カテゴリー別アーカイブ: フォアハンド

そこそこ速いほうが

日曜日、下川井テニスクラブのレッスンは松原さんの担当

昨日の2時間目のこと

ここには、まだ初級者のR子さんがいる。

彼女のフォアハンドがまだ安定しない。

特に慎重になると

打点に近づき過ぎて、面の手前に当ててしまう。

しかし、私はしばらく前から

彼女が速いボールにはタイミングを合わすのが上手いことに

気付いていた。

基本的に運動神経はいいのだ。

 

だから、昨日のレッスンでラリーしたときに

意識的に、低めの速いフラットボールを送った。

これが成功

とても美しいラリーが続いて

あちらも満足

私も満足だった。

 

実は、低めの速いボールというのは

打点が低くなるので

打点が近くになりやすい人でも打ちやすい。

 

そしてもう1つ重要な問題が隠されているのだ

ソレは、見込みで打つこと。

 

ゆるいボールだと打点のかなり近くまで

じっくりと見ることができる。

しかしじっくり見て

そこへあわせようとすれば

少しではあるが、やはり振り遅れる。

そして失敗解消のため、よく見ようとするあまり

さらに近づき、面の手前に当てる。

失敗するとさらに近づき、もっとドツボにはまる。

悪循環にはまるのだ。

 

実はこれは私のフォアハンド、動画から切り取った物

相手は、球出しのコーチで

私に恥をかかせぬように、しかも弾むように

ゆるーい球出しなのだ。

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今まさに振り出すところ、でもボールは画面に入っていない。

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2m前方のボールにたいし、ラケットはもう振り出し始めている。

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半分振り終わったくらい。

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インパクト。

ゆるい球出しにフルスウィングの速いラケットだし。

なのに、こんなに早めに振り始めているのだ。

打点まで見きわめていて、スウィングが間に合うわけが無い。

これがテニスの現実なのだ。

 

じゃあ、R子さんの場面に戻る。

速いボールだと?

ちゃんと見て、当てることをあきらめる。

打点まで見ても間に合わないので

仕方無しに

見込みで、あてずっぽうで打つ。

これが見事に当たる。

元々、人間にはこのくらいの能力はある。

ちょっと、ヒントを与え

ボールを想像して

素振りの1つもしておけば

まして、若くて、普通以上の運動神経を持つ女性。

上手くやるだろうとは思っていたが

まさに思う壺。

上手く打てて、にっこりしてくれれば

こちらも名コーチになった気分に浸れるのだ。

 

さて、冗談はともかく

なるべくゆるく送ってあげるのがコーチの常識。

そのほうが易しいはずなのだが

実はソレ

サービスライン内のショートラリーくらいが限界

深くなれば、それなりのスピードが無ければ

ボール自体がそこまで届かない。

元々うんとゆるくはできないのだ

そうなると惜しくも

じっくり見ているひまはナイのだ。

スポンジボールやソフトテニスのボールなら

バウンド後にスピードが落ちていくのでいいのだが

テニスのボールはバウンド後も

それほどスピードが落ちない。

むしろ近くに来ると、よく見えるので

加速してくるように見えてしまうのだ。

 

テニスのボールはどっちみち

見込みでなくては打てない。

 

だったら割り切って

そこそこに速いボールを送ってあげよう、というお話。  テニス

 

カテゴリー: フォアハンド, 技術全般, 練習法 | 投稿者松原コーチ 18:39 | 2件のコメント

トップスピンの割合

フォアハンドだが

トップスピンの必要量はどれくらいなのだろうか?

 

体勢のいいときはフラット気味に打ち

苦しい時やアングルに打つときはスピンを必要なだけかける。

プロはこんな風にやっていると思っている人が多いかもしれない。

 

だが

実際は、大抵のボールをトップスピンで打ち

よっぽどの時だけ、スピンを減らす。

djok1404frsisei

こんな体勢だと、むしろ一番スピンの少ない時かも

スピン量が多いのは

フラットに叩くエアーケイが看板の錦織ですらそう。

1404nisikorifor

ナダルのようにどんな時もほとんどスピンを減らさない人もいる。

それほど

プロにとってさえ

フラットに打つのはリスキーで勇気の要ることなのだ。

 

松原さんの場合

スピン量の多い人と思われているようだが

最近は年をとったのでずいぶんとおとなしくなった。

あくまでも自分の感覚だが

普通の男性相手のラリー練習では

エネルギーの30~40%がスピン

60~70%が前に飛ぶ力と思って打っている。

 

ところが試合だと

60~70%がスピン

45度以上の角度で振り上げ、こすり上げ

感覚的にはほとんどスピンにエネルギーを使い

ちょっと余った分で前に飛ばすつもりなのだ。

それでも、若いころに比べればはるかにスピン量が減っている。

おとなしくなった年寄りにしてからがそうなのだ。

若いころは80%以上と思って打っていたこともあるのだ。

 

じゃあ近頃の若いもんはどうだろう?

