カテゴリー別アーカイブ: 技術全般

余計なことはしない方がいい

先日の腕だけでいいという話と同じことの蒸し返し

今回も余計なことはしないで腕だけでいいというようなお話し。

 

テニス雑誌の解説などでよく目にするのは

プラスαを求めること。

 

もっとスピードをアップするために

上体をしっかり回すとか

もっと回転をかけるために

手首を使って ・・・

といったようなこと。

nadalff151202

雑誌そのものと一緒

おまけがたくさんあるほうが

得した気分になるのかもしれない。

 

もちろん

テニスの技術解説をしたり

テニスコーチを職業にしているような人は

ほぼ全員が

相当なレベルの人。

 

私だってそうだが

ボールがラケットに当たるかどうか?

なんて、初心者のころから気にしたこともない。

 

そのせいばかりではないのだが

そうなってくると

気になる重点項目は

どうしても

「もっとスピードをアップするとか

もっと回転をかける」 とか

プラスαを求めることに論点が行きがちなのだ。

nishikori1512fini

そして上級者というのは

自分が余計なことをしないことにより

ミスを回避していることに気づかないことが多いのだ。

yan1601hidarite

身体を使うことでも

自然に使うタイミングを感じ取っていたりする。

 

初級者や中級者でも

余計なことをしなければ

ミスも減るし、いいボールも打てるのに  ・・・  テニス

 

 

と、書いてきてふと思った

余計なことをするために

そのタイミングによっては

むしろ大幅に

逆効果を招いていることを。

 

身体を使えば使うほど

スピードがダウンしていく人の方が多いと思うのだが ・・・  テニス

 

 

 

カテゴリー: 年寄りのひとりごと, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 15:27 | 2件のコメント

基本は腕

フォアハンドでもバックハンドでも

ボレーやスマッシュ、サービスでも

腕のスウィングが1番最初にある。

 

フォアハンドを腕のスウィングでビュウッと打つ

それで

パワーが足りないのであれば

上体の回転を使う

さらに足りなければ

膝の屈伸を使う。

nisifh1601b

スクールにも

いろいろな体の動きをブレンドしすぎた挙句

乱れた動きを腕や手首で補正しようとして

エラーになる

という人たちがかなり来る。

 

そうゆう人たちには

いろいろな動きをやめ

手首の形を固定して

腕のスウィングで打ってもらう

 

あっという間に素晴らしいショットが

しかも安定して出ていく。

 

そしてその人は

少し強めに打とうとすると

肩の線や腰の線が自然と少しだけ動いている。

 

実は身体の動きは

この程度でいい。

 

強く打つのは怖いので

緩くつなげるのに

全身で打とうとする人もいる。

 

腰の入った、60km/hのフォアハンドは

腕だけで打った、60km/hのフォアハンドより

いいボールになるのだろうか?

djok1501jast

物理的に考えると

ボールから見れば

打球の様子は

当たるラケット面の向き

当たる方向

当たるラケットのスピードで

すべて決まるのだと思う。

 

そのラケットの勢いの起点に

膝の曲げ伸ばしがあったのか、なかったのか?

そんなこと、ボールは知らないだろう。

 

実は

プロでも体制の悪いときは

腕だけで打つ

yan1601hidarite

曲がった軸で回せばエラーになるからだ。

 

テニスのショットは腕で打つのが基本

余裕と必要があれば

身体を使えばいい。   テニス

 

 

カテゴリー: 年寄りのひとりごと, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 15:15 | コメントは受け付けていません。

浅く打てること

今年、2つ目のテニス大前提話

ボールの深さのお話しだ。

 

一般に信じられている迷信に

深いボールがえらいというのがある。

確かにシングルスのラリーで

深いボールで相手を追い詰めれば

甘いボールが返ってきて

こちらのチャンスになる。

nadal1601fs

だから

コート外のコーチは

深く打て、フカク打て、フカクウテ!!!

というのだが

 

コート内の当事者にしてみれば

怖いのは、アウト

浅くなってしまうことではない。

 

テニスという競技にとって

本質的に大事なのは

ラインの内側に打ち込むこと。

その範囲で

深くや、コーナーや、鋭角に打ち込めればいい。

 

だからナダルは

堂々と

サービスライン内にハードヒットしている。

nadalff160104

たぶん、世界1の臆病者なのだ。

nadal160104gats

日本のテニススクールなら

上級に上がれないかもしれないが

彼は世界のトップにいるのだ。

 

浅く打てる人がえらいのだ

几帳面さでも世界のトップだ

nadal160104b

ナダルはえらいのだ

きっと、怖くて、コワクテ、こわくて

アウトなんてできないのだろう。

 

