カテゴリー別アーカイブ: 技術全般

タッチショット

『レフティスタイル』 さんから2つの質問をいただきました。

以下がそのコメント中、2つ目の部分です。

 

カラオケ   ・・・ 2つ目はボヨヨンボールについて
ボヨヨンボール、勝手に私が命名した名前ですが、(回転やスピードのない)球のことです。
特にシングルスなんですが、上級者で、この球を使い方が非常に上手い人がいます。
クラブチームのNさんは、軟式出身者で、バックは綺麗なスライスと両手少々、フォアはウエスタングリップでドライブも打ちますが、繋ぐ時は、軟式のボレーのようにウエスタンのまま、押しながら打つのですが、それが無回転で絶妙のコントロールなのです。
これを今から真似するのは至難ですが、こうした球の使い方、コツがあればお教えいただきたく思います。
いつもながら要領を得ない質問ですが、よろしくお願いいたします。

レフティスタイルより

 

 

 

水瓶座  私の答えです

試合前のウォームアップで

スマッシュをロブで返して打ち合う。

あんな感じじゃないでしょうか。

nishi1405bs

ちょうど相手の頭上に行くように当たりの強さを調節する。

ソレを上じゃなく横に使う。

 

私はこれを

フォアハンドのドロップショットに使います。

グリップを薄く持ち替えて打ったほうが

もちろんやりやすい。

だけど

ハードヒットと同じグリップのほうがばれにくい。

だから

カナリいい加減なショットでも決まっちゃう

からです。

 agasi1405fr

さて、打ち方ですが

スウィングしていって

ほんの少し上向きの面で

インパクトへ、止めながら打つ感じです。

この止め加減

「インパクトの面の硬さ」 でスピードや飛距離を調節する。

この,止めながら打ち

軽く打って、ちゃんと止めたらドロップショット。

少し強めに打ち、ちょっと押すようにすれば深くいく。

ボールが離れて行った後も面を残すようにすれば

それほど難しくはありません。

これが、タッチ感覚です。

 

そう、フラットボレー

特に低いところから強さ調整が必要なショットは

まるで、これそのものではないでしょうか。

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文章で説明すると難しそうに聞こえると思いますが

止めるように

実際にやってみると

今から真似するのは至難」 でもなんでもありませんよ。 テニス

カテゴリー: 技術全般, 練習法 | 投稿者松原コーチ 19:40 | 1件のコメント

いくつまで強くなれるのか?

3丁目のフェデラー』 さんから年齢に関する質問です。

以下がそのコメントの全文です。

カラオケ  いつも質問に真摯に答えていただき感謝しております
申し訳ないですが、成長期について質問させてください
人により程度の差はあるにせよ、日々強くなりたいと思ってやっているわけですが、大体何歳ぐらい迄強くなれるのでしょうか?
自分が若い頃は35-40ぐらい迄が限界かと思っていましたが、今年で44になり、まだもうちょっといける気がしております
松原コーチはどのようにお考えでしょうか?

3丁目のフェデラーより

 

 

 

水瓶座  私の答えです。

成長期ですが

体力的な上限は30台前半まででしょうね。

ですから

技術的な上限に近づいているのなら

その上に体力的なレベルが上限に近いのなら

つまりあなたがプロレベルならということですが

体力的な限界が成長期の限界になると思います。

つまり、35歳くらいですね。

 

しかしアマチュアの場合

35歳で体力レベルが上限にいるとは限らない

むしろそんな人のほうがまれ

鍛えればまだまだ伸びる。

とまで、張り切らなくても

テニスを続けていれば

もうしばらくは

少なくても、保つことはできるはず。

 

技術的にもまだまだという人も多い。

こちらは伸ばす要素がいっぱいあります。

 

体力が保て、技術が伸びるなら

まだまだ、伸び盛りということ。

まして、このブログを読み

新しい技術を吸収すれば、まだまだ ・・・

 

まあ、その気になれば

55歳くらいまでは

若者を相手にしても

かなりいけるのではないでしょうか。

 