私が気にしている、「若いもん」

西岡良仁

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ダニエル太郎

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打球直後のボールとラケット面の高さの差

そこからスピン量の多さが伝わってくる。

近頃の若いもんもなかなかやる。

 

「スピン量を増やしたらスピードが減る」 って?

スウィングスピードを上げて

半分以下のエネルギーでも充分なほど

めちゃくちゃ早くすればいい。

えっ、「それじゃ疲れちゃう」 って?

タクサン練習して

タクサン飯を食いなさい。

nadal1404

 

きっとナダルはそうしている。    テニス

 

 

カテゴリー: フォアハンド, 年寄りのひとりごと | 投稿者松原コーチ 18:40 | コメントは受け付けていません。

深いボールとは

深いボールとは

ベースライン内に入るボールのこと。

ベースラインを超えたら、深いボールとは言わない。

 

ボールを深く打つのがいい

というのはテニスの通なら常識

コーチがそう言うと、皆さんうなずいている。

私の同業者にも

いっしょに大学チームを教えている時に

「深く打て、アウトしてもいいから絶対にネットするな」

と叫んでいたコーチがいた。

そんな怖いこと、試合でできる? 思える?

 

皆さんは

「深く打てなかったので負けた」

という経験をしたことがあるだろうか?

私には覚えが無い。

逆に

「アウトしたから負けた」

という経験ならいっぱいある。

 

現代のテニスは

トップスピンのストロークが主流。

ソレはアウトしないため。

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フラットに打ったほうがスピードは出る

もちろん常識

でも練習の時の話し

それとも机の上で考えた話。

現実に、本番の試合では

アウトが怖くて、こわごわのフラットより

強烈に振りぬいたトップスピンのほうが速いかも。

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ナダルがフレンチの打ち合いで

時々サービスライン内に打ち込むのは誰でも知っている。

それでもやっているし

打球が浅くなりがちな彼が、世界のトップに君臨しているのだ。

 

私はトップスピンに変えてから

  (もう、それから30年以上たっているが)

やっと、試合で安心して打てるようになった。

 

面白いのだが

トップスピンになってから

「松原さんのボールは深いですね」

と言われるようになった。

 

ソレは安心して打てるようになったから。

ベースラインを超さないという自信があるから。

私自身は

「ベースラインよりも浅く打とう」 と思っているだけなのだ。

 

深いボールとは

ベースライン内に入るボールのことなのだ。   テニス

 

さてトップスピンとは、どれくらいの量かけるもの?

ソレは次回に ・・・

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 20:07 | 2件のコメント

フォアのフィニッシュ位置

『龍之介』さんから、フォアハンドのフィニッシュについての質問をいただきました。

以下がそのコメントの全文です。

 

カラオケ  松原コーチ、こんにちは。
いつも参考にさせていただいております。
フォアハンドで質問なのですが、
フィニッシュは、肩のところでなく、腰にくるのが好ましいと言われてると思います。
ただ、プロでも、ベルディヒなどは、ほぼ肩の上に来てるのですが、これはスピン量が少ないんでしょうか。自分的にも、どちらかというと肩のほうがしっくりいくのですが。

龍之介 より

 

 

 

私の答えです。

アウトサイドインの引っ張り込むスウィングをする

ヘビートップスピンを基本ショットに持つ

大多数のというか、ほとんどの男子プロは

フォアハンドのフィニッシュは上体の左に持ってきます。

いわゆる、ワイパースウィングです。

その高さも

打点の高さや打ち出す高さによって変わってきます。

スピン量によっても変わります。

berdi1403

実は、スピードを控えめに、スピン量も少なめに打つと

私の場合もフィニッシュは左肩の上に来ます。

「ベルディヒなどは、ほぼ肩の上に来てる」

というのもそうでしょうね。

しかし、それも上体左側フィニッシュのバリエーションの1つだと思います。

 

じゃあ、左肩の上でいいのかというと

そのスウィングだけでは

1種類の打ち方しかできなくなり

スウィング方向やスピン量、スピンの方角が一定になってしまい

狙いが定まらなくなるのです。

いや、定まってしまうというのが正しいのでしょうか?