勝ちたかったら

「必要なだけ以上」 に浅く打てること

そうじゃなければ

思いっきりなんて打てない。

 

相手の浅い返球は

それ以上に浅く打たなければ

アウトになってしまう。

 

浅く打てること

しかも、思いっきり打てることが重要なのだ。

 

安心して打ち込めるようになろう。  テニス

 

 

 

カテゴリー: バックハンド, フォアハンド, ボレー, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 19:18 | コメントは受け付けていません。

テニスは1球目

新年、最初のブログ

とにかく一番最初の話

テニスとしての大前提を明らかにしておきたい。

私の技術論ももちろんここから始まる。

だから、何度も話しているので

またか、マタカ、又か、だが、ご勘弁を。

 

水瓶座  さて

テニスでは1球目が勝負

nishikori1512fini

というより2球目はない。

1球目をミスすれば

2球目は打たしてくれないからだ。

 

サーブが入ってきたら

リターンはいきなり初めての体験だし。

スマッシュも

soeda-sm

ラリーで追い詰めたら

浅いチャンスボールが

前に詰めてウィナーを叩き込むのも、1本目。

 

サーブだけは2本まで打てるから

1本目の失敗を2本目に役立てることができる。

 

それ以外のショットは

常に初体験なのだ。

 

だから、ダカラ、打から

1本目で入る技術を前提に

自分のテニスができていることが

大、だい、ダイ前提なのだ。

 

これが松原さんのテニス論の1番最初

大前提の話なのだ。

 

1本目じゃなければどんな技術論もアリ。

ただし、それでは、テニスの役には立たない。

 

あなたは1球目から

自信をもって打ち込めますか?

それとも

試合でビビるタイプですか?

 

今年は元日から

そして

1球目から自信をもって、バシッといきましょう。  テニス

 

 

 

カテゴリー: 年寄りのひとりごと, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 18:55 | 1件のコメント

左右のバランス

最近、バックハンドの調子がいい。

積極的にバックで攻撃を仕掛ける。

 

しかし

こうゆうふうになると

フォアハンドがさび付いてくる。

 

フォアハンドというのは

手間がかかるし

デリケートなもの。

kim1512ff

フォアハンドだけを考え

フォアハンドのために動いているときに

最高のパフォーマンスになる。

 

つまり

gasque1511bktk

こうゆう構えができるようなときは

少なくとも、私の場合

フォアハンドがうまくいかなくなる。

 

もちろんガスケやワウリンカのように

本当に必殺の、すさまじいバックハンドが打てれば

それはそれでいいのだが

なかなかそうはいかない。

 

これまで言ってきたバックハンドとは

片手バックハンド

大振りのフルスウィングのことなのだが

はまった時の片手バックハンドは本当にすごい。

Wawrinka1511bkf

プロの場合

片手バックの選手は

バックハンド命というくらいの

両手バックでは考えられないようなハードヒッター

それとも

ややバックハンド側が

プロにしては弱いタイプ。

 

フェデラーのような

すごく強いフォアハンドと

強い片手バックハンドを持つプレーヤーは少ないのでは。

 

一方

両手バックのプロは

両手バックの特性で

ほとんどのプロが

そこそこに強力なバックハンドを持っている。

nishi1510bkimp

そして

超強力なフォアハンドと組み合わせる。

nishikori1512fini

両手バックは

構えが少し遅くても

大きなアクションがなくても打てる。

nadalff151202

フォアハンド命の場合には

両手バックとの組み合わせの方が

片手バックとのそれより

まさっているような気がする。

djokbk1508

生まれ変わって

もう一度

若手のフォアハンド命プレーヤになったら

両手バックにしようかなっと思っている今日この頃だ。  テニス

 

 

 

カテゴリー: バックハンド, フォアハンド, 年寄りのひとりごと, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 18:01 | コメントは受け付けていません。

精密さはテイクバックから

先日はフォアハンドについて

打ち終わりの姿勢や

フィニッシュの高さについてお話しした。

 

確かに

これにより飛距離の調整はできるのだが

これだけでは

精密なコントロールが獲得できるわけではない。

 

打球の精度を上げる

何本でも同じように打てるためには

むしろテイクバックの方が

より重要になる。

1509nadafltb

フォアハンドに限らず

どのショットにも面を安定させる

スウィング法があり

そのスウィングを作るための

テイクバックのやり方があるのだ。

 

 

さて

今日はその最初の1発目

フォアハンドよりもわかりやすい

スライス、ボレーのことから入って行こうと思う。

nisifs1510

何度も説明しているので

スライス、アンダースピンのスウィングは

肩を中心とした振り子スウィングで

凹型に弧を描いた形になる

1303swing

そして

肩関節はひねらないように動かすので

(外旋も内旋もしない)

