重いボールとは?

錦織圭 チリッチに勝ちましたね

ホントにめでたい

ほっとしました、こちらも疲れましたね。

よかった、ヨカッタ、良かった。    ぴかぴか (新しい)

 

さて

『れねしす』 さんから質問をいただきました。

以下がそのコメントの全文です。

 

カラオケ   こんにちは。

久々に質問です。

よく重いボール、体重ののったボール などと言われますが、
重いボールの正体は?

インパクトの際に、ラケットがぐっと押されるように感じることはあります。それを重いボールと私は呼んでいます。

じゃあ、重いボールを打つには?
手打ちだろうが、運動連鎖を最大限いかした打ち方だろうが、スピードや回転量、弾道など同じであれば、重いも軽いもないのではと思うのですが・・・。

最近、娘は中学生と打つ機会が多いのですが、同じ中学生でも女子のボールの方が重く感じるとのこと。傍から見ている分には、男子のボールの方がスピードも回転量も上な気がするのですが。

そのあたりを解説いただけると助かります。
また、できれば、伸びるボール・伸びないボールについても、聞いてみたいです。

れねしす より

 

 

 

水瓶座   私の答えです

ボールの重さ = スピード × 回転量 × 深さ   でしょうか

 

掛け算にしたのは別に意味はありません

足し算かもしれません。

 

さて

ボールの持っている運動量は

物理的にスピードと回転しかありません。

だから深く入ろうが浅く入ろうが同じはずですし

打つときに体重が乗っていたとしても

ボールの重さ自体が変わるはずもありません。

 

デモ、実際に重さに差があるのも事実。

 

実はこれ

振り遅れて打点が後ろになったり

充分なスウィングができなかったりしたため。

 

ラケットにかかる力は同じでも

そのラケットを支えている腕の形が悪かったり

振りはじめが遅れ

充分にスウィングスピードがついていなかったりすると

打ち負ける。

インパクトの重さが腕にかかってきて

重く感じるのです。

shara1510daten

(打球後にさらに加速というのと真反対になります)

 

だから、  × 深さ  なのです。

深いボールの方が振り遅れやすく打点も

押し込まれやすくなります。

だから重く感じる。

 

女子のボールの方が重く感じるのは

ジュニアの相手をしているコーチはみんな知っています。

 

男子のボールはスピンがかかって、浅めになりやすい

しかも、落ちてくる分がブレーキになって

打球方向に対しては、一瞬遅くなる。

nadalff150927

女子のボールは回転が少ないので

深くにしか入らない。

しかも、コート面に鋭角に低く入って滑りやすい。

だから

思ったよりも早く迫ってきて

こちらは食い込まれやすく

つい、振りはじめが遅れたりして、重たいのです。

 

じゃあ男子もフラットに打てば有利なはず。

もちろん、入れば有利です。

入れば ・・・

TENNIS/AUSTRALIAN OPEN 2010

伸びるボールというのも同じように考えればいいと思います。

速いボールは伸びる

深いボール

そして、高速スライスやフラットなど、ボレーも

コート面に鋭角にはいるボールは伸びるでしょうね。

 

それと相手ボールの伸びは

相手の容姿にもよります。

 

力感の無い、シャラポワを見て油断した時のボールの方が

ツォンガに対して構えたときよりも伸びてくるのです。

1510date

それが伊達さんの小さなスウィングが相手だと

更に、思いがけず伸びてくるのです。  テニス

 

 

 

 

カテゴリー: 技術全般 | 投稿者松原コーチ 19:15 | 1件のコメント

左足の踏み込み

昨日に続き、サム・グロスのサービスについてのお話し。

これは

私が世界1のサーブ技術と絶賛している

鈴木貴男のサーブ

tssr1509

左足が浮いている。

知っている人も多いと思うが

彼は最初、ラインから離れて構え

トスを上げながら

左足を前にステップインする。

 

50cm位動かすから、かなりなもの

ルールではサーブの動作中

ずれる程度の動きは容認されているので

たぶんこれが世界1のずれ幅。

 