 

ベースライン後方から相手ベースライン深くへなら

飛距離が長い

それしか打たないなら、そうゆうこともできますが

テニスでは色々な深さや向きに打てなくてはプロでは勝てない。

浅いところから打ったり

鋭角に打ったり

トップスピンロブだったり

色々なフォアハンドを打つには

色々な要素を変化させやすい

ワイパースウィングを使った

上体左横のフィニッシュが使いやすいのです。

 

というか

それ以外では成立しないと思います。

もちろん、ナダル打ちもありです。

 

最初に、アウトサイドインのスウィングで

ヘビートップスピンを基本に持つプロ

と書きましたが

アウトサイドインでなければ

プロのようなハードヒットは無理ですし

アウトサイドインで引っ張れば

プロにとって、左横のフィニッシュは必然なのです。  テニス

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 19:48 | コメントは受け付けていません。

ライジングフォアのコツ

『makotasu』 さんから 「への2号電撃作戦」 への質問。

以下がそのコメントの全文です。

 

カラオケ  なるほど、、、ライジングショットですか。なかなかハードル高いですね。。。

私はどちらかと言うとバックハンド(両手)のライジングはまあまあなのですが、フォアは全くダメです。フォアのライジングは、合わせるだけで終わるか、それよりも待ってしまうことが身に付いてしまっています。

フォアのライジングのコツなど、ありますでしょうか?

makotasu

 

 

 

水瓶座  私の答えです。

「バックハンド(両手)のライジングはまあまあ」

ということはライジングに対するタイミングや

身体が入っていくことに対しては

できるということですね。

つまり、同じことを反対側の片手でやればいいということ。

 

一番簡単なのは

フォア側を両手で持って打ってみる。

多分、すぐにできると思います。

そしたら、左手を離して実行です。

 

早めに横向きを作り

体当たりするようにライジングボールに向かっていく。

それで打てちゃうはず。

えっ、なのに片手に戻すとできない?

 

一番影響するのは、テイクバック。

両手だとシンプルに引く。

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余計な要素がないから

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なのに片手、特にフォアハンドは

追いついてから引き始め

しかも面が上向きになったりしている

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面を被せて振り出して

なんてやっていたら

ライジングどころじゃない。

 

 

結局、またまた

フォアハンド初級口座になっちゃうのですが

手首の形を作り

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外旋しないように

面を下向きにテイクバックしながら、打点に迫り

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  (追いついてから引くでは、ブッブー)

そのまま、体当たりしながら、スムーズに振る。

ということです。

 

そうすれば両手で打てる人なら

フォアの片手打ちのライジングも

できちゃうのではないでしょうか。

 

練習法としては

ボールを想像して、それにアタックをかける素振り。

素振りで上手くできるなら

後はバッチリ、簡単なはず。

 

 

もしかして、浅いところから打てないという理由だったら?

多分、ここ2,3回のうちにはやる予定の

「フォアのフィニッシュ」 の話を参考にしてください。   テニス

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 20:18 | コメントは受け付けていません。

「への1号作戦」の肝

逆クロスのフォアハンドを軸にどう展開するのか?

実は単純明快に手立てを決めてある。

シングルスの場合

起こりうるケースは4つ。

おのおのに模範解答を作ってあるのです。

 

1、ジュースコートからのサーブ

    ジュースコートにサーブし  (そりゃあそうだ)

      (1ポイント目はバックにと決まっている)

    フォア側に返ってきたらクロスにボカン

    真ん中か、バック側に返ってくるまで続ける

    真ん中か、バック側に返ってきたら回り込んで逆クロス

    短くなるまで続ける

    短くなったらクロスにビシッ、終了。

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2、ジュースコートからのリターンも同じ

    ジュースコートにリターンをギュウっと

    後は上と同じ

 

3、アドコートのサーブ

    アドコート、バックにサーブを入れて

    逆クロス

    逆クロス

    短くなったらクロスにビシッ、終了。

 

4、アドコートのリターン

    アドコート、相手バックにリターンをギュウっと

      (もちろんできるだけフォアで)

    ここまでくれば、後はわかりますよね

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私のテニスはここまで単純

2ゲーム目を終わって

バックを1本も打っていない、なんてこともよくある。

たいてい、こうやるのだが

相手の得意技や風

時にひらめきでマイナーチェンジする。

 

