錦織圭のサーブ

『オレンジ』 さんから錦織圭のサーブについての質問です。

以下がそのコメントの全文です。

 

カラオケ   松原コーチこんにちは。サーブについて解説お願いします。

最近大活躍の日本の錦織圭選手ですが、昔はサーブが弱点といわれていたそうですね。

今は弱点ではないと思うのですが、トップ10の選手の中だとやや見劣りするようにみえます。

具体的にどういう技術が足りないのか松原コーチなりの解説をお聞きしたいです。

自分としては身長がまわりより低いこととグリップがややあつめな事ぐらいしかわかりません。

よろしくお願いしますm(_ _)m

オレンジ より

 

 

 

水瓶座  私の答えです。

まさにタイムリーな質問ですね。

ツアーファイナル、予選ラウンド

昨日マレーに勝ったところ

そして今晩はフェデラーと。

 

マレーとの試合で目立ったのは

ファーストをフラットで打ってほとんど入らなかったこと。

セカンドのスピンサーブを大胆に打って

マレーのリターンを封じたこと。

その大胆さとの引き換えに

10本くらいダブったのではないでしょうか。

セカンドとしては

危ないながらも、いい選択だったと思います。

もし打たなければ、ちゃんとやられていたでしょうね。

 

ファーストについて常識的な意見を言えば

もう少しだけ回転をかけて

70%くらい入れれば

余裕を持った展開ができるような気はしますね。

スピンのファースト後の方が

同球質なので、スピンのセカンドが打ちやすくなるし。

でも、実際どうだかはやってみなければわからない

結果、勝ったのだから

見ている方は怖かったけれど

いい選択だったのかもしれません。

 

さて技術的な話をすると

『オレンジ』 さんの指摘した

「グリップがややあつめな事」

けっこう当たっているかもしれませんね。

 

薄いグリップにすると

面を起こさなければカスあたりになる。

だから起こして打たなければならない。

その面を起こす動作、回内がラケットを加速させる。

だからいいサーブになっちゃう。

 

薄いグリップの上にさらに手首を折って

擬似的にさらに薄くしたこの人、ラオニッチ。

CIMG5419

ものすごい。

 

もう一つがパワーの中心的な源、内旋。

肘を残して強烈に使うと

takao-sr1411

そう、鈴木貴男、174cmの

コンスタント200kmサーバー。

この人は世界1、サーブ動作のうまい人です。

鈴木貴男のサーブ

特にフィニッシュを見ると

腕を上に伸ばす筋力ではなく

引っ張る筋力が必要なことがわかりますね。

インパクト前後で引っ張り込むのです。

そしてこの打ち方

コントロールにもいいんです。

 

ところで錦織圭

1411srfini

少し古い写真ですが

鈴木貴男との違いが分かりやすいと思います。

 

とはいっても

錦織も最近では、200km/h を打てる人

最近、スピードアップしているし

さらに筋力が付けば

鈴木貴男ばりのサーブが打てるようになると思います。

 

今夜も頑張れ、錦織圭。   テニス

 

 

 

カテゴリー: サービス | 投稿者松原コーチ 19:31 | 2件のコメント

フォア、上体の開き

『hiyopapa』 さんからの質問

そのコメントの全文です。

 

カラオケ  松原校長、ご回答ありがとうございます。

厚いグリップだと急加速出来て、薄めだと面が開きやすいため出来ないと言うのは、厚いグリップだと回外・外旋が生じにくいから、と言う理由でしょうか?
薄めのグリップでは急加速出来ない分を伸ばし気味の腕で回転半径を大きくとることで補う、と言うことでしょうか?

それから、今更なのですがしっかり前向きインパクトと体を開くことの違いについて、やや曖昧になっています。
体を開くのが早すぎる=力が上手く伝わらないとよく言いますが、どこまでがOKラインなのかがよく分かりません。
それと打点ですが、古典的スイングに比べて現代的スイングは打点が体に対して前後にはやや近く、左右にはやや遠く・・・と言う感覚があるのですがどうなのでしょうか?
あ、セミウエスタン~イースタンの場合ですが・・・。

hiyopapa より

 

 

 