私自身はもう少し年が上

年齢リセット後、3年たっていますが

徐々に体力レベルは下がっていますが

まだまだ大丈夫ですし (と思い込んで)

技術的にはいまだにうまくなり続けています。

先週からはサーブがよくなったし

最近の半年間の

バックハンドの上達はすごいものがあります。

 

普通の人は、たぶん、50歳代になれば

強くなる成長期は終わっていると思いますが

年齢別の試合もあるし

クラブやサークル内で

どんどんうまくなって存在感を増していくのは

充分可能だと思います。

 

成長する要素はいっぱいありますので

工夫次第でまだまだ行けるし

自分自身がそう思い込んじゃえばいいと思います。  テニス

カテゴリー: 年寄りのひとりごと, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 19:18 | 2件のコメント

そこそこ速いほうが

日曜日、下川井テニスクラブのレッスンは松原さんの担当

昨日の2時間目のこと

ここには、まだ初級者のR子さんがいる。

彼女のフォアハンドがまだ安定しない。

特に慎重になると

打点に近づき過ぎて、面の手前に当ててしまう。

しかし、私はしばらく前から

彼女が速いボールにはタイミングを合わすのが上手いことに

気付いていた。

基本的に運動神経はいいのだ。

 

だから、昨日のレッスンでラリーしたときに

意識的に、低めの速いフラットボールを送った。

これが成功

とても美しいラリーが続いて

あちらも満足

私も満足だった。

 

実は、低めの速いボールというのは

打点が低くなるので

打点が近くになりやすい人でも打ちやすい。

 

そしてもう1つ重要な問題が隠されているのだ

ソレは、見込みで打つこと。

 

ゆるいボールだと打点のかなり近くまで

じっくりと見ることができる。

しかしじっくり見て

そこへあわせようとすれば

少しではあるが、やはり振り遅れる。

そして失敗解消のため、よく見ようとするあまり

さらに近づき、面の手前に当てる。

失敗するとさらに近づき、もっとドツボにはまる。

悪循環にはまるのだ。

 

実はこれは私のフォアハンド、動画から切り取った物

相手は、球出しのコーチで

私に恥をかかせぬように、しかも弾むように

ゆるーい球出しなのだ。

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今まさに振り出すところ、でもボールは画面に入っていない。

í0ó0°03ÿ7ÿ

2m前方のボールにたいし、ラケットはもう振り出し始めている。

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半分振り終わったくらい。

í0ó0°03ÿ7ÿ

インパクト。

ゆるい球出しにフルスウィングの速いラケットだし。

なのに、こんなに早めに振り始めているのだ。

打点まで見きわめていて、スウィングが間に合うわけが無い。

これがテニスの現実なのだ。

 

じゃあ、R子さんの場面に戻る。

速いボールだと?

ちゃんと見て、当てることをあきらめる。

打点まで見ても間に合わないので

仕方無しに

見込みで、あてずっぽうで打つ。

これが見事に当たる。

元々、人間にはこのくらいの能力はある。

ちょっと、ヒントを与え

ボールを想像して

素振りの1つもしておけば

まして、若くて、普通以上の運動神経を持つ女性。

上手くやるだろうとは思っていたが

まさに思う壺。

上手く打てて、にっこりしてくれれば

こちらも名コーチになった気分に浸れるのだ。

 

さて、冗談はともかく

なるべくゆるく送ってあげるのがコーチの常識。

そのほうが易しいはずなのだが

実はソレ

サービスライン内のショートラリーくらいが限界

深くなれば、それなりのスピードが無ければ

ボール自体がそこまで届かない。

元々うんとゆるくはできないのだ

そうなると惜しくも

じっくり見ているひまはナイのだ。

スポンジボールやソフトテニスのボールなら

バウンド後にスピードが落ちていくのでいいのだが

テニスのボールはバウンド後も

それほどスピードが落ちない。

むしろ近くに来ると、よく見えるので

加速してくるように見えてしまうのだ。

 

テニスのボールはどっちみち

見込みでなくては打てない。

 

だったら割り切って

そこそこに速いボールを送ってあげよう、というお話。  テニス

 