時々、変えるとなんでもありに見えるらしく

けっこう何とかなるものなのだ。

もしかしたら、ばれているのかもしれないが

それならそれでいい。

自分が安心してプレーでき

安全に勝てればそれでいいのだから。   テニス

 

カテゴリー: シングルス, フォアハンド | 投稿者松原コーチ 17:33 | コメントは受け付けていません。

フォアに回り込む

『makotasu』 さんから、再度コメントをいただきました。

一言で、バックですよと答えるつもりが

しっかりと逆クロス論を展開してしまいました。

への2号作戦へいく前にちょっとこちらへ。

以下がそのコメントの全文です。

 

カラオケ  松原コーチ

早速、取り上げて頂いてありがとうございました。2号・3号作戦、楽しみにしております。

> シングルスを前提にお答えします。

言い忘れていました。シングルスでお願いします。

> バックでも、リスクを負ってでも打つ。

これは、リスクを背負ってでも回り込みフォアで打つと言うことでしょうか?

makotasu より

 

 

 

水瓶座  私の答えです。

「バックでも、リスクを負ってでも打つ」 というのは

文字どおり、バックで打つということです。

私のバックはフォアハンドに比べると

威力も精度も劣ります。

ですからこれで勝負することは、できれば避けたい。

だけど、避けることができなければ

相手に主導権を渡さないために

見栄を張ってでも、バックで強く打つ、ということです。

クロスにしっかり打って

できれば次で、フォアに回り込む。

もう1つは

意表をついてダウンザラインにウィナーを狙う。

  (残念ながら、ガスケより少しだけ ・・・ )

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もう1つ、最後の手、必殺のドロップショットです。

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さて、「回り込み、フォアで打つ」 というのは

ちっとも、リスクとは思っていません。

むしろそれが、私のテニスの根幹。

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フォアに回り込んで逆クロスを相手のサイドライン際に打てば

  (こちらのボールに威力があればですが)

相手にとって、そこからのダウンザラインは難しい。

そして、クロスに返球されることに対しては

ベストポジションに近いいい位置にいるからです。

 

もう1つ

回り込んで、ダウンザライン側、相手フォアに引っ張る場合ですが

確かに、自分のフォア側に大きな空きが出来ます。

だけど、このショットはウィナー狙い

最後の1発のつもりで打つショットなので

フォア側の空きはちょっとだけしか気にしていません。

  (もしも届かれた時に、とどめをさす必要があるかもしれませんので)

見事に追いつかれ、クリーンヒットされたら、拍手です。

 

フォアに回り込む作戦は

バックが苦手なアマチュアのやり方と思う人もいるかもしれません。

  (ただつなぐためだけに回り込むなら、確かにそう)

ですが、バックの得意なトッププロも積極的に使っています。

フェデラーやナダルの試合を見ると

頻繁に登場します。

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彼らのバックは超一流なのに?

でも、彼らの超一流フォアは

特に逆クロスは超一流バックよりも威力があるのです。

そのちょっとの差が

勝負に大きく影響するのです。

 

 

ちょっと長くなってしまいました。

この逆クロスをどう使うか

どんな戦術で点につなげるのかは

松原さんの「への1号作戦」の肝ですので。

次回、もう一度寄り道して、説明しましょう。  テニス

 

 

カテゴリー: シングルス, フォアハンド | 投稿者松原コーチ 22:29 | 1件のコメント

フォアの面を感じる

フランカーさんから質問をいただきました。

以下がそのコメントの全文です。

 

カラオケ  こんばんは、小手先と良いフォームについて質問があります。

私は、フォアが弱いです。一見良いフォームには見えるらしいですが、ミスが多いです。小手先と言ったら失礼ですがそんな相手にも負けます。実力で負けています。

しかし、だからと言って同じようなフォームにはしませんよね。
球出し機械を使って数打ち、ハイスピードカメラでフォームチェック。ますますの悪循環に陥りそうですが…。

スマッシュは数打てば、上手くなりました。
フォアの場合は、どういう練習をすれば(球だし機械有り)面感覚を得られるのでしょうか?松原理論は頭には叩き込んであります。

それから、どうしても上から引くプロ風なテークバックをしたいのですが、外旋しないように、面の向きに、気を付ければいいのですよね?