水瓶座  私の答えです。

もちろん

「厚いグリップだと、ラケットが寝るので、回外・外旋が生じにくいから」 です。

薄めのグリップだと面を垂直に保つのに

伸ばし気味になっちゃうということで

回転半径を大きくするために伸ばすわけではないでしょう。

その形でも男子プロの腕力があれば

スウィングスピードを出せるということだと思います。

forswing140619

上体の向きですが

手は、茶色矢印方向に動くわけで

上体が前向きにならなければ

ラケット面を前に振り出せないわけで

充分に前向きで打つしかないのです。

それを開くという言い方だったら

腕の形が保てる範囲でですが

開けばいいのでしょう。

ただ

身体が開くという言葉は

「開くのはよくない」 という

古典的な言い方とセットなようで

私は嫌いな言葉です。

 

「体を開くのが早すぎる=力が上手く伝わらないとよく言いますが」

とのことですが

私は言ったことがありませんが

上体の前向きと腕のふりだしとは

最適なタイミングがあると思います。

古典的な打ち方の場合

実際は力の問題ではなくエラーの問題だと思います。

だから

古典学派の皆さんは開きがより遅い方がいいと思っているでしょうし

下向きに引く、現代風な面の使い方であれば

私は前向きが早目の方が遅いよりはまだいいと思っています。

ただ

思い当たるふしですが

『hiyopapa』 さんの後で出した写真

上体が前向きになった時に

腕の力が足りず

腕が伸びきって、形を保てず

腕全体が、後ろに置き去りになっています。

それと、上体が反り気味になり

軸が曲がってしまいました。

1411nisikorifor

腕の形が保てず、軸も曲がれば

エラーも出ると思います。

そしてこの形の状態が

「開く」 と、そして、「力が伝わらない」 と感じているのかもしれませんね。

錦織のおなかがへっこんだ形と比較してみてください。

もちろん腕も

1410djokftb

後ろに置き去りはいけません。

 

それと、打点ですが

古典的スイングと現代的スイングの比較

同じグリップならそんなに違わないと思いますが

むしろ

上体が前向きになる現代スウィングの方が

打点は前

そして、右肩が前に出るので、遠目になると思います。

 

最後に

私の説明、理論と

昔ながらの古典派理論との部分部分を

融合しないのが

理解を正確するコツだと思います。  テニス

 

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 15:27 | 3件のコメント

フォア前足の踏み込みは?

『努力に勝る天才なし』 さんからの質問です。

以下がそのコメントの全文です。

 

カラオケ  右利きのフォアハンドの前足の踏み込みは、踵からでしょうか?
それとも母指球あたりでしょうか?
ちなみに、野球は母指球から踏み込むそうです。

努力に勝る天才なし より

 

 

 

水瓶座  私の説明です。

テニスでも野球でも一緒でしょうね。

普通は母指球から踏み込むと思います。

 

前足というのはたぶん左足のことだと思います。

スクエアースタンスなら野球と同じ体の使い方になり

同じように踏み込むことになります。

 

もう一つ

オープンスタンスでも同じこと

これは、右足を踏み込みますが

やはり

母指球から踏み込むのがホントでしょうね。

kurai1411ftb

この質問を聞いて

やってみました

かかとから踏み込もうとしたら

こけそうになりました。

 

私個人の感覚では

足裏全体をコート面に降ろしていきますが

母指球のところでコート面を感じながら降ろす

といった感じですね。   テニス

 

 

 

 

カテゴリー: フォアハンド, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 19:23 | コメントは受け付けていません。

マレーやフェデラーは横向き?

『hiyopapa』 さんからのコメント

以下がその質問部分です。

 

カラオケ  プロを見ていて思ったのですが、マレーやフェデラーは横向きが強く、錦織は全力で前向き、と感じたのですが、やはりグリップの影響なのでしょうか?

hiyopapa より

 

 

 

水瓶座  私の答えです。

グリップの違い、というのはその通り

ですが

単純に厚い方が前向き

1411nisikorifor

薄ければ開かずに

ということでもありません。

(もちろん、その要素もほんの少しありますが)

federa1411fr

やっぱり充分に前向きですね。

 

質問中にあった

「錦織は全力で前向き」 というのがいい指摘です。

厚いグリップだと

肘も曲がって、少し打点が近くなりがち

1411nisifshippari

ラケット面が振り出しの反動で

上を向いてしまう心配もないので

「錦織は (急加速) 全力で (素早く) 前向き」

フェデラーやマレーは伸ばし気味の腕で

回転半径も大きいし

面がひっくりかえらぬように

しっかり横向きから、全力じゃなく

少しだけ、ゆっくりと加速するのでしょう。

ffederer141105

我々から見たら、ゆっくりには見えませんが。  テニス

 