カテゴリー: フォアハンド, 技術全般, 練習法 | 投稿者松原コーチ 18:39 | 2件のコメント

試合ではいつも1球目

4月15日のブログ、「深いボールとは」

お2人から、即座にコメントをいただいた。

以下がそのコメントのコピーだ。

 

カラオケ  いつも楽しみに拝見しています。
深いボールの話しは目から鱗です。

浅い打球は「ミス」扱いされていましたが
これでプレッシャーから解放された気分で
プレーできそうです。

ヤッさん より

 

カラオケ  いつも楽しみにしてます♪

練習のときはスピードフラットで打てるものが試合では打てないことが多く疑問でした。

今回例えサービスライン内でもいいからトップスピンをかけた方が良いということがわかりました。

他ではない、深い教えを毎回掲載いただき感謝してます♪

トップスピンで次の大会では優勝がはっきり見えました〜^ ^

これからも楽しみにしてます♪

たかちゃん より

 

 

水瓶座  ということで

とってもお役に立てたようで何よりです。

特に、『たかちゃん』 さんは優勝が見えたとのことで

おめでとうございます。

ぜひぜひ

テニスを単純にして、優勝してください。

 

さて、おせっかいついでにテニス論を続けますと

私の理論

「すべてが1球目」 というのにつながります。

 

この1球目が練習と試合の一番

そして根本的に違う点だからです。

練習では同じショット

たとえばフォアハンドのラリーで

続けて、何球でも打ち続けます。

ですから、途中の修正が可能で

1球目がアウトすれば2球目は短く打つ。

右に切れたら少し左へ、とやるわけです。

もちろん少しくらいのエラーなら、ラリーは続きます。

 

ところが試合では

ミスをしたトタンに、全てが終わり

再びサーブからポイントが始まります。

フォアもバックもボレーもスマッシュも

全て1本目に入れなくては、次はないのです。

だからアマチュアの場合、1本目は、そおっと入れる。

調子が出てきたら徐々に強く、深くやる。

 

しかしプロだと

そんな、様子見のボールを打ったら

次をぶん殴られる。

nadal1404fr

ぶん殴られたくなかったら

先にぶん殴ることができなければならないのです。

 

つまり未経験なのに1本目からハードヒットできること

これが、一流になりたい人の

クリアーすべき条件なのです。

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だから

そう簡単に、「深く打て」 なんて言えないのです。  テニス

 

 

カテゴリー: 技術全般 | 投稿者松原コーチ 19:57 | 1件のコメント

相手のボールを予測する

『こんぐ』 さんからコースの予測について、質問をいただきました。

以下がそのコメントの全文です。

 

カラオケ  松原コーチこんにちは。いつも楽しく読ませて頂いています。
予測のコツについて教えて頂きたいと思います。
よく、相手の構えを見て予測して早く準備するという話を聞きます。私も相手の構えを観察しているのですが、サッパリコースが読めません。

上手い人とペアを組むと、見りゃわかるじゃん、もっと早く動いてと言われます。また、シングルではしょっちゅう逆をつかれてしまいます。こういうのは、慣れればわかってくるものでしょうか。

肩や足、ラケットの向き、体の開き具合など観察ポイントは色々あると思いますが、何かコツがあれば教えて下さい。

こんぐ より

 

 

 

水瓶座  私の答えです。

実は、私も予測は苦手ですし

ストローク大振りの自分自身は

しっかり予測されて、よくポーチされたりします。

 

ごちゃごちゃと

シチ面倒くさいことを考えるのが苦手なので

ソレはソレでいいと思っています。

私自身、自分の打つコースを隠すよりも

最大限のパフォーマンスを出すほうに振っているのです。

コレは趣味の問題。

ですから予測のことは気にしない

それでは、今日のテーマ成り立ちませんね。

 

ではちょっとだけ、踏み込んでみましょう。

 

時々、指導書や雑誌に

打球方向に踏み込むとか

足の方向がとか書いてありますが

一見、本当そうですが

実際のプレーヤーとはかけ離れていることが多いようです。

フォアハンド

ちょっと余裕があれば

オープンスタンスからどちらでも打てる。

それに、フルスウィングじゃなければ

どんなスタンスであっても

どの方向にでも、打つことは可能なのです。

 1403djokftb

じゃあ、予測できないはずなのに

予測できている人がいる

なぜでしょう?