ラケット面は

上の写真のように

徐々に上向きに変化していくように

振られることとなる。

nisikorifsu1510

じゃあ

こうゆうふうに、うまく振るために

いい位置にテイクバックするための引き方は

先ほどのスウィングの真逆

凹型の弧を描いたテイクバックで

徐々に面を下向きになるように引いていけばいいのだ。

 

基本的にこの往復運動

 

なんだ、それだけと思うかもしれないが

だからこそ最初の1発目に持ってきたのだ。

 

これさえ意識してやれば

スライスやボレーのまあまあ打てる人が

天才的なスライサーや

ボレーヤーになれるので

ぜひ

だまされたと思って

試してみてほしい。  テニス

 

 

 

 

カテゴリー: スライス, ボレー, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 15:31 | コメントは受け付けていません。

体幹部の重要性

ハードヒットへのかかわりとして

背筋力の話を書いた。

ストローク力のある選手

特にハードヒッターは背筋力が強いという話だ。

 

ただ

テニスでは、スピードが出ればいいというだけではない

というか

スピードが出れば、出るほど

より、アウトしやすくなるわけで

子供のころのハードヒッターが

大きくなって、安心して打てなくなったりすることも多い。

 

そんなわけで

ハードヒットと安定性を兼ね備える必要があり

ハードヒッターほど

安定性の要求はさらに厳しい。

 

だから、体幹がしっかりしている、シャラポワ

shara1510bkf

すらりとした美人のハードヒッター

細身、きゃしゃなイメージが強いが

体幹部分は、しっかり、シッカリ、しっかり

shara1510skr

これがあって

はじめて、一流プレーヤーとして成立するのだ。  テニス

 

 

 

カテゴリー: バックハンド, フォアハンド, 年寄りのひとりごと, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 15:15 | コメントは受け付けていません。

ハードヒットの筋力は

『ムーディー』 さんからの質問

以下がそのコメントの全文です。

 

カラオケ  松原コーチ
質問させていただきます。

ストロークのハードヒットのために筋力を鍛えたいのですが、どこを鍛えると良いのでしょうか。
やはり腕打ちなので、腕でしょうか。

ムーディー より

 

 

 

水瓶座  私の答えです。

腕も含め、全身全部です

と言えば多分あっています。

1507djousiro

ですが

ハードヒッターに特有な

明らかに必要な筋肉は、 「背筋力です」  パンチ

 

腕の振りをブロックして反動で加速させる。

 

それは背筋力です。

okawari

野球のホームランバッター

ボクシングのヘビー級チャンピオン

みんな、とんでもない、背筋力を持っています。

 

しかし、背筋だけ鍛えると

バランスが悪くなって、腰痛になったりしますので

腹筋も鍛えた方がいいです。

 

もちろんラケットの振りだしは腕ですから

腕力も

特に推す方を考えがちですが引っ張る方の

上腕二頭筋も

 

そうそう踏ん張る力も必要だから、脚も。

nishikori1507ek

まあ

すべて必要ですが

ハードヒットは背筋力です。  テニス

 

 

 

 

カテゴリー: フォアハンド, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 21:27 | コメントは受け付けていません。

重いボールとは?

錦織圭 チリッチに勝ちましたね

ホントにめでたい

ほっとしました、こちらも疲れましたね。

よかった、ヨカッタ、良かった。    ぴかぴか (新しい)

 

さて

『れねしす』 さんから質問をいただきました。

以下がそのコメントの全文です。

 

カラオケ   こんにちは。

久々に質問です。

よく重いボール、体重ののったボール などと言われますが、
重いボールの正体は?

インパクトの際に、ラケットがぐっと押されるように感じることはあります。それを重いボールと私は呼んでいます。

じゃあ、重いボールを打つには?
手打ちだろうが、運動連鎖を最大限いかした打ち方だろうが、スピードや回転量、弾道など同じであれば、重いも軽いもないのではと思うのですが・・・。

最近、娘は中学生と打つ機会が多いのですが、同じ中学生でも女子のボールの方が重く感じるとのこと。傍から見ている分には、男子のボールの方がスピードも回転量も上な気がするのですが。

そのあたりを解説いただけると助かります。
また、できれば、伸びるボール・伸びないボールについても、聞いてみたいです。

れねしす より

 

 

 

水瓶座   私の答えです

ボールの重さ = スピード × 回転量 × 深さ   でしょうか

 

掛け算にしたのは別に意味はありません

足し算かもしれません。

 

