名門企業の代表とも言える東芝が大変なことになっていますが、あれだけの大企業のトップに登り詰めた人が3人も揃って道義的責任なんだか実質的な罪なのかよくわかりませんが辞めるという非常事態に揺れています。
しかし、そんな引責辞任するような歴代社長3人に仕えなければならなかった従業員の皆さんが猛烈に気の毒です。
さらに社長だけでなく他の役員も8人ほどが辞めるというのですから、もうどうなっているのか?と開いた口が塞がらない思いで一杯になります。
とそんな大きな会社の話を他所に、いつも通っているスポーツジムでまだ勤務して間もない若く素敵な女性インストラクターが「実は今月の末でここを辞めることになりました」と打ち明けられて驚きました。
辞める理由は「会社があまりにもブラック一色でもう耐えられないから・・・」とのことで、次の転職先を決めるまでの我慢も出来ないほどの嫌悪感に苛まれてしまったそうです。
最近よく聞くこのブラック企業という呼び名はもはや隠語でもなんでもなく、完全に普通の言葉として認知されてしまうほど広がっていますがそれはそういう実態の会社が世の中に溢れているからなのでしょう。
まぁ会社勤めや組織の一員として働く人々と話したらまずそのほとんどが「ウチの会社は・・・」と不満や愚痴が滝のように流れて落ちてくるのが必定ですから、なんの不満も心配もなく勤めている人の方が稀少なのかも知れません。
でも、それってやはりこないだ書いたように「長いモノには巻かれろ」という精神が生んだ事なかれ主義によって、組織の上位にいくものの理不尽で非常識な行為が当たり前になってしまうという嫌な流れになっているからでしょうね。
政治も会社も官庁もそのトップになるまでは並大抵の努力ではなく、また周囲の声や意見を丁寧に聞き真摯で熱心な仕事ぶりを評価されて登り詰めたものでしょう。
問題はその頂点を極めてひとたび上に立つと人間は必ず気持ちに奢りが生じ、それまでの周囲に気を配ったり意見を聞き入れていた態度を一変することです。
そして選ばれる時には第三者がそこに介入する権利があるのに、一旦そうした最上位に立たせてしまうとその資質に問題があると明らかになってももはや誰にも辞めさせることが出来ないシステムが主流であるわけです。
政治家を決める選挙はあるのに辞めさせる国民による評議会はない。
すべてはその既得権益を与えるべきではない人間とわかった時点で、速やかに収奪するシステムがないこの社会の仕組みから変えないといけないと強く思います。
憲法を変えるより先に、そうした枠組みを一新せねば国が滅びる、役所機能が止まる、会社が潰れる、まぁそんな事態に一度は落ちてみないと社会の一大変革なんて所詮は無理なのかも知れませんね