 

実はその場の状況や

その人のクセで

かなり、コースが限定されるのです。

たとえば

ダブルス、平行陣の相手に対し

ジュースコートで松原さんがフォアで構える。

ショートクロスに得意な絶妙パスが入る。

以前は必ず抜けていたのに

最近は打ってみるとそこに一人いる。

そこからクロスにアングルボレーを打って

私に向かってにやっと笑う人までも

  (なんて失礼なやつ)

そう、ばれているのです、私のクセ。

 

また、こちらの深いショットが強烈にオープンコートに入れば

相手はクロスに引っ張れない

少なくとも、強力には打てない

ストレートは当然予想できるはずです。

 

コレが予測です。

 

現場では

その場でありうる、相手ショットの選択肢が2つか3つあるはず

相手がスウィング開始する。

相手の雰囲気を見ていると

なんとなく2つか3つのうちの1つがひらめく。

だからそちらに動く。

後で考えてみると

テイクバックや状況がクロスを示していた。

足の向きばっかり見ていたわけじゃないし

テイクバックについてもそう。

 

あんまり細かいことばかり見ていると

かえって分からないものではないでしょうか。

その状況がつかめる

その場合の選択肢が絞れる。

ということのほうが重要ではないでしょうか。  テニス

 

 

カテゴリー: 技術全般 | 投稿者松原コーチ 20:24 | 1件のコメント

テニス塾日程が変更

4月9日の松原コーチのテニス塾

予定が変更になりました

毎月、第2か第3の水曜日に開催している

トミーインドアスクールでの「松原コーチのテニス塾」ですが

会場の都合により、1週間あと

4月16日の水曜日への変更です。

  (すいません、HPの要項はまだ変更されていません)

すでにお申込みされていたお客様もいらっしゃり

ご迷惑をおかけしています

本当に申し訳ありません。

 

変更は日程だけ、内容は当初の予定と同じ。

1時間目がフォアハンド

2時間目がバックハンド

3時間目がボレーとスマッシュ

です。

 

フォアとバックでは最近話題になることの多かった

フィニッシュにかかわるスウィング

それを使ったショートクロス等です。

 

それと最近気になっているのが、姿勢

djok1403

特にフォアハンドは、かなり厳密に姿勢を作らないと

どうしてもエラーにつながる

それを修正するために、力の入れる場所?

身体のどこに意識を持っていくか?

等々

 

それと関連するのですが

これはこのブログだけでも伝えられる話。

フォアでもバックでも、ボレーでも

「頭を垂直にすること」

djokbs1403

垂直にすることで

コートの方角と自分の位置をしっかり認識できる。

自分の垂直姿勢も認識できる。

これは

頭を傾けて、ネットの方を見てみれば

すぐにわかる話。

ネットの高さやベースラインまでの距離もつかめなくなる。

昔見た、NHKの番組では

視力そのものも落ちると言っていた。

これだけでも上達できるので

ぜひ、試してみてください。

そしてこれだけでテニスがうまくなれば大儲け。

 

そうそう

トミーでのテニス塾

参加申し込みをお待ちしています。  テニス

 

カテゴリー: イベント, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 19:01 | 1件のコメント

技術を覚える頭のだんどり

『ムーンキメラ』 さんから質問をいただきました。

スポーツを上手くなるための、一番の基本話しかもしれません。

以下がそのコメントの全文です。

 

カラオケ  こんにちは。松原コーチの技術論、大変参考になります。

質問させていただきたいのですが、
技術を改善、習得するまでにはその動きや形を意識する事が大事だと思い常に何かを意識しています。
実際に早い展開のプレーでは細かいことを意識してプレーしているとうまくいかないので、意識していたことを無意識にする必要があると考えています。
この意識していたことが無意識にできるようになるにはやはり数を打って体に覚えさせるしかないのでしょうか。

