錦織選手のトーナメントでの活躍をサポートするチーム錦織に、元世界ナンバー2までのぼりつめたマイケル・チャン氏が加わるというニュースは朗報です。
マイケル・チャン氏はアジア系人種である我々、日本人とおなじモンゴロイドと呼ばれる遺伝学的な体質の持ち主です。
そのモンゴロイド人種と現在のプロテニス界で主流をなしているヨーロッパ系やアフリカ系の民族の違いはいろいろあり、なかでも一番の重要なポイントは前者より後者の人々の方が圧倒的に速筋繊維の割合が高く、動態視力も優っているということです。
つまり、狩猟民族の末裔であるヨーロッパやアフリカ民族はすばやく動く獲物を視界に捉えて、自分自身も速く移動しながら射止めるような活動に適した形態を持つように進化して、それは正にテニスでのプレーに向いた素質であるわけです。
一方のアジア系モンゴロイドは農耕民族がほとんどなので、長くゆっくりと近接した作物を見ながらという労働作業に向いた遅筋繊維と近視眼を有するものが大勢となり動態視力もあまり必要とされないのでその能力が高い者は稀な存在という特徴を持ちます。
そんな進化の過程上における差異がテニスのような速筋持久力と優れた動態視力、そして何よりも好戦的でアクティブな精神力を要求されるスポーツでの実力差と合致していることは否めない事実です。
しかし、すべてのモンゴロイド系民族がいわばおとなしい羊飼いのような者というわけではなく、なかには騎馬民族を祖先に持ちヨーロッパ・アフリカ民族をしのぐ身体能力を持つ遺伝子を受け継ぐものも少ないながらいるわけでそういう希有な存在がマイケル・チャン氏なのです。
ただ、モンゴロイドが持つもう一つ不利な点があり、それは体格的に劣るということ。
単に身長が低いとか骨格が脆弱というだけでなく、絶対的に足りないものがあるのです。
それが何かと言うと、たとえヨーロッパ人種の彼らと同一身長であったとしても「腕の長さが違う」ことなのです。
腕の長さが彼らは我々より上回っていることが遠心力を利用して打球するテニスでのパフォーマンスで大きく優っているのです。
だからかつてマイケル氏はラケットの長さを1インチもストレッチしたモデルをメーカーに依頼して腕の長さの差をカバーして、その結果みごとに世界トップの座を射止めたのでした。
アジア人種が遺伝学的に優位な世界トップ選手たちと互角に戦うためにどうしたら良いのか?
それについてマイケル・チャンほど錦織のために大きな力となってくれる人は他にいないでしょう。
その成果はきっと来年に必ず現れて、我々はかつてアジアの星が世界トップにのぼりつめていく様をまた見られることでしょう。
しかも今度は「アジアの・・・」ではなく「日本テニスの星」が輝く姿を見られるだろうと確信しています!