンドをコントロールしてラリーできること。
これをどうやって達成するか、なのだ。
この目標を達成するのに必要な要素は
相手ボールのコースをイメージできること
ボールの打点に入ること
打点にラケット面を持って行けること
ラケット面の向きを感じ取れること
勢いよくラケットを振ること
これらのことが並行してできなくてはならないのだ。
ところが
テニスは小さい子にとっては至難の業
ボールが飛んでくるところへ行くことさえ難しい。
ましてそれを打つなんて ・・・
だからすべての要素を簡単にしたのがプレイ&ステイ
動く範囲も狭くて済むし
当てることと振ること、狙うことが
同時に行え、進歩できる。
いいフォームさえ身に付ければ打てる
という考えは大外れなのだ。
そこにボールがなければ、それはただの空振り。
確かに
当てるだけで、ラリーすることまでなら
最初から固い普通のボールを使ってでもできる。
しかしここからが長くなる。
下手をするといつまでも当てるだけということになりかねない
そのうちに面白くなくなって
やめてしまう。
仮に強く打てるようになっても
当てるだけのテクニックがはびこり
しかもその世界では
攻撃的なプレーは日の目を見ない。
だからそこまで行く前に
グリーンボールやオレンジボールでも攻撃できるようにしたいのだ
いや、レッドボールでもアリだろう。
攻撃もできるようになりながら
より固いボールに上がっていく。
才能のある子は
柔らかボールを早く卒業すればいい。
ずうっと、プレイ&ステイじゃなくていいのだ
デモ、そのためにプレイ&ステイを使うのだ。
レッドを軽くコントロールできるなら
さっさと、オレンジに上がるべきだし
オレンジが楽ならグリーンへ
そして通常のイエローボールへ
どんどん上へ、さっさと上がるべきだし
われわれコーチも
それを認識すべきなのだ。
何度も繰り返すが
攻撃的なプレーを
黄色いボールで
早くできるようになるために
プレイ&ステイのボールを使うのだ。
それには、プレイ&ステイの方がはるかに早い。
コーチの皆さん
どんどんステップアップして
上のレベルにあげましょう。
ご両親の皆様
ジュニアのラケットは安いので
どんどん新しいのに、長いのに
買い替えてあげてくださいね。
スクール経営者としての本音
うちはスポンジボールも含め、5種類もボールを使っている
「よっぽどのご利益がなければ
あんなにお金をかけて、ボールを何種類も用意しないよな」