ムーンキメラ より

 

 

 

水瓶座  私の答えです。

練習の時に、「その動きや形を意識する事」

は、とても大切なことだと思います。

ただし、その形が文章であってはだめです。

あってほしいのはビジュアルなイメージや

テンポ感を表したリズムなのです。

 

われわれは技術を習得する時に練習をします。

何度もトライして

成功体験、失敗体験を繰り返し

上手くいくための動き方を身につけるのです。

 

そしてその動き方が

1つの回路というかプログラムというか?

頭の中に段取りとして焼き付けられるのです。

 

そのときに大切なのがイメージです

相手のボールにしても自分のフォームにしても

ボールを捉える感触までもが

ビジュアルな物であったり

リズムであったり

「グシャッ」 というような擬態語であったりします。

 

具体手的に言うと

フォアハンドでテイクバックの面を後へ向ける。

そのときのイメージは

1403djokftb

というビジュアルなイメージであって。

「手のひらが後ろを向く、その角度は90度」 というような

文章やデジタルの数値データではないのです。

動きじたいもそのときの手の位置感覚だったり

ラケットのオモリ感覚だったりします。

 

これらのイメージ感覚を

実際の打球の成功体験と重ね、修正することで

どんどん上達していきます。

だからイメージすることが一番大事。

 

実際の練習法としては

私の文章を参考に

動きや手の感覚をイメージ化し

心の中で打ってみる。

 

次に相手ボールを想像して

そのコースやタイミングを想像しながら

自分のスウィングもイメージしながら、素振りをしてみる。

 

最後に実際に打ってみる。

 

上手くいかなかったら

少しイメージを修正して素振り

そして実際に打つ。

 

何度も打って、時々イメージを修正し

と思う人が多いのでしょうが

イメージ作業と打つことが同じくらいあってもいい

もしかしたら、イメージ作業のほうが多いかも

実際には、打っているときにもイメージすることが大切なので

「イメージのほうが多い」 のが、あたりまえなのかもしれないが。

 

さて、われわれはボールの来る位置を想像し

その想像したボールを打ったら

現物と一致していた

というのが真の姿。

 

無意識に打てば上手くいくのが究極と考えるかもしれないが

本当は常にイメージがあり

黄金のイメージがダウンザライン方向にひらめいて

そのイメージに酔いながらウィナーを決める。

 

イメージがひらめくのは無意識なので

無意識に打つと思いがちだが

イメージも含めたら無意識は無いのかもしれない。

もちろんそのときに

文章やデジタル情報は無意識にしてもらいたい。

 

そうそう、超集中状態

ゾーンに入ってしまい

勝ったことにすら気付かなかった

本当の無意識状態というのもあるかもしれないが。

それは、技術をマスターした後のこと。  テニス

 

カテゴリー: 技術全般, 練習法 | 投稿者松原コーチ 15:47 | 2件のコメント

フォアの面を感じる

フランカーさんから質問をいただきました。

以下がそのコメントの全文です。

 

カラオケ  こんばんは、小手先と良いフォームについて質問があります。

私は、フォアが弱いです。一見良いフォームには見えるらしいですが、ミスが多いです。小手先と言ったら失礼ですがそんな相手にも負けます。実力で負けています。

しかし、だからと言って同じようなフォームにはしませんよね。
球出し機械を使って数打ち、ハイスピードカメラでフォームチェック。ますますの悪循環に陥りそうですが…。

スマッシュは数打てば、上手くなりました。
フォアの場合は、どういう練習をすれば(球だし機械有り)面感覚を得られるのでしょうか?松原理論は頭には叩き込んであります。

それから、どうしても上から引くプロ風なテークバックをしたいのですが、外旋しないように、面の向きに、気を付ければいいのですよね?

