サービスの極意

テニスのサービスは唯一、静止して落ち着いた状態で自分のペースで打つことが出来るショットです。

だから他のショット、例えば横に走らされてバランスキープが難しい状況下で打つストロークに較べたらずっと安定して打てるから精度が高くて良いはずですが中々そんなに単純ではありません。

まず、狙うエリアが他のショットより遙かに狭いことでプレッシャーを感じる。

そして動いていない身体の状態は緊張を生みやすい。

その二つがあるためにサービスはむしろ他のショットよりも難易度が高く感じることもあるわけです。

プレー中に振り回されて走らされた時に、意外に良いショットをズバッと打ち返したりすることが出来てしまうのはその状況が「無我の境地」に成れるからではないでしょうか。

頭であれこれ余計なことを考えずに身体の動きを妨げることなく、プレーできるような時のことを「ゾーンに入った」と言われるのですからサービスでもそう成れたらエース続出できそうです。

ところがこれがほんの一瞬、一回だけ快心のサービスが入ったとしてもその次もそれが打てる保証はどこにもなく逆にダメになる確率がずっと高い。

それはものすごく良いサービスを打ったことで通常の意識が目覚めてしまい、せっかくの無心の動作を妨げてしまうからです。

サービスエースが取れるようなナイスサーブを打つためのプログラムファイルとかアプリが脳内にあって、それを稼働させるには他のアプリケーションはオフにする必要がある。

でも日常生活でいつも使っているそういうプログラムファイルやアプリを消すのは容易ではなく、ついそれらがいくつも残ったままでサービスエースアプリを起ちあげようとしても上手く機能してはくれない。

サービスが上手くいかない時はきっと脳内でそんなオーバータスクみたいなことになっているのではないかと感じます。

だから対処方としてはサービスアプリのみを起ちあげる「無我の境地」をいつでも自在に操れるようになるか、もしくはいくつものタスクをスムースにこなすためにメモリーの容量を増やすせば良いはずです。

でもメモリーの容量を増やすと言うのはどういうことでしょう?

これは禅の思想に通じるもので、こだわりを捨てる、つまり頭の中にいろんな想念が浮かんできてもそのどれにも意識を傾けることのない平常心を養うということ。

なんて書くと、まるで自分がそんな禅を極めたかのような印象を与えてしまうでしょうが・・・

まったくそんな悟りの境地にはほど遠い、全身全霊が「煩悩」の塊のような男です :36 冷や汗:

「言うは容易く、行うは難し」ということです、でもコーチと言うのは自分では出来ないけどどうすれば良いのかは知っているという意味でこの諺どおりの存在なのかも知れません :01 スマイル:


カテゴリー: 未分類 | 投稿者fresco 14:44 | コメントをどうぞ

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