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 23:03 | 1件のコメント

深い、浅い、フォアの打ち分け

『れねしす』 さんからの質問が気になっていたので

再度、取り上げてみます。

以下がそのコメントの全文です。

 

カラオケ
  • 左肩上のフィニッシュ・・・ 毎度のうちの娘ですが、首にマフラーを巻いているのかっていうくらいフォロースルーで首に腕が巻きついてます。
    回転量が少なめのときは、比較的上体の横でフィニッシュしていますが、スピンをかけようとヘッドをおとして打つ(ラケットが下から出てくる)場合、下から 上に上がっていく勢いをインパクト後も維持したまま、ラケットが天を指し(肘は顔の前を通過し)、その後降りてきて首に巻きつくように格納されます。
    個性なのかと、見て見ぬふりをしていましたが、今回の記事を拝見すると・・・打つボール自体はわるくないんですがね。
    実際、試合でも、ファロースルーが大きく、首にからみつく分、戻るのが遅くなっている気がします。
    直した方がいいんですかね?また、なんかコツがありますか?
    私自身は、ワイパースイングって意図的にするものではなくて、スイング開始からインパクトに至るまでの身体の使い方がワイパースイングに結果的につながるものだと考えてきたので、いまいちどうしたものか分かりません。

れねしす より

 

 

 

水瓶座  私の答えです。

ベースラインからベースラインまで

もちろんその内側ですが

長い距離の打ち合いで、ちょうどよくなっているのでしょうね。

 

とりあえず、それでいいのではないでしょうか。

フィニッシュの位置というのは

打ち出す方向により違ってきます。

打点を遅らす場合はこんなのもあります。

1411nisikori

これは、意図的に肘を上に引っ張り上げます。

 

首に巻き付いて、次の動きが遅くなることですが

これは大胆に振り切った場合

どこにフィニッシュしても同じこと

むしろ、左向きになって、この後のほうが大変

1411nisikori finis

いい打球とのセット販売ですからしょうがない

腕だけ戻すなら村内大変じゃない

練習して早くリカバーできるようにすればいいのです。

ボレーとの打ち合いなんかも練習としては効果的です。

 

さて、気になる点は

短く打てますか?

ということ。

 

ショートクロスに打ったりできるか?

また、いいボールで相手を走らせて短く返球させた後

サービスライン付近から

平然と、決められますか?

 

これができないと、攻撃したら負けます。

 

フォアハンドの必要用件は

打球の深さを自在にコントロールできること。

そのために、自在に浅く打てることが必要なのです。

 

ワイパーショットというのは

大きく分けて2つの用途があります。

1つ目は、頭の高さくらいの高い打点。

これは面を安定させたければワイパーしかありません。

 

2つ目が、短く打つための技術。

これは松原さんの見本動画。

ここをクリックして、ユーチューブを見てください。

 

低いところから低いところへ打つために

手の位置やラケットヘッドが最高点でも

低いことがわかると思います。

1411gcnisikori

その時、手首を動かして乱したくないので

かぶせる動作、回内はなるべくしない

ワイパー自体は肘の位置を支点に内旋で打つのです。

肘が高く行き過ぎないよう

意図的に下に引っ張る必要もあります。

(私の方がひ弱なので、肘が高く引っ張られています)

もちろん

上体はインパクト時にしっかり前向きで

左側に振り抜けやすくするのです。

 

習得法ですが

1、 最初の高いワイパーを練習し、慣れる。

2、低い位置のワイパーに移る。

この順番でやれば浅く打てるようになります。

 

ラりーでも、試合でもワイパーを使っているうちに

首に巻き付く打ち方と融合していき

ナダル打ちも含め

必要な深さ、必要な方向に

自在に対処できるようになっていくのです。

 

フォアハンドはとても奥が深いので

熟練に時間がかかります。

基本的な考え方は1つでも

高さや打つ方向により変わる部分がある。

だから

1つの打ち方、1つのフォームしかない

と思わないようにしなければなりません。  テニス

 

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 13:50 | 2件のコメント

現代フォアの方が難しい?

