昨日の全仏は雨で試合が遅れて錦織選手の4回戦がスタートしたのは日本時間でもう午後10時近くでした。
しかし、試合開始からすぐに待った甲斐があったなという手応えを感じました。
3回戦が不戦勝で休養できたことが幸いして体力的に余裕があり、気力も充実して完全に相手のガバシュビリを圧倒し続けました。
今までにも勝ってきた相手でランキングも錦織の5位に対して74位と格差がありますから当然の帰結と言ってしまえばそれまでですが、このところ波に乗って連勝しているというガバシュビリは実際にかなり鋭いショットやプレー能力を有する伏兵でした。
だから少しでも気を許したり弱気を見せたらランキング差など全くアテにならないという状況下です。
それを錦織陣営も見越してのスタートダッシュそして逃げ切り作戦だったのではないかと想像できます。
昨年の全米ではフルセットの試合を何度も切り抜けての決勝戦だったので、体力、気力ともにかなり消耗を余儀なくされてそれがその結果となってしまったことを踏まえてのフレンチオープン対策なのでしょう。
クレーコートではハードヒットしてバランスを取り戻すのにタイムラグが生じるサーバーに比して、リターンエースを取りにいける可能性が高いということに着目した戦略を取りその練習を重点的に行っていたという錦織選手。
それは昨日のたくさんのブレークチャンスと実際にブレークした相手のサービスゲームの数に如実にあらわれています。
サービスも好調で欲しいところでノータッチエースが取れるし、グラウンドストロークはフォアもバックも世界トップレベル、レシーブは少しでも甘く来たサービスは2割り増しくらいのスピードで叩き返してエースとなる。
そして何よりも4回戦まで来たところで未だ余裕のある体力と身体状態。
これは今までどこかが故障していたり怪我を抱えて、不安なフィジカル面で苦戦を強いられて来たことが最もグランドスラム制覇への障害となっていたというマイナス要素が今回はほぼ見あたらないという画期的な事実です。
次のツォンガ戦を制してベスト4、そして準決勝を戦い、ついに決勝戦という世紀の大舞台、その暁にはいったい日本テニス界としてはどれほどの歓喜と祝賀の気持ちを知らしめたら良いのか?
なんかそんな余計な悩みというかつまらない困惑を感じてしまいますが、帰国したら東京を凱旋パレードしてもらって沿道は日本中のテニスファンで埋め尽くすくらいは絶対に実現してもらいたいです!