フランカー より

 

 

 

水瓶座  私の答えです。

 

形についての松原さんの理論には詳しいようですね。

次は頭の中のソフトウェアーの理論に入りましょう。

今回フォアハンドの質問ですが

ソフトウェアについてはバックでもサーブでもボレーでも

どの技術でも同じことだということを、まずは言っておきます。

 

さてフォアハンド、ハードウェアの復習ですが

小手先は確かにだめ

手打ちは考えずに、腕打ちにしてください

でも、初心者がそれを覚える過程では小手先打ちもあり

そうやってボールになれながら

腕打ちに進化していくのだけれど

上級者でも突然のイレギュラーバウンドなどで

小手先打ちになることもあるという点は理解しといてください。

そして、更なる進化は

その腕を、必要に応じて

やる時間があればだが、身体の動きで助けてやる。

 

つまり

腕だけで振ってもいいのだけれど 

身体の動きで腕を加速させても良い。

でも

身体の動きで腕を動かすと思うと

身体だけががんばり、腕がぐにゃぐにゃな人が多くいる

これではとんでもなくトッチラカル。

それぐらいなら、腕だけで打ったほうがまだマシということ。

どっちかというと、腕が身体に勝っていなければならない。

 

1つ例を挙げます

クルマで走ることを考えてみましょう。

ほとんどのエネルギーはクルマが出すのだが

シートベルトをしなければ

身体があちこちに振られてとんでもないことになる

シートベルトをしていても

ブレーキを掛けるときは足が踏ん張るし

カーブでは頭がぶれないように首に力を入れる。

 

つまり他からエネルギーをもらうにはそれなりの備え

最低限のしっかり感が必要だということ。

 

 

さて、ソフトウェアの話に移ります。

こちらが今日の本論。

面感覚を作って、本当のコントロールを作る練習です。

 

1つ目は面を感じながらボールを捉えること。

  地面に垂直な面がボールを捉え

  ラケット面に捕らえたボールが

イメージしたスピンとスピードで面を離れていく。

azamen1403

これをまざまざとイメージしながら打つ習慣をつける。

 

2つ目は弾道をイメージして打球すること。

nadal1403

  振り出す前から

  打球のコース曲線をイメージしておく

  そのイメージと現実が重なることを確認しながら打つ。

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これをまざまざとイメージしながら打つ習慣をつける。

 

相手ボールのコースをイメージするなんて当たり前。

 

一見していいフォームの人と

本当に上手い人との違いはこれ。

 

本当に打てる人は

自分のラケット面やボールに向かっていく面の動き

捉えた感触

自分の打球曲線をいつもイメージしている。

それは無意識のうちに行っているかもしれない。

習慣になっているからだ

 

フォームというのは頭の中に回路として焼き付けられているもの

しかもそれが相手ボールと自分の位置と

もろもろの要素と絡み合って

頭の中に納まっている。

 

イメージしない人が

トラックいっぱいのボールを打ち

努力に努力を重ねてもムダ。

イメージしながらバケツ1杯だけ打つほうがはるかに効果的なのだ。  テニス

 

そうそう、テイクバックのハードウェア話しがあった。

「どうしても上から引くプロ風なテークバックをしたいのですが,外旋しないように、面の向きに、気を付ければいいのですよね?」

外旋しないで引く、でいいのだが

その前に打つ形にあった向きに構えている必要があります。

インパクトに被せていかなくても合うように振れる

そのための手首の形や、最初の面があってのこと

そのためのテイクバックであればいいということです。

下から引くか立てて引くかは

本質的な話ではありません。  テニス

 

カテゴリー: フォアハンド, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 10:44 | 1件のコメント

小手先と良いフォームの順番

テニスコーチというのは

自分の生徒さんに、美しい、一流のフォームで

ボールを打ってほしいと願っている。

だから、どうしてもフォームチェックにこだわりがちだ。

だが,ここに落とし穴が潜む。

 

良いフォームなのに

コントロールできない

タイミングが難しい

結局試合にならない

小手先なテニス、自己流な人に負けてしまう

ちゃんと教わったのに、そんな人が多いのだ。

 

これはコーチ自身が

自分が育った過程を忘れてしまっているため。

 

