テニススクールのクラスと言うのはどうしてもレベルに差がある方同士が在籍しているというのが常です。
そんな中でどちらかというとレベルが未だ発展途上で正直いって(この人のレベルチェックしたコーチは誰だろ、どうしてこの評価が出せたのか疑問だな?)と思わず考えてしまう方がたまにいらっしゃいます。
それで以前はその本来のレベルに達していない方を何とか早くグレードアップしてもらうために、いわば少しだけ特別扱い的に優しいボール出しやメニューを課していました。
しかし、そうやって気を使っていることがかえって裏目になりその本人が(私はこのクラスのレベルに合っていないんだ・・・)と自覚をさせてしまうことでクラス異動とか時にはやめられてしまうこともあるのでした。
だから最近はそういうレベル未達気味な方がクラスに入られても全く特別扱いはせずに皆さんと同じように練習してもらいます。
それが意外に効果的なことがこの頃はよくわかりました。
最初はクラスの中で申し訳ないけど、ちょっと「お荷物」気味だった人が厳しい練習や打ち合いで揉まれているうちにいつの間にか上達しているのです。
これを観ていると正にテニスに限らず物事は「習うより慣れろ」が真理なのかなとつくづく思います。
まぁその「慣れる」ための練習環境やシチュエーションを作って差し上げるのが我々の仕事なのかと思いますが、最も大切なことはそんなハードな状況をものともせずに耐えて楽しむことが出来るタフな精神力と大らかな楽観主義思考を持ち合わせていることではないでしょうか。
もちろん、そういう気持ちを持って臨めば必ず上達するという信念をその本人のなかに醸成させることがコーチの役目です!