現代的なフォアハンド

なぜプロがそうするのかというと

やさしいからです。

 

最近の皆さんのコメントを読んでいると

古典的な打ち方の方が簡単だと思っている人が多いみたい。

それには、ちょっと反論を。

 

 

難しいことをしてエラーしたら負ける

簡単に叩ける方が得に決まっている。

だから、プレッシャーのかかる試合では

こちらの方がはるかに簡単

だからプロが採用する。

 

腕をひねらない

基本的に操作しないでいい方が

面を垂直に、調整しながらていねいに保つよりも

必要な項目が少なくて単純。

やさしいに決まっている。

federa1411fr

なおかつハードヒットしたいなら

微調整が必要な、古典的な方法ではもともと無理

現代打法なら無調整で行ける。

 

現代フォアを難しいと感じるのは

古典的な打ち方をある程度できる人が

新たに、現代風に変えようとする場合。

すでに少しはできることと比べちゃうから。

 

昔風の方が楽と感じるのは

グリップが薄いから。

いざとなれば面を上に向ければ山なりにネットを越えるし

腕だけでも打てる。

ffederer141105

じゃあ

簡単で楽をするには

イースタンかセミウェスタンくらいのグリップで

そんなにトップスピンをかけないで

膝も曲げないで、腕主体で、何なら腕だけで

現代テニスの理屈で打てばいい。

 

なんか不思議ですか?   テニス

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 18:21 | 5件のコメント

ワイパー?

『hiyopapa 』 さんと、『れねしす』 さんからの

コメントに対しての答えです。

フォアハンドのフィニッシュについての質問ですが

二人分でしかも長いのでここにはコピーしません。

 

水瓶座 さて、私の説明です。

『hiyopapa 』 さんのブログから、ご自身の写真をもらったのでそちらを

チクチクといちゃもんをつけながらの説明です。

 

いきなりですが、かなり失礼します

全体の印象は、ちょっと窮屈そう

そして、アウトサイドインよりも少し、まっすぐに近い感じです。

古典を3割残した現代風でしょうか

13350_ms

なかなかの構え

13500_ms

少し上体の開きが遅い、面はもう少し下向きがよい。

13700_ms

ここですでに垂直面

13750_ms

前向きの動きがストップ。 徐々に被せて(回内)面を垂直に保っている。

13800_ms

13850_ms

本来のフィニッシュ方向、上体の左側に左半身が残り、振り抜きにくい

13900_ms

13950_ms

(窮屈とはこの辺の話)

14050_ms

それなりにワイパーになっているが、すこし不足

腕を左横に持っていくには、左半身が邪魔。

そうしないと、鋭くスウィングできない。

プロだと右肩が左肩の前に出ます。

 

テイクバックの面が下を向ききらないのと

上体を開かないことは古典的打ち方のセットメニューなのです。

どっちかだけ直すと破たんします。

もっと下向きに引いて、しっかり前向きになることが必要です。

 

上体が横向きを残しているので

腕の振りもアウトサイドインよりもインサイドアウト側になってしまう。

まあ、ほぼまっすぐですが

そうすると

振り子スウィングの行き先は

フィニッシュに空いたスペースはここだけなので、左肩の上になる。

 

みなさん陥りがちなのは

フィニッシュが前向きと思っちゃうこと。

 

ホントはインパクトが前向き

だからフィニッシュはもう少し

左向きにまで行っちゃうはずなのです。  テニス

 

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 18:04 | 2件のコメント

左肩の上まで振り切るべきか?

フォアの教え方、フィニッシュについて

『hiyopapa』 さんからの追加質問

以下がそのコメントの全文です。

 

カラオケ  ご回答ありがとうございます。
身長とはあまり関係無いのですね。
やはり初心者に下から上へのスイングを身に付けさせるために、最初は肩の上へ、と教えているのでしょうか。

下から上へ、外から内へ、前へ、とスイングするのがスイングスピードを上げて、回転の掛かった質の良い球を打つコツ・・・と考えれば良いでしょうか?

hiyopapa より

 

 

 

水瓶座   私の考えです。

なぜそう教えるのかというと

コーチがそう信じているからです。

なぜでしょう?

軟式の(ウェスタングリップ)イメージが強いのでしょうか?

一流は振り切ると思い込んでいるのでしょうか。

単なる思い込みじゃあ ・・・

 

私の考えている段取りですが

丸っきりの初心者でしたら

手首の形を保ったまま  (にしたいので)

手が左肩の高さくらいで止めさせます

次にトップスピンをかけて同じようなフィニッシュ。

Bill_Tilden

テニス史上、最高、球聖といわれる、ビル・チルデンです。

現代テニスではここで止めませんが

バックハンドならこんなブロックもありで

shara1411bkf

この絵から右腕を抜いてみると

チルデンそっくりでしょう。

 

さて、それができるようになったら

ワイパーを高い打点で教え

次が低い打点の、アウトサイドイン

最後の二つのフィニッシュは上体の左横です。

 

なぜ、こんな段取りかというと

最初からワイパーとかアウトサイドインとかにすると

手首ぐにゃぐにゃ

とっ散らかってしまうので

インパクトの前後、特に後まで

面を保つことを知ってほしいからです。

 

なんでか?