さて

ボールの持っている運動量は

物理的にスピードと回転しかありません。

だから深く入ろうが浅く入ろうが同じはずですし

打つときに体重が乗っていたとしても

ボールの重さ自体が変わるはずもありません。

 

デモ、実際に重さに差があるのも事実。

 

実はこれ

振り遅れて打点が後ろになったり

充分なスウィングができなかったりしたため。

 

ラケットにかかる力は同じでも

そのラケットを支えている腕の形が悪かったり

振りはじめが遅れ

充分にスウィングスピードがついていなかったりすると

打ち負ける。

インパクトの重さが腕にかかってきて

重く感じるのです。

shara1510daten

(打球後にさらに加速というのと真反対になります)

 

だから、  × 深さ  なのです。

深いボールの方が振り遅れやすく打点も

押し込まれやすくなります。

だから重く感じる。

 

女子のボールの方が重く感じるのは

ジュニアの相手をしているコーチはみんな知っています。

 

男子のボールはスピンがかかって、浅めになりやすい

しかも、落ちてくる分がブレーキになって

打球方向に対しては、一瞬遅くなる。

nadalff150927

女子のボールは回転が少ないので

深くにしか入らない。

しかも、コート面に鋭角に低く入って滑りやすい。

だから

思ったよりも早く迫ってきて

こちらは食い込まれやすく

つい、振りはじめが遅れたりして、重たいのです。

 

じゃあ男子もフラットに打てば有利なはず。

もちろん、入れば有利です。

入れば ・・・

TENNIS/AUSTRALIAN OPEN 2010

伸びるボールというのも同じように考えればいいと思います。

速いボールは伸びる

深いボール

そして、高速スライスやフラットなど、ボレーも

コート面に鋭角にはいるボールは伸びるでしょうね。

 

それと相手ボールの伸びは

相手の容姿にもよります。

 

力感の無い、シャラポワを見て油断した時のボールの方が

ツォンガに対して構えたときよりも伸びてくるのです。

1510date

それが伊達さんの小さなスウィングが相手だと

更に、思いがけず伸びてくるのです。  テニス

 

 

 

 

カテゴリー: 技術全般 | 投稿者松原コーチ 19:15 | 1件のコメント

インパクト後に最高速

フォアハンドのインパクト以降に

スウィング速度の最高値が来ることに対し

3人の方からコメントをいただきました。

その中で

『Kinamanghuran』 さんの説明が素晴らしく

その通りだと私も思うので紹介します。

以下がそのコメントの要点です。

 

カラオケ   ・・・

以前、野球かゴルフのコーチによる講演会で同じような話題が出たときに

1)打点で最高速度に達するというのは一見すると一番効率が良いように思うが、物理的に見ると打具とボールが接触したことにより打具に減速方向の加速度が生じていることをあらわしている
(打具がボールに弾き返されて「打ち負けている状態」って説明されたかもしれないです)

2)打具からボールにより強い力を伝えるためには、打球の瞬間には打具が(スイングの)順方向に加速しつづけている必要がある

3)よって、スイングの最高速度が生じている瞬間は打球時ではなく、打球より後のフォロースルー中にあるべき

なんて説明をされて妙に納得しちゃった覚えがあります。    ・・・

Kinamanghuran より

 

 

 

水瓶座  私の考えです。

 

まったくその通りだと思います。

インパクトで最高速と思うと

そこで加速が終わり、ボールに押し負けてしまう。

だから

インパクト後も加速を続ける。

物理的な説明として正しいのではないでしょうか。  テニス

 

その時

インパクト直後までの加速があればいいわけですが

私の感覚や

プロのスウィングを見ていると

直後ではなく

かなり後まで

手の動きで

インパクト後60cmくらいでしょうか

だからラケットヘッドは120cm位?

先で最高速を記録するつもりじゃないと

本当にパワーが乗らないような気がします。

 

それは上体の向きも関係していると思うのです。

djok1509frsisei

インパクトでしっかり前向きになる必要があるのですが

加速をインパクト直後までと思うと

上体の動きが前向きで止まっちゃう。

それでは振り切れないのです。

 

インパクト後、もうしばらく後まで振り抜くつもり

加速するつもりだと

インパクトで前向き

フィニッシュで左向きにまで行くのです。

1507djousiro

このインパクト後に、何cmというのはあくまでも感覚の話です

計測すれば違うデータが出てくるかもしれませんが

他の人に再現してもらう話

つまり

コーチが口に出す表現としては

感じ方の真実の方がより重要かもしれません。  水瓶座

 

 

 

カテゴリー: フォアハンド, 技術全般 | 投稿者松原コーチ 17:56 | コメントは受け付けていません。