コーチになるような人は

初心者のころから普通レベルではない

自分はかなり出来ると思っていたし

最初から、どうしたらボールに当たるかなんて考えていない

当然当たるのだ。

そしてとりあえず

「小手先でもいいから

ボールをコントロールして

ラリーを始める。」

kimk140303

次に威力のあるボールで

コントロールして打つために

良いフォームを身につけるべく練習する。

 

だからコーチにとって

テニスの練習とは

「良いフォームでいいボールを打つこと」 なのだ。

 

だから

良心的なコーチは

「良いフォームでいいボールを打つこと」

をしっかり教える。

なのに、生徒さんは上手くならない。

上手くなったようなのに勝てない。

 

コーチは自分が初心者だった時に

最初にやったことを思い出してほしい。

とりあえず

「小手先でもいいから

ボールをコントロールして

ラリーを始めた」  のだ。

 HeninBS1403

だから良いフォームになりつつも

まだ良いフォームになっていなくても

ボールをラケット面で捕らえながら

面感覚を持ってコントロールしていた。

そして、それなりに勝ってもいたのだ。

 

だから良いフォームになってきたころには

ボールとの位置関係もよくなったであろうし

ラケット面でのボールの捕まえ感も感じながら

打てるようになったのだ。

 

だから

「小手先でもいいから、ボールをコントロールして、ラリーを始める」  

ことのほうが先だし、大切、大前提。

 kimkurai1403

センスのあったコーチは、その過程を勝手にやったのだが

勝手にはできない人のほうが、普通人には多い。

 

だからコーチは意図的にそれを教え

自然にそうせざるを得ないドリルを工夫して

実用的なテニス

勝てるテニスを教えなければならないのだ。

 

「小手先でもいいから、ボールをコントロールして、ラリーを始める」 

その能力はコーディネーション。

協調能力というのだろうか

ボールとラケット、自分の小手先を合わす

良い場所に動く

そんなコーディネーションの能力を身につけた人が

しだいに、良いフォームを獲得していき

上手なテニス、実用的なテニス、勝てるテニスな人になるのだ。  テニス

 

カテゴリー: 年寄りのひとりごと, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 15:11 | 2件のコメント

フォアハンドの力方向

この絵により

手を振り出す方向が打球方向ではなく

もっと内側向き

オレンジ矢印の方向であることは説明できたと思う。

forswing121120

じゃあ、力の入れる方向は?

 

テニスのラケット以上に

分かりやすいラケットを振るこの競技

kmhammar

そうこのラケット

引っ張る以外に振りようの無いラケットなのだ。

でも、かなり強烈に振れる。

 

力のほとんどは、身体の中心に遠心力に逆らって引っ張る力なのだ。

 

ただ、正確に中心に向かって引っ張ったら

人工衛星と同じ

円運動だとしたら

永久に、等速に、回り続けるだけ。

細かいことを言うと

色々な摩擦などのロスがあるから

加速じゃなくて、徐々に減速していくが。

 

そこで、加速するためには

引っ張り方向を

加速する方向に、少しだけ左半身側へオフセットする。

テニスで、フォアハンドでいえば

 forswing140221

その引っ張り方向は

ほぼグリップ方向、濃紺矢印だと思うが

それだと、打球方向から見たら

完全に90度横。

 

テニスの場合

打点が前だと

f-tekubi-a

ラケットの動き方向がすでに打球方向より左にずれている。

  (それは最初の絵で説明した)

それの90度近く左横だと

力を入れる方向は、緑矢印くらいかもしれない。

これだと力の入れる方向、ベクトルは

打球と正反対の方向成分を持っているかもしれない。

 

まあ、とにかく

力を入れる方向は、引っ張る、ヒッパル、ひっぱる、方向なのだ。

 

もしかしたら

「ハンマー投げのラケットは、柄がワイヤーだから、そうなんだ」

テニスとは違う

と思う人もいるかもしれない。

でも、あの柄が樫の木だったとしても

振り方はそれほど変わらないような気がする。   テニス

 

カテゴリー: フォアハンド, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 18:40 | 1件のコメント