フランカー より

 

 

 

水瓶座  私の答えです。

 

形についての松原さんの理論には詳しいようですね。

次は頭の中のソフトウェアーの理論に入りましょう。

今回フォアハンドの質問ですが

ソフトウェアについてはバックでもサーブでもボレーでも

どの技術でも同じことだということを、まずは言っておきます。

 

さてフォアハンド、ハードウェアの復習ですが

小手先は確かにだめ

手打ちは考えずに、腕打ちにしてください

でも、初心者がそれを覚える過程では小手先打ちもあり

そうやってボールになれながら

腕打ちに進化していくのだけれど

上級者でも突然のイレギュラーバウンドなどで

小手先打ちになることもあるという点は理解しといてください。

そして、更なる進化は

その腕を、必要に応じて

やる時間があればだが、身体の動きで助けてやる。

 

つまり

腕だけで振ってもいいのだけれど 

身体の動きで腕を加速させても良い。

でも

身体の動きで腕を動かすと思うと

身体だけががんばり、腕がぐにゃぐにゃな人が多くいる

これではとんでもなくトッチラカル。

それぐらいなら、腕だけで打ったほうがまだマシということ。

どっちかというと、腕が身体に勝っていなければならない。

 

1つ例を挙げます

クルマで走ることを考えてみましょう。

ほとんどのエネルギーはクルマが出すのだが

シートベルトをしなければ

身体があちこちに振られてとんでもないことになる

シートベルトをしていても

ブレーキを掛けるときは足が踏ん張るし

カーブでは頭がぶれないように首に力を入れる。

 

つまり他からエネルギーをもらうにはそれなりの備え

最低限のしっかり感が必要だということ。

 

 

さて、ソフトウェアの話に移ります。

こちらが今日の本論。

面感覚を作って、本当のコントロールを作る練習です。

 

1つ目は面を感じながらボールを捉えること。

  地面に垂直な面がボールを捉え

  ラケット面に捕らえたボールが

イメージしたスピンとスピードで面を離れていく。

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これをまざまざとイメージしながら打つ習慣をつける。

 

2つ目は弾道をイメージして打球すること。

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  振り出す前から

  打球のコース曲線をイメージしておく

  そのイメージと現実が重なることを確認しながら打つ。

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これをまざまざとイメージしながら打つ習慣をつける。

 

相手ボールのコースをイメージするなんて当たり前。

 

一見していいフォームの人と

本当に上手い人との違いはこれ。

 

本当に打てる人は

自分のラケット面やボールに向かっていく面の動き

捉えた感触

自分の打球曲線をいつもイメージしている。

それは無意識のうちに行っているかもしれない。

習慣になっているからだ

 

フォームというのは頭の中に回路として焼き付けられているもの

しかもそれが相手ボールと自分の位置と

もろもろの要素と絡み合って

頭の中に納まっている。

 

イメージしない人が

トラックいっぱいのボールを打ち

努力に努力を重ねてもムダ。

イメージしながらバケツ1杯だけ打つほうがはるかに効果的なのだ。  テニス

 

そうそう、テイクバックのハードウェア話しがあった。

「どうしても上から引くプロ風なテークバックをしたいのですが,外旋しないように、面の向きに、気を付ければいいのですよね?」

外旋しないで引く、でいいのだが

その前に打つ形にあった向きに構えている必要があります。

インパクトに被せていかなくても合うように振れる

そのための手首の形や、最初の面があってのこと

そのためのテイクバックであればいいということです。

下から引くか立てて引くかは

本質的な話ではありません。  テニス

 

カテゴリー: フォアハンド, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 10:44 | 1件のコメント

リーナのトップスピン

『sin-rosewall』 さんから質問をいただきました。

以下がそのコメントの全文です。

 

カラオケ   松原コーチ さま

はじめまして、いつも拝見させていただいております。早速ですが、最近 Li Na 選手のフォアハンドがとても好きで、コーチがいつもおっしゃる「肩を支点にした振り子運動」の理論を実践している女子選手と勝手に思っています。(間違っていたらすいません)

じつはいつも見ているリ・ナ選手のプラクティス画像でコーチが彼女に細かくアドバイスしているシーンがあります。声がなくアクションだけなので何を指導しているのかとても気になっています。(声入りでもわからないですが・・・)

そこで、訳のわからない質問、お願いで大変申し訳ありませんが、「松原コーチならどのように言う」で結構ですので解説していただけないでしょうか?

http://www.youtube.com/watch?v=vlmL0H1MxC8
Li Na Groundstroke Practice – US Open 2013

とくに 1:40~/2:50~/4:10~ のシーンです。

うまくリンクが貼れません。お忙しいのに大変申し訳ございませんが宜しくお願いします。

                          sin-rosewall

 

 

 

水瓶座  私の答えです。

 