こんなに動いたら

ボールとの位置関係が難しくなりそうなものだが

実は違う。

 

動きの中で筋肉も心もリラックスできるし

若干なら

トスの位置に合わせた位置調整もできて

一流プレーヤーにとっては

むしろ

この方がドンピシャに決まりやすい。

 

これはジャンピングスマッシュが易しいのと同じ理屈。

常に最適打点に自分の身体を持っていける

エアーケイやジャックナイフも同じこと。

 

ところで、グロス

このタイミングがほぼ、鈴木貴男といっしょ

CIMG0876

左足は止まっている

というか、最初からこの位置で動かない。

 

ここで私はエッと思った。

実は、ウォームアップ中

30cm位?

彼はすべて左足をステップインして打っていたからだ。

そのなめらかな動きと躍動感のよさ。

 

当然、全球フットフォールトしているし

毎回、ライン内から飛び上がって打っているから、位置も前すぎ。

(それで、試合中のトスが前だったのかは定かではないが)

 

どうするのかな、と思ってみていたら

試合では一切動かさない。

エッ

もちろん、フットフォールトは取られない。

 

でも

ウォームアップの時のなめらかな動きの方が ・・・

 

(ついつい、コーチ目線で見てしまうが ・・ )

 

263km/h の時にどこに立っていたのかは知らない。

でも

毎回、40cm後ろから動けば

毎回、260km/h サーブが ・・・

 

もちろん、タラ、レバ、言ってみても始まらないが。   テニス

 

 

 

カテゴリー: サービス, 年寄りのひとりごと, 日記 | 投稿者松原コーチ 19:26 | コメントは受け付けていません。

世界最速サーブ

10月6日火曜日

楽天ジャパンオープン観戦のため有明へ

11時開始、最初のお目当ては、1番コート

オーストラリアの世界最速サーバー、S.グロス

フランスの、J.シャルディとの1回戦だ。

 

生の試合観戦の最大目的は

以前にも話したが

生のスピード、ボールの軌跡、身体の動き、迫力

これらを知ることなのだ。

 

だから、グロス、193cm、99kg  (でかい)

263km/hの世界最速サーブを記録している人。

この人のスピードを見たい。

 

11時の定刻を相当すぎて、選手登場。

試合開始とともに

エース、エース、ダブルフォールト、相手ラケット先端をかすめてキープ

 

5ゲーム目に連続写真を撮ったので、紹介しよう。

CIMG0874

この間前後に身体を揺さぶり

CIMG0876

なんでも、関節が曲がっているのが特徴

CIMG0877

トスの腕も曲がったまま

CIMG0878

腕だけ伸ばすのは、身体の使い方としてやりにくいのだろう。

CIMG0879

腰が入り  (ここまで身体を使うのはロディックくらい)

手首の角度もロディック以上に内向きに角度がついている。

CIMG0880

腕も身体も伸びていく

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左肩から右ひじまで一直線  (教科書通り)

肘の角度もほぼ直角に近い  (いやちょっと曲がりすぎか)

CIMG0882

上体が前向き、しっかり伸びたところで

ラケットヘッドは完璧下向き

CIMG0883

少し打点が前になっているのが、本日やや不調の原因?

CIMG0884

肘を残してフィニッシュだが、思っていたほどの迫力では ・・・

CIMG0885

ここまで3枚、しっかり上体が前向きで

ブロックできていることを示している。

CIMG0886

だからそのための、左足着地。

CIMG0887

上体も前に倒れていない

CIMG0888

そのまま、前進して ・・・

サーブがエースになってしまった。

 

腕の使い方は教科書通り

身体の使い方は、できることは何でも目いっぱい使って打つ。

身体が終わってから腕という連鎖もまさに教科書通り。

 

ただ、なんとなく打点が前というのが気になる。

さっきの手首

あのスマッシュで抑えの解説をした手首だ

これが前すぎる打点と会わない

少し加減が必要になっちゃう。  (今日は不調鴨)

 

それとも少しひじの角度が鋭角なのとのマッチでこうなのか?

