水曜日
朝食を終えて外へ出てみると雨は土砂降りに近かった。
それでも会場へ行かなければならない。長方形のころ付バックには用意していたシートをのせてひもでくるくる巻いた。リックは透明のごみ袋でごまかして、覚悟して雨の路上に踏み入れた。バスに乗りいつものルートで会場の入り口に立つと遠くに見えるクラブハウスには人影はない、左右のコートへ目を移すと水がコート上を覆っていた。
近づくとハウスには人影まばら、受付に立つとガラス越しにあちらと言わんばかりに指さしている。中止の張り紙が外の窓ガラスに貼られ、中にもありますと女性が引き戸を開けてくれた。
昨日帰りがけに受付で確認した。「明日は雨でも来るんですね」と問うと間違いなく「お願いしますといった」。
それにしてはあまりにも来ている人が少なすぎる。二三人しか目につかないし、奥にいるのかと回ってみると人影なし。会場に来なくても中止の情報は、伝わるべき人には伝わっていたに違いなかった。
さてどうしょうかとしばらく留まって考えた。雨は上がり一瞬陽光が刺した。バッグのシートを外し雨後の始末をしてたりしていた。
メールが入っていた。「頑張っているようですね。」「今会場についたところです。雨で中止になりました。」
「これからどうします。遊びに来ますか」「荷物が預けられたら考えます」
ぼくの大きなバックは駅の四角いロッカーにはお呼びでなかった。セブンイレブンにも尋ねたがだめ、今日の宿の予約は満室で2件断られる。もう今夜は孫のところに泊まるのがベターだと決断して、最後の手段、明日ののホテルの予約を入れると一軒だけOKをもらい、荷物も預かってもれることになった。
リック一つ、身軽になって蘇我駅からyokohamaを目指した。明日は11:30ℕB。