世間では振り切るというと

コーチも素人さんも右肩の上

腕を首に巻き付けようとするみたいです。

shara1411skr

もちろんトップスピンで

ゆるく打つときはここへ来ることもありますが

現実に試合で使うにはとても怖い

しかも深さのバリエーションが作れない。

 

それと

振り切るというのがなんかえらいようなとらえ方。

フラットでもトップスピンでも

時にはスライスでさえ振り切ろうとする

そんなの、試合ではとてもできない。

 

古典的な技術、古典的な教え方なのに

その延長上に現代テニスがあると勘違いしているのかも

 

試合で安心してフォアを打てるには

振り切ったテニスがしたければ

しかもいろいろな深さ、浅さに打ち分けられるためには

アウトサイドイン

上体横にフィニッシュする

ヘビートップスピンしかないと思いますが。

 

左肩の上のフィニッシュでは

いつも

「惜しかったね」 と言われちゃう ・・・   テニス

 

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 15:36 | 3件のコメント

フォアハンドの2大系列

『hiyopapa』 さんからご自分の体験したスクールの教え方について

質問がありました。

長いコメントなので見たい人はこちらへどうぞ

 

 

水瓶座  さて、私の答えです。

世の中のフォアハンドの打ち方には2系列あるのです。

1つ目が、「現代プロのぶったたき打法」

2つ目が、「古典的、ソフトな打ち方」

 

1番の特徴が面の使い方。

テニスはネットとベースラインの間に打たなくてはならないので

インパクトの面がほぼ垂直にならなくてはいけない。

1410djokfimp

1つ目の、「現代プロのぶったたき打法」では

腕をひねらないで

余計な操作なしで打てるよう

テイクバックで面が下向き、または後ろ向きになる。

1410djokftb

2つ目の、「古典的、ソフトな打ち方」では

スウィング中、終始

ラケット面を垂直に保つ。

(これが難しいので、おもいっきりは叩けない)

だからテイクバックの面も垂直になる。

Fred_perry

この2つが根本的な違い

それ以外のことはこれを実現するための細かなノウハウ。

例えば

現代風なら、「しっかり前向きになって捕えろ」

というところを

古典風なら、「しっかり横向きを保ちましょう」

ということになる。

 

古典風というのは正式名称ではないが

プロの世界では40年ほど前に死滅しているからだ。

 

つまり

『hiyopapa』 さんの通っているスクールは

古典的教え方。

そして、きちっと教えているようだ。

これはこれで、ある程度問題ない。

フルスウィングはできないけど

ちゃんとやれば

先ほどの銅像のフレッド・ペリーや、ケン・ローズウォールのような

美しいテニスができる。

薄めのグリップで

あまり、疲れないテニスもやりやすい鴨。

 

なぜ私の話、技術論と違っちゃうのかというと

私の方は、「現代プロのぶったたき打法」 を前提にしているから。

1408nisikori finis

もしあなたが将来プロを目指したり

プロのようにトップスピンをかけたり

ハードヒットしたければ

「現代プロのぶったたき打法」 でやった方がいいと思う。

だけどそうでないなら

どっちの選択もあり。

 

教える側に言うことですが

古典的スクールで気を付けてほしいところ

現代のプロをまねするあまり強引に取り入れた、2つはやめてほしい。

(昔のうまい人はやらない、できない、やったら入らないので)

 

1、「サーキュラーテイクバック」 はやめてほしい。

上体の前から上に回して引くと、面が上向きになっちゃう。

これじゃ入らない。

ストレートに引いた方が無難。

 

2、「肩の上まで振り切る」 こともやめてほしい。

スウィングが上向きになりアウトしやすい。

やってほしいことは

上体の左前で止めること。

昔よくあった左手でフォローを止めていたやり方。

あれはそのための付加技術

あれなら、入ります。

 

実は私も

初級者や中級者とラリーするとき

スピードが出すぎないよう

トップスピンがかからないよう

古典的な打ち方をしています。

 

つまり

スピードが出すぎないよう

トップスピンがかからないよう、にするなら

古典的な打ち方もいいと思います。

 

ジュニアには教えてほしくないけど。  テニス

 

