橋げたの壁打ちでの出会い

日曜日 曇り

いつものように、昼を済ませてから壁打ちに出かけるのが日課になっている。

肩の腱板手術してから一年と4か月、ようやく自転車で行けるようになった。体力が以前のように回復したようだ。車でもチャリでも時間はそんなに変わらないと思う。

行きは急激な下り坂と平坦な白川ぞいのでこぼこの曲がりくねった道を、狭くて車の離合に神経を使いながら抜けると橋げた見えてくる。橋げたを登って信号を右へ曲がると運動公園へ行ける。帰りは急登があるので、その辺の差は出てくるが、自転車でも無理のない距離だ。体力回復にはチョッピリ貢献できるような気がしている。

福岡県ベテラン秋大会、諦めているとある日突然要項が福岡県のHPにのっていた。今年は中止なのだと諦めていたのでうれしかった。春から行われた九州毎日、九州選手権、福岡県ベテラン夏大会と負け戦ばかり、術後の回復をいぶかる中、膝も痛めてボールを追うのも困難になっていたが、サポータで締め付けてコートに立ったものの、惨めな負け戦が待っていた。

日曜日なので心配したが壁打ちコートには女学生が一人、到着すると帰る準備をしていたので、ぼくひとりで占有していた。

まもなく若者が一人やってきて、ニューボールをガンガンと打ち始めた。ぼくも長くテニスをやってきたので、壁打ちの様子でその人のレベルを感じることができる。

久しぶり、かなりレベルが高い若者だと思った。ひとしきり終えたところで、尋ねてみた。わりかし近くの高校生だった。3年生で今は受験勉強に精出しているという。どこで習ったの何処かのクラブ、ジョージです。あのジョージ、ikedaと答えた。何だか誇りを感じる答えだった。彼のことならぼくも、昔から知っていた。さもありなんと思った。

彼と入れ替わるようにして、また一人若者がチャリで乗り付けてきた。ソフトテニスだった、そのソフトボールをガンガンと正確に打ち始めた。

疲れていたぼくは後ろで座って帰る準備をしていた。気になって彼にも声をかけて見た。無口なぼくがこんな声をかけるなんてめったにない。

前の若者より少し小柄だが、二人とも若者らしく答えてくれた。短パンの太ももは鍛えられていた。姿勢を低くして両足で踏ん張り、壁に正確に力ずよくヒットしている。

街中の私立高校、推薦、優待等で入学したという。中学の頃から上手だったのだ。

年に一度のシングルスの大会で3位になったと、誇らしげだった。彼も高校3年生で受験勉強だという。今の季節はそんな時期なのだと教わっていた。

ぼくは固めに張っていたラケットを彼に渡した。彼なら適用するだろうと思った。すぐに慣れて軟式と同じように打ち始めたので、ぼくの試みは当たっていた。

壁の向こう側から一人の翁が手を上げて、よろよろとやって来る。テニス仲間だったIT氏だった。お酒を美味しく飲むためか時々顔を見せる。元大学の先生、高校の教員不足で、駆り出されて忙しいという。医師や先生は終えるまで働く機会があるので、ある面うらやましいと感じる。人生いろいろ、幸不幸は本人次第と思うけれども。

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カテゴリー: 日記 | 投稿者ていちゃん 23:50 | コメントをどうぞ

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