リーナは私も好きな選手で

フォアハンドの打ち方も、教科書にしていい人だと思います。

そして、東アジアの人でも

世界で勝てることを実証している偉大なプレーヤーです。

ご質問はユーチューブ、2013年USオープンの練習シーンですね。

言葉に関しては、私も

(声入りでもわからないですが・・・) のほうですが

私はテニス語が分かるので

今回の質問については多分、私の理解で合っていると思います。

 

さて、1回目にコーチが要求したのは

トップスピンをかけろということ。

特に、手首を積極的に使い

ラケットヘッドをテイクバックから振り出すときに

下に落とし、振り上げる。

腕の軌道はフラット性のショットとあまり変えない。

そうするとインパクト後こうなる。

1403nisikorifor

2回目のアドバイスは

その補足

バックならこんなふうに出きているじゃないか

なんて言ったかも。

 

最初のアドバイス前はフラットぽく打っていたのが

その後、トップスピン性に変わっていることからも

間違いないと思います。

重要な点は縦方向の動きに手首を使うことにより

腕のスウィングはそれほど変わらないこと。

つまり

スウィングスピードの前方向成分はあまり変わらず

縦方向、スピンの成分が加わったこと。

だから、打球スピードは落ちないで

トップスピンがかかるようになったこと。

オーストラリアンオープンで

解説のどなたかが、リーナのフォアハンドについて

「トップスピンが増えて威力が増している」

というようなことを言っていた記憶があります。

USオープンのころからトライしていたようですね。

 

そしてこの手首を使った技術ですが

松原さんにも新たな発見があり

この質問、大変感謝しています。

 

最後に、3つ目のアドバイス。

これは

リーナに、男の子になれと言っているのです。

rinaimp1403

ちょっと分かりにくいのですが左のひざが開いていない。

女の子の典型

一方、こちらは純粋な男の子。

1311djousiro

先ほどの錦織写真もそうですが

左ひざが開き、腰が開く。

そして、上体が回って腕力でバシッ

男の子っぽい打ち方です。

左ひざが開かないと

全身が、フウッと回ってパーン

女の子っぽい打ち方になるのです。

下半身の筋力、腰の中の筋力、もちろん腕力も

けっこう男女差があるので

リーナも、すぐにはできていないようですね。

リーナは、まだ女の子かも。

Henin1403

ちなみに、この腰使いに関して

エナンはスカートをはいていても男の子です。  テニス

 

 

 

カテゴリー: フォアハンド | 投稿者松原コーチ 12:27 | 1件のコメント

両手打ちに向いている子は

両手打ちのフォアハンド

向いている子は

両手打ちが好きな子

のびのびと、スムーズに、バシット打てる子

考えてみれば、こんな単純なことなのではないだろうか。

ayumim1402cc

両手で振るのに

ラケットの重さや長さを感じ取れ

最適な力加減やタイミングを感じ取れること。

どうやったらそれがわかるのかというと

すごく滑らかにスムーズに振り切れていること

それで片手で打ったら考えられないほどのボールが打てるなら

両手打ちが向いているということ。

 

考えられないほどのボールとは

スピードもそうだし

コントロールも

絶対的なスピードが速くなくても

コントロールにメリットが出せるなら

思い切って打てる分だけ実戦のボールは速くなるかもしれない。

スピードにしてもあくまで相対的なもの

その人にしたら速いのであれば

両手打ち、採用の理由には充分かもしれない。

ayumimorita140228

身体に負担がかかるという人もいるけれど

それは大抵、片手打ちしかしたことのない人の言葉。

その人がやればもちろん身体を痛めるかもしれない。

でも、両手打ちの重さ、長さに対応できていれば

そして、そのスウィングになれて

予定通り、ストレス無く振れるなら問題はないはずだ。

世の中の女子プレーヤー

ほとんどの人はバックで両手を使って打っている。

だからといって、特に最近の子にケガが多いわけではない。

 

左手がフリーじゃないので

バランスが取りにくいのでは、という人もいる。

それも大抵、片手打ちしかできない人の言葉。

両手バックの女の子たちは

全身の身のこなしでバランスをとり

特に困っているという話は伝わってこない。

 

結論を出そう

両手打ちが心地いいなら

メリットのあるボールが打てるなら

両手打ちを続ければいい。

上手くいっていることを

わざわざ壊す必要は無いと思う。   テニス  

 

 

カテゴリー: フォアハンド, 年寄りのひとりごと | 投稿者松原コーチ 18:53 | コメントは受け付けていません。