連休のあいだにたくさんテニスを練習してお疲れ気味の方も多いことでしょう。
休みが明けた後のレッスンで、スクール会員の方から「たっぷりテニスしたにも関わらずちっとも上手くなっていない気がして残念です」という話を聞くことがあります。
でもそういう方を観察してみると、だいたいは練習した成果が見受けられるものです。
たとえばラケットのセンターに以前よりしっかりと当たっている率が高い、とか。
速いボールに対しての反応速度が上がっていて準備が早く出来ている、といったことです。
でもそういう上達の仕方は本人にはわかりにくいものなのかも知れません。
以前にはもう少しセンターを外していたのだけど、そもそもセンターを外してしまう状態では恐らくそういう外しているということ自体がよく感じ取れていない。
だからこそ外してしまうので、それが多少とも改善されても本人はそれまでセンターを外れてボールが自分のラケットに当たっていたという自覚がないので、ちゃんと真ん中に当たっても以前からそうだったように思える。
だからあまりその上達したという実感がわかないわけではないでしょうか。
準備の早さについても、それは目がスピードに慣れてきてそれまで速いボールにタイミングを合わせるのが困難だったのがゆっくり飛んでくるように見えるので余裕でラケットを構えられることが出来るのです。
車で高速道路を走ったことがある方、もしくは新幹線で窓の外を眺めた経験のある方ならわかると思いますが、始めは時速100キロとか200キロで景色が流れる勢いがものすごく速く見えていたのに時間が経つと目が慣れてゆっくりと普通の速度に感じられるものです。
それと同じでたくさんの速いボールを打っていると次第に目が順応して、普通に対応できる速度として捉えられるようになり、それが準備の早さに繋がるということです。
でも高速道路の景色が普通に見えることについて、「速く飛んでいくようだった景色が今はハッキリと見える、目がとても良くなった!」とは感じないのと同じに、そうした時間の経過で慣れて向上したという身体状況には気がつきにくいのだと思います。
「練習は決して裏切らない」という言葉は真実です、だからせっかく一生懸命に練習して上手くなれたのにガッカリしているのはもったいないです。
ちなみに僕は最近とてもマメにギターを練習していますが、これについては「ホントに1ミリも進歩していないんじゃないのか?」って感じていますけど、いや絶対にそんなことはない!と思い直して毎日かならず少しずつ練習を続けています。