有段者

こんにちは
内藤です

 

火曜日のレッスンでね
久しぶりにやってくれたんです

レジェンドです

Ｏ山選手です

東京五輪に向けて順調に仕上げてきております

 

何事もない普通のレッスンだったんです

バックハンドのライジングを練習して
形式練習もして
最後のダブルスのマッチ練習です

対戦相手にＴ田さんがいたので力んでいたんでしょう

 

ラリーがパンパンパンと続いたんです

おぉー、と思って見ていると・・

前衛にいたＯ山の頭上にチャンスボールが！！

一歩も動かなくても打てる
ドンピシャで来たチャンスボール！

まさに神様がくれた贈り物でした

スマッシュの態勢を整えるＯ山

 

今だっ！！！

 

全身全霊をかけてラケットを振り出しました

横で見ていた私は思わずこう言いました

えっ？
早くね？

そう、ボールはまだ上空
１７フィートの高さ

ライジングをしていたことも関係したのでしょう

明らかに早く振り出され、加速を続けるＯ山のラケット

 

瞬間

 

Ｏ山は察知したのか

あかん・・このままやと届けへん・・

 

何と！
スマッシュのスイング途中にジャンプするという神技を繰り出しました

そのジャンプ
約２cm・・・

 

Ｏ山、今年度最大級のスイングは見事に空を切りました

 

事件はその後です

フルスイングです

当然バランスを崩しています

約２cmからの着地

普段なら問題ありません

しかし、今回はフルスイング付きでした

 

キャーーー！！！

 

何と着地に失敗してしまったのです

 

 

　着地に失敗するＯ山

 

かなりのフルスイングだったため
完全にバランスを崩していました

このままでは頭を強打してしまう・・・

 

危なーっい！！

 

次の瞬間
我々は目を疑いました

 

 

　いっぽーぉんっ！！

 

受け身です

Ｏ山は自身の危機を完全な受け身で回避したのです

 

凄い受け身でした

たぶんね
相当出来る・・柔道有段者じゃないですかね・・

でも大事に至らなくてよかったです

捻ったりすると危険ですからね

 

でね
Ｏ山さんですから

これで終わるようなお方ではありません

もはやゾーンに入っていましたから

次のゲームです

今度は相手方の竹Ｄさんの上空にロブが・・

スマッシュを打ち損じるＴ田さんではありません

バシーっと深く決めにいくスイングを開始した・・瞬間・・・

 

！！！

！！！

 

私は再度目を疑いました

Ｏ山が・・・
反対側のコート前方で立ち尽くしているではありませんか

下がる時間は十分にあったんです
どうしたというのでしょうか

もはやＴ田さんのスイングは止められません

 

バシーッ！！！

 

危なーっっいっ！！！

 

ボールはＯ山目がけて一直線

どうするＯ山！！

 

 

　ぽぉーん

 

 

 

　えええーーーーっ！！

 

如来です
阿弥陀如来です

死をも覚悟したのでしょうか
全てを悟ったＯ山は阿弥陀如来と化していました

顔面すれすれを通過したボールを
ピクリともせず見送ったんです

意味不明です

本当にこのポーズだったんです

 

両手もこんな形にしてたんです

 

 

「大丈夫っすか？」

「ア、 ハイ、ダイジョーブダヨー」
「タケＤサァーンノスマッシュビックリダネー」

うわっ
カタコトやっ・・・

めっちゃ動揺してるやん・・

 

・・・

さすがです

レジェンドたる者、こうでなければなりません

 

今年も残すところわずかです

更なるパフォーマンスに期待しましょう

 

ではまた

へばね～