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 16:33 | 1件のコメント

デュースサイドのバックリターン

『通りすがり』 さんからリターンの質問をいただきました。

以下がそのコメントの全文です。

 

カラオケ  ・いつも楽しく拝見しております。
先日はダブルスのコミュニケーションにつき、御教示頂き 誠にありがとうございました。

・ダブルスを想定した「デュースサイドでのバックハンドリターン」について、悩んでおります。
(長文にて恐縮ですが)以下を前提に、アドバイスを頂けたら幸いです。

○ベテラン男子ダブルス(40才以上)を想定
○「フォアハンドリターン」は ある程度の強打が可能であり、(パートナーによるポーチを含めて)一つの得点源
○現状の「バックハンドリターン」は、ロブ&(スライスでの)ディンクショットが主体

・これまでも試行錯誤してきましたが、技術的には、フォアハンドのグリップがかなり厚いため、フォア→バック、バック→フォアの握り替えがともにうまくいかず、ポーチに合うリスクを抱えつつ、現在のバックのリターンは「スライス系リタ-ン」に頼っています。

・最近では、バックのリターンが気になるあまり、得意のフォアにエラーが増えている印象です。

・試合のステージが上がるにつれて(県大会QF、F等)、やはり「バックハンドでのドライブ系のリターンを習得する必要」があるでしょうか?
それとも「現在のスライス系の精度」を高めるべきでしょうか?

通りすがり より

 

 

 

水瓶座  私の答えです。

ダブルスのリターンで、相手サーブが早いと

フォアバックともにフルスウィングするのは大変。

スウィング自体は問題ないのですが

テイクバックが間に合わない可能性がある。

 

フォアを主体にぶんなぐるとすると

バックが引き遅れる。

バックでたたこうとすると、フォアがちょっとといった具合。

 

一つの解決法は

というか誰でもやっておかなくてはいけないのですが

フォアで打つ場合とバックで打つ場合

それぞれが最短時間で完了できるよう

練習しておくこと。

 

そういえば若いころ

どっちもフルスウィングで困らなかった頃

しょっちゅう、リターンの素振りをしていました。

 

それでもどちらかに問題がある時は?

 

質問の雰囲気からしてバックハンドは片手打ちですね。

両手であれば

左手は持ち変える必要もなく

ぱっと引いて最短時間でヒットできるはず。

一番困らない組み合わせです。

 

フォアが得意で、片手バックの人がデュースサイドを守るとすると

まずフォアハンド命

これは捨てちゃダメ

できる限りこれで勝負する。

 

次にバック

あなたが16才だったら

片手バックでのトップスピンリターンです。

テイクバックを小さめにして

打点を遅らせないように

できればライジングヒットエンドラン。

次のショットをボレーか強烈フォアハンドでぶったたきます。

 

20代を大きく超えているようなら

(超えてますよね)

手持ちの武器のリニューアルで対処です。

もし、基本的にトップスピンが打てるのなら

持ち替えの素振りトレーニングだけでも改善できます。

フォアのグリップで待ち

バックに持ち替えながら、テイクバック、そしてヒット

ちゃんと素振りで練習しておけば

これは、16才の選択と同じでも大丈夫かも。

持ち替え量が多いので難しいと思う人がいるが

これは誤解

30度の持ち替えも90度も

同じ1回の持ち替え

HeninBStb1410

エナンのようにほぼ180度の握り替えをする人もいる。

 

しかし、もし普通のストロークで片手トップスピンが打てないなら

たぶん今からでは無理。

その場合

選択その1は、スライスを磨く。

fede1410bs

早いテンポで取る、スピードもアップ

リターンダッシュも練習しておく。

リターンダッシュはポーチされない方法の一つ。

ポーチを検知したらストレートに打つ。

トップスピンでは無理だがスライスなら練習しておけば十分可能。

そして、ロブを混ぜる。

強烈サーブなら、迷わずロブ。

 

選択その2は、両手で打つ。

面を作って体当たり

TENNIS/BRISBANE INTERNATIONAL 2010

小さなテイクバック、小さなフィニッシュ

その間垂直面を保つ。

リターンだけ両手でもいい。

これは奇想天外、そんなこと今から

と思うかもしれないが

そんなにハードルは高くない。

2か月くらい練習すればできるようになります。

なんせ両手は構えるのが間に合う、楽。  テニス

 

 

 

 

カテゴリー: バックハンド, リターン | 投稿者松原コーチ 18:23 | 1件のコメント