他の日に見たことがないので ・・・

 

もう少し後ろなら

ファーストはもっと安定して、最大パワーで入るだろうし

セカンドでも安心してぶんなぐれる。

 

だからかどうかはわからないが

試合は、セカンドサーブをシャルディーのバックに叩かれ

3-6、0-2 となったところでリタイア (理由は知らない)

 

猛烈なサーブだが

普通のトップクラスのサーブ

むかし

ボリス・ベッカーのブンブンサーブ見て唖然としたのに比べると

世界最速というほどには感じなかった。

(確かに、ちょっと不調だったのかも)

 

シャルディーの両手バック、ライジングリターンはすごかった。

 

この日は

キリオスのサーブやバックハンド、ポジション取りなど

最後はダブルス、セカンドタイブレークの出だし、内山のスマッシュミスまで

ほぼ全試合をつまみ食いしてきた。

この後も何回か

思いついたのを写真と一緒に触れてみようと思う。 テニス

 

ああ

スマッシュはおとといのあれ、手首

rod1510

 

なんだよな。  テニス

 

 

 

カテゴリー: サービス, スマッシュ, 年寄りのひとりごと, 日記 | 投稿者松原コーチ 15:32 | コメントは受け付けていません。

スマッシュの手首

先日の大学での合宿中

一番若いレギュラーの小林君にスマッシュのアドバイス

彼はダブルスのインカレ選手なので

当然、かなりのスマッシュ力なのだが

今回初めて会って

ジャンピングスマッシュの当たりがちょっと物足りないのと

時々だがすっぽ抜け気味の当たりがあるのに気が付いた。

 

アドバイスはテイクバック時に

ラケットヘッドを少し前に倒すこと。

 

どうゆうことかというと

rod1510

これはアンディー・ロディックのサーブだが

手首の角度に注目してもらいたい。

少し手首が内向きに折れている。

 

この折れた形が

インパクトで再現するのだ。

TOMLJANOVIC3

構えから一度動いてしまっても

手が元の形を覚えている。

インパクトでこの形が戻ってくる。

 

そしてこの形で取るのは少し後ろ目の打点

ここが一番強烈なパワーを生み

なおかつ深さのコントロール感のある場所なのだ。

 

ここではない

サーブ打点2

 

そしてフィニッシュ

takao-sr1411

全てサーブの写真だがスマッシュも同じ。

 

そうそう、小林君の45年くらい先輩に

スマッシュだけはすごい人がいた。

hokudaidesm

この手首、ロディックと一緒でしょう。

背景を見ると彼にアドバイスした隣のコートのようだ。

スマッシュの技術、実は昔から一番変わらない形なのだ。

(昔だってすごかったんだぞ、という年寄りの ・・ )

 

こんな風に打つと

コントロール感もあるので安心して打てる

なおスピードが増す。

 

小林スマッシュの打球音

それまでのバシッという音が

バキッという音に変わった。

男の子がジャストミートしたら

当然こうゆう音になる。

 

その後サーブでもやってみなというと

やはり音が変わった

そして、深さのコントロールも

 

どこを変えたらこうなったのか

ぜひ覚えておいてほしい

 

手首の角度  保つ  バキッ  なのだ。  テニス

 

 

 

 

カテゴリー: サービス, スマッシュ, 年寄りのひとりごと | 投稿者松原コーチ 15:27 | 1件のコメント

男子プロのラケットは飛ばない

近年

ラケットの性能が上がり

軽量化され、反発性能が上がった。

 

その結果

サーブやフォアハンドのスピードが上がり

トップスピンが打てるようになった

というお話をよく聞く。

 

だが

松原さんはこれ

全然、当たっていないと思う。

 

というのは

木のラケットの時代から

写真のパンチョ・ゴンザレスのように

男子のトッププロは200㎞/h以上のサーブを打っていたし

pg1509srb

ビヨン・ボルグは

現代の選手以上のスピン量でフォアハンドを打っていたからだ。

borgfs1509

もっと昔のロッド・レーバーやマニュエル・サンタナ

彼らのトップスピンもすごかった。

 

実際私自身も

トップスピンを始めたのは木のラケットの時代だし

その頃はスピードが出なかったとは

まったく感じていない。

 

スピンのかけ易さも全く変わらないと思う。

 

実は、最近のラケット

反発が上がったのは軽く打った場合。

 

スピンがかかりやすいラケットというのも

軽く打った場合。

フルスウィングのヘビートップスピンは

かからないラケットでも、カカル。

 

今も昔も

ボールとの衝突速度が大きくなると

多分 100~120km/h くらいか?

