水曜日
週間の天気予報はまさに雨季を表しているが、それどころか熊本震災の追い打ちをかけるような豪雨で被害の拡散しているようすが報じられている。
朝からの雨にテニス練習の断りのメールを送ったが、昼近くには雲は低く垂れこめているのに雨の気配が遠のいていた。太ももと腰に昨日のダメージは深く残っていたがコートへ行くことにした。
コートへ到着して籠ボールをひと箱打つと雨が降りだし、コート片隅の日よけにちじこまって雨を避けていた。土砂降りはしばらく続いた。コート上のボールを集める余裕さえなかった。ようやく小雨になり汚れたボールを拾ったがコートはプールのように水で溢れていた。
コートはいっぱいの水分を含んでいたのだとようやく理解できた。体はこわばっていたし体を休めなさいということだと理解してそうそうにコートを後にした。
草笛の本を10年以上前に買っていた。練習したがうんともすんともいわず、直しこんで忘れていた本を今回引き出しを整理していて見つけだした。
再挑戦してみようと、じっくり本を読みながら練習してみたがやはり鳴らない。二日目も鳴らなかった、諦めかけていた三日目、いろいろやっているとちょっとだけ音が出た。
そして要領がようやくわかりだしたら、いままで何をしていたんだろうと思えるくらいに鳴りだした。簡単な曲が吹けるように頑張ってみるか?
草笛といえば「佐久の草笛」が浮かんでくる。これはなんだったのだろうとPCで調べると蕎麦屋さんが出てきて草笛の説明はないのだ。
確か藤村臭かったと島崎藤村と入力するとでてきた。
「小諸なる古城のほとり」 -落梅集より-
島崎藤村
小諸なる古城のほとり 雲白く遊子(いうし)悲しむ
緑なすはこべは萌えず 若草も藉(し)くによしなし
しろがねの衾(ふすま)の岡辺(おかべ) 日に溶けて淡雪流る
あたゝかき光はあれど 野に満つる香(かをり)も知らず
浅くのみ春は霞みて 麦の色わづかに青し
旅人の群はいくつか 畠中の道を急ぎぬ
暮行けば浅間も見えず 歌哀し佐久の草笛(歌哀し)
千曲川いざよふ波の 岸近き宿にのぼりつ
濁(にご)り酒濁れる飲みて 草枕しばし慰む
高校のとき習った。頭の悪いぼくが暗唱して口ずさんでいた。
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