ボールがつぶれてしまい

どんなラケットを使っても

反発係数はほとんど ゼロ になってしまう。

 

だから

木のラケットでも、最新のグラファイトでも

でかい シャモジ でも、鉄板でも同じこと

トッププロが使えば、200km 出る。

 

もっとも

でかい シャモジ や、鉄板で

スピンがどうなるかは定かではない。

多分変わらないような気はするが。

 

ところで

これは私が、現代サーブの極致と思っている

タカオ・スズキ のサーブ

takao-sr1411

どちらも内旋、回内を使った超現代的なサーブなのだ。

もしかしたらよりパワーのあるゴンザレス

回内の量は上回っているかもしれない。 テニス

 

 

 

カテゴリー: サービス, フォアハンド, ラケット、用具他 | 投稿者松原コーチ 19:20 | コメントは受け付けていません。

インパクト後に最高速

フォアハンドのインパクト以降に

スウィング速度の最高値が来ることに対し

3人の方からコメントをいただきました。

その中で

『Kinamanghuran』 さんの説明が素晴らしく

その通りだと私も思うので紹介します。

以下がそのコメントの要点です。

 

カラオケ   ・・・

以前、野球かゴルフのコーチによる講演会で同じような話題が出たときに

1)打点で最高速度に達するというのは一見すると一番効率が良いように思うが、物理的に見ると打具とボールが接触したことにより打具に減速方向の加速度が生じていることをあらわしている
(打具がボールに弾き返されて「打ち負けている状態」って説明されたかもしれないです)

2)打具からボールにより強い力を伝えるためには、打球の瞬間には打具が(スイングの)順方向に加速しつづけている必要がある

3)よって、スイングの最高速度が生じている瞬間は打球時ではなく、打球より後のフォロースルー中にあるべき

なんて説明をされて妙に納得しちゃった覚えがあります。    ・・・

Kinamanghuran より

 

 

 

水瓶座  私の考えです。

 

まったくその通りだと思います。

インパクトで最高速と思うと

そこで加速が終わり、ボールに押し負けてしまう。

だから

インパクト後も加速を続ける。

物理的な説明として正しいのではないでしょうか。  テニス

 

その時

インパクト直後までの加速があればいいわけですが

私の感覚や

プロのスウィングを見ていると

直後ではなく

かなり後まで

手の動きで

インパクト後60cmくらいでしょうか

だからラケットヘッドは120cm位?

先で最高速を記録するつもりじゃないと

本当にパワーが乗らないような気がします。

 

それは上体の向きも関係していると思うのです。

djok1509frsisei

インパクトでしっかり前向きになる必要があるのですが

加速をインパクト直後までと思うと

上体の動きが前向きで止まっちゃう。

それでは振り切れないのです。

 

インパクト後、もうしばらく後まで振り抜くつもり

加速するつもりだと

インパクトで前向き

フィニッシュで左向きにまで行くのです。

1507djousiro

このインパクト後に、何cmというのはあくまでも感覚の話です

計測すれば違うデータが出てくるかもしれませんが

他の人に再現してもらう話

つまり

コーチが口に出す表現としては

感じ方の真実の方がより重要かもしれません。  水瓶座

 

 

 

カテゴリー: フォアハンド, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 17:56 | コメントは受け付けていません。

ドロップに対してはオープンで

先日、参加した北大の秋合宿でのこと

フォアの前に落ちたドロップショットを

低い打点、スライスでストレート深くに

ネットへ出て

スマッシュというドリル。

3面に分かれて、球出しで練習。

 

私の見本は左足を踏み込んだクローズドだったが

しばらくして、奥のコートをふと見ると

男子のナンバー1、井戸垣君はオープンスタンスで処理している。

うまく打てていない同じグループの女子選手にも

オープンを指導していた。

直後

彼女も1発で、うまく処理した。

その内に

このグループは全員が安定して返球している。

 

ぎりぎりの時はオープンで

radwanska1509

ちょっと余裕の時はクローズドというのが

私の基本的な考え方だったのが

ここで、目から鱗。

確かにオープンの方が体勢が楽。

余裕があってもオープンで悪いわけはない。

左足を前にすることで上体の開きを抑えると思っていたが

右足が前でも全身の勢いもあって

上体の開きにそれほど悪影響もない。

何より姿勢の自由度が上がって

ボールとの位置取りが簡単になっているようだった。

 

そういえば

バックハンドでもこんなスタンスもプロはやる

djok1509bs

(左足を横向きにするのもコツ)

一見、難しそうだが

上体が横向き窮屈になりにくいので

肩からボールまでの距離が作りやすい。

 

一度試してみることをお勧めする。  テニス

 

そうそう

フォアなら、右足を横向きに踏み込むと

横向き加減がうまくできて

しかも、上体が開きにくくなりますよ。

(これもちょっとしたコツ)

 

井戸垣君ありがとう

他のコートの人たちにも教えてあげてください。 テニス

 

 

 

カテゴリー: スライス, フットワーク | 投稿者松原コーチ 18:53 | コメントは受け付けていません。

印西女子ダブルス

先日、28日の月曜日

松原テニスクラブ印西月例のダブルス大会が開催された。

会場はインドアコートの3面

zennkei1509

初級クラスと銘打っているが

なかなか厳しい打ち合いが展開される。

CIMG0829

今回は12ペアーの参加

まずは、4チームづつに分かれての予選リーグ

CIMG0816

3グループ、各々3対戦づつの熱戦

CIMG0832

予選が終わったところで

参加賞を配り、全員集合の写真撮影

syugou1509

この後、今回は

私のミニレッスンというかデモだけというか

スライスとトップスピンのテイクバックとフォローの違いを解説した。

実はスライス使いの方が多かったのに

テイクバックが小さすぎたり

止め方が甘かったりと、気になってしょうがなかったので

ついつい出来心で開催。

美しい見本だったが写真はないのが残念。

 

さて後半は

上位6チームと下位6チームとに分かれての決勝トーナメント。

CIMG0827

上位トーナメント、決勝では

高安さん、高梨さんのペアーが

CIMG0833

徳川さん、林さんのペアーを

6-0 のスコアーで下して優勝した。

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表彰後

土門支配人を囲んでパチリ。

 

さて、次回は10月26日月曜日の開催

要項はこちら

ぜひ、参加して、強くなってください。  テニス

 

 

 

カテゴリー: イベント | 投稿者松原コーチ 19:38 | コメントは受け付けていません。

ボルグのフォア振り切り

もう30年以上前の話

セイコースーパーテニスという大会があって

たぶん? 東京体育館に観戦に行った。

 

目的は、ビヨン・ボルグのフォアを見ること。

borgfs1509

世界1のフォアハンドトップスピンは

どれくらいのスピードで飛ぶのか?

どれくらいのスピン量なのか?

どれくらいのスウィングスピードなのか?

 

当時、コーチになって

打ち方をトップスピンに変えた私としては

自分でやっている方角がはたしてあっているのか?

知る必要があったのだ。

 

実は

打ち方や、フォームは、ビデオや連続写真を見た方がわかりやすいし

試合運びも、生で見なくてもわかる。

 

だが

実際のスピード感や迫力というのは

生で見なければわかりようがないのだ。

 

正しい答えは現場にしかない。

 

まあ、そんなわけで

生で見た、ボルグのフォアハンド

一番感激したのはそのスピン量。

ものすごく落ちる。

 

そして、もっとびっくりしたのは

スウィング感、というか、スウィングのテンポというのだろうか。

 

インパクトまでは非常にゆったりと振っているのに

それ以降のスウィングが大きくて、ものすごく速い。

当たった後でスウィングをさらに加速しているのだ。

 

一見、無関係なところで頑張っている。

 

松原さんとしては

翌日、クラブへ帰って、さっそく、実験。

スウィングスピードと打球の速さにはそれまでも自信があったが

やってみると

明らかに威力が増し

スピンがさらにかかり

ボールが自在に落ちる。

 

物理現象で考えれば

打球後にいくら頑張ったって

スウィングが速くなるわけがない。

デモ、実際に威力がアップということは

(それも少しのアップじゃないのだ)

何か説明があるはず。

打点でのスウィングスピードが増していなければ

説明がつかないのだから。

 

つまり

この後半加速スウィング法で

インパクトでも増速したに違いないということ。

 

ヘビートップスピンで打つ場合

安定して打てるということを前提とすると

一見無駄な、この打法が

一番威力を出せる方法なのだ、とゆうふうに理解している。  テニス

 

さて、先週の大学の合宿

私のかわいい後輩たちの中に

このボルグスウィングを感じさせてくれた女子選手がいた。

 

1年目学生なので今回が初対面

(うちの大学、なぜか、何年生ではなく何年目という)

岡本 渚 さん

ボルグと並べて紹介するくらいだから

ただモノではない。

インパクト後のスウィングの加速

フィニッシュの引っぱり感がとても魅力的だ。

 

今回は

まだ、テイクバックが少し不安定で

上を向きやすいので

面を後ろ向きにするよう

少し手直しのアドバイスをした。

岡本さんにはここをしっかり身に着けてほしい。

前半が安定性に対する大前提なので、ぜひ。

 

そして、後半の振り抜きは魅力的。

女子で、ここまでスピン量が多いのは少数派だが

なかなかいいと思う。

いずれ、大エースになれると思うので

更に、さらに、サラニ、頑張ってほしい。

 

ヘビートップスピンでの大きなスウィングでの引っ張り

 

たまたま紹介したのが女子だったが

技術の本質は男子も同じ。

むしろスピードが出るだけに

女子以上に必要な項目ともいえる。

 

男女ともに、頑張って強烈フォアハンドを身に着けてほしい。  テニス

 

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 19:02 | 3件のコメント

上腕二頭筋 遠心力との闘い

フォアハンドでこだわっていること

左下へのフィニッシュ。

具体的な力の入れ方について話そう。

 

この写真を見て腕の力について述べよ

という課題が出たらどう感じるだろう?

nadal1509c

フォアハンドのスウィングを上から見ると

forswing140619

手の動きはオレンジ矢印方向

いつも言うように、アウトサイドイン

そして

手を動かす方向以上に

力の方向としては

さらに左へ

いや、もう少し

いや、もっともっと

自分自身に対して向いているはず。

 

それは円運動をしている腕とラケットが

遠心力で腕を引っ張っていることに対し

腕は縮めようとして必死に引っ張っているからだ。

 

その腕を縮めようと頑張るのが

上腕二頭筋

nadal150927gats

昔は  (ほんの40年ほど前のこと)

私もボールは押す方向に力を入れると思っていたので

腕を伸ばす方の筋肉

上腕三頭筋を鍛えようとしていた。

もちろんこちらも重要なので

しっかり鍛えておくべきなのだが

問題は

昔からある

上腕二頭筋はそれほど重要じゃないという

テニス的な考え方。

 

フォアハンドに限らず

サーブも

takao-sr1411

もちろんバックハンドも

nisikoribkf1509

腕を引っ張る。

もちろん、ナダル打ちも

nadalff150927

肩を中心に腕を振る以上は

特にフォアハンドは

遠心力との戦いなのだ。

テニス=ラドワンスカらが4強、ウィンブルドン女子単

テニスマンなら

立派な上腕二頭筋にあこがれてほしい。  テニス

 

 

 

 

カテゴリー: サービス, バックハンド, フォアハンド, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 16:36 